七人の弔

子どもの臓器を売ろうとする親たち——。

あまりに重く、目を背けたくなる題材を、ダンカンはブラックユーモアという手法で描いた。

監督デビュー作『七人の弔(とむらい)』は、決して完成度の高い映画ではないが、作り手の視線と危うい笑いが、強く印象に残る一本だ。

七人の弔
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七人の弔2
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「七人の弔(とむらい)DVD」

本作は、ダンカンが監督として手がけた記念すべき一作目である。

物語に登場するのは、子どもの臓器を売って金を得ようとする親たちだ。 その中には、日常的に子どもへ虐待を繰り返している親も少なくない。 借金に追い詰められ、もはや正常な判断ができなくなった結果、 「子どもを売る」という最悪の選択にたどり着いてしまった、どうしようもない大人たちである。

一方、子どもたちは、自分たちが売られる運命にあることを知らない。 しかし、これまで虐待ばかりしていた親が、突然キャンプに連れ出そうとするなど、 不自然な行動を取り始めたことで、漠然とした不安を感じ始めている。

そして物語は、ある結末へと向かっていく……。

正直なところ、まだ「完全に面白い」と言い切れるほど完成度の高い作品ではない。 ただし、随所に感じられるダンカン流のブラックユーモアには光るものがある。 この感覚がさらに洗練され、一本の映画として昇華されていけば、 もっと強烈で面白い作品になっていくはずだ。

ぜひ今後も、数多くの映画を撮り続けてほしいと思う。

なお、特典映像として、温水洋一を主人公にした 「洋一」という作品の予告編が収録されている。

……なにこれ!? ある意味、かなり気になる。

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七人の弔
七人の弔

プロデューサー: 吉田多喜男/森昌行/小宮慎二 監督・脚本・出演: ダンカン 撮影: 村埜茂樹 美術: 稲付正人 照明: 舘野秀樹 音楽: 松谷卓 出演: 渡辺いっけい/高橋ひとみ/いしのようこ/山崎一/温水洋一/保積ぺぺ/有薗芳記/山田能龍/水木薫/中村友也/川原真琴/柳生みゆ/石原圭人/波田野秀斗/戸島俊季/松川真之介

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