台湾3日目
国境之南計画!


実はロケ地めぐりです

ホテルの中にある自然食レストランで朝食。
Pi-子隊長:この価格で朝食付とはお得な宿だよ。
ちなみに1泊目 2400元(約¥6,700)/部屋、2泊目 1560元(約¥4,400)/部屋(連泊割引)/2009年
一部屋あたりの価格なので、一人当たりこれを割る3。


目の前に見える女子高
ピッキー:前に女子高があるから通学してくる女子高生が見られてさらにお得!
何が「お得」なのか全然分かりません。(-_-)
るむ:でも、こっちの女の子ってジャージで通学してくる子が多くて、日本みたいにミニスカ&化粧ばっちりのコギャル系みたいなのはいないね。
Pi-子隊長:確かに。私たちの学生の頃みたいな感じ。当時は校則厳しかったもんね〜。

さて、何年前でしょう?

女子高生ウォッチをしながらの朝食を済ませた後、ホテルを出発。
今日は高雄からさらに南へ。
るむ:今日は「海角七号」のロケ地へ行くんでしょ?ピッキーさん、映画見てなかったらワケ分からないんじゃない?
Pi-子隊長:そうなんだよね。出発前に時間がなくて・・・ま、ロケ地以外に台湾の最南端の地で景色がいい所があるみたいだから、そっちも行こう かと思ってるんだよね。


台湾の最南端の町「恒春」、そのちょっと南にあるリゾート地「墾丁」と墾丁国立公園の中にある本当に最南端の地「鵝鑾鼻(がらんび)」へ

名づけて "国境之南計画"

高雄駅近くのバスターミナルからバスに乗り、恒春で下車。
恒春バスターミナルでは恒春&墾丁のシャトルバスが出ていて、1日券を買えば自由に乗り降りできる・・・というところまで調査済み。(^_^)v
現地の地図をプリントアウトして持ってくるの忘れたけれど、そんなに広い街じゃなさそうだし、なんとかなるよね。

まずは高雄駅へ移動。
地下鉄を降りて、地上に出ると「高雄車站」と書かれたそこそこイマドキの建物の横にこれまた「高雄車站」と書かれた古い建物が見えてきた。
Pi-子隊長:お〜、これが旧高雄駅だ。

現在の高雄駅 旧高雄駅

日本統治時代末期の1940年に建てられた旧高雄駅は日本の屋根瓦と西洋建築を合体させた折衷様式建築で、開業以来、高雄市の中心駅でした。
2002年、高湾高速鉄道や地下鉄の開通に伴い新駅舎の建設が決定したことから「引退」となりましたが、保存を望む声が各方面から寄せられ、高雄市は移築工事を開始。
総重量3500トンの駅舎を台車に乗せ、1日に6m、14日をかけて83m東南の方向へ移動させたのです。
現在、その旧駅舎は「高雄願景館」という資料館になっていますが、将来的には新駅舎に結合され、入口として利用される予定なのだそうです。

Pi-子隊長:この建物も正面から見ると「高」の字になってるんだってよ。博物館が「高」だから、駅は「雄」の字にすればよかったのにね。
ピッキー:「雄」の字で建築するの難しくないか?
るむ:日本時代の建物を長く使ってくれるのってうれしいね。日本人より大切に使ってくれてるんじゃない。
Pi-子隊長:そうだよね。最近でこそ昔の建物は保存する傾向があるけど、高度成長期時代なんてバンバン壊して新しい建物建てちゃったもんね。


旧高雄駅から道路を挟んだ向かい側に恒春・墾丁方面へ出発するバスターミナルがあります。
といっても立派な建物が建っているわけではなく「キオスク」ぐらいの狭いスペースにカウンターがひとつあり、そこでチケットを販売しています。



バス
チケット売り場

気分も盛り上げるために車内で「海角七号」のサントラなんか聞いたりして
左側はバナナ畑(たぶん)、右側には海が見えてきていかにも南国!

ピッキー:そんなん聞いてて下車駅を聞き漏らさない?このバス、次のバス停の表示とかしてないよ。
Pi-子隊長:そんなに音量上げてないし、運ちゃんがデカい声で地名を言ってるから大丈夫でしょ。恒春はそこそこ大きい町だと思うし。

まったく心配性だな。そういえば、ピッキーと完全にフリーで海外にくるのはこれが初めてか。
(スウェーデン、マルタはパックツアーでした。)

いくつかの小さな町を通り過ぎて、そこそこ大きい町に到着。
ここが「恒春」かな。

るむ:到着?
Pi-子隊長:時間的にもそんな感じ。
るむ:バスターミナルの前で降りたら最初に現地のシャトルバスのチケット買っちゃおうか。
Pi-子隊長:バスターミナルの場所がよく分からないんだよね。たぶんそこで降ろされると思うんだけど。

女性客:すみませ〜ん、ここで降ります。
るむ:あれ、ここバス停?
Pi-子隊長:いや、違うっぽい。
ピッキー:降りるか?
Pi-子隊長:ん〜、止めておこう。場所がわからないからちゃんとしたバス停で降りたほうがいいよ。


バスは市内数箇所で停車(降車)を繰り返す。

ピッキー:ちょっと運転手さんに聞いてみた方がいいんじゃない?
Pi-子隊長:ん〜、正式なバス停に着いたら何か言うんじゃん?大丈夫だよ。


そんなやりとりをしている間にバスは市内を通り過ぎて郊外へ

あれ?恒春通り過ぎちゃったかな?(-.-;)
るむ:あ…恒春、過ぎちゃった?
るむさんも気が付いたか。
Pi-子隊長:運ちゃん、何か言うと思ったんだけどね。予定としては恒春→墾丁→鵝鑾鼻のつもりだったけど、こうなったら鵝鑾鼻→墾丁→恒春と逆のコースで行こうか。
るむ:それでもいいけど、私、台湾ドルが無くなってきたから両替できそうな市内の方がいいな。
Pi-子隊長:現金なくなったら立て替えておくよ。

ピッキー:なんか、完全に市内通りすぎてないかい?

ピッキーも気が付いたか。
Pi-子隊長:うん、ちょっと予定変更するから
ピッキー:え・・・


バスは墾丁の町を通り過ぎ・・・1軒の大きなホテルの前で止まった。
ピッキー:ほとんどの人が前のバス停で降りちゃったよ。
Pi-子:墾丁はリゾート地だからね。ここから先は行く人が少ないのかも・・・
ピッキー:にしても停車時間長いよ。ここで終点なんじゃないの!?

Pi-子隊長:このまま鵝鑾鼻まで行くんじゃないの?
ピッキー:そうかぁ?オレはそうは思えないけど!?


( −。-)---・:*;バチバチバチ・:*---(-、− )

カップル男:Oh, we didn't expected to meed you here again ? (あれ、また会うとは思わなかったな)
るむ:あっ、あなたたちは龍虎塔の所で会った・・・

昨日、龍虎塔の前で会ったマレーシアから来たカップルだ。

カップル男:あ〜あ、ひとつ前のバス停で降りればよかったのに、終点まで来ちゃったよ。
るむ:やっぱり、ここ終点なんだ。
Pi-子隊長:・・・・・・・・・・・・・・・( ̄. ̄;)


るむ:あなたたちの目的地は墾丁?
カップル女:そうよ、台湾で有名なリゾート地だから来てみたかったの。

墾丁は年間平均気温は約25℃、冬でも最低気温が15度を下回ることは珍しく、1月の平均気温が20℃。
一年を通じて南国情緒が味わえるリゾート地で、ここ数年のうちに大型リゾートホテルの進出、異国情緒豊かなオシャレなレストランやパブ、また様々な店が大通りに軒を並べるようになったそうです。
最近ではサーフィンをしに来る日本人も少なくないとか。

Pi-子隊長:・・・とりあえずバス、降りよう。
るむ:そうだね。(^.^;)
ピッキー:えっ!?
(マレーシア人カップルとの会話は英語なので、ピッキーは理解してませんでした。)

カップル女:じゃあ、旅行、楽しんで!
るむ:ありがとう、あなたたちもね。


マレーシア人カップルと別れ、某リゾートホテルの前でたたずむ3人。
ピッキー:何かよく分からないんだけど!?やっぱりここで終点だったワケ?
Pi-子隊長:そうそう、全部のバスが鵝鑾鼻行きじゃないみたいだね。

後から分かったことですが、墾丁止まりがほとんどで、鵝鑾鼻まで行くバスは1時間に1本程度だそうです。

ピッキー:なんでオレたち、バカみたいにバスに残ってなきゃいけなかったんだよ?(怒)
Pi-子隊長:ごめん、ごめん。終点が鵝鑾鼻だと思ってからさ。
ピッキー:どうしてそれを運転手に聞かなかったんだよ?みんなバス降りて行ったから怪しいと思ったんだよ!
Pi-子隊長:う〜ん、運転手さんが何か言うかと思ったんだけどね。
ピッキー:そもそも、今日はその前の町が目的だろ?オレ聞いたよな、降りなくていいのかって!!
Pi-子隊長:確かに聞けばよかったんだけど、適当なところで降ろされても困るし、その先の墾丁と鵝鑾鼻も目的地 だから、回る順番を逆にしてもいいかと・・・
ピッキー:それならそれでどうして言ってくれないんだよ!今だって誰も通訳してくれないから オレだけ事態がぜんぜん分からないじゃないか!!
Pi-子隊長:乗り過ごしたのも、説明しなかったのも悪かったと思ってる・・・けど、 なんでそんなに怒られなきゃいけないのかな?私も土地勘があるわけじゃないし、ガイドでも添乗員でもないんですけどっ!!(逆ギレ)
ピッキー:そんなことは分かってるよ!でも、オレ言ったぞ、聞いてみろってさ!前の町でも、ここでも。 しかも一度じゃなくて何回も!!
Pi-子隊長:はいはい、全部私が悪うございました!!!
ピッキー:何だよ、その態度は!悪いと思ってる態度じゃないぞ!!!

るむ:まぁまぁ、2人とも落ち着いて・・・ピッキーさんもおかしいと思ったら自分で運転手さんに聞いてみてもよかったんじゃない? チケット見せれば運転手さんは分かったと思うよ。
ピッキー:そりゃ、分かってもらえると思うけど、Pi-子が聞いた方が早いし、正確に理解できるわけじゃん!

ヒアリング能力から言って・・・「正確に」と言われると痛いねぇ。(-_-;

るむ:だからと言ってPi-子さんに頼りきるのはよくないと思う。みんなで一緒に旅行してるわけだし。
ピッキー:・・・・・・・・・・・・・・・
Pi-子隊長:まぁ、ちょっと計画通りにいかなかったしさ。今日これからどうするか考えよう。
るむ:そうだね。この先(鵝鑾鼻)にも行ってみたいけど、そこまで行くバスも帰りのバスもどのぐらいの間隔で 走っているか分からないし、恒春へ戻った方が無難かもしれないね。私、両替したいし。
Pi-子隊長:そうだね。この辺のリゾートホテルも両替はしてくれるだろうけどレート悪そうだし、恒春で銀行へ 行った方が確実だよ。あ、バスが来た。あれで戻れそうじゃない?
るむ:えっ、でもこの町も目的地だったんでしょ。「海角七号」の舞台になったホテルもあるし・・・
Pi-子隊長:う〜ん、行ってみたいけど「南のリゾート満喫!」っていう気分じゃなくなっちゃったからいいや。


再びバスに乗って恒春へ

映画の中で友子が泊まっていたホテル(夏都酒店) とりあえず車窓から一枚(涙)

恒春に(再び)到着
真ん中のロータリーに南門(工事中)、そのすぐ脇にあるバスターミナル(こちらも工事中なのか掘っ立て小屋のような建物)で下車。
るむ:来る時ここ通ったっけ?
Pi-子隊長:ロータリーだし、行きと帰りで違う道を通るのかもよ。
パシャ
(ピッキーは無言で修復中の南門の写真を撮っている。)

バスターミナル?(仮設?) 修復中の南門

るむ:とりあえず両替してきていい?
Pi-子隊長:そうだね・・・
(市内案内の看板を見る)・・・銀行はよく分からないけど街の中心部の方へ行ってみよう。

街の中心部へ向かって歩き出す3人。
日本から台北に来た時にも、台北から高雄に来たときにも「暖かい」と思ったけど、ここ恒春は読んで字の如く「恒に春」・・・いや春と言うより初夏といってもいいぐらいで、 "暖かい"というよりむしろ"暑い"に近い気温。
12月なのにヘンな感じ。

るむ:「銀行」って書いてあるからちょっと行ってくるね。
Pi-子隊長:うん、この辺で待ってる。

ひたすらシャッターを切るピッキー。
ガイドブックを読むPi-子。
視線も会話も交わさずるむさんを待つ。

るむ:ここじゃ両替できないから郵便局行けって言われた。
Pi-子隊長:見た目立派そうな銀行なのにね。郵便局どこだろ?
るむ:この小さい道を真っ直ぐに行って、最初の左角を曲がれって。
Pi-子隊長:アバウトな道案内だね。ま、それほど大きい町じゃないし行ってみようか。


田舎の商店街のようなところを真っ直ぐ歩いて行き、言われたとおり左に行くとだんだん住宅地になってきた。
るむ:見て見て、あそこの屋台「海角七号」って書いてあるよ。
Pi-子隊長:本当だ。映画と関係ないだろうにね・・・そっちのお店には「海角七号べんとう(便当)」って書いてあるよ。商魂たくましいね。

中国には冷めたご飯を食べる習慣がないので、台湾にも日本の「お弁当」のような文化はなかったのですが、日本統治下の時代に駅弁として握り飯などが売られるようになり、 弁当=便当(ビェンダン)として受け入れられたのです。
今では大陸(中国)でも、日系のコンビニエンスストア等を中心に、日本のコンビニにあるようなお弁当も売られるようになり、一般化しつつあるみたいですよ。


お弁当屋さん(便当=弁当)
やしの実・・・かな?映画とはどんな関係が?

韓国で韓ドラロケ地めぐりしてるときもこんな感じだったな〜
勝手に露天で店開いてグッズ売ってたり・・・

るむ:あっ「阿嘉の家」だって。「海角七号」の主人公の家だ。
Pi-子隊長:お〜、本当だ。

お約束でお店の前には「海角七号」の即席グッズ販売所があり、挿入歌の「無楽不作」をけっこうな音量が流している。(日本だったら絶対「近所迷惑」と言われる)
それほど日本でヒットしたわけじゃないのに、「阿嘉の家」と「の」がなぜかひらがなで書かれています。

るむ:50元で中に入れるみたいだよ。
Pi-子隊長:ん〜、それはいいかな〜。映画を見てないピッキーにまた文句言われそうだし

オーナーが家の中のセットをそのままにして公開しているとのことです。(実はちょっと入ってみたかった)
2008年、台湾映画史上ナンバーワンの大ヒットを記録し、社会現象を巻き起こした程の作品なので、当時はここも溢れんばかりの人々で賑わっていたそうですが、それから1年半経ったいまではひっそりしていました。
春川のヨンさま(チュンサン)ハウスとどっちがすごかったんだろうか・・・

「阿嘉の家」から真っ直ぐ100mぐらい行ったところに郵便局発見。
しかも、この郵便局「海角七号ロケ地→」とか書いてあります。
るむ:お金を両替する目的できたけど、ここもロケ地だったんだ。なんか一石二鳥?
Pi-子隊長:そうだね〜、そういえば主人公は郵便配達のバイトをイヤイヤしてたもんね〜。




郵便局・・・ここもロケ地
主人公・阿嘉の家


郵便局を出た後は古い街並みが残る「恒春老街」を抜けて「西門」へ。
映画の冒頭で、撮影の為に訪れたモデルたちの乗るバスがこの西門を通過しようとしても通れずに女主人公とドライバーが言い争うシーンがありますが、ココですよ!
本当に小さい通りで何もここを通らなくても・・・と言いたくなる。
実際、ここはバスなどの大きい車の通行は禁止されており、乗用車以下の小型の乗り物のみ通行が許されています。

阿嘉がバイクで通り抜けた狭い通り「恒春老街」 友子がドライバーと言い争った西門前

西門を越えたところにある酒屋さんにはなんと「馬拉桑(マラサン)」の宣伝ポスターが!
映画で馬拉桑(という名前なのかあだ名なのか分からない)がさかんにアピールし、バンドメンバーのTシャツまで作ってしまったあのお酒です。
台湾先住民族の伝統的な粟酒だそうです。
「ほんのり甘くて飲み口さわやか、後味すっきりのお酒」みたいなことを劇中言っていたような気がしますが、ちょっと強そうですね。



店の番をしている猫
馬拉桑(マラサン)の宣伝ポスター

西門を抜けてしばらく真っ直ぐ行くと・・・おやおや、見覚えのある十字路。
やはり映画の冒頭で阿嘉と労馬(警察官でバンドのギタリスト)がつかみ合いの喧嘩をした場所です。

阿嘉と労馬が喧嘩した交差点 ご丁寧ロケ地案内が

Pi-子隊長:ロケ地めぐり、これにて終了〜!
るむ:あれ?墾丁行かないの?
Pi-子隊長:さっき行ったからもういいや。ラストシーンで主人公が抱き合う海とかも行きたかったけど、遠いから徒歩ではムリそうだし、 タクシー金額交渉したりするの面倒くさくなっちゃった。

恒春の暑さと反比例して、私のテンションは下がりまくり。

るむ:そっかぁ。Pi-子さんがいいなら私はいいけどね。
Pi-子隊長:南門のバスターミナルに戻る途中に昼食食べられるようなところがあったら軽く食べて、高雄に帰ろうか。


歩きだしたところで「恒春古城(北門)→」という案内板を発見。
Pi-子隊長:ロータリーにあったのが「南門」、ロケ地に使われたのが「西門」で、「北門」か。近いんだったら行ってみようか。

案内板に従って歩いて行くと、最近整備されたような城壁が見えてきた。
ピッキー:城壁の上