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Sect.5 死の跳躍

さて、5話に入り、ジョミーも覚醒して面白くなってきました。
この回から原作とは違う展開に大きく振れて来たような気がします。
以前の映画とも原作ともちがう路線のTVテラ。けっこう楽しいじゃん、と思えてきました。
しかし自分の心配はタダ一つ。

―ブルーはいつお亡くなりになるんだ!?

生きてりゃ、いつ死ぬんだと心配だし、早く死んでしまったらしまったで、もう死んじゃったのか、と嘆くし。もうどっちであれば満足なんだよ!と思います;;;;
やっぱりアニメのブルーが気になっていたんだと思います。
この時点ではアニメ雑誌やmixiも知らず、公式サイト情報を唯一頼りにしていたのであまり先取り情報がなく、話の大筋の流れがよくわかりませんでしたので、とにかく毎回ブルーの存命を確認するために見ていたような気がします。
自分は、いくら「生かす」といってもせいぜい2-3話分できっと涙のオープニングのような補聴器授与シーンがあるんだろう、と想像していました。ああ、やっぱり生きててほしいなあ、と思うようになってきました。
思えば外伝はこの5話あたりからナスカまでの話が多いような気がする。
「猶予期間」があるってことだね。
原作でもブルーはジョミーの心の中に生きていたし。
実際に生きていてくれるとこんな心強いことはないと思うよ。

さて、今回はとっぱじめは4話のラストから。
ジョミーに過去の記憶を流し込むブルー。ここ、目が光ってこええよ。
で、その後「すまない・・・・・」と落ちてゆくブルー。
ブルーの腕をつかむジョミー。
「生きて!!」の言葉。
ここはよく聞こえました。
攻撃されるミュウの母船シャングリラ(この言葉もいつ画面に出てくるんだ?)の画像。
小さいミサイルの爆発の画像になんかゲーム「DEPTH」を思い出してしまったよ。

主題歌が入り、物語の始まり。
実はこのごろのアニメはみんなそうなんだけど、主題歌がその「アニメ専用」でない。
どっかの有名どころかこれで売り出したい新人などを起用して、普通の番組でも流せる曲を作る。
当然主人公の名前や目指す場所などが入らない。
それが古い水木一郎とかささきいさおなんかで育った自分にはいやなんだなあ。
ここでは
♪テラヘ行こう/憧れのテラへ〜とか、(コレはダ・カーポが歌ってるか)
♪君の深く切なく儚い夢/ブルー、ピュア・ブルー/青く染まる夢を叶えるよ
♪そのために僕はここにいる〜
♪紅い瞳に青い夢/交わるその彩りは/美しいラベンダーの衣〜

なんてストーリーのラインをなぞるような歌詞がないのがとっても残念。
(オイ、コラ!ブルー賛歌ばっかだろうが!はずかしーフレーズばっかだし!もう!)
だからアレコレ作っちゃったりするんですが(ははは)

でもこの歌詞もよく聞けば切ないね。
ああ、答えはないよ〜♪
なやんでるジョミー、答えはないんだ!自分で探すしか!はげましソングなんだな!
前フリ長いな。本編に入ろう。


ナンカいきなり会議〜というかんじで原作ではみたこともないおじさんおばさん(失礼)が会議してる。
コレはテラ側、というか育英都市側の描写だね。
つまりミュウたちの敵、エネルゲイアという都市の市長やらミュウの対策本部のようだ。
あの女性はエネルゲイアの「市長」らしい。
どうやらミュウの母船のことが話題になっている。見つかっちゃったんだね、やっぱ。
「人の記憶を盗み見するミュウども」というフレーズがいらっと来た。
そんな風にしか思われていないんだ、ミュウって。
ブルーが超美形で「人格者」なのに。(あんたたちよりよっぽどできた「人間」だわよ!)
でも実際に自分の心の中見られたら嫌だろうなあ、という気持ちはわかるんだけど。
そのミュウの攻撃のため「サイオントレーサー」というものを「セキ博士」に開発をたのんでるらしい。
よくわからんけど、サイオン波を感知して追撃するもんだろうか。

ここでセキ博士登場。いかにも「学者」「技術者」という感じのおじ様だ。
「セキ」という名前にひっかかる。「関」だろうか。日系か。あのシロエと関係あるのか。
エネルゲイア、という都市が現代日本の豊田市のような技術系のトップの工場がある、というイメージがする。
というか、現代日本の工業都市をモデルに想定してるんだろうか。
原作では名前だけで実際の都市風景が出てこなかったね・
いかにもハイテク都市らしく、高層ビルが立ち並んで「未来都市」というイメージですね。

さて、セキ博士が自宅にもどるとかわいい少年が!!!
ねっころがって本を読んでるのがかわいいよ!

