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姫達磨 ひめだるま


KISEI  YUKARIHANA    MUSEUM  OF  ART  
  


表紙
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(達磨大師之像) (姫達磨之図)

和紙張子。昭和46年。1個。高14cm。口径13cm。底径5.5cm。










可愛い姫達磨は、作者が創造したデザインです。顔面の左右に分かれた細い髪毛、切れ長の目、小さな口は大和絵の仏画や絵巻物の人物描写と同じ極細の筆先で精緻に描写しています。 胴の部分には菊が大きく描かれていて全体が鮮やかな色彩で仕上がっていて起き上がります、張子の立体面に姫達磨を描写する事は、平面的な紙面以上に難しく手間が掛かっています。 「姫達磨」を絵に描いたら芸術作品になりますが、何倍の労力を掛けて起き上がりの「姫達磨」を造っても民芸品にしかならないと作者は笑っていました。




芸術家は大衆が恋人なのです。大衆とは、善意ある知性の持ち主です。

魂の世界と現実とは、余りにも違っています。魂の世界は、常人では計り知れないものです。男女の世界が美化されず、そのままの姿が美しいのです。

ものを知るとは、悲しみを知り味わう事だと思います。”ものの哀れ”を知る事です。


人と共に、泣き悲しむ事が出来なくてはなりません。山を見れば山となり、鳥を見れば鳥と鳴く。そこには、欲望というものがありません、純粋な魂だけなのです。人のことに、泣き喜ぶ、この事を教えられました。その人の身になることが、出来るのです。これは魂の触れあいなのです。だから自分と関係つけて、喜びや悲しみを共にしたいのです。この感情が「芸」なのです。一葉、鴎外、独歩の作品の中に、このような心が見られます。願いと祈りのある姿こそ、救いになると思われます。










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