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Astro Photo Graphy Stage

Color Photo


M31アンドロメダ大星雲

私が過去20年の間に望遠鏡直焦点撮影した天体です。
デジタル撮影ではなく銀塩フィルムにより撮影されたものです。
数はまだまだ足りません。徐々に追加していきたいと思います。

懐かしきフィルム…コダックPPFやE100s、E200、フジクロームRDPU等のフィルムによるものです。
デジタル撮影全盛の時代ですが、フィルムの作品をピックアップしてみました。
またここの作品には天体写真撮影のポイントをコメントとして追言しました。
撮影の際参考になれば幸いです。

ご覧になったいただいたそれぞれの方々に作風を感じ取っていただければ幸いに思います。




Spring

春の対象は銀河。一個一個が小さいため撮影焦点距離がものをいいます。1000mm以上の長い焦点距離をお持ちの方は春が待ち遠しいはずです。
撮影対象は無限に存在するのでじっくり狙ってほしいものです



M101<NGC5457>回転火花銀河(おおぐま座)
撮影鏡筒:タカハシ FS128NZ
赤道儀:ペンタックス MS-55i
ガイド鏡:タカハシ FC100
オートガイダー:SBIG ST-5c
カメラ:SEIHOSHA PRZ67
フィルム:コダック E100S
露出:150分
コメント:手動導入の場合以外と手間取ります。
露出をかけた割りに写りがぱっとしません。
出来る限り長時間露出をした方が良い対象です。



M108とM97<NGC3556・NGC3587>M97ふくろう星雲(おおぐま座)
撮影鏡筒:ペンタックス125SDP
赤道儀:ペンタックス MS-55i
ガイド鏡:FC100
オートガイダー:SBIG ST-5c
カメラ:SEIHOSHA PRZ67
フィルム:コダック E100S
露出:150分
コメント::導入は中央にある三ツ星がポイント。
不規則銀河と惑星状星雲の組み合わせ。
両対象とも露出をかけなくても良く写ってくれる。
面白い対象なので是非撮影して下さい。     



M51<NGC5194>子持ち銀河(おおぐま座)
撮影鏡筒:ペンタックス 125SDP
赤道儀:ペンタックス MS-55i
ガイド鏡:タカハシ FC100
オートガイダー:SBIG ST-5c
カメラ:SEIHOSHA PRZ67
フィルム:コダック E100S
露出:100分
コメント:あまりにも有名な対象。
子持ち銀河の名で広く知られている。
明るい対象なので導入は楽。東側のすぐそばに輝く
GCS3463,284の星がポイントとなる。
写真写りもたいへん良く短時間露出でも十分写る。


M51<NGC5194>子持ち銀河(おおぐま座)
撮影鏡筒:タカハシ FS152
赤道儀:ペンタックス MS-55i
ガイド鏡:タカハシ FC100
オートガイダー:BIG ST-5c
カメラ:SEIHOSHA PRZ69
フィルム:コダックE100S
露出:150分
コメント:明るいが小さい対象なので光学系をタカハシFS152で撮  影してみた。焦点距離は分解能と呼ばれるように、色、構造など細部まで鮮明に写ってくれる。対象や考え方によっては撮影鏡筒を使い分けで撮るのも面白い。違った世界が発見できると思う。


M61<NGC4303>(おとめ座)
撮影鏡筒::タカハシ FS152
赤道儀:ペンタックス MS-55i
ガイド鏡:タカハシ FC100
オートガイダー:SBIG ST-5c
カメラ:SEIHOSHA PRZ69
フィルム:コダックE100S
露出:150分
コメント:明るい対象ではあるがいかんせん小さい。
腕がかぎ形にまがっていることも特徴の一つ。
1000mmクラスの銀塩では超難物の一つ。


NGC3628(しし座)
撮影鏡筒::タカハシ FS152
赤道儀:ペンタックス MS-55i
ガイド鏡:タカハシ FC100
オートガイダー:SBIG ST-5c
カメラ:SEIHOSHA PRZ69、
フィルム:コダックE100S、
露出:150分
コメント:銀河を真横から眺めた構造。左右に伸びる淡い腕は意外と長い。また中央の暗黒帯もしっかりしている。淡い腕が何処まで写るかが勝負。