キッチンにはいかにも「お母さん」のイメージの女性がいる。
ジョミーママは「ママ」ってイメージだったけど、こっちは「お母さん」「おふくろさん」といった経験のありそうな
落ち着いたイメージがある女性に描いてあるね。これも当然TVオリジナル。

原作ではシロエの両親は未登場。こんな風な親だったかもしれない、という想像がたのしい。
ここでも主要人物の「両親」を見せて、家族の大事さを描くのだろうか。

で、登場してる、セキ・レイ・シロエちゃん!
うっわーーー、かわいい、はねたくせっ毛に、紅いほっぺに大きな瞳!!
オマケに「ピーターパン」の本抱えてるし!
いやー、めっちゃ、かわいい、ううん、もう幼少ジョミーに続く、いや越すぐらいの勢い!
コレは反則です。ころんじゃうじゃないか!!
原作ではステーションに行った14歳のシロエ、しかもかなり生意気でキースにひっかかる印象しかなくてあまりいいこのイメージがなかったですが、コレは無条件にかわいい。
というより「無垢」そのまま、という印象で、わざとこうしてるのかな、と思いました。

「いい子のところにはピーターパンが来るんだよ」
「もっといいところにいけるよ」
「テラだよ」

テラ=理想郷=ネバーランドなんか。
めっちゃ、イミシン。
ネバーランド=Never Land・・・・・直訳すると「ありえない国」みたいな意味なんだけど。
どこにもない国、子どもしかいけない国、夢を見ることを忘れるとなくなってしまう国。
ラストまでみると、この「テラ幻想」がいかに切ないか見えて哀しい。

というより、ここでセキ博士は親バカで、優秀なシロエだからメンバーズになって
テラ(地球)に行ける限られたエリートになれるかもしれない、と期待する。
それが、この社会での「理想」なんだ、という感じがする。
シロエの父が対ミュウ戦略の武器を開発する責任者、という皮肉な関係にすごいな、と思いました。
この辺のオリジナルの入れ方は上手いな、と思います。

一方ジョミーの方は・・・・
のっけからソルジャー服姿のジョミー。赤いマントがかっこいいじゃんか!
何か攻撃を避けてる様子。目をつぶって器用に落とす。
しかし力尽きたか床に落ちる。

「集中力が足りない」と長老たちに文句を言われるジョミー。
駆け寄ってきたナキネズミをかまうジョミーに「ブルーが元気であれば」なんて皮肉を言われる。
もう〜、ジョミーを選んだのはブルーなのに、それいうと、ブルーにも失礼なんですけど・・・・。
「力だけではソルジャーになれん」
ゼルのきつい言葉に切れるジョミー。周りに影響を与えてしまうみたいで、ものが倒れる。
反発し、部屋を出て行くジョミー。
その反発の思念波が艦内のみんなに伝わってしまうほど強いエネルギーでみんなジョミーの心が駄々漏れ。
「ジョミーがまた怒ってる」
子どもたちにも伝わるジョミーの思念。

なんかジョミーがかわいそうになってきた・・・。
ジョミーだって来たくて来たわけじゃないんだけど・・・。
マントを翻して廊下を歩くジョミーにひそひそと批判の思念が届く。

『あいつのせいでソルジャー・ブルーは瀕死の状態だって言うじゃないか』

無遠慮に振ってくる思念。というかジョミーがガードしないでみんな受け止めてしまうからだろうね。
でもねえ、ブルーはダメージ受けたけど、ジョミーが救ったから命があるんだよ〜〜
その辺認めてくれてもいいじゃんか!!あの、ブルーを救ったんだよ!!
成層圏まで飛んで出られるミュウはジョミーとブルーだけなんだから、「特別」なんだよ!
それでもまだまだ「ソルジャー」としては認められていないという感じで、本当にジョミーが気の毒になってきた。
いかにブルーが偉大であったかの裏返しだね。
それと、「嫉妬」。
ジョミーは大きな力があるばかりに他のミュウからの反感も買ってるみたいだね。
ちっせーやつらだな。

