「これから論文を書く若者のために」
出版後の進行状況
若手研究者のお経
進行状況ホーム
8/31(金)
の進歩 魂の勝利
昨日、ベガルタ仙台が京都サンガ FC に 1-0
で勝った。湘南戦に続き、気迫に充ち満ちたプレーを見せ、全員で勝利を勝ち取った。まさに命を賭けた闘いぶりに、私は感動してしまった。仙台の試合に感動
したのはいつ以来か?
守備では、ロペスまで一緒になって、前線から激しくプレスをかけた。ロペスは、命がかかるとなると違う
もんだ。セ
ンターバックの木谷と岡山は実に落ち着いていて、京都の FW パウリーニョに仕事をさせなかった。とくに木谷は、髪をちょっと伸ばしたせいか、高校の社会科の頼れる先生という感じであった。何かよくわからないかも知れない
が、「質問すると、何でも的確に答えてくれる」たぐいの頼もしさを感じたのである。攻撃でも、1
タッチで素早くつなぐサッカーが戻ってきた。京都のラインの裏を何度も取り決定機を作り出していた。惜しむらくはシュートの精度か。
秋雨前線が停滞し、肌寒いくらいに涼しかったことも幸いであった(雨は午前中でやんだが)。おかげで、90
分間走り回ることができた。体力だけでなく、気迫も暑さと反比例するのであろうか?
わからないではない。私は、暑いと、生きる気力を無くしてしまうから。選手だって涼しい方が気迫が湧くのであろう。強い仙台は、秋雨前線と共に戻ってくる!(あまり強いように聞こえないが)。
三位だった福岡が敗れたので、仙台が三位に立った。二位の京都とは勝ち点 3 差に迫った。九月は、秋雨前線に乗って全勝しよう。
残念な知らせも一つ。FW ファビーニョが、足の指の骨折で全治六週間だそうだ(ベガルタ仙台 OHP
より)。なんとまあ。
あんが今朝も、おしっこをしなかった(8/29 の進歩参照)。雨が降っているので庭に出すのも嫌だっ
たので、ケージに入れて出かけてきてしまった。夕方まで我慢できるのかちょっと心配である。
子犬の時は一日に 10 回もおしっこをし、しかも全部が粗相(ト
イレの外でしてしまう)というあんであった。大きくなるにつれおしっこの回数が減ってきて、朝・夕・夜の三回になっていた。もうそろそろ、一日二回になる
のだろうか。ちなみに、成犬時のじゅりは朝・夕の二回だった。回数が少ない方が、こちらとしては楽ではある。
今日も一日中、新しい研究について考えた。進んでいるのだか停滞しているのだか。
8/30(木)
の進歩 「奥の細道」と並び称される快挙
昨日から仙台カップが開催されている。18
歳以下の、日本代表・東北代表・ブラジル代表・フランス代表によるリーグ戦である。昨夜、U18 東北代表が U18 ブラジル代表に 3-2
で勝つという快挙を成し遂げた。不可解な判定で、ブラジルが前半 12 分に 10 人になったという幸運もあるが、歴史的偉業である。開始 1
分に東北がゴールを決めたもののオフサイドであった。私は、もうこれで満足と思ったものだ。オフサイドであれ、ブラジルのゴールに入れる場面を見ることが
出来て幸せであった。前半 11 分に先制を許し、ブラジルのゴール祭りがとうとう始まったと思った。ところが前半 12
分に、フリーキックからのこぼれ球を東北代表が綺麗に決めた。もうびっくり、ブラジルから点を取るなんて。その後も決定機を確実に決めて、3-2
の逆転勝利をしてしまった。信じられない。東北代表がブラジル代表に勝ったのだ。東北がこれだけ名を馳せたのは、松尾芭蕉の「奥の細道」以来ではないか。
ベガルタ仙台は今夜、ユアテックスタジアム仙台に京都サンガを迎え撃つ。京都は二位で、四位の仙台とは勝ち点差 6
である。気迫で勝利して勝ち点差を 3 に詰めるのだ。「命がけで戦わないといけない」と語るロペス(サンスポよ
り)。ロペスの命がけとはどんなものなのか調査する良い機会である。命がけで、守備をせずにぼーっとするのか(8/25
の進歩参照)。仙台は、FW ファビーニョが体調不良で欠場するらしい。前節に初先発をし、交替するまで 70 分間あばれまくった。70
分出てお休みになっちゃうとは困った子である。
東北大学・歯学研究科(歯学部?)の K 先生(面識は無し)から、「これ論」を10
冊注文したというメールを頂いた。大量注文、誠にありがとうございます。K
先生は、私と同じく泉ビレジ在住だそうだ。私は、キャバリアの子(あんといいます)を連れてビレジ内を徘徊しています。私の知る限り、泉ビレジにキャバリ
アは四匹います。つまり、キャバリアを連れた飼い主四人中の一人が私ということであります。
キャバリアというと、我が家のすぐ近所にも飼っている家がある。ここのご主人はどうも不思議だ。飼い犬を可愛がっているように見えないのだ。散歩のとき
も、犬を散歩させているという感じがしない。ボウリングの球に紐をつけて転がして歩
いているみたいである。乱暴に扱っているわけでは全然無いのだが、犬に対する感情が伝わってこない。
8/29(水)
の進歩 西洋芝の庭を駆け回るあんト
イレのために
昨夜のあんは、室内のトイレでしなかった。本を読んだりしながら気長に待っても、いっこうにしようとしない。諦めて寝室に入ってベットの上に乗せると、途
端にしてしまう子である(その点、期待を裏切らないのよ)。だから、おいそれと見切りを付けるわけにはいかない。しかしいつまで待っても、ボールを見つめ
てらんらんとしている(<--
ボールで遊んでくれるのを待っている)。しょうがないので庭に出した。すると、一分もしない内にトイレをした。今朝もどういうわけか、室内のトイレで
しなかった。朝食後には必ず、自分からトイレに入ってしていたというのに、いったいどうしたのだろう?
トイレに閉じこめても、お座りをして見つめているばかりである。根負けして庭に出したら、またしてもすぐにトイレをした。庭に出した途端にするというの
が、どうもわからない。室内では我慢しているのか? それとも、他のことに気を取られてトイレを忘れてしまっているのか?
いずれにせよ、西洋芝の広がる素敵な庭があんのトイレで血塗られていることは、学生(芝生でバーベキューをしたりしちゃう)には黙っていようと思った。
こじこじが帰省から戻ってきた。休養十分。これからは、研究三昧の日々を送って頂戴ね。
一昨日、「性比の研究はものにならないという確信が芽生えつつある」と書いた。今日になって確信が揺らいできた。こう書くと、何かいけないことみ
たいである。
生物学科三年生へ。実習レポート(アオキとカタクリ)をお返しします。私の部屋に取りに来て下さい。
8/28(火)
の進歩 日本語の文章技術
昨夜、衝撃的なニュースが伝えられた。
筑波大・三沢、来季のJ2仙台加入が内定(サンスポより)
湘南戦に劇的勝利をして上昇機運というのに、「来季の J2 仙台」が確定したのか?
「来季の」は「加入」に係るという誤解を招きかねない文ではある。しかしほとんどの仙台サポは、「来季の
J2
仙台」と本能的に捉えたことであろう。で、三沢ってどんな選手?
なお、「これからレポート・卒論を書く若者のために」では、こうした誤解を生じさせないための
文章技術を解説している。我ながら良く書けている解説と思うので、是非とも読んでみて欲しい。
今日も一日、新しい研究のことを悶々と考えた。はたから見ると、ぼーっとしているようにしか見えないのが辛いところである。自分自身でもぼーっと
しているように思えてますます辛い。
8/27(月)
の進歩 動物病院
泉ビレジを散歩していて不思議に思うことがある。私が知る限り、動物病院が一軒もないのだ。けっこう歩き回り、笛工房だの、台湾式マッサージだの、土日が
定休というカフェだの(注;8/25 に見つけたのとは別の店)を見つけた。しかし動物病院は無いようだ。泉ビレジの人口は約 7000
人。飼い犬も異様に多く、そこら中をうようよしている。全世帯が庭付き一戸建てなのだから、世帯当たりの飼い犬保有率は非常に高いと見る。おまけに、一人
で 2-3 匹を散歩させている飼い主も多い。私の推定では、泉ビレジに犬は、7000 ÷ 4 × 0.4 × 1.2 = 840
匹いる計算である。なお、さして根拠のある計算ではないので、式の意味の説明は省略する。840
匹に囲まれて動物病院をしたら、けっこう儲かるように思うがどうなのだろう?
