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  大嶋光次 おおしまみつじ

KISEI  YUKARIHANA    MUSEUM  OF  ART    ;



表紙
設立の趣旨 全作品目録 精選作品目録 彫刻作品目録 編者  


















( 村上俊江 像 )


石膏像着色。 昭和33年。 1個。 高80cm 。







痩身で精悍な風貌、意志と信念の強固な人物像です。鋭い眼光、額の深い皺、窪んだ頬、威厳を保つ口髭、端正な着衣。見事な造形の作品として完成しています。此れは作者と大嶋光次氏が実懇な関係に在り人物像を深く認識していた故に作者が大嶋光次氏の逝去された直後に哀悼の心情を込めて制作したものです。
大嶋光次氏は村上俊江氏と伴に新設の高知県立城北中学の創設に尽力し、後に私立土佐中高の校長として戦後の復興隆盛を確立した教育者で報恩感謝の徳育を慕う在校生が顕彰して校庭に設立したものです。現在でも過っての卒業生が母校を訪れ郷愁と愛惜の師として建造された胸像に憶いを馳せています。
作者は人物像に眼鏡は装着しません。眼鏡は健康な身体の欠損を補う用具ですから、装着せずに健康的な身体として表現したいと思考していました。




私は何時も手には絵筆と彫刻ヘラを持って暮らしています。一列縦隊でなく横隊で作業をしています。朝に絵を描き昼に粘土を練っています。


素晴らしい人に出会ったら、本当に大切にしたい自分を観る事が出来ます。自分の良さが自分に解って来ます。素晴らしい人や物(芸術)に出会うと何時までも若く生きられます。

「般若心経」を読んでいると、人間の誕生から死までを謳っています。人間生まれた時は何の理屈もなく、成長するに従って理屈が付くので、理屈のない生まれた時に還るように教えています。

お経のように何も無い無心になり、ものに殉じる心になる事です。 この事に徹する事が芸の心が解るという事です。理屈ではない無私の世界です。