それはフィシスのところにまで届く。
「力に目覚めたばかりでもてあましてるのです」と優しく解釈するフィシス。
フィシスは後のイメージからみてもそうだけど、すべて受け入れる、気長にものを見る、という印象がある。
だから安心してジョミーもブルーも甘えられる、という感じがある。
フィシスはとても「癒しキャラ」だと思います。
「ソーシャラー」というより「ヒーラー」ですね。


ジョミーは自室のベッドにねっころがる。
ああ、「少年」らしいいいイメージだな。好きだな、こういうの。
「わかってるんだ。僕のせいだ」
ブルーが瀕死なのは自分のせい・・・罪悪感いっぱいなジョミー。
そんなことないよ、ブルーの命の恩人だよ・・・・。ブルーが一番のジョミーの理解者だと思うよ。
ナキネズミがジョミーの顔をなめる。かわいい・・・・・。美少年なジョミー。
ここの顔めっちゃ好きなんですが・・・。
わかった!美形だから嫉妬してるんだな。
ああ、私も、僕もお慕いしていたソルジャー・ブルーが選んだのはこんな未熟な少年・・・
ちょっとかわいいからって、いい気になるんじゃないよ!ちっくしょう!みたいな感じでしょうかねえ。

シャングリラはブルーを巡る「大奥」なんだな。
それでもってお手つき「中掾iちゅうろう)」のジョミーにみんな嫉妬して、なにかと嫌がらせするんだね。
フィシスが落ち着いているのはゆるぎない「御台所(みだいどころ)」だからだね。
身分が低いくせに・・・原始的なくせに・・・人間に近いくせに・・・
なんとなくミュウに「選民意識」があるように思うな。
迫害されるとそうなっちゃうんだろうか。

「源氏物語」にもなりそうだね。だとするとジョミーは桐壺か?いや、紫の上か。紫の上はフィシスかな。
ああ、パロディのネタに困らんなあ・・・(爆)もう、ぜんぜん進まない・・・・orz

「今日は思念の導くところまでいってみよう」
ジョミーは思念を飛ばすことも覚えたらしい。すごいな。やっぱり次期ソルジャーじゃん。
でもしかし、先週で覚醒してその次の週にもうこんなすごい力を発揮する描写って、
物語の中の時間がかなり経過してる印象ですね。
映像がシャングリラを俯瞰し、渓谷をたどっていき、都市の中に意識が入っていく。
ここのカメラワーク好きです!

エネルゲイアの高層マンションに降り立つジョミーは黄色いオーラを発している少年を発見。
熱心にピーターパンの本を読んでいる。
シロエだ!
コレはおいしい!
宣伝でもあった、ブルーとキースの出会いも期待してたが、このジョミーと
成人検査前のシロエの出会いはまったくのオリジナルなのでかなり驚きました。

と言うことはシロエは「ミュウ」、なんだ。
はっきりと打ち出してきて驚くぐらいです。
原作ではそんな記述はまったくなくてもしかしてミュウかも?と読者投稿欄に意見があったぐらいです。

窓の外からシロエを見つめるジョミーに気づくシロエ。

「ピーターパンだ!」
うわー、シロエ、かわいいー、純粋〜!!
ジョミーがピーターパンにみえるっつーところがかわいい!
ジョミーもそれにあわせて「ピーターパンかな?」とにっこりしてるし。
お母さんには見えない、というのがいいね。シロエがミュウだって証拠だ。
いっしょにママのブラウニーを食べよう、とさそうシロエ。
ジョミーがやさしいお兄さんのイメージなんだね。
「ママが大好き」というシロエにジョミーはついこないだまでの自分を重ねる。
ジョミーは「大人になったらママのことを忘れてしまう」という。
反発するシロエ。

「忘れないもん、僕、忘れないもん!」
「どうしてそんなに意地悪なの?」
シロエの意外な剣幕にジョミーは驚いてその場を去る。
ここのシロエ、純粋なだけに後の悲劇がいっそう哀しい。