新しい研究のことを考えて一日中悶々とした。性比の研究はものにならないという確信が芽生えつつある。他のことを考えようとしているのだけれど
………。
8/26(日)
の進歩 庭改造
またしても、庭を改造することにした。シラビソ(針葉樹)を植えている部分がどうもお洒落じゃない。公園に、ぽつんと一本の木が植わっている感じである。
シラビソの周辺に低木を何本か植えて、木の寄せ植えのようにしてやろう。そう思い立ち、この暑い中で作業を始めた。まずは、寄せ植えにする領域を決め、そ
の部分の西洋芝を剥がした。この頃は、芝を剥がすことに罪悪感を感じなくなってしまっている。次に、その部分の砂を深さ 15 cm
ほど取り去った(我が家の庭には、厚さ 20 cm
の砂が入っている)。鹿沼土・腐葉土を加えるために、砂を減らす必要があるのだ。これがとても大変だった。バケツに砂を入れては、裏庭に運んで捨てる。砂
の入った重いバケツを、20 - 30
杯分も運んだ。異様に暑いので、数回運んでは日陰で休憩し、なんとか作業を終えた。次に、鹿沼土・腐葉土を入れて、残った砂と混ぜ込んだ。へとへとになっ
て、土を完成させた。そして、ブナ・ハルニレ・コミネカデなどを植えた。前よりはお洒落になったと思う。しかし、思ったほどという気もする。憤然。
夕刻、入浴してさっぱりし、ビールを飲みながら夕食を摂った。と、打ち上げ花火の音が聞こえてきた。どこかで花火大会をやっているようだ。外を覗
くと、仙台大観音のあたりに花火が上がっている。我が家からも楽しめる距離であった。二階のバルコニーに上がって、揺り椅子に座りながら花火を見た。1
km
は離れているので、花火の光と音がかなりずれている。「音と音速は違うんだよね」(それを言うなら「光速と音速」)と思いながら、夏の夜の風情を感じた。
これで、少なくとも二回は我が家から花火を楽しむことが出来ることが分かった(もう一つは町内の花火大会;7/28 の進歩参照)。嬉しい。
8/25(土)
の進歩 だからロペスは替えられない
ベガルタ仙台が湘南ベルマーレに 1-0 で勝った。この日最悪だったロペスが、終了間際に劇的な得点を上げた。
朝一番に、鈎取の旧居の水やりに行った。雑草がすごいことになっている。人手が入らないとこうなってしまうのか。
朝市に寄って、今季初の松茸を購入した。金華山(馴染みの店)でマグロの切り落としとイカも買った。今夜、ベガルタ仙台を CS
で応援しながら豪華に頂くのだ。ザ・ガーデン(これまでこの日記では「ヨネヤマプランテーション」と書いていた)にも寄って草花をちょっと購入。昼過ぎに
帰宅して、ちょこちょこと庭仕事をした。
夕方になって涼しくなった。今日は、あんと一緒にたっぷり散歩しよう。そう決意して、泉ビレジの北端の方へ向かって歩いていった。いつもの散歩では、途
中まで行って戻ってくる。しかし今日は、端っこまで歩いていってやろう。そして、端っこの高台の下に建つ住宅を見て、「おまいらは泉ビレジでは
ない!」と叫ぶのだ。泉ビレジの北域は最近になって開発された地域なので、建物も庭もお洒落なものが多い。だから、庭を眺めながら散歩するのが楽しい。
端っ
この高台に着いた。下の土地は 15 m
ほど低くなっていて見晴らしがよい。泉ヶ岳も正面に見える。高台沿いの家はみな、この眺めを楽しむようにとテラスを作っている。なんとも羨ましい。と、と
くにお洒落な家を見つけた。アンソレーユとい
う、お菓子とカフェの店であった。テラス席
は犬連れでもよいとのことなので、あん・暁子と一緒に行ってみよう。
ノートル・シャンブルに咲くら亭にと、泉ビレジに
はお洒落な店が多い。一軒を除いて(わかる人は大ウケしているはず)。
19 時に試合が始まった。前半の前半は仙台ペース、前半の後半は湘南ペースであった。互いに譲らぬ好試合と思った。そんな中でただ一人、仙台
MF
ロペスが最悪の出来であった。ボールを持っても奪われるばかりで、攻めをほとんど作ることが出来ない。守備に至っては、いつにも増して酷かった。自分の目
の前 2 m
で相手がボールを保持しているというのに、ぼーっと立って見ているだけである。守備の構えさえしない。こんな役立たずは前半で替えてしまえと思った。後半
になると、仙台がまた支配するようになった。しかし湘南の速攻もするどく、「やられたっ」と思ったことが何度か。どちらも取り切れぬままロスタイムに入っ
た。ロスタイム 3 分のうち 2
分が経過し、これは引き分けかと思ったときだ。関口が右サイドで粘ってセンタリング。ゴール前に走り込んだロペスがダイレクトで合わせた。狂喜乱舞の決勝
点であった。これだからロペスは替えられない。中島や萬代みたいに首尾一貫して駄目
なら
ば、いくらでも交替させることが出来るというのに。
今日は、ファビーニョがついに初先発をした。期待通りの働きであった。彼のおかげで攻撃にアクセントがついた。出場停止のジョニウソンの替わりに入った
永井も良かった。中盤の底からのボール配りが冴えていた。
この勝利は大きい。この勢いで、次節の京都戦にも必ず勝利しよう!
8/24(金)
の進歩 名刺を作った理由
本日は、名刺を作った理由を説明する。研究教育活動で知り合った方にお渡しするためではない。それならば今までどおり、「名刺の手持ちがたまたまなくて」
で済ませばよい。作ったのは、鈎取の旧居(これ論邸)の販売活動のためである。これ論邸を見学にいらした方に名刺をお渡しして、「東北大
学准教授」という信用の元に売り込むのだ。まあ、権威を利用しようということである。水戸黄門とて、「先の天下の副将軍」という権威があるからこそ信用さ
れてい
る。あれが本当に越後の縮緬問屋の隠居ならば、誰も平伏したりはしない。ただの、物
事の表面だけを見て単純に善悪を決めてしまい、自分は何もせずに供の
者に何でもかんでもやらせ、そのくせ自分が世の正義を守っているという顔をしているじじいでしかない。名刺をお渡しするときは「これ論」の
上に置いて差
し出そう。おそらく「??」という反応と思うが、私の内心は「うぷっ」とウケているであろう。
昨夕、カボチャの煮物を作った。だし汁にカボチャを入れ、調味料を加えていく。濃い口醤油大さじ 4
を入れようとして、「おっと、薄口醤油の間違いだった」と気づいた。煮物に濃い口を入れるわけがない。次に、みりん 120 cc
を入れた。後は煮るだけだ。計量カップを洗おうと手に取ったら、中がべとっとした。???。今日は油を使っていないのに何故?