M65・M66<NGC3623・NGC3627>(しし座)
撮影鏡筒::タカハシ FS152
赤道儀:ペンタックス MS-55i
ガイド鏡:タカハシ FC100
オートガイダー:SBIG ST-5c
カメラ:SEIHOSHA PRZ69
フィルム:コダックE100S
露出:150分
コメント:あまりにも有名な銀河。両者とも明るく中央バルジ部分が複雑 な構造で写しやすい対象である。このような構造の写しやすい対象は長焦点撮影で狙いたいものである。


M81・M82<NGC3031・NGC3034>(おおぐま座)
撮影鏡筒::タカハシ FS128NZ
赤道儀:ペンタックス MS-55i
ガイド鏡:タカハシ FC100
オートガイダー:SBIG ST-5c
カメラ:SEIHOSHA PRZ69
カメラ:SEIHOSHA PRZ69
フィルム:コダックE100S 露出:150分
コメント:ハの字型にならんだ綺麗な対象です。但しM81、82の輝度差がありすぎるので両方に適性露出を合わせるのは困難な為、目を引くM81を最大に美しく表現することがポイントとなるでしょう。


M81<NGC3031>(おおぐま座)
撮影鏡筒::タカハシ FS152
赤道儀:ペンタックス MS-55i
ガイド鏡:タカハシ FC100
オートガイダー:SBIG ST-5c
カメラ:SEIHOSHA PRZ69
フィルム:コダックE100S
露出:180分
コメント:均整の取れた美しい銀河。斜め上から見ている構図のため二本の腕が非常に綺麗に写る。また手前の腕の中には散光星雲が点在する。この表現も忘れてはならない。焦点距離を稼げる望遠鏡であれば是非狙ってみたい対象である。銀河の構造的色配分としてはモデル的対象。中心部分が老人星の集団であるため黄色に、中間部分が緑に、周辺部分は若い星が多いので青く写る。そのとおり表現できれば技能賞というところ。


M82<NGC3034>(おおぐま座)
撮影鏡筒::タカハシ FS152
赤道儀:ペンタックス MS-55i
ガイド鏡:タカハシ FC100
オートガイダー:SBIG ST-5c
カメラ:SEIHOSHA PRZ69
フィルム:コダックE100S 露出:150分
コメント:口径15センチ焦点距離1,246mmで撮影したM82.。中心部から爆発する赤い衝撃波も写っている。この星雲は非常に明るい星雲で中心の暗黒帯を埋もれることなく、赤い衝撃波も写すという難しさがある。星雲の外側は青なのでこの微妙なバランスが撮影のポイントとなる。


NGC2903(しし座)
撮影鏡筒:タカハシ FS128NZ
赤道儀:ペンタックス MS-55i
ガイド鏡:タカハシ FC100
オートガイダー:SBIG ST-5c
カメラ:SEIHOSHA PRZ67
露出:150分
コメント:小さい対象ではあるが、中央の太い二本の腕が棒状に伸びる複雑な構造が特徴。我々の銀河系と構造が似ているという。外側に伸びた淡い二本の腕が写れば見事。焦点距離がものをいうので是非チャレンジしてほしい。


NGC4490・NGC4485(りょうけん座)
撮影鏡筒::タカハシ FS152
赤道儀:ペンタックス MS-55i
ガイド鏡:タカハシ FC100
オートガイダー:SBIG ST-5c
カメラ:SEIHOSHA PRZ69
フィルム:コダックE100S
露出:150分
コメント:M51と同じように子持ち銀河のように見える。小さい銀河ながら散光星雲が数々点在すし、それを写すのが面白い、意外と良く写ってくれる。NGC4485に伸びている銀河の流れもなかなか面白い。やはり、銀河は小さいので長焦点撮影が必勝的条件。面白い対象なので是非撮影してほしい。