このSD時代にもピーターパン絵本は子どもたちの愛読書なんだね、というかんじだけど、
ちょっと危ないなあ〜という気もする。
この「ピーターパン」絵本はディズニー版か、原作版か。
けっこう細かいところがちがうんです。ティンカーベルのありようとか、海賊との戦いとか。
まあ、現代の世の中に一般に流通してるピーターパンのイメージは
「永遠の少年」「ネバーランドに住んでいる」「子どもしか会えない」みたいな感じだけど。
ミュウとなったジョミーを象徴してるのかな、と思います。

永遠の少年、、母親を求めて母親に抱かれたいのに、ゆりかごから逃げ出した赤ん坊。
そのきっかけは「自分の将来を勝手に決めてるからイヤになって逃げた」。
戻ってみると別の赤ん坊がゆりかごにいた。呼んでもママはふりむかない。もう僕の居場所はない。
これがジェイムス・M・バリの原作ピーターパンの正体。
そこまで突っ込んで考えているのかな、という気もするけど、今の状態のジョミーを象徴するには
いいイメージだね、と思いました。

青の間にいるジョミー。
ブルーが横たわるベッドの傍らに座り込み、悩むジョミー。
「ミュウとして覚醒すれば殺されてしまう・・・」
助けたい。でも自分は力のコントロールが上手くできなくて・・・・。
でも助けたい。
・・・ブルーは答えない。そんな返事の返ってこないブルーに頼る未熟なジョミー。
ブルーもわかってるのか本当に意識が浮上しないのかわかんないところがあり、もどかしい。
本当に会話が欲しかったとおもいますよ。

以後、寝ているブルーの横でぐちぐち言ってるジョミーのイメージはファンの固定イメージとなって、
たくさんのテラサイトの外伝によく出てきますし、自分も自然と二人のこの関係を描きました。
ブルーが存命してる、、ということはジョミーが頼る=自立しない、と言う構図になってくるのでは、
とちょっと困りました。
原作にあったような「もう頼る人がいない!」みたいな「悲壮感」「緊迫感」がなくなるからね。
でもその代わり、ブルーがいつも優しく影で見守っている、というイメージが加わり、
この平成アニメテラのブルーには「父性」が色濃く加わったような気がします。
ただ、もう300年は生きてる人だからいつどうなるかわからないので、毎週、今週死亡フラグか?
とはらはらしながら見ていたのも事実なので、心臓に悪いと言えば悪いですね。
こうして、ブルーの動静が気になる心情が自分に芽生えてきたので徐々に気になるキャラクターに
なっていったんだと思います。

ジョミーが悩んでいる間にもユニバーサル側はサイオントレーサーを張り巡らせ、
ミュウの母船の位置の特定を狙っている。不穏なムード。

ジョミーは船内の緑化地域で子どもたちと遊ぶがシロエが気になって仕方ない。
助けたい思いがつのり、ジョミーは再びシロエの元に本体で「飛ぶ」。

ちょうどシロエは部屋に一人。
シロエもジョミーの出現に「夢じゃなかった」と大喜び。
「迎えに来たんだ」というジョミー。
自分がブルーに助けられたように、このままではミュウとして葬られてしまう前に助けたい。
でもシロエは「いやだ、行かない。ママが悲しむ」と断る。
そのシロエに自分の母親の別れを悲しむイメージを重ねるジョミー。
ここもジョミーが愛されていた存在だから生きるシーンだね。
戸惑ってしまうジョミー。
「僕のパパはすごい武器を作ってるんだ」
それは対ミュウ戦略の秘密兵器。なんと皮肉な組み合わせ。

同時期にシロエの父がサイオントレーサーの降下を命じ、シャングリラが危険に晒される。
「ジョミー!どこだ!船が攻撃を受けている!戻りたまえ!」

そこにシロエの母親が部屋に入ってくる。
「誰!?あなたは!!」
見慣れないジョミーの姿に詰問する母親をサイオン波で時をとめるジョミー。

いつの間にそんな大技使えるようになったんだ!!!目ざましすぎるよ!
こないだまで「僕をアタラクシアにかえせっ」て怒鳴ってたのに!
冒頭でのノーコンジョミーは「フェイント」なんだな!
やっぱブルーに力分けてもらってたのかなーとか思うんですけど。
ちょびっと「成長」が唐突で時間経過もわかりにくいのでもう少しなんか演出で欲しかったな、と思うところ。