三秒で気づいた。みりんと間違えてサラダ油を入れてしまった。私は今、サラダ油
120 cc を入れてカボチャを煮ているのだ。濃い口醤油と薄口醤油の間違いどころではない。料理をしないのでピンと来ない方は、ベスト
メンバー 11 人をピッチに送り出したつもりが、気づくと半分は犬だったと
いう状況を想像せよ。慌ててカボチャを取り出し油を洗い落とした。その後も動揺が続き、昨日の料理は散々に終わった。
ようやくにして秘密の仕事が完了した。さらには、りんかのフキの論文の最終稿を返送した。さっぱりしたので午後はお休みにする。愛子のガーデン
ガーデン(園芸屋)に行って、植木を買ってこよう。ついでにソフトクリームを食べよう。ガーデンガーデンの一角に美味しいアイス屋があるのだ。「横にしま
すと大変危険ですので、どうぞまっすぐお持ち下さい」と売ってくれる店である。
8/23(木)
の進歩 名刺を作った
思うことあって名刺を作った。東北大に赴任したときに、「東北大学理学部」の肩書きの名刺を作って以来である。赴任して一ヶ月でこの肩書きは変わった
(「東北大学大学院理学研究科」になった)ので、すぐに使えなくなった。つまり、 12
年 5 ヶ月ぶりに使える名刺を持つことになった。これまでは、「名刺の手持ちがたまたまなくて」と嘘こいて過ごしていた。しかしこれでも
う、嘘つき人生とはおさらばだ。今度、「名刺の手持ちがたまたまなくて」と言うときは、本当にそうであるときである。なんとすがすがしいことか。
昨夜、U22 日本代表は U22 ベトナム代表に 1-0
で辛勝した。格下になんとか勝ったという感じだ。平山が決めていたら楽だったろうに、ああも外しまくっては話にならない。仙台サポに、萬代の方が良かったのではないかと思わせるとは、相当な状態である。ローカルネ
タでわからないという方は、「萬代」のところに、「ゴールがら空き、GK も倒れているのにシュートを GK
に当てる選手」「ここぞという時に確実に外す選手」「久々に試合に出てみると、やっぱ駄目な選手」など、自クラブの困ったちゃんを入れていただきたい。
今日も一日、秘密の仕事をした。思ったよりも時間がかかる。今日中に終わらなかった。悄然。
8/22(水)
の進歩 今夜は、オリンピック最終予選と A 代表戦
U22
日本代表は今夜、オリンピック最終予選の第一戦(対ベトナム戦)を闘う。ベトナム相手だしホームだし、勝たないと話にならない。守備の要の伊野波が負傷離
脱したという不安はある。でもきっと、勝ち点 3 を取ってくれるであろう。さて、U22
日本代表入りを目指して日々ボールを奪われていた我らが萬代君。「代表入りしてベガルタ仙台の試合を欠場すること」を目指していたが、「役に立たないので
ベガルタの試合を欠場する」という結果になってしまっている。同じ欠場でも、天と地ほどの違いだ。一回りも二回りもたくましくなって、仙台で定位置を掴ん
でおくれ。
今夜は、A 代表のカメルーン戦もある。同じ日にやるなんて前代未聞。日程を決めた人は何を考えているのか。さらに付け加えると、U17
ワールドカップの、日本対ナイジェリア戦も今夜あるのだ。今夜はもう大変である。
マスコミの耳目が、ベトナム戦ではなくてカメルーン戦の方に集まっているのも理解できない。どう考えたって、強化試合よりも最終予選の方が重要と思う
が。
今日は一日ずっと秘密の仕事をした。うーーかったるい。こんなの引き受けるのではなかった。
8/21(火)
の進歩 祝アクセプト
りんかのフキの論文が Canadian Journal of Botany に受理された。おめでとう。りんかの努力がここに実ったと思う。
朝市で先日、ブリを丸ごと一本買ってきた。下ろして刺身にするのだ。ブリの頭を切り落とし、しげしげと見つめた。長さ 15 cm ほど、横幅
10 cm
ほど。けっこう大きい。これをあんに見せたらどう反応するだろうかと、いたずら心が芽生えた。臆病な子なので、ぎゃんぎゃん鳴きながら逃げていくか。あん
は今、ぐうぐう寝ている。あんの顔のすぐ目の前にブリの顔を持って行って、「あん」と起こした。寝ぼけ眼を開けたあんは、ブリの顔を認識すると、おもむろ
にぺろぺろと舐めだした。目覚めると目の前にあった物体に疑問を抱いていないようである。怖がってもいない。ぺろぺろと舐めるさまは、私の顔を近づけて起
こした場合と同じであった。あんにとって、ブリと私は同じであるの
か。えらく衝撃を受けた。
三年生のレポートの採点を終了した。熱心なものからいい加減なものまであるのは毎年のこと。しかし今年は
………、残念なことに後者の割合が多いように感じた。熱心な人たちのレベルは、例年にも増して高かったけれど。
私の反省点としては、「アオキを二つに分けて(大個体グループと小個体グループ)、それぞれのグループで性比が 1 対 1
からずれているかどうか検定せよ」という課題設定があいまいだったということ。どのサイズで二分割するのかを「好きにして〜」と言ったために、分け方に
よって結果が異なってしまった。ある学生は、「大個体では 1 対
1、小個体ではずれている」という結果を元に議論し、別の学生は逆の結果を元に議論している。開花個体と非開花個体に分けることが理想だったと思う。その
方が、繁殖のコストが性比に及ぼす影響を検出しやすいであろう。興味のある方は、この分け方で再解析してみて頂戴。
8/20(月)
の進歩 社会保険庁
自分の年金記録を調べようと、社会保険庁に申請していた。ところが、とある理由で申請が却下された。却下を知らせる手紙に、「お問い合わせ先」が記されて
いた。
社会保険庁業務センター記録提供課 [電話番号が書いてある]
受付時間 午前 9 時 00 分〜午後 5 時 15 分(土、日、祝日および年末年始の休日を除く)
* 電話がつながらない場合には、時間をおいておかけ直してください
このやる気の無さ。自分が置かれた立場をわかっているのか?
むろん、全然つながらない。「時間をおいておかけ直しください」で済ます暇があったら、年中無休 24 時間対応にしなさい。
今日も、三年生の実習レポートを読んでいる。AA
を付けたレポートが二つ。とくに、モデル解析を独自にやって、結果を考察しているレポートには感激した。自分で考えるという姿勢が伝わってきて素晴らし
い。かたや、いい加減さに頭に来て、D を付けたくなったのも少々あった。レポートは、出せばよいのかも知れないが、出せばよいというものでもない。
8/19(日)
の進歩 またしても
ベガルタ仙台がザスパ草津と 1-1 で引き分けた。またしても、下位相手に「互角」の試合内容であった。悶々とした日々が続く。
早起きして(正確には、早起きしちゃったので)、やくらいガーデンと
いうイングリッシュガーデン(英国風の庭。園芸大国の英国の庭は崇められている)を見に行った。庭造りの参考にしようと思ったのだ。行ってみるとペット入
場禁止であった。むろん私達は、あんを連れてきている。どうしていけないのだろう?
