モワット・ウィルソン症候群とは

モワット・ウィルソン症候群とは、精神遅滞、運動発達遅滞、ヒルシュスプルング病、てんかん、先天性心疾患、泌尿生殖器奇形をはじめとした様々な症例を特徴とした症候群です。人によってこれらの各症状はあったり無かったりします。原因は、ZFHX1B遺伝子の片側のアリルの機能不全により中枢神経系、腸管神経節細胞、頭部と体節の形成異常が起こり発症します。

身体的特徴は、小頭症、細いアゴ、カップ状の耳(持ち上がった耳たぶ)、眼間開離、大きな口、平安美人のような眉毛などが挙げられます。中でも耳の特徴は診断につなげるための大きな手掛かりになります。

始歩は3歳〜6歳(場合によっては、それより早かったり遅かったり)で、精神遅滞は重度のケースが多いようですが、人とのコミュニケーションを好む人が多いと言われています。

最近の研究では、皮膚が薄い、関節の過可動、コラーゲン繊維が細い、といったことも分かってきました。

2001年に責任遺伝子が特定され、確定診断が可能になってから比較的日の浅い症候群のため、診断されていない患者さんが全国に多数いると考えらます。難治性疾患克服事業の研究班の先生方により、モワット・ウィルソン症候群の疾患頻度は約10万人に1.3人の頻度で、全国に約1,500人の患者さんがいると推計されています。







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