Summer

待ちに待った夏の星雲・星団です。散光星雲や大型の散開星団が天の川を中心にたくさん点在する季節です。私もこの季節が大好きで山にたくさん出かけ撮影をしてきました。
この季節からは見ごたえのある大型の天体が多くなるので、望遠鏡的には500から800mm、明るさはF=5から8ぐらいがベストです。さあ、素晴らしい季節大いに出かけ撮影をしましょう。



NGC6992・NGC6990 網状星雲(白鳥座)
鏡筒:ペンタックス 125SDP
赤道儀:ペンタックス MS-55i
ガイド:タカハシ FC100
オートガイダー:SBIG ST-5
カメラ:SEIHOSHA PRZ69
フィルム:コダック E100S
露出:120分
コメント:網状星雲はどういう訳か何度撮影しても上手くいかなかった対象。たぶん撮影角度と重力の兼ね合いでウィークポイントが刺激されているのだと思う。再再チャレンジでやっと点になった。


M16・M17・<NGC6604<NGC6618・NGC6616>(わし座)
鏡筒:ペンタックス 100SDUF- U
赤道儀:タカハシ EM-10
ガイド:タカハシ FC76
オートガイダー:SBIG ST-4
カメラ:SEIHOSHA PRZ67
フィルム:コダック E100S
露出:60分
コメント:途中雲が出て露出を中断、停止した。結果的に露出不足である。南に低い対象なので撮影はシビアである。大気の浮き上がり、シンチレーションにより、星像の肥大等さまざまな問題が重なってくる。M8・M20等を撮影する場合も同じでなかなか上手くは撮らしてくれない。


M27<NGC6853>亜鈴状星雲(こぎつね座)
撮影鏡筒::タカハシ FS152
赤道儀:ペンタックス MS-55i
ガイド鏡:タカハシ FC100
オートガイダー:SBIG ST-5c
カメラ:SEIHOSHA PRZ67
フィルム:コダックE100S
露出:120分
コメント:一般の方にも知られているあまりにも有名な星雲。星雲自体が明るいため撮影では短時間露出でよく写る。ポイントは中心の構造を埋もれることなく東西に伸びた淡いべろ部分をいかに表現できるか。サンプル写真はベロは良く表現されているものの中心が露出オーバー。写真的には良くない。


M8・M20とその付近<NGC6523・NGC6514>(いて座)
鏡筒:ペンタックス 100SDUF-U
赤道儀:タカハシ EM-10
ガイド:タカハシ FC76
オートガイダー:SBIG ST-4
カメラ:SEIHOSHA PRZ67
フィルム:コダック E100S
露出:60分
コメント:ちょっと引いての撮影です。周辺には天の川の光芒があふれ、大変カラフルなところです。写真は日の丸構図ですが、M8・M20を四隅の端に入れて天の川のカラフルさを表現するのも面白いでしょう。


M8・M20<NGC6523・NGC6514>(いて座)
鏡筒:ペンタックス 125SDP
赤道儀:タカハシ システム160P型
ガイド:タカハシ FC76
オートガイダー:SBIG ST-4
カメラ:SEIHOSHA PRZ67
フィルム:コダック E100S
露出:120分
コメント:憧れのニュージーランドで撮影した作品。M8は大型で明るい散光星雲なので中心部が飛びやすい。またM20は小さいながらとても明るい対象だ。この星雲の難しさはハイライトとシャードーの開きが大きく両者とも表現するのには至難の業が必要となる。淡い部分を表現しようとした場合ハイライトの表現は諦めぞる得ない。M8の東側に伸びるガス帯は猫足とも呼ばれ先端部分の淡い青いガスを出せればOK。またM20は三つに分かれた暗黒帯を消さずに周辺を回り込む青いガスを何処まで写せるかが撮影のポイントとなる。