うんちをしたら始末をすればよい。あんは、草花を囓ったりはしない(これは大嘘)。しかし、「犬グリッシュガーデンなのに何故駄目なのか?」と言ってもか
えってこじれると思い、ここは大人しく引き下がった。外であんがうんちをしたので、「やくらいガーデンの中に投げ入れてやれ」と暁子がそそ
のかした。しか
し、うんちをティッシュでくるんでいたので、投げ入れるのは止めた。ごみ(ティッシュ)を捨てるのはよくないから。葉っぱでくるんでいたら、投げ入れたと
思う。
あんを置いて、暁子と二人でやくらいガーデンを見学した。あんまり手入れされていない。雑草は多いし、薔薇の花がらも付いたままだ。でも、針葉樹の庭は
綺麗だった。
昼過ぎに帰宅し、我が家の築山の土木工事に取り組んだ。雨が降ると土が流れて、少しずつ山容が変形しつつある。それを憂いて、「山には砂防工事が
必要」と暁子が言うのだ。斜面に、花壇を縁取る連柵を
差し込んで、土の流出を防ぐ。山の砂防工事は土建屋が儲かるが、我が家の築山の砂防工事は出費がかさむ。でも、連柵がアクセントとなって、お洒落度を増し
たように思う。
夕方になり、ユアテックスタジアム仙台へと向かった。
今日の仙台は、何人か選手を入れ替えていた。右のサイドバックに田村、FW に中原。今日も、ファビーニョは先発せずだ。
試合開始。立ち上がりは良かった。しかしゴールが遠い。焦りからか、MF のロペスと梁が前へ前へと行き、4
トップ状態になってしまった。中盤が無くなり、縦一発を狙うボールばかりが目立つようになった。仙台が目指している「人とボールが動くサッカー」とはほど
遠い攻撃になってしまっている。前半 38 分にコーナーキックから失点して
0-1。これで、四試合連続で先制点を奪われた。後半になってようやく自分たちのサッカーを取り戻してきた。しかし、攻撃に相変わらず工夫がない。草津
は、サイドをある程度捨てて、中央に人を固めている。センタリングを上げられても、中で弾き返してしまえば良いという作戦である。そこへ仙台は、人もボー
ルも中へ中へと行くばかりである。中央の密集地帯にはシュートコースも無い。やがてボールを奪われてお終いだ。それでも後半 22
分、セットプレーからのこぼれ球が、右サイドに詰めていた田村の元へ飛んだ。田村は、「とにかくゴールに飛んでいけ」と、加減することなく左足で思い切り
ボレー。それがゴール左隅に突き刺さって同点となった。打った田村も吃驚、完璧にま
ぐれのゴールであった。プロ入り初ゴールを決めた田村は、サポーターの元に駆け寄った大喜びだ。でも梁は、田村を無視して、ボールを拾って
センターサークルへと走っていた。後半 32 分に、ようやくファビーニョが投入された。生で見るのは初めてである。さすがと思った。日本人 FW
とはプレーの質が違う。しかし奮闘虚しく、1-1 のまま試合終了となった。
下位相手の四連戦を、1 勝 2 分 1 敗で終わってしまった。辛うじて四位ではある。しかし、三位の福岡には勝ち点 3
差をつけられた。五位の湘南は勝ち点 1
差に迫っている。おまけに湘南は、消化試合が二試合も少ない。次節は、その湘南と対戦する。ファビーニョをぜひ、先発で使って欲しい。望月監督は、「トー
ナメントのつもりで戦う」(ベガルタ仙台
OHP より)と言っている。「トーナメント = 負けたら終わり」の闘いならば当然、後先考えずにエースを投入するべきではないか。
8/18(土)
の進歩 初松茸ならず
今日は暁子が戻ってくる。久しぶりにしっぽりと料理をしよう。そう思って、朝から献立を考えた。しばらく前に朝市に行ったとき、早くも松茸が出ているのを
目撃した。豪華に松茸の土瓶蒸しをしてやろう。
それから庭に出て、スギナ退治に没頭した。今日は、西洋芝の中に生えているスギナに除草液をかける。むろん、西洋芝を枯らしてしまってはいけない。園芸
屋で除草液を物色したら、「日本芝」には使用可能というものはあった。「西洋芝」とか、ただ単に「芝」と書いた物はない。わざわざ「日本芝」と書いている
ので、「西洋芝」には使えないのであろう。除草液を使うのならば、西洋芝にはかからずにスギナだけにかかるようにせねばならぬ。そこで、エ
リザベスカラー方式を応用することにした。スギナの周りをプラスチック板でぐるりと被ってしまい、西洋芝に液がかからないようにするのだ。大胆な
挑戦であった。はたして、西洋芝は無事で、スギナだけが枯れてくれるのか。成果は数日後に判明する。
それにしても、我が家の西洋芝はかなり汚くなっている。そもそも、種子蒔きのムラのせいか芝がまだらに生えていたのに加え、夏枯れで茶色くなった所も多
い。秋になったら、芝の復旧(種子を蒔き直したりとか)を試みたい。
仙台駅に暁子を迎えに行きがてら、朝市で買い物をした。ところが、お盆休みで半分くらいの店が閉じていた。松茸を売っている八百屋も休み、金華山
(馴染みの鮮魚店)も休み。かなり戦意を喪失したが、「帰りにジャスコに寄ってみよう、松茸が出ているかも」と思い直した。しかしジャスコにもなく、初松
茸はお預けとなった。
夕刻、暁子とあんと一緒に散歩をした。最優秀ガーデン大賞(私が個人的に設けた賞)の最有力候補を見に行くのだ。すごく凝っていてお洒落な庭であ
る。しかし今日の目的は、単に庭を観賞することではない。その庭には西洋芝が生えている。これが夏枯れで汚くなっていないか調査するのだ。汚くなっていた
ら満足である(注;私はそういう性格なので)。行ってみると、部分的に夏枯れで茶色くなっていた。「けっけっけっ」だ。おまけに、芝生の中にイロハモミジ
を植えていた。カエデの専門家としての意見を述べるならば(私は、カエデの研究で博士号を取った)、数あるカエデの中でイロハモミジが最もダサい。それを
わざわざ植えるとは墓穴を掘ったものよ。
8/17(金)
の進歩 惨敗
昨夜、ベガルタ仙台が愛媛 FC に 0-3
と惨敗した。良かったのは立ち上がりだけだった。その後はまったくもって酷かった。ミスを連発して、攻撃をろくに組み立てられない。決定機はほとんどな
かった。萬代の 1
トップはまったく機能せず。萬代は、さばさばと控えに戻ることであろう(昨日の進歩参照)。だいたいにおいて、八月の日最高気温の平均が仙台は
31.9 度、松山が 32.6 度である。大して差がないのに、「四国の猛暑は気の毒だが、取りこぼしは絶対に許されない!」(サンスポよ
り)と同情するところからして間違っている。
今日も、三年生の実習レポートを読んだ。評価 AA を三名様に付けた。三人とも素晴らしいレポートで感激した。
今日も、誤変換大賞の選考は続けた(昨日の進歩参照)。手書きのレポートがあり、「そうだ、誤変換を見つけてやろう。手書きなのに誤変換なんてウケるだ
ろうな、うぷっ」と思った。そして、「相間」(正しくは相関)と書いてあるのを見つけ、「やった、手書きの誤変換だ」と喜んだ。しかし冷静に考えるとこ
れは、誤変換と呼ぶ物ではなく、単なる誤字ではないか。現実に気づく
と急速につまらなくなり、なんでウケると思ったのか、自分を省みるのであった。
8/16(木)
の進歩 誤変換大賞
三年生の実習レポートを読んでいる。本日は、誤変換大賞を選定したい(括弧内は正しい字)。
固体 [個体] あまりに基本的な誤変換で、評価に値しない。
確立 [確率] あまりに基本的な誤変換で、評価に値しない。
優位確立 [有意確率] 「優位」だけ、「確立」だけなら評価に値しなかったであろう。しかし二つ続くと鮮烈である。
雌雄胃株 [雌雄異株] なかなか味わい深い。
相対係数 [??] 誤変換なのか、打ち間違いなのか(「相関係数」と打ちたかった)、言葉の覚え間違いなのか?
誤変換かどうかわからない語を書くとは、賞の趣旨を理解していない。誤変換大賞を選定するって言ったのか?
