紙本墨画淡彩 昭和53年8月。1幅。
昭和53年に 描いたものです。昭和5年頃に模写した像を後年新たに描き直した作品です。若い時に夢中で学び試行の時分に邂逅して模写した行為を回顧して再生したものと思われます。躍動感に溢れる描線には大和絵の軽妙な流影を感じます。薄い彩色にも爽やかな光沢を観るようです。大樹の切り株に薄い布を識き両足で起立する明王の威厳ある姿態に宗教的尊厳を感じます。
有史以来我が国は隣接する大陸から優れた文物を招聘し導入しました。時を経て平安時代に文化的に成熟した規範を確立して以後我が国の国風文化(和風文化)は脈々と今日まで発展して伝承されています。
天才というよりも、心有る人は、愛した土地に何かを残しています。感化を受けるものが有って欲しいものです。
素晴らしい人に出会ったら、本当に大切にしたい自分を観る事が出来ます。自分の良さが自分に解って来ます。素晴らしい人や作品に出会うと何時までも若く生きられます。
本当に美味しい茶を戴いたという事は、其の人の味です。戴いた人の味になっています。友人も交わる人の味が出るものす。
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