NGC6383・NGC6357(さそり座)
鏡筒:ペンタックス 125SDP
赤道儀:ペンタックス MS-55i
ガイド:タカハシ FC100
オートガイダー:SBIG ST-5
カメラ:SEIHOSHA PRZ67
フィルム:コダック E100S
露出:120分
コメント:NGC6383は猫足星雲、NGC6357は彼岸花星雲と呼ばれ撮影家から親しみをもって呼ばれている。1000mm以下の望遠鏡直焦点撮影で丁度良い構図に収まる。ただ撮影高度が低いため撮影には困難を要する。シンチレーションの影響を受けるとピントが肥大する。また空気の層が厚いため写真のような濁った写りとなる。暗黒帯や散光星雲が多い場所で是非ともマイギャラリーの一ページに収めたいところだ。透明度やシンチレーションが良い晩に狙い目である。


NGC7000北アメリカ星雲・IC5067ペリカン星雲(はくちょう座)
鏡筒:ペンタックス 125SDP
赤道儀:ペンタックス MS-55i
ガイド:タカハシ FC100
オートガイダー:SBIG ST-5
カメラ:SEIHOSHA PRZ67
フィルム:コダック E100S
露出:150分
コメント:毎年撮影が楽しみな大型の星雲。はくちょう座天の川の中央にどっしりと構えた均等の取れた美しい散光星雲だ。
北アメリカ星雲は周りを赤い水素ガスに囲まれた特に濃い部分。ペリカン星雲の方が淡いが濃淡がしっかりあり美しい星雲。写真の考え方は美しいペリカンの構造を出すように撮影できれば、北アメリカの濃淡も表現できる一石二鳥タイプ。それと暗黒帯を黒く表現すると星雲自体がしょぼくなり見栄えがしない。暗黒帯の手前にも水素ガスが回り込んでいるので決して黒くしないのがプリントの秘訣。散光星雲自体も濃淡があるのでベタ写りにさせない技量が必要。そういう意味では写しやすい対象ではあるがきっちり表現させるには意外と難物な対象である。


IC1318(はくちょう座)
鏡筒:ペンタックス 125SDP
赤道儀:ペンタックス MS-55i
ガイド:タカハシ FC100
オートガイダー:SBIG ST-5
カメラ:SEIHOSHA PRZ67
フィルム:コダック E100S
露出:150分
コメント:はくちょう座γ星を中心に存在する超大型の散光星雲。この星雲の魅力は一口に言って階調である。散光星雲自体の濃淡とその中に点在する暗黒帯が見事な“からみ”を見せてくれる。撮影者はそれを意識して撮るべきである。この見事な領域をベタ写りさせないよう細心の注意が必要だ。できたら段階露光を行いからみを表現できる星雲の持つ特徴を是非引き出させてほしい。




Autumn

秋は最高の透明度と夜が長いのが嬉しい季節。また気温も真冬ほどは下がらず過ごしやすい。
夜は長いし、透明度が高いし、寒さもさほどではないというありがた〜い季節。
いやいやもっとありがたいのは、秋にはスリーシーズンの沢山の名物天体が拝めること。これって最高ですよね。ただし近年晴天率が悪い。晴れなければ話になりません(´`;)



IC1396(ケフェウス座)
鏡筒:ペンタックス 125SDP
赤道儀:ペンタックス MS-55i
ガイド:タカハシ FC100
オートガイダー:SBIG ST-5
カメラ:SEIHOSHA PRZ69
フィルム:コダック E100S
露出:150分
コメント:ケフェウス座にある大型の散光星雲。この星雲も単調ではない。暗黒帯が幾重にも入り乱れ、散光星雲自体にも濃淡がある。中央やや右にvdp142というひょうたん型の小さい散光星雲がある。全体を写すには6X7判では800mmぐらいの焦点距離がヘスト。最大の分解能でこれらの構造が写しだされるはずだ。意外と淡いので十分に露出をかけ肉乗りをよくしておきたい。


