湖水地方(Lake District)
ヒルトップ農場はこちら
6月5日(水)
ええと、今日はピーターラビットで有名な湖水地方です。
ピーターラビット・・・家庭用品、文房具、食品、高級なところでウェッジウッドの食器と様々な物に描かれているので知っていますが、 オリジナルの絵本は読んだことがなく、正直、あまり興味もなかったのですが、こんな↓メールをいただき・・・
送信者
みなせ
宛先
pi-ko
件名
: ピーターラビット誕生100周年
イギリスに行かれるんですか?
今年(2002年)はピーターラビット誕生100周年にあたり、色々な催し物があるようなんですよ。
もしお時間があったら湖水地方へ行ってみてはいかがでしょうか?
それで・・・何か100周年記念グッズがあったら買ってきてもらえますか? (*^_^*)
・・・
よし、そゆことなら行きましょう!
ついうっかり
ミーハー魂
に火がついてしまったわけです。
ねじき:「ニアソーリー村、ヒルトップ農場にあるピーターラビットの作者、ビアトリクス・ポターの家は1日あたり入場者の制限をしているので 予約をした方がよい」ってガイドブックに書いてあるよ。
Pi-子:う〜ん、でも予約しちゃうと必ず何時までに行かなきゃいけないってなるし・・・外観見るだけでもいいんじゃない?
ねじき:ここがメインなんだし、せっかくだったら中に入ろうよ。
と言って、Pi-子に携帯を差し出すねじき。
・・・実はPi-子、電話をするのがイヤだったりするんだな〜。(^_^;;;
面と向かえば、聞き取れない、または理解してもらえなくても、ジェスチャーで通じ合ったりするけど、電話だとそうゆうわけにもいかないじゃんっ。
・・・・・・・・・・・・・・・ええい、これも勉強だ!
ピッ・ピッ・ピッ ねじきの携帯を借りて電話をかける。
受付のおじさん:He・・・llo・・・ざ〜
ここってば丘陵地帯だから、電波の状態が悪く、かなり雑音が入る。日本語でもこれはきついよっ!(涙)
Pi-子:Hello・・・Good-Morning・・・あの、聞こえますか?
受付のおじさん:Y・・es・・・ざ〜ざ〜っ
かすかに"Yes"って聞こえた。向こうはこっちの声が聞こえるみたいだ。
Pi-子:今日の午後、予約したいのですが何時が空いてますか?
受付のおじさん:・・・Three o'clock・・・ざ〜 How many ・・・ざ〜っ
「3時」「何人?」というところは聞き取れたぞ。
Pi-子:2人。今日の3時、OKですね?
受付のおじさん:ざ〜・・・Yes・・・Ah・・・ざざざ〜〜っ
"Yes"って言ってるようだ。
Pi-子:3時でOKですね?ありがとう、さようなら。
(ピッ ←携帯を切る音)
ねじき:どう?予約とれた。
Pi-子:うん、3時なら大丈夫だって・・・たぶん。
実は、おじさんが電話の向こうで何か言いかけていたような気がしたのだけど、切ってしまったのだよね。
(^_^;
オクスンホルム(Oxenholme)駅から電車に乗ってウィンダミア(Windermere)駅へ(約20分)
ウィンダミア駅からヒルトップへ行くには・・・
ねじき:「ウィンダミア駅前からバスで終点、ボウネス桟橋(Bowness Pier)へ行き、そこから出ているフェリーに乗る。フェリーから下りて車で10分、徒歩で1時間」って書いてある・・・えっ、1時間も歩くの!?
Pi-子:昨日のケンダルはもっと歩いたと思うよ。
ねじき:あっ「ニアソーリー村にはパブ、ティルームもある」だって。
ねじき、がぜんやる気が出たみたいだ。
ウィンダミア駅からバスに乗って、街をながめていると、ところどころ「お土産」「ホテル」なんて日本語の看板が見られる。
それもそのはず、湖水地方を訪れる外国人観光客の25%が日本人だそうです。
ボウネス桟橋に到着後、そばにあったツーリストインフォメーションセンターへ行き、地図をゲット!(有料)
Pi-子:さすがだね〜、この地図、日本語だよ。
ねじき:地図、買ったんだ。
Pi-子:フットパスがあるから迷わないとは思うけど「徒歩1時間」という説明だけじゃ、ちょっと不安でね。
ねじき:・・・っていうか、この地図、蛇行はしているけど一本道じゃん・・・何か意味がある?
Pi-子:それでも迷うかもしれないじゃんっ!
(過去の経験から)
ついでにツーリストインフォメーションでどのフェリーに乗ればいいか訪ねると、ここから歩いて1kmほど行ったところにあるという。
購入したばかりの地図にフェリー乗り場までの行き方を書いてもらう。
ねじき:目の前のフェリー乗り場じゃないんだ。
Pi-子:そうみたいだね。
何もない野原をひたすら直進し、さらに駐車場を突っ切って行くと車が渋滞している道路にぶち当たる。
渋滞の先を見ると・・・
あれがフェリー!?
