屋根工事
岡部板金では屋根工事から雨どいの修理まで沢山の仕事を行います。皆さんのお家を守る屋根は普段、目に触れないところで頑張っています。
屋根の機能
屋根は建物の中で一番高い場所にあり、雨・風・雪・太陽の強い日差しなどの自然災害から家を守ってくれています。屋根に求められる機能としては、主に以下のようなものが挙げられます。材質によってこれらの機能面が異なる事になります。
機能 | 役割 |
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防水性 | 室内への雨水の侵入を防ぎ、家を腐食から守ること |
耐熱性 | 太陽の強い日差しに耐えること |
耐風性 | 室内への風の流入を防ぐ、強風により屋根が変形・破損しないこと |
耐食性 | 酸性雨や潮風による屋根の腐食がないこと |
耐候性 | 紫外線や雨水、気温変化、汚染物質による劣化・損傷がないこと |
耐火性(防火) | 火災の時に容易に着火・引火しないこと |
遮音性(防音) | 建物の内外の音を伝えないこと |
衝撃耐性 | 建物外部からの飛来物から家を守り、容易に破損しないこと |
防汚性 | 汚れが付きにくいこと |
屋根の勾配
屋根の勾配がどの程度かを表すのが「○寸勾配」です。屋根の底辺を10として、その高さを寸で表します。例えば「4寸勾配」とは底辺を10とした時に高さが4の時の勾配の屋根の事を言います。
それから、もう一つ大事なことは使う屋根材によって可能な屋根の勾配が決まっている事です。これは雨漏りを起こさないための工夫からきており、屋根の形と屋根の葺き方にも関係してきます。例えば金属屋根では1.5/10のようなゆるい勾配で屋根を作ることができますが、瓦屋根の場合は4/10以上の勾配でしか屋根を作ることは出来ないのです。
屋根材の特徴と寿命
以下に屋根の材料による各種の特徴について示します。なお、昔はトタン屋根が使われる事があったが、現在では錆びに強いガルバリウム鋼板※が使われます。
ガルバリウム鋼板 | 銅板 | スレート瓦 (コロニアル・カラーベスト) | セメント瓦 | 瓦(粘土系) | |
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特徴 | 軽量で加工性に優れている。カラーが豊富で地震に強い | 軽量で加工性・耐久性に優れている。高価である。地震に強い | 軽量で単価も安い。また、加工もしやいが、耐久年数はやや短い | 日本瓦よりも軽く単価も安い。耐久性もある。 | 日本古来からの瓦は耐久性に優れている。高価である。 |
強さ | 割れない(○) | 割れない(○) | 割れやすい(▽) | 割れることがある(○) | 割れることがある(○) |
寿命 | 素地で40年 | 素地で50年以上 | 20~25年 | 30~40年 | 50年以上 |
重さ(kg/m2) | 非常に軽い(約5kg) | 非常に軽い(約5kg) | 軽い(約25kg) | 重い(約40kg) | 最も重い(約50kg) |
最少勾配(分数勾配) | 2.5/10(平葺) 1.5/10(瓦棒葺) | 2.5/10(平葺) 1.5/10(瓦棒葺) | 3/10 | 4/10 | 4/10 |
メンテナンス | 美装・耐久性の目的で塗装する。塗り替えは約20年後 | 年月とともに緑青(自然酸化) | 10~15年で塗装が必要 | 塗装が劣化するため10~15年に塗装が必要 | 漆喰を定期的にメンテナンスしていれば何十年ももつが維持費がかかる |
留意点 | もらい錆に注意して施工すること | メンテナンスはいらないが初期費用が高い | 定期的なチェック・メンテナンスを怠るとトータルコストは高くなる | 定期的にメンテナンスが必要 | 重量があるために家屋への負担が大きい。また、耐震性に十分留意する必要がある。初期費用も高い。 |
※ガルバリウム鋼板は、めっき金属として純亜鉛ではなく、アルミニウム (Al) 55%+亜鉛43.4%+珪素 (Si) 1.6%の合金を用いている(パーセンテージは質量比)。Alはめっき層表面に強固な不動態皮膜を形成して、めっき層を保護する。Zn含有量が低下することで犠牲防食性能は劣化するものの、Alの不動態皮膜とZn腐食部の腐食生成物がめっき層の腐食進行を抑制するため、全体として高い防食性を発揮する。合金比率は、Znの犠牲防食性能とAlの不動態保護性能のバランスで決められた(Wikipediaより引用)。