M31<NGC224>アンドロメダ大星雲(アンドロメダ座)
撮影鏡筒::タカハシ FS152
赤道儀:ペンタックス MS-55i
ガイド鏡:タカハシ FC100
オートガイダー:SBIG ST-5c
カメラ:SEIHOSHA PRZ69
フィルム:コダックE100S
露出:200分
コメント:秋の一番の大物天体。誰もが憧れて撮影したいという定番型対象である。月の六個分と言われる大きさは伊達ではない。この天体の難しさはハイライトからシャドーまで色や明るさの幅が広すぎることだ。周辺の青い若星を撮ろうとすると中央が飛んでしまう。見ごたえの暗黒帯もあるので全体を適度に写しこなす技量は最高のレベルを要求される。銀河の色の配分、中央が黄、中間が緑、周辺が青という配色を忠実に再現しながらプリントすることが出来たら画像処理技術は天下一品である。但し決して輪郭をだしてはいけないことを忘れずに。


M45<IC349>スバル(おうし座)
鏡筒:ペンタックス 125SDP
赤道儀:ペンタックス MS-55i
ガイド:タカハシ FC100
オートガイダー:SBIG ST-5
カメラ:SEIHOSHA PRZ69
フィルム:コダック E100S
露出:150分
コメント:秋の人気撮影対象ベストスリー以内に入る定番型撮影対象。青いガスに包まれた散開星団は生まれ出た星星の証。この青いガス、メローぺと呼ばれるガスの流れを何処まで表現できるかがポイント。ガスの流れをきっちり撮影するにはF=6ぐらいの明るさの望遠鏡が最適。


NGC1499カルフォルニア星雲(おうし座)
撮影鏡筒::タカハシ FS152
赤道儀:ペンタックス MS-55i
ガイド鏡:タカハシ FC100
オートガイダー:SBIG ST-5c
カメラ:SEIHOSHA PRZ69
フィルム:コダックE100S
露出:240分
コメント:東西に伸びる散光星雲の中にも南北に2本のリム構造が確認できる。このリムを中心に水素ガスが落ち込むように流れいくつもの濃淡ができている。まるでリムは山の尾根のように見え尾根から地上に向けて下降している様子に似ている。これような表現できればこの対象もマスターされよう。


NGC281(カシオペア座)
撮影鏡筒:タカハシ FS128NZ
赤道儀:ペンタックス MS-55i
ガイド鏡:タカハシ FC100
オートガイダー:SBIG ST-5c
カメラ:SEIHOSHA PRZ67
フィルム:コダック E100S
露出:150分
コメント:小さいながらも意外と明るい散光星雲。星雲の手前右下に暗黒物質があるため切り込みのような輪郭がでている。特徴が少ないため撮影のテクはあまり必要としない。ライブラリーとして加えておきたい程度。


NGC253(ちょうこくしつ座)
撮影鏡筒:タカハシ FS128NZ
赤道儀:ペンタックス MS-55i
ガイド鏡:タカハシ FC100
オートガイダー:SBIG ST-5c
カメラ:SEIHOSHA PRZ67
フィルム:コダック E100S
露出:150分
コメント:銀河自体は明るく写しやすい。中の構造も変化に富み見ごたえがある。ただ南に低いので、毎度ながら、大気の影響は免れない。
まう大気の浮き上がり現象や同一方面の光害も気になるところだ。




Winter

いよいよ季節は冬。この季節一年の総精算とばかり冬の天の川沿いには沢山の散光星雲や散開星団が点在します。また天の川を外れると銀河も観ることが出来ます。一年で一番面白く興味ある対象のオンパレード。対象には事欠きません。寒いですが防寒装備を充実させて山に出かけましょう。オッとチェーンは必需品です。お忘れ物ないように…

M35・NGC2158 M35はNGC2168(ふたご座)
撮影鏡筒:タカハシ FS128NZ
赤道儀:ペンタックス MS-55i
ガイド鏡:タカハシ FC100
オートガイダー:SBIG ST-5c
カメラ:SEIHOSHA PRZ67
フィルム:コダック E100S
露出:50分
コメント:ふたご座足元にある形のよい散開星団。お供のように西側にあるのがNGC2168これも散開星団。散開星団の撮影で大事なことは星の色を生かすために適正露出で撮影することが大事。段階露光を試みると適正時間が分かる。