それをみて激昂するシロエ。
「おまえなんかきらいだ!出て行けーーーー!!」
と黄色いオーラを出して攻撃する。
おどろいてシールドを張るジョミー。
二人の黄色と青のオーラがせめぎ合う。
トンでもない力をこのシロエは持っているようだ!タイプ・イエローってやつだな。
いったん暴走するとコントロールが聞かないようだから大変なタイプだ。
もう、これでシロエは完璧「ミュウ」決定。
でもジョミーは力でシロエをぶっとばす。泣いて怒るシロエ。
「ピーターパンは子どもの味方だろ?」と非難する。何もいえないジョミー。

そこにブリッジからの思念が飛んでくる。
「何をしている。早くもどれ!」

ジョミーは仕方なく船にもどる。
もどかしかっただろうねえ。

ブリッジは緊急事態。サイオントレーサーによって位置を特定され超高度から攻撃される。
衛星軌道兵器!!宇宙空間に浮かぶ高エネルギーを発する武器が映る。
一瞬「ヤマト」の波動胞の光を中継する反射板を思い出したよ。

みんな思わぬ強い攻撃に動揺して集中できない。
そこが「精神波」を基調とした攻撃の弱いところ。
そこにブルーの声が飛ぶ。

「落ち着け、ジョミーが来る」

3話4話では浮遊スクリーンにブルーの顔が映ったけど、ここは声のみ。
ブルーが弱っていると言う証(あかし)か。
でもブルーが援護しなければジョミーは信用されていないのか。
なんか、ちょっと悲しかったな。
それともタイプブルーの強いジョミーが来るから大丈夫ということなんか。

ジョミーがサイオントレーサーを破壊しながらシャングリラに戻ってくる
この機械がシャングリラの位置を特定しているようだ、と次々破壊する。

しかし防いでいるジョミー一人の力にも限界がある。
っていうか、ジョミーひとりにやらせんなよって、思った。大事な時期ソルジャーだぞ!
もっと守ってやってよーーーー。

「隠れていても限界がある」

雲海の上に姿を現すシャングリラ。
「攻撃するなら今!」ユニバーサル側が叫ぶ
同時にブリッジは「サイオンキャノン打て!」
拮抗する両方のエネルギー。ものすごいパワーのせめぎ合い。
じりじりと後退するが、なんとか勝つ。
しかし船体のダメージが大きい。

そこへブルーの声。

「ワープしよう」

「このままだといずれ殲滅される」
「今こそ旅立つときだ」

これ以上攻撃が続いて船体にダメージを受ければ宇宙に出ることすらできなくなる。


それはしかし合理的。
しかし、ジョミーの意志はどうなる?
ジョミーはワープしたくないと思うんだが?だって、シロエが気になるし。
ブルーはジョミーさえ手に入れれば、もうアルテミシアに未練はないのか?
ここで疑問、シャングリラは何年アルテミシアに潜伏してたんだろう・・・。
そんなに長い年月いたのではないと思うのだが・・・。
見つかっては逃げ、見つかっては逃げ、の日々だったと思うのだが・・・・。

「でも重力圏のワープなど・・・」

危険だということか。
普通ワープってのは何もない宇宙空間で行うことだよね。
周りのものとか巻き込んで大変なことにならないんだろうかね。
それでも強行しなければいけないほど緊急事態ってことか。
ワープ理論ってよくわからんけど、むやみやたらするもんではないようにおもう。
でももうワープは決定事項のようで、船体は垂直に体制を立て直す。
その急激な傾斜に外にいるジョミーは船体にしがみつく。
だから、ジョミーを回収してからやってよ!なんかジョミーの扱いがぞんざいだよ。

顔を出したドクターに笑われるジョミー。
「しっかりしろ、腰抜け。それでも次のソルジャー候補か?」
その言葉に怒り、瞬間移動してドクターの胸倉をつかむジョミー。
「僕は腰抜けじゃない!」