総評:総じて、レベルが低いと言わざるを得ない。気づいたら直しているためと思われる。よって、誤変換大賞は該当無しと決定した。
ベガルタ仙台は今夜、敵地で愛媛 FC と闘う。出場停止の FW
中島に替わり、萬代が先発するらしい。萬代は、今季ついにレギュラーの座を掴んだものの、このところは控えに回っていた。レギュラー奪取の好機に本人は、
「何もできなければ、またサブに戻るだけ」(サンスポよ
り)と、さばさばとしているように見えなくもない。私としては、ファビーニョの先発を期待していた。まー何でもいいから、必ず勝つべし。スポーツアナの小
林達彦さんも、「四国の猛暑は気の毒だが、取りこぼしは絶対に許されない!」(サンスポよ
り)と、文章論理はどうでもよい、ともかく勝てという論調である。
8/15(水)
の進歩 夏は明日で終わり
宮城県民に朗報である。TBC(東北放送)の「ウォッチンみやぎ」によると、宮城の夏は明日で終わりらしい。明日の午後から秋風が入ってきて、涼しくなる
そうだ。嬉しい。明日いっぱい持てば、我が家の西洋芝も夏越し出来るということだ。
「ウォッチンみやぎ」では、斎藤さんという気象予報士が予報を担当している。この方、宮城県内ではけっこうな人気者である。親しみやすい人柄とわかりや
すい語り口が受けているのだと思う。天気予報士だというのに、TBC
のいろいろな催し(天気予報関連に留まらず)に引っ張りだこだ。斎藤さん人気のため、天気予報が「ウォッチンみやぎ」の看板になっている。天気関連のコー
ナー(予報・解説・こぼれ話など)が番組中に何度もあり、放送時間に占める割合もかなりのものだ。
私も、斎藤さんに好感を持っている。その一番の理由は、天気予報が外れたら、ちゃんとそのことを振り返って反省している点だ。他局の天気予報では、過去
に出した予報のことはまったく知らんぷりである。天気予報が外れても、何もなかったかのごとく明日の予報を出している。昨日の時点での今日の予報と、今朝
の時点での今日の予報が変わっていても知らんぷりだ。「明日は暑さが和らぐでしょう」と言った次の日に、「今日は暑いでしょう。暑さ対策をしっかりして下
さい」としゃあしゃあと言う。昨日は違うことを言ったというのに、始めからそう予報していたような態度なのだ。なんか、この人は信用できないと思ってしま
う。それに対して斎藤さんは、「昨日の時点では涼しくなると予想したのですが、状況がこのように変わって ………」と説明をしてくれる。
さて、斎藤さんの今朝の予報は、「仙台の本日の最高気温は 33 度」であった。ところがなんと、最高気温 37.2 度を記録した。本当に
明日で宮城の夏が終わるのか? 斎藤さんの明日の答弁に注目したい。
楽しい研究生活も今日で終わり
………、というわけではないのだけれど。自分の研究のことを考えるのは一時中断だ。明日からは、三年生の実習レポートを読む。
8/14(火)
の進歩 終わりが良ければ幸せな一日である
今日も一日中、自分の研究(性比の進化)について考えて過ごした。悶々とした一日であった。進歩なし。ここ数日間、だいたいこんな周期で過ごしている。
1. 帰宅時間が近づくと、新しい着想が芽生える。これはいけるかも、明日ちゃんと考えてみようと浮き立つ。
2. 帰宅。あんとうにうにして、研究のことは忘れている。
3. 翌日研究室に来て、昨日考えたことをきちっと検討してみる。まったくもって見
当違いであることが判明する。
4. 悶々として過ごす。
5. 帰宅時間が近づくと、新しい着想が芽生える。これはいけるかも、明日ちゃんと考えてみようと浮き立つ。
6. 帰宅。あんとうにうにして、研究のことは忘れている。
7. 翌日研究室に来て、昨日考えたことをきちっと検討してみる。まったくもって見
当違いであることが判明する。
8. 悶々として過ごす。
9. 帰宅時間が近づくと、新しい着想が芽生える。これはいけるかも、明日ちゃんと考えてみようと浮き立つ。
10. 帰宅。あんとうにうにして、研究のことは忘れている。
11. 翌日研究室に来て、昨日考えたことをきちっと検討してみる。まったくもって
見当違いであることが判明する。
12. 悶々として過ごす。
13. 帰宅時間が近づくと、新しい着想が芽生える。これはいけるかも、明日ちゃんと考えてみようと浮き立つ。
(*とりあえず、三日分コピーしてみた)
進歩はまったくない。しかし、一日の終わりが良ければよいという意味
では、幸せな生活を送っているのかもしれない。
8/13(月)
の進歩 四回目の重版決定
「これから論文を書く若者のために:大改訂増補版」の四回目の重版が決定した。新たに
2000 部刷り、累計 1,5000 部となる。初版と合わせると 3,2000 部出来することになる。お買い上げ、誠にありがとうございます。
増刷のペースは初版の時よりも早い。さもあらんと自分では思っている。大改訂増補版は、初版よりさらに良くなっていると信じているからだ。というわけ
で、初版のみをお持ちの方もぜひ、大改訂増補版をお買い求め下さい。ついでに、「これから
レポート・卒論を書く若者のために」もお買い求め下さい。初版と大改訂増補版が二冊並ぶと綺麗ですよ。私の本棚なんか、合わせて
15 冊並んでいて壮観です。
月初め談話会があった。正直なところ、このところの研究室はだらけた感じになっている。そこで今日はガツンと言った。文字通り擬音的に、「ガツン
と言ったからね」と言っておいた。
我が家がある泉ビレジは、自然環境が豊かである。クモも多い。気づくと、庭のあちこちにクモの巣が出来ている。これはみっともないと、クモの巣払
いに精を出していた。しかしいくら払っても、すぐに再生してしまう。スギナの法則(*)と呼ばれるものである。先週末、心を鬼にして根絶に取り組んだ。園
芸用のビニール手袋をはめてクモの巣に近づく。クモの位置を確認し、電光石火で掴み取る。そして握り潰す。気持ち悪いことこの上ない。根絶したと思った翌
日、なぜかまたクモの巣が復活している場所があり愕然とした。今度は、空中を飛ぶ蚊を退治するごとく、両手で一撃の下に叩き潰すことにした。気のせいか、
この方法の方が気持ち悪さが軽減した。「1) 掴み取る、2) 握りつぶす」という二過程が、「1)
叩きつぶす」という一過程に短縮されたためと思われる。
スギナの法則:いくらスギナを抜き取ってもすぐに生えてくることを指して言う。地下茎を根絶しない限りスギナは耐えることがない。
8/12(日)
の進歩 針葉樹の小径
我が家に関して気にかかっていることがあった。西からの見栄えがあまり良くないのだ。西側の外壁は、小さな窓が下の方に付いているだけで、なんかのっぺり
している。おまけに、電気の引き込み線と電気使用量の計量器が付いていて無粋である。我が家に向かうときは大抵の場合、南西方向から近づいていく。西側の
外壁は、かなり目に付いてしまうのだ。
さてどうしようと思い、外壁沿いに針葉樹を植えることにした。隣地との境界にも針葉樹が植わっているのだけれど、外壁の目隠しにはなっていない。思い
切って外壁沿いにも植えてしまえば、かなり印象は変わるはずだ。そう思い立つといてもたってもいられない性分なので、この暑さの中で植え込みに励んでし
まった。おかげでぐっと良くなったと思う。西側の通路は、両脇を針葉樹で囲まれることになり、針葉樹の小径という雰囲気になった。小径を歩くと、深山幽谷
の林に辿り着く。ヒナウチワカエデ・ウラジロモミなどが植わっている坪庭に出るのだ。樹種に詳しい人には、どこが深山幽谷かとウケることであろう。でも私
は大変気に入っている。
家の話を書くときは、写真付きの方がわかりやすいと思う。しかし、防衛機密であるので、写真はあまり出さない。
午前中に、旧居の水やりに行った。3-5
日に一度は水やりに通っているのだ。しかし西洋芝を維持するためにはこの頻度では駄目である(毎日の水やりが必要)。旧居の西洋芝は、六年かけてしっかり
丈夫になってきてはいる。しかし、部分的に枯れが生じてしまった。仕方ないか。
8/11(土)
の進歩 徳島に辛勝
ベガルタ仙台が徳島ヴォルティスに 2-1 と辛勝した。勝ちはしたけれど内容の伴わない試合だった。
日差しが照りつけ、ありえない暑さだ。最高気温 32
度だと。暑さに辟易したけれど、敢然と庭仕事を始めた。実習で留守にしていたこともあり、いろいろやることが溜まっていたのだ。なお、堀江
さんが留守中に水やりをしてくれたおかげで、西洋芝は元気であった。どうもありがとう。
まずは、スギナの退治を始めた。これまでは手で抜いていたのだけれど、兄の薦めもあり、とうとう除草剤を使うことになった。「根まで枯らす」という謳い
文句の物である。スギナにだけ振りかけるのは面倒ではあったけれど、一度かけてしまえばその個体は死ぬはず。そうすればもう生えて来ないと思うと心が
躍った。庭の 1/3
位を終えたところで、「そうだ、念のために注意書きを読んでおこう。私は抜けているから、あっはっはっ」と思った。と、「植木の根の先端部分から 1
m
以上離れた所で使用して下さい」と書いてあった。がーーん、構わず使ってしまった。植木が枯れたらどうしよう。「私は抜けている」と書いた通りで、何と正
しく自分を理解しているのか。なら、自分を理解した行動をしなさい。使ってしまったものはしょうがない。それにしても、使
用できる部分がかなり限られてしまう。これまで通りの手抜きと併用することにするか。
次に、サフランの球根を買ってきて植えた。西洋芝の間からクロッカス(サフランの仲間)が咲いている写真を見たことがあり、憧れていたのだ。幸か不幸
か、芝の根付きが悪くまだらになっている部分がある。そこの、芝の生えていない部分に穴を掘って球根を埋めた。秋に、綺麗な花が顔を出すのが楽しみだ。
暑さの中でくらくらになって終了。この暑さ、いつまで続くのか。あまりに長く続くと、西洋芝が枯れてしまうかもしれない。
試合は 19:00
から始まった。徳島は、ロペスと梁に、なりふり構わずマンマークを付けてきた。梁にまで付けてくるとは。梁にとっては初めての経験で、おかげでこの日は何
も出来なかった。前半 10
分にセットプレーからあっさり失点。水戸戦の悪夢が頭をよぎった。その後も、どちらが上位なのかわからない展開が続いた。後半になると、ようやく仙台も持
ち直してきた。後半 6 分、右サイドをえぐった関口がセンタリング。相手 DF
に当たってボールが浮いた。詰めていた中島が上体を捻らせて跳躍、豪快にジャンピングボレー -------------------
。これで決まれば格好良かったのであるが、すかっと空振り、その後ろにいた千葉が落ち着いてゴールに流し込んだ。飛ぶところまでは良かった中島である。し
かし得点の公式記録は、「中央からロペスがパス ---> 関口がセンタリング ---> 相手 DF クリアミス --->
千葉が右足シュート」で、中島の存在は消えているのであった。徳島の
GK 島津が中島の空振りに「うぷっ」とウケてしまい、千葉のシュートへの対応が遅れたのなら、中島もゴールに貢献したと言える。後半 35
分に、ついにファビーニョが投入された。そのファビーニョ、水を得た魚のごとく暴れまくった。後半 40
分、田ノ上からのパスを受けて左サイドを突破すると、中央に走り込んでいたロペスにぴったりのセンタリングを送った。ロペスが難なく頭で決めて、仙台が逆
転した。このプレーの時、徳島の選手が一人倒れていて、それがためにマークがずれたことも幸いした。つーか、相手が倒れていなかったらゴール出来なかった
と思う。
辛勝。マンマークを付けてなりふり構わずに守ってくる相手に、自分たちのサッカーが出来なかった。これからもこういう戦いを仕掛けてくる相手はいるだろ
うに、さてどうしましょ。
ファビーニョはやはりすごい。中島よりずっと良い。早く、ファビーニョと関口の先発 2 トップが見たい。
クレジットカードの使用控えを整理していたら、120 円の品を購入したという控えが出てきた。120 円?