あれは明らかに
カーフェリー
人間だけでも乗せてもらえるんだろうか?
とちょっと不安になりながら待っていたら、後ろから徒歩の人が来たので安心した。
フェリーは一度に10台ぐらいしか載せられないので・・・車は渋滞しちゃうわけだね。
フェリーが着くと車はあっという間に走り去り、徒歩組はゆっくり歩き出した。
ねじき:nogiがいたら車で行けたのに・・・
だったら、自分で免許とれよ、ねじき!(Pi-子はゴールドペーパードライバー)
しばらく行くと「Footpath / To Hill Top (小さく日本語で"ヒルトップ"と書いてある)」という表示があった。
(フットパス(Footpath)について
イギリス留学編「ティンタンジェル」参照
)
地図もあるし「これで鬼に金棒よ〜」と思いながら、余裕で歩いて行くと、道は次第にゆるやかな丘 → けっこう急な丘になっていった。
ぜーぜー息を切らせながら道無き道を登る登る。
そして横を見るとヒツジがゆっくりと草を食べていたりする。
緩やかにくねくね曲がる、デコボコ道を登る&降りるの繰り返しでしばらく歩くと、童話に出てきそうな景色が広がっていた。
Pi-子:きれいっていうか、かわいいっていうか・・・いいね〜、
服着たうさぎ
が出てきそうだよ、ねじき。
とねじきに話しかけるが、返答はなし。
振り返るとねじきは、遥か後方で半分死にかけていた。
写真を撮ったり、地図を見たりしていると、かな〜り経ってねじきが到着。
ねじき:・・・あとどの位歩くの?
Pi-子:
(地図を見せながら)
1/3きたところだね。昨日のケンダルよりまだましだよ。
ねじき:・・・ケンダルまではこんなにアップダウンがなかったじゃんっ!
Pi-子:「ニアソーリー村にはパブ、ティルームがある」って書いてあったから、がんばってよ。
ねじき:・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ねじき、不本意ながら承諾という感じで、さらに歩き続ける。
しかし「湖水地方に来る外国人観光客の4人に1人は日本人」と言われている割には、ここまで来るのに日本人と会わないな。
さて、フェリーを降りてから1時間・・・1時間半かかったかな?ま、その位でニアソーリー村に到着。
ねじき:パブ行こう、ご飯食べよう!
よく歩いたし、時間も1時をまわっていたので、確かにお腹減った。早速、近くにあったパブに入るが・・・
パブの店員:すみません、今、満席です。
よく見ると中は日本人の団体さんに占領されている。
彼らも今到着したばかりのようで、食事が全く来ていない。
Pi-子:・・・どうする?時間かかりそうだよ。
ねじき:他に食事ができる所はないのかな?
ニアソーリー村の中を歩くが、パブはその1軒、隣にティールームがあるぐらいで他に食事ができるような場所は見当たらない。
Pi-子:ティールームへ行ってみる?軽食ぐらいはあるかもしれないよ。
ティールームの中に入ってメニューをもらうが・・・やっぱりお茶とスコーンしかない。
Pi-子:・・・どうする?
ねじき:う〜ん・・・他にお店もないし・・・いいよ、ここで。
ニアソーリーの村でパブランチの予定が、クリームティーに変更になってしまった。
Pi-子:念願のクリームティーができてよかったね、ねじき。イギリスへ来てから初めてでしょ?
あんまりフォローになってないな・・・
ねじき:ランチの後でお茶にしたかったんだけどね・・・
それでもクリームティーを楽しんだ後、軽食を求めてパブに戻るが、またもや
満席
。
しかも、またもや
日本人の団体さん!
ここまで歩いて来るのに日本人には会わないな〜って思っていたら、皆さん、団体でバスに乗ってやってくるんですね・・・とほほ・・・
2時も過ぎたし、ちょっと早めだけれどヒルトップへ行ってみるとの入り口の看板に「チケットオフィスで時間表示入場券をご入手してください」と書かれている。
さきほどのティールームの少し先へ行ったところに駐車場があり、駐車場の奥にチケットオフィスがあった。
今朝、電話をしたのはこのチケットショップでよかったのかな?と一抹の不安を感じながら・・・
Pi-子:あの、すみません、今朝電話をして今日の3時の予約をとったのですが・・・
受付のおじさん:はい、お名前は?
Pi-子:えっ、名前?あっ、いや、2人と言っただけで名前は言わなかった・・・
受付のおじさん:
あっはっはっ
、分かった、キミが
「OKさん」
だね?
Pi-子:はっ?
受付のおじさん:僕が人数を聞いた後、お名前は?って聞いたら「
OK?
Thank you」って言って電話を切っちゃっただろ。
Pi-子:
ああああああっっっ!