IC405・IC410・M38<NGC1912>IC405勾玉星雲(ぎょしゃ座)
鏡筒:ペンタックス 100SDUF-U
赤道儀:タカハシ EM-10
ガイド:タカハシ FC76
オートガイダー:SBIG ST-4
カメラ:SEIHOSHA PRZ67
フィルム:コダック E100S
露出:90分
コメント:ぎょしゃ座は散光星雲と散開星団の宝庫。この特徴ある領域を上手く撮るのがポイント。この焦点距離では構図が全てということだ。


IC405・IC410 IC405は勾玉星雲(ぎょしゃ座)
撮影鏡筒:タカハシ FS128NZ
赤道儀:ペンタックス MS-55i
ガイド鏡:タカハシ FC100
オートガイダー:SBIG ST-5c
カメラ:SEIHOSHA PRZ67
フィルム:コダック E100S
露出:180分
コメント:IC405はじつに面白い形をしている。装身具の一種勾玉にそっくりなのである。勾玉の頭中心には青い反射星雲と切り込みのような暗黒帯があり、またその北側には暗黒帯の塊が存在する。これらの表現が撮影のポイント。またIC410は形は平凡だが中心の暗黒帯の表現が気にかかる。この付近は散光星雲に囲まれた場所なのでバックの発色は赤っぽい黒となる。


IC2177 わし星雲 (いっかくじゅう座)
撮影鏡筒::タカハシ FS152
赤道儀:ペンタックス MS-55i
ガイド鏡:タカハシ FC100
オートガイダー:SBIG ST-5c
カメラ:SEIHOSHA PRZ69
フィルム:コダック E100S
露出:240分
コメント:たいへん好きな星雲。その理由は形もさることながらこの限られた空間で非常に変化に富んだ写りをしてくれるから。散光星雲もリム構造から宇宙に淡く蕩けるような流れとその濃淡の表現。わし星雲頭vdb93は小さいながらメリハリのある構造。また宇宙空間バック南側の青い反射星雲の広大な領域。この全ての撮影領域は活気に満ち溢れ撮影技量の生かせる場所である。但し難しいのは南に低いので、透明度とシンチレーション。最高の晩には絶対に望遠鏡を向けたいところだ。


オリオン座中心付近 M42、馬頭星雲とNGC2024、バーナードループ(オリオン座)
鏡筒:ペンタックス 100SDUF-U
赤道儀:タカハシ EM-10
ガイド:タカハシ FC76
オートガイダー:SBIG ST-4
カメラ:SEIHOSHA PRZ67
フィルム:コダック E100S
露出:120分
コメント:オリオン座ほど活気に満ちた領域はないと思う。星生成の場として余りにも有名である。直焦点撮影での400mmは広角としての意味合いが大きい。この表題三対象を撮影するには最適な構図意外あり得ない。また淡い対象を積極的に表現したい場合は、淡い部分が適正露出になるように露出調整を行う必要がある。その分明るい部分は露出オーバーとなるが仕方ないだろう。


M42<NGC1976>・NGC1977 オリオン大星雲(オリオン座)
撮影鏡筒::タカハシ FS152
赤道儀:ペンタックス MS-55i
ガイド鏡:タカハシ FC100
オートガイダー:SBIG ST-5c
カメラ:SEIHOSHA PRZ67
フィルム:フジクローム RDPU
露出:240分
コメント:天体写真として超メジャーなオリオン大星雲。馬頭星雲と同じで必ず撮影される対象である。しなしながら撮影技量は大変高いレベルを要求される。ハイライトとシャドーの差が大きすぎるため漏れなくの表現は難しい。ポイントを絞って撮影することが肝心だ。この作品の場合は星雲外側の淡い散光星雲を撮るために240分もの露出を与えた。星雲の中心は当然埋もれてしまっているが外側のデティールは良く表現されている。NGC1977も魅惑的星雲だ。中心を横切る暗黒帯は独特の構造を持っている。やはり両者の周りには散光星雲で包み込まれ、ブルーとピンクの星雲のコントラストがじつに美しい。