そんな額でカードなど使わない。かつて、108 円のパンをクレジットカードで購入している客を見つけ、わざわざ日記のネタにした私なのだ(2006/1/14 の進歩参照)。やがて判明した。サフランの購入代金 1200
円を、店員が 120 円と打ち間違えたのだ。儲けた。すごく幸せな気分になった。
8/10(金)
の進歩 明日は徳島戦
ベガルタ仙台は明日、敵地で徳島ヴォルティスと闘う。実は今季、仙台は徳島に一分一敗と勝てていない。しかし風は仙台に吹いている。七夕が終わった仙台
と、翌日から阿波踊りが始まる徳島。どちらが精神的に有利なのかは考えるまでもないではないか! だから考えない。
仙台は、新加入の岡山が、センターバックとしていきなり先発出場するらしい(河
北新報より)。これで、守備陣がぐっと引き締まるであろう。さらには、岡山は昨季、DF ながら 10
点も取った。セットプレーでのヘッドが期待できる。仙台のセットプレーは得点の香りがしなかっただけに、岡山の加入は大きい。もう一人の新加入選手ファ
ビーニョは途中出場となるか。早く、「助っ人」としての働きを見せて頂戴ね。
これまでセンターバックを務めていた千葉は、本職のボランチに戻るようだ。これは期待できる。仙台不振の一因は、千葉をボランチに使えなかったことにあ
ると思うのだ。千葉のボール奪取能力。そして、歯車の一つに徹したパス回し。からくり人形の派手な動きを支えているのは、コツコツと地道に動く歯車だ。中
盤での千葉のパス回しこそが、「人もボールも動くサッカー」を支える歯車である。
性比の進化について考えている。しかし、だんだん頭が働かなくなってきた。見通し真っ黒。
がんちゃん来仙。研究棟の窓から外を眺めていたら、バスが停留所に止まるのが見えた。バスから降りた人が、遠目にもがんちゃんであることがわかっ
た。びっくり。じゃなくて、今日、遊びに来てくれることは知っていたのだ。さ、今から、街に飲みに行ってくる。
8/9(木)
の進歩 NEC トーキンと岡山
ようやくにして、ベガルタ仙台のユニの背中スポンサーが着いた(ベガルタ仙台 OHP
より)。J リーグ 31 クラブ中、仙台が唯一決まっていなかったのである。新スポンサーは NEC トーキンだ。スポンサーになって下さり誠にありがとうございま
す。製品リストを見る限り、製品を直接購入するとい
う形で私達が貢献し難い感じはある。ならば、ことあるごとに「 NEC トーキン」と書いて、知名度の向上に貢献することにしよう。
ベガルタ仙台 OHP の
挨拶文を読むと、NEC トーキンは東北大学とゆかりの深い会社らしい。「東北大学 --- NEC トーキン ---
ベガルタ仙台」という鉄の三角形がまた一つ出来上がったということである。もう一つの鉄の三角形は言うまでもなく、「東北大学 --- これ論 ---
ベガルタ仙台」だ。「鉄の三角関係」と書くとニュアンスが変わるので
注意が必要だ。
もう一つ目出度い話がある。柏レイソル DF 岡山の期限付き移籍が発表された。岡山は、川崎・福岡・柏と三チームを J1
に昇格させた昇格オタクである。そんなオタクが来てくれるなんて、何とも有り難い話だ。オタクは、回を重ねるごとに、可能性がより低いところに挑むという説もあるが。ともかく
も、大いに期待している。
岡山は、「岡山、柏に家を買っちゃえ!」というゲーフラが出るほど柏サポに必要とされた選手だ。きっと、仙台サポにとっても必要な選手となるであろう。岡山、仙台市太白区鈎取 4 丁目 17 番地 74 に家を買っちゃえ!こ
ういうゲーフラが出たらすごい。「こ
れ論邸売り出し中」(このページの上)。
みっちーの研究相談。やはり、対象とする植物を見つけることが何より大切
ではないか。自生地と都市部とで形態変化を起こしている植物を見つけること。色々な種を調べまくっていくしかあるまい。対象種が決まればぐーーっと進むと
思う。
8/8(水)
の進歩 帰仙
実習も最終日だ。昨夜、実習が終わった気になってはしゃいだ学生が多かったせいか(それまでは、実習が続くという気分ではしゃいでいた。微妙な差はあるは
ず)、戦死者(朝食に来ない)・負傷者(耐えながら朝食に来る)が続出した。これまでの実習生で、こうした被害が出たことはほとんどなかったのよ。
朝食後、データ解析の結果を発表して貰った。みんな、それぞれに熱心に解析してくれたようだ。聞いていて楽しかった。オオシラビソの結果が、去年と今年
でまったく逆になっていたのは謎だ。来年のデータ取りにちょっと工夫を加えよう。実験所を掃除して、実習の全日程が終わった。
高柳さん・山本君・二本松君・関君・飯島君・番匠君・桑田君・酒寄君を乗せて実験所を出発した。去年までは、青森の駅前市場に寄って豪華海鮮丼をご馳走
していた。しかし今年は、市場に寄らずに仙台に直帰した。あんを動物病院に預けていたので、一刻も早く引き取りたかったのだ(去年までは、暁子と一緒に自
宅で留守番していた)。私の姿を見て突進して甘えに来る姿を思い浮かべ、海鮮丼どころではなかった。ついてないねえ、今年の三年生は。
四時過ぎに仙台に帰着した。天候には恵まれなかったけれど、熱心な三年生に囲まれ楽しかった。みなさん、お疲れ様でした。八甲田実験所のヨネクリン、ど
うもお世話になりました。花火にすいかにと、私が欲しいと思った物が既に用意してあることに感激しました。
8/7(火)
の進歩 湿原調査
起きてみると、曇ってはいるものの、大岳が見えた。昨日はまったく見えなかったのに。今日登るべきであったか。しかしそうは思いたくない。よって今日の私
は、「大岳に雲がかかれ」という要求を掲げて過ごすことになった。今日登山をしている人にとっては迷惑千万!