これは恥ずかしいっっっ!
Pi-子:ごごごごごごっ、ごめんなさい!いや、あのっ、電話の調子が悪くってぇ!!
受付のおじさん:いや、謝ることはないよ。僕の言い方がはっきりしていなかったのかもしれない。
いや、たぶん電波の調子とPi-子のヒアリングが悪かったのです。(^_^;
ビアトリクス・ポターの家の入り口
・・・さて、ここまでいろいろありましたが(滝汗)やっと、ビアトリクス・ポターの家までやって来ました。
以下、パンフレット説明より↓
ビアトリクス・ポターがはじめて絵と文章を書いたのは、かつての家庭教師の息子、5歳のノエル君を喜ばせようとして送った絵手紙でした。
これが後に「ピーターラビットのおはなし」の原型になったのです。
彼女はロンドンに住んでいましたが、たびたび家族と一緒に湖水地方で夏を過ごし、そこで物語のインスピレーションを得たのですが、 30歳のときに本の印税でニアソーリー村のヒルトップという農場を購入します。
そして、この家や農場を舞台に多くの作品を書きました。例えば、入り口、白い棚、踊り場の手摺、窓から見える石積みの塀など、 今でもすべて当時のままに保存されています。
中に入っている人の反応は人種・性別・年齢を問わず2種類。
絵本を手にして「ほら、ここがこのお話の舞台に・・・」とうれしそうにしている人、もう一つはアンティークな家具はすてきだけど、天井が低いし、狭い部屋 だなぁ、という感じ・・・つまり「ピーターラビット」の話を知らない人。
我々も完全に後者で、部屋の中は暗いし、一部屋に5人も入ればいっぱいだというのに、前者の人たちは
なかなか動かない
しかし、ここで譲らなければいけないのは後者の我々でしょう。
写真が撮れれば、何枚か撮っておいて、後日本と見比べるということもできたのですが、室内は写真撮影禁止だったので、一通り部屋を見てから外に出た。
(ピーターラビットファンの皆さん、すみません)
その後、ヒルトップの売店でみなせちゃんへのお土産「ピーターラビット誕生100周年記念ぬいぐるみ」と「記念絵本(金ぴか成金仕様だ)」をゲット!
ついでに自分用にも「100周年成金仕様絵本」を購入。行ってからってのもなんだけど、読んでみようかと思って・・・
ピーターラビット誕生100周年記念ぬいぐるみ
100周年成金仕様金ぴか絵本
ねじき:帰りはどうするの?
Pi-子:もちろん、行きに来た道をそのまま戻るよ。他に方法もないでしょ。
ねじき:でもさっ、ほらっ、あそこにバス停があるし、雨ふりそうだよっ、バスで帰ろうよ。
う〜ん、こうゆうの見つけるの早いヤツ・・・時刻を見ると、あと10分ぐらいで来そうだし、雨も降りそうだから、バスで行くか。
バス(ミニバス)はほんの10分でフェリー乗り場に到着。
ねじき:バスが走っること、知ってたらホークスヘッドまで行けたかもしれないね。
ホークスヘッドとはビアトリクス・ポターの夫の事務所があった所で、そちらには原画や遺品が展示されているそうです。
しかし、ねじきが言っていることは「知ってたらホークスヘッドのパブまで行って、ちゃんとしたご飯を食べられたかもしれないね」ということだと思います。
バスを降りて、カーフェリーを待とうとすると・・・あれ?横に人間用のフェリーが横付けされている。
カーフェリーは40ペンスだったけど、フェリーは1.5ポンド・・・う〜ん、どうしようか・・・
はうえば〜、Pi-子が悩んでいる目の前でねじきがさっさとフェリーに乗っている。
ねじき:こっちで帰ろうよ、1.5ポンドでウィンダミア湖クルーズができると思えば安いもんじゃん
・・・最近、こいつ口が上手くなってきたような気がする・・・ま、ボウネス桟橋まで行くし、いいかぁ。
Pi-子もねじきに続いてフェリーに乗る。
ガイドブックのフェリーってたぶんこれのこと指してるんだろうな。
昼間のインフォのおばちゃん、我々のことを「お金がない学生さんだからカーフェリーで」とか思ったんだろうか・・・?
ボウネス桟橋に着いてからは行きと逆の順序でバス→電車に乗って、オクスンホルムの宿まで戻る。
電車の中でヒマだったので、さきほど買ったピーターラビット成金仕様でも読んでみるか。
初ピーターラビット、一番印象に残ったのは
ピーターのお父さんは、マクレガーさんの畑に入りこんだ為、奥さんに
ウサギパイ
にされてしまったのです
・・・というところ。
けっこう
ブラック
なお話なんだね〜 (^_^;
余談ですが、この話をして「オレ、ウサギパイは知らないけど、
ウナギパイ
なら知ってるよ」と言ったのはみなせちゃんのお兄さんです。
(Pi-子)