IC434・NGC2024 IC434は馬頭星雲(オリオン座)
撮影鏡筒::タカハシ FS152
赤道儀:ペンタックス MS-55i
ガイド鏡:タカハシ FC100
オートガイダー:SBIG ST-5c
カメラ:SEIHOSHA PRZ69
フィルム:コダック E100S
露出:150分
コメント:誰でも必ず憧れで撮影するのがこの対象であろう。NGC2024の暗黒帯の複雑な模様を見た瞬間長焦点撮影を思い立ったくらいだ。特に注目するのはNGC2024外側の散光星雲が空間に自然に溶け込んでいく様子を捉えること。また2024自体明るいので露出オーバーにならないよう気を使うことだ。暗黒帯が入り乱れて撮影たれた写真を見ると鳥肌が立つほどの素晴らしさを伝えてくれる領域だ。



M43付近<NGC1982>(オリオン座)
撮影鏡筒::ビクセン VC200L
赤道儀:ペンタックス MS-55i
ガイド鏡:タカハシ FC100
オートガイダー:SBIG ST-5c
カメラ:SEIHOSHA PRZ67
フィルム:コダック E100S
露出:20分
コメント:オリオン大星雲を撮影するといつも中央が飛んでしまうので、トラペジューム付近の構造に挑戦した。構造をだすには焦点距離がものをいう。それでバイザックにペンタックス67用アダプターを接続。中判カメラで撮影を行った。適正露出は段階露光を行うと得やすい。露出時間は短いのでそんなに苦にはならない。


NGC2174-5 モンキー星雲(オリオン座)
撮影鏡筒::タカハシ FS152
赤道儀:ペンタックス MS-55i
ガイド鏡:タカハシ FC100
オートガイダー:SBIG ST-5c
カメラ:SEIHOSHA PRZ69
フィルム:コダック E100S
露出:150分
コメント:全体的にのっぺりとした星雲で特徴は少ない。モンキーフェイスと呼ばれるとおり、お猿さんの顔そっくりである。西側の眼付近には青い反射星雲が存在する。これを写すにはラッチュードの広いネガが必要。ポジではとても写ってくれない。懐かしきコダックPPFは素晴らしい階調をもっていた。




The Southern Hemisphere

憧れの南半球へ。そして見たこともない星々と。幻想の世界に迷い込んだような自分。
いったいこれからどんな星々とめぐり合えるのだろうか。
不安と期待が微妙に交錯する。
もう後戻りはできない。
やるしかないとばかり普段自分が使っている機材を梱包する。
数週間後憧れの地に…



昇る天の川
撮影レンズ:SMCペンタックス 55F4/F5.6
カメラ:ペンタックス 6X7ボディー
赤道儀:タカハシ EM-10
フィルム:コダック E100S
露出:50分
コメント:明け方近く東から昇る天の川。素晴らしい透明度とともに発色豊かに撮影できた。


南の天の川から大マゼラン
撮影レンズ:SMCペンタックス6x7 55F4/F5.6
カメラ:ペンタックス 6X7ボディー
赤道儀:タカハシ EM-1
フィルム:コダック E100S
露出:50分
コメント:


大・小マゼラン星雲 <E56-115・292>(かじき〜きょしちょう座)
撮影レンズ:タクマー6x7 75F4.5/F5.6
カメラ:ペンタックス 6X7ボディー
赤道儀:タカハシ EM-10
フィルム:コダック E100S
露出:30分
コメント:このときは西に傾きかけたタイミングで撮影した。下のほうには水銀灯が煌煌と輝いていたが何とか撮影できた。さすがオーストラリアと感激ひとしおであつた。


望遠レンズ135mmによる大マゼラン星雲 <E56-115>(かじき座)
撮影レンズ:SMCペンタックス 135F3.5/F4.5
カメラ:ペンタックス MXボディー
赤道儀:タカハシ EM-10
フィルム:コダック E100S
露出:50分
コメント:初めて観るとあの雲はという話になってしまう。絶えず雲が浮いているような見え方ですぐそれと分かる。意外と東西にも広い星雲でほぼ円形と考えて良い。構図をミスるとはみ出てしまうので要注意。タランチュラ星雲は輝度の高い星雲で写り易い。




エーターカリーナ<NGC3372>からNGC3114付近 (りゅうこつ座)
撮影レンズ:SMCペンタックス 135F3.5/F4.5
カメラ:ペンタックス MXボディー
赤道儀:タカハシ EM-10
フィルム:コダック E100S
露出:70分
コメント:エーターカリーナ星雲から西側の天の川を撮ってみました。

エーターカリーナを中心とする南天の天の川
撮影レンズ:SMCペンタックス6x7 55F4/F5.6
カメラ:ペンタックス 6X7ボディー
赤道儀:タカハシ EM-10
フィルム:コダック E100S
露出:30分
コメント:南天の銀座通りです。エーターカリーナを中心に南十時から偽十時まで幅広く写っています。


NGC3372 エーターカリーナ大星雲(りゅうこつ座)
鏡筒:ペンタックス 125SDP
赤道儀:タカハシ システム160P
ガイド:タカハシ FC76
オートガイダー:SBIG ST-4
カメラ:SEIHOSHA PRZ67
フィルム:コダック PPF
露出:150分
コメント:全天一大型の散光星雲。肉眼でも見えるほど明るさを有する。中心のハイライト部分と周辺のガスが流れシャドー部分を表現するには写真技量はトップクラスが必要。天の川の濃い部分なので星が煩いほど写ってしまう。


大マゼラン星雲 <E56-115>(かじき座)
鏡筒:ペンタックス 105SDP
赤道儀:タカハシ EM-10
ガイド:タカハシ FC76
オートガイダー:SBIG ST-4
カメラ:SEIHOSHA PRZ67
フィルム:コダック E100S
露出:90分
コメント:大マゼラン星雲を700mmで撮影。この焦点距離だと構図に対しても収まりがよい。明るい星雲なので短時間露出でも十分良く写る。


小マゼラン星雲<NGC330>(きょしちょう座)
鏡筒:ペンタックス 125SDP
赤道儀:タカハシ システム160P
ガイド:タカハシ FC76
オートガイダー:SBIG ST-4
カメラ:SEIHOSHA PRZ67
フィルム:コダック PPF
露出:120分
コメント:薄命ぎりぎりで撮影した経緯がある。撮影終了時は後露光で青空が入ってしまった。しかし、カブルことなく撮影ができた。良く観ると赤い散光星雲が点在する。青空の後露光が功をそうしたと思われる。


Other Obgect

これらの天体のほか、過去に撮影した天体をご紹介したいと思います。

へールポップ彗星
撮影鏡筒::ペンタックス 125SDP
赤道儀:ペンタックス MS-55i
ガイド鏡:タカハシ FC100
オートガイダー:SBIG ST-4
カメラ:SEIHOSHA PRZ67
フィルム:コダック E100S
露出:74分
コメント:明け方北東の空から彗星が突然現れた。最初は尾の先端から出現してきたので、車のヘッドライトと間違えて認識し、準備をおこたってしまったが、突然核が現れ大慌てで設定をしなおした。この写真は彗星の核に合わせてガイドを行っている。イオンテールとダストテールが強烈に写っている。


トルコ皆既日食


撮影鏡筒::タカハシ FC60 
三脚に固定
カメラ:ペンタックス istD
コメント:2006年3月29日トルコで皆既日食があった。SEIHOSHA皆既日食ツアーに参加。見事晴れ渡り写真をゲットできた。極小期のコロナとして期待した形ではなかったが何より晴れてくれたのは大きい収穫であった。


トルコ皆既日食 食の進行過程<長野氏提供>
撮影レンズ:SMCペンタックス 24mm
カメラ:ペンタックス MXボディー
三脚に固定
フィルム:コダック E100S
コメント:日食の進行の様子を10分間隔で撮影した画像を頂いて投稿しています。
皆既中周り360度は夕焼け状態となりいつもながら神秘さを感じた。
うす雲が多少なりともあったせいか、写真にムラが写っている。
またチャンスがあれば行ってみたい現象だ。