今日は、高田谷地に入って訪花昆虫の観察をする。湿原に入ってみると、例年以上にぐじゃぐじゃしていた。明け方に雨が降ったせいであろう。これは期待で
きると喜んだ。やがて期待の難所に来た。泥が深く、はまる人が続出するのだ(去年は四人はまった)。ところが今年は、先頭を歩くヨネクリンが率先して難所
をまき、あとに続く学生も真似してまいてしまった。私自ら難所を渡ってみせ挑発したものの、古川君が受けて立ったのみであった。古川君は、はまることなく
見事渡った。結局今年は、難所をまいた大谷さんが、元の道に戻った地点で難所の端っ
こにずぼりとはまるという訳のわからない落ちがつくのみで終わった。
訪花昆虫の観察をしている間、大岳の状態を私はチェックしていた。山頂あたりに辛うじて雲がかかっている。しかしこれでは、山頂からの眺望もある。もっ
と雲よかかれと祈った。しかし昼過ぎ(昨日、山頂に着いた時間)になっても、山頂が曇にかかることはなかった。これでは、今日登った方がよかったと、学生
が気づいてしまうではないか。
観察終了後、睡蓮沼で昼食を摂った。睡蓮沼からは八甲田連峰を一望できる。俯瞰図があったので見てみると、私が大岳と思っていたのは硫黄岳であった。思
い起こすと、本当の大岳の方にはずっと雲がかかっていた。逆転勝利だ!
これで、昨日登っても今日登っても同じということになった。壮快感のなせるわざか、ど
れが大岳かわからない人間が引率して山登りしてよいのかという疑念は、一点たりとも起こらなかった。午後から雨になり、「今日登った方が悲
惨」という快勝に終わった。
午後は、サンプル処理とデータ解析に勤しんだ。全然時間が足りず、夕食後もデータ解析をすることになった。みんな、データを見ながら、非常に熱心に議論
していた。夜中の 12
時くらいまで頑張っていた班もあった。去年までの実習では、こちらでデータ解析して図にしたものを渡して議論して貰っていた。しかし今年は、生データを渡
して自分たちで解析して貰った。これは良かったと思う。自分の手を動かす方が理解が進むし、独自に工夫した解析も出来る。来年からも自分たちで解析して貰
うことにしよう。
三年生研究:カメラ ここ三年間のカメラの傾向を記す。一昨年は、使い捨
てカメラが主流であった。「一個撮った。二個撮った」と話していた。昨年はデジカメが主流であった。デジカメの名手である小泉君が、いつも写真係をやらさ
れていた。今年は、携帯のカメラが主流である。この三年間の変化が、何らかの傾向を表すものなのか、単なる偶然なのか、一昨年と今年の三年生がビンボーで
あったのかは不明である。
8/6(月)
の進歩 大岳登山
今日も、大岳には雲がかかっていて姿が見えない。天気予報によると明日も同じらしい。ならば今日登ってしまうことにした。曇りだけれど、雨が降っていない
だけましである。それにしても今年の三年生は、朝風呂に入る人がずいぶんと多い。多くの学生が、朝風呂でさっぱりしてから山登りだ。登りだしてしばらく
は、曇り空での涼しい歩きが続いた。地獄沢あたりで雲の中に入り、それからは寒さに耐える登山となった。とくに、強風が吹いているところは堪らなかった。
例年よりやや早く、12:30
頃に頂上に着いた。頂上は微妙であった。雲の中で展望が全くなく、強風で寒いことは確かであった。しかし耐えられない寒さではない。頂上で昼食を摂る気を
皆無にさせる寒さではなかったのだ。とりあえず、「ここで昼食を摂りたい人はどうぞ。私は下の小屋に降りて食べるから」と聞いてみた。聞き方が悪かったの
か、頂上で食べるとは誰も言わなかった。結局全員が頂上から降りて避難小屋で昼食を食べた。昼食後は下るのみである。ただし途中、毛無岱という素晴らしい
湿原(上毛無・下毛無という二つの湿原からなる)がある。その美しさは尾瀬にも負けない。とくに、上毛無を降りる階段道から眺める下毛無は絶品だ。毛無岱
があるから、頂上からの展望が無くても登る気になるのだ。これがもし、展望も無し、帰りはただ下るのみだったら根に持たれたであろう。今年の毛無岱も美し
く、みな喜んでくれたようだ。4 時前に下山。お疲れさまでした。
下山後すぐにサンプル処理をしたので(前段を読むと完璧に遊びに行ったと思えるが、実習的なこともしながら登ったのだ)、夕食後の作業は無しとなった。
花火もした。打ち上げ花火ばかりで過激であった。
三年生研究:花火 どんなに大人しい学年も、花火となると人が違ったよう
に燃えるのがこれまでであった。しかし今年の三年生は、「大人の花火」という雰囲気もあった。むろん、はしゃぎもするのだけれど、「花火にはしゃぐ子ど
も」と「それを見つめる大人」という分け方をすると、後者に当てはまる人の方が多い。昨年・一昨年に至っては、ほぼ全員が前者に当てはまったが。
8/5(日)
の進歩 何やってんだ
ベガルタ仙台が水戸ホーリーホックと 1 対 1 で引き分けてしまった。最下位相手に何やってんだ。
起きてみるとどんより曇っていた。大岳は雲の中で、姿が全然見えない。大
岳登山をしたら、冷たい風が吹くガスの中を歩くことになって悲惨であろう。今日は一日、ブナ林調査をすることにした。午前中は、城ヶ倉のブナ林に行った。
去年の実習生が作った調査枠を拡大し、毎木調査をした。ちなみに、実験所の雑記帳に
去年の実習生が、「調査枠は私達が作ったのよ。大切にお使いなさい。おほほほほっ」と書いていた。
昼過ぎに終了し、蔦沼へと移動した。蔦沼の湖畔で昼食だ。食べ終え寛いでいる市川君に、「沼を一周できるよ」と言ってみた。市川君は、仙台から八甲田に
自転車で来たお祭り男である。予期した通り、あっという間に湖畔の林へと入って行った。対岸でときどき姿が見えたものの、湖畔林の中に消え去ったままどこ
にいるのかわからない。20 分ほど待っても戻って来ない。捨て置いて帰ったらどうなるのか。1) 走り戻ってくる、2) 泳いで戻って来る、3)
水面を走って来るなどの意見があった。実際どうなるかと、全員が荷物を持って立ち上がった。と、次の瞬間、脱兎のごとく湖畔林の中を走り戻る姿が見られ
た。期待に反して普通の戻り方であった。蔦沼巡りをしたあと、別のブナ林で調査をして実験所に戻った。
夕食後、データ入力をした。しかし私の気持ちは携帯電話に集中していた。
ベガルタ仙台の試合の時間なのだ。チケットをあげた菊池君からメールが来る。
と、早々に、セットプレーから失点の報が入った。しかししばらくして、ロペスのミドルシュートで同点との知らせがきた。よし、これで一挙に逆転だ。ところ
が吉報が入らない。ファビーニョがついに、途中交代で登場したという報が入った。ファビーニョは、怪我からの復帰戦に異様に強かったという。日本復帰戦で
もやってくれるに違いない。ところが願いは届かず、引き分けの悲報が入ってしまった。福岡に勝ち点で並ばれ、得失点差で抜かれ四位に落ちた。とうとうこの
日が来たという感じである。三位争いは団子になっている。しかし三位グループの内、福岡・東京ベルディ・湘南らは上昇気流。仙台だけが下降気流だ。どうに
かしてくれ。
三年生研究:酒 何年か前までは、ほとんど飲まない学年が続いた。夕食時
に、「飲んでもいいよ」と言っても、ビールよりもジュースという反応であった。それが一昨年あたりから、がんがん飲むようになった。今年の三年生に至って
は、とくに言わなくても、夕食時にビールを並べている。成長期の景気と関係あるかもしれないが、まったく関係が無い可能性も高い。
8/4(土)
の進歩 八甲田山野外実習始まる
今日から実習が始まる。私・中静さん・藤澤さんの車三台で連なって、朝 7:30 分に大学を出発した。去年は 8
時に出発したのだけれど、悠々と観光しながら行ったら実験所の集合時間に遅れてしまった。よって今年は 30
分早めたのだ。さすが私だ、ぬかりはない。「黒石インターで降りて、十和田湖と奥入瀬渓流を観光して行きます」と、皆には伝えておいた。ところが旅は順調
ではなかった。出発早々、大学がある青葉山を下りて高速道路の入り口に向かったところで、いきなり車酔いが出てしまった。いくら何でも早過ぎではないか。
サービスエリアで休憩するなどしたら幸いにも回復した。よかった、心配した。花輪サービスエリアで給油して出発、すぐに黒石インターなので、そこで高速を
下りる。ところがなかなか黒石インターの看板が出て来ない。ちょっと心配になった。やがて、「小坂 十和田湖へ」という看板が出て来た。ひょっとして、小
坂インターで降りるのであったか?
判断よく小坂インターで降りるか。しかしこれまで、判断よく変更したと思ったことで何度地獄を見たことか。かといって、判断よく変更せずに地獄を見たこと
も何度もある。変えるも地獄、変えぬも地獄、さがよのう。などと考えているうちに小坂インターを過ぎてしまった。ようやくにして黒石インターが現れた時に
は、「降りるインターを間違えた」と確信していた。やはり、小坂で降りるのが正しかったのよ。断っておくと私は、「小坂で降りて、十和田湖・奥入瀬経由で
実験所に行く」という経路で何年も通って来たのである。それをなぜ間違えるのか。謎だ。動揺しつつ黒石で降りて、町へ向かった。このまま実験所に向かい食
堂が見つからなかったら、「観光も無し、昼食も無し」という非難囂々の事態を招きかねないと心配したのである。適当に見つけた中華屋に入った。藤澤さんの
車内では、「(わざわざ町に行くからには)先生のお奨めの店に違いない」と話していたという。そんなわけない。これで不味かったらどうしようと、ますます
墓穴を掘った気になった。そこそこの味でほっとした。昼食後、「黒石経由でも奥入瀬に行ける」という中静さんの助言で、奥入瀬に向かった。遠回りになった
けれど、無事に奥入瀬観光をすることが出来た。
実験所に着いたのは 15:35
であった。雲の中で寒い。視界も無い。さらに悪いことには、悪天候がしばらく続くという予報であった。はっきりいって、ここ 10
数年の実習で最悪の天気になりそうである。
夜はねぶたに行った。一年ぶりにねぶたを堪能。それにしても、女装した気持ち悪い連中がうろうろしているのは何なんだ。目障りでしょうがない。ねぶた会
場で、高柳さんと山本君に無事に合流できた(それぞれ、別々のサークル活動のために遅れて青森に来た)。よかった。
実験所に戻ってからビールを飲んだ。三年生の笑い声が凄まじい。間違いなく、ダントツで歴代一位である。
三年生研究:時間 「○○時に出発」と言ってどれだけ時間を守るか。去年
の三年生は、言われた時間の 30
分超過はざらで、遅いというより、そもそも人の話が頭に入っていないと
いう感じであった。ところが今年の三年生は違った。ねぶたに行く時に、「5:30
食事、6:00 出発」と脅迫したら、ちゃんと時間を守ったのだ。おかげで、ねぶた運行開始前に会場に着くという快挙を成し遂げた。
8/3(金)
の進歩 あん
泉ビレジはさすが自然環境が豊かで、夜になると、家の明かりに惹かれて蝉が飛んでくる。ウッドデッキの上や網戸に留まってじっとしているのだ。夏の夜の風
情がただよって、良い感じである。あんにもこの風情を味わって貰おうと庭に出すと
………………………、蝉をぱくっと捕まえて食べてしまうのだ。「じいー、じいー」という蝉の鳴き声で気づいて、慌ててあんを捕まえようとすると、あんはと
ことこ逃げていく。その動きに一致して、鳴く声の音源が移動する。堪りません。ようやくあんを掴まえて口を開くと、口内上部に羽根が付着していてますます
堪らない。頼むから、蝉を食べるのは(も)止めてくれ。
今週は、自分の研究について考える週間であった。一週間で新テーマを決定しようと臨んだが、特に成果無しという輝かしい結果に終わった。研究は一
週間にしてならず。
明日から 8
日まで、八甲田山野外実習に行ってくる。いきなり台風が直撃しそうな好調な滑り出しであるが、台風一過の快晴も期待できるということ。次回更新は 9
日の予定である。
8/2(木)
の進歩 備長炭
我が家の芝生の水やりは、牧研の堀江さんがやってくれることになった。よろしくお願いします。
前もって、水やりの仕方を説明しておかないといけない。そのため昨夜、牧が堀江さんを我が家に連れてきてくれた。せっかくだからと、庭でバーベキューも
した。備長炭という高級の木炭を買ってきたのを見て、嫌な予感がした。秋に松茸を焼いたとき、備長炭の火付きが悪くて苦労したのだ。高級品なので良い熾き
になるのだけれど、頑固な職人のごとくなかなか火がつかない。安物の木炭は、熾きの持ちが悪い代わりに着火も簡単である。実際、火をつけるのはえらく大変
だった。着火剤をてんこ盛りで燃やしても木炭に火が移らない。着火剤の炎の中に 10
分間もいても火が付かないとは、防火剤として使いたいと思った。いつまで立っても着火しないので、備長炭への着火を挑戦し続けながら、ガスコンロでバーベキューを始めた。これはけっこう屈辱であった。ガスコンロで
焼いているところを見られるのも世間体が悪い。でも苦闘の末、立派な熾きになった。備長炭で焼くバーベキューはとても美味しかった。
今年度も、学術情報リテラシーの担当をすることになった。全国の大学図書館職員を対象に、レポート作成法の講義をするのである。昨年度の講義が好
評とのことで、今年も呼んで貰えた。頑張ろう。それでもって、「これからレポート・卒論を書く若者のため
に」を売り込もう。
性比の進化について今日も考えた。簡単そうで難しい。頭がこんがらがる。ただ一つ言えるのは、昨日まで考えていたことは全くの間違いということであった。
8/1(水)
の進歩 院試
今日は、大学院の入学試験の日である。神戸大の松橋さん・内の研究室のはるちゃん・びんさんが受けた。さて出来はどうか。
恒例の、三年生のレポートの表彰である。
手作りレポート賞:桑田君・根本さん。鉛筆で手書きの本文に、パソコンで描いた図を貼り付ける。糊がはみ出てページがくっついてしまっているという、手作りの素朴な味わい。そ
こには、パソコンのみで制作された機械的レポートに欠けた暖かさがある。
統合タイトル賞:川上君・渡邉君。レポートは、カタクリの実習(種子の大きさの解析)とアオキの実習(性比の解析)の二つ。まったく別の課題である二つの
レポートを一つのタイトルにまとめげる(*)試みは、これまで誰も為し得なかったことであった。*「カタクリの種子生産方法とアオキの性比からみられる植
物の生き残り戦略について」「カタクリ資源配分による種子の結実成功率と大きさの関係とアオキにおける雌雄の性比の均衡移動の原因は何か」
最小タイトル章:古川君。推定 12 ポイント。
ホッチキス位置章:野村(直)君。レポートをまとめる時ほとんどの人は左上をホッチキスで留める。しかしそれは何故なのだろう?
本レポートは、右上を留めてみせることで「左上文化」に警鐘を鳴らした。
侘寂精神文化章:小野寺君。最後のページは、A4
の紙の左上隅に「れない。」の四文字があるのみ(前ページの「可能性もあるかもし」の続き)。他の部分は清楚なまでに真っ白。一切の無駄を省いたこのペー
ジは、侘寂(わびさび)の精神を具現している。
贈答文化特別賞:今岡君。形式を整えた贈答品は日本の文化である。風呂敷の結びをほどくと熨斗紙が現れ、熨斗紙を外すと包みが現れる。貴兄のレポートは、
風呂敷にこそ包まれていなかったものの、一枚目には「生態学実習レポート」の題字が。一枚目をめくると、「報告書」とのみ記された二枚目が。本文は三枚目
にて始まる。贈答品の形式を見事に整えたレポートである。
なお今岡君は、最優秀不統一賞も受賞した。一枚目に「レポート」、二枚目に「報告書」という不統一さが高く評価された。
なんか目がごみごみするので眼科に行った。そうしたらドライアイと診察された。一日四回も目薬を差さなくてはいけない。おまけに、直るようなもの
でもないらしい。ちぇ。