だからさあ、こんな無駄なエネルギー使わせないで、とっととジョミーを回収してよ。
ドクターもそんなこといってジョミーをからかわないでよ、
と思いました。(この演出が気に入らないと言うことです)


そこに再びサイオントレーサーからの攻撃。
その瞬間、ワープ!
攻撃が船体のあった部分をつらぬく。
雲がドーナツ状にぽっかりと切り取られ、船体が消えてなくなる。
ここはとても綺麗に描いていたとおもう。

「とりあえず、この星から出て行ったわけね」
「やれやれ、だわね」


やっかいものばらいをした、という印象しかない市長たち。
なんかすっごくいやーな感じなんですが。

その後、ピーターパンの本を抱えてママに抱かれるシロエの幸せそうなカットがとても「物悲しい」。
シロエのその後を知ってるだけにとってもつらい。
この「つかの間」の幸せがいつまで続くのか・・・・。


でもラストでブルーのベッドの横でぶつぶつ言ってるジョミーがかわいいな。
「シロエを連れてくることができなかった・・・。僕は無力だ・・・・」
このシーンがあるからアレコレ妄想できる。

このミュウの子どもを救い損なったジョミーはかつてのブルーの姿かも知れない。
ブルーもこうしたつらさを味わってきたかもしれない。
そういう想像がいくらでも膨らむ描き方で二次創作する立場としては嬉しいところ。

「自分を信じるところから道は拓ける。ことの良し悪しは終わってみなければわからないさ」

教訓めいた言葉を吐くブルーはまさに「指導者」。
「師」という言葉がぴったりな経験値超高そうなブルー。
でもねえ、そんな達観した言葉もありがたいんですが、まだ14歳そこそこのジョミーには
「大丈夫、君の思いはきっと伝わるよ・・・シロエは強いから成人検査後も生き延びるだろう・・・」
ぐらい言ってほしかったね。

やっぱ、このあたりから自分の中で物語がパラレル方向に進んでいったような気がするなー。

ブルーが「ワープしよう」と言ったのがやっぱ違和感だなーー
ブルー寝たきりでどれだけ「権限」あるんだろう。

指揮権は誰なんだ!?

「ジョミーを指標とせよ」、じゃなかったのかなーー。

この辺の「ソルジャー権限」の譲渡というか、権限の範囲がはっきり描かれていないので
欲をいえばもう少し説明がほしかった。
たとえば細かいサポート受けながらも形式だけでもジョミーが出して、こういう大きな決定になったら長老(ブルーも含む)会議で決定とか。ブルーはアドバイザーという位置にしっかりおいておくとか。
今回は緊急事態だから仕方ないといってもソルジャーをジョミーにした意味が薄れると思った。
これじゃ、まだソルジャーはブルーのまま。
ジョミーがかわいそう。
画面で説明してるのかもしれないが、ハーレイに「今はあなたがソルジャーです。ご指示を!」
ぐらいの「セリフ」入れてもいいんじゃないのかな。
外で限界ぎりぎりまでガードさせておいて、ワープってきまったら「とっとと戻ってこい−−−」はないだろうよ。
もっとジョミーを大事にしてくれ!!!!

たしかにブルーのベッドの傍らでぶつぶつ言ってるジョミーの描写はかわいい。
でもはじめに見た時点ではとっても物足りなかった。
ジョミーとブルーが向き合っていない。
会話をしていない。
だからいっぱい「妄想」してしまう。
一方通行な感じてとっても不満だった。
それだけマトモな会話ができないほどブルーが弱っていたということなんかな。
ブルーはもう意識がはっきりしなくて時々寝言みたいなことを言うしか力がないのかな。
じゃあ、なんで「ワープしよう」なんて「決定」ができるんだ。
要介護度5ぐらいな感じのブルーなのになんでそんなにしっかりしてるんだよ!

それにしたら、15話のしゃんとしたブルーがかえって不自然だろう・・・・。

でも、生きてるブルーが見られて、幸せな自分がいたよ。トホホ。
ああ、来週も生きててくれるかな、ブルー!?と思ってみていました。
(もう気になって仕方ないんじゃんか!)

ブルー存命はうれしいんだけど、ちびっと「矛盾」も感じた自分でした。



ネバーランド ニハ イカナイ

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