中国城市探訪

 (17) 天津のゴムタイヤトラム
中国国旗 
Tianjin/ China
 
撮影: 2015/7, 制作: 2017/1

2015年7月に天津市を訪問しました。天津は1860年に、英仏連合軍との間で結ばれた北京条約によって開港して以来、北京の外港として発展してきました。北京、上海、重慶とともに中国に4箇所ある省と同格の直轄市の一つで、周辺部を含めた人口は1,000万人を越えます。
2007年5月10日、天津港の近くにある開発区に新しいトラムが誕生しました。仏ロール社が開発したゴムタイヤ方式のトランスロールで、天津開発区導軌電車と呼ばれています。アジアで初めての導入です。

天津のトラム, 総合研究院 
連合研究院, 天津市浜海新区 2015/7/18

地図の場所、縮尺は自由に変更できます。

天津のトラム, 路線図   Google Mapsの上に、天津開発区導軌電車の路線図を書き込みました。地下鉄9号線の泰達駅から洞庭路をほぼ真っすぐに北上し、学院区北に至る7.9kmの路線です。 開業は2007年5月、天津浜海快速発展有限公司が運営しています。

訪問からわずか1ヶ月後、2015年8月12日の深夜に、化学薬品を保管していた保税倉庫で大爆発が発生しました。その場所は地下鉄9号線の終点、東海路駅のすぐ近くで、トラムの線路までわずか2.5kmの距離です。

天津のトラム, 泰達   TEDA Station

トラムの起点、地下鉄9号線の泰達駅です。TEDAは、天津経済技術開発区(Tianjin Economic technological Development Area)の略で、泰達はその当て字です。
このため英文では、すべて大文字で表記します。
 
天津のトラム, 泰達   上掲と同じく地下鉄TEDAの駅前です。始発のターミナルにもかかわらず、周辺には商店や食堂がまったくありません。わずかに飲み物を提供する露店だけが営業しています。
 
天津のトラム, 泰達   「動車降弓」の標識が見えます。「弓」はパンタグラフのことです。駅前の高架をくぐる区間は架線がないので、パンタグラフを畳んで出発します。
高架を走っているのが、地下鉄9号線です。

 
天津のトラム, 泰達   駅前の高架をくぐるカーブです。わずか100mほどの区間ですが、バッテリーで走行します。
車両は、トランスロールの STE 3 型。3車体の100% 低床構造の連接車です。

 
天津のトラム, 第二大街   Second Avenue

第二大街を走るトラムです。
先に述べたパンタグラフの正式な訳は、「導電弓」あるいは「架式受電弓」ですが、写真のようないわゆる Zパンタを見ると確かに「弓」の字は的を射ています。
天津のトラム, 第二大街   同じく第二大街の夜景です。
背景は浜海建国大酒店、この付近が沿線で比較的にぎやかなところです。

天津のトラム, 第三大街   Third Avenue ~ Fourth Avenue

TEDAの先の電停は、第一大街に始まり第十一大街まで、無味乾燥な街区の名前が順番に命名されています。尚、第八大街のみ電停がありません。
第三大街と第四大街の間に、泰達大街をくぐる立体交差があります。

天津のトラム, 第三大街   トランスロールはゴムタイヤで車体を支えています。レールは1本で、鉄製の案内車輪が45°の角度で六角形の断面をしたレールをはさむ構造です。架線から供給された電流は、モーターを通った後に、この案内車輪から大地にアースされます。
トランスロール断面図
この図はWikipediaから引用しました。
天津のトラム, 第七大街   Seventh Avenue ~ Nineth Avenue

第七大街~第九大街にかけては工場地帯を走ります。道路を越えて、化学プラントの配管が通っています。手前の引き込み線を左に入ったところに車庫があります。

 
天津のトラム, 社内   トランスロールの車内です。見晴らしの良い大きな窓が座席の高さ付近まで広がっています。その座席は壁に繋がっていて、床の支えがありません。相撲の力士が座ったらどうなるのか、心配です。 
天津のトラム, 第十一大街   Eleventh Avenue

第十一大街の電停から北を向いています。この角度から車体を眺めると、窓の大きさが実感できます。

 
天津のトラム, 総合研究院   Eleventh Avenue ~ Joint Academy

第十一大街と連合研究院の間です。レールが敷設されている洞庭路は第一大街からここまで、ほぼ一直線になっています。弧状の街路灯がどこまでも続いているのが印象的でした。

 
天津のトラム, 総合研究院   Joint Academy

連合研究院の南に半円状のカーブがあります。1本レールを強調して撮影してみました。

 
天津のトラム, 総合研究院   上掲と同じ場所です。頭上に架かっているのは工事中の貨物新線です。
冒頭の写真はこの左奥で撮影しました。
 
天津のトラム, 学院区
College district  学院区の交差点でトランスロールを真横から捉えました。クルマや自転車に邪魔されて、何度も撮り直した力作です。車両の両端と連接部分にゴムタイヤが見えます。それらの前後に案内車輪が付いています。
天津のトラム, 学院区北   North of College District

終点の学院区北を出発するトラムです。昼下がりで、あまり交通量はありません。
 
天津のトラム, 学院区北   終点の学院区北です。ここには天津科技大学の泰達キャンパスがあります。電停の周りに多くのタクシーが待機していて、ここからさらに奥へ行く客を拾います。


※ゴムタイヤトラムについては、続欧州トラム紀行のカーンナンシーパリT1T5を併せてご覧下さい。



References:
https://zh.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A9%E6%B4%A5%E5%
BC%80%E5%8F%91%E5%8C%BA%E5%AF%BC%E8%BD%A8
%E7%94%B5%E8%BD%A61%E5%8F%B7%E7%BA%BF
https://ja.wikipedia.org/wiki/2015%E5%B9%B4%E5%A4%A9%
E6%B4%A5%E6%B5%9C%E6%B5%B7%E6%96%B0%E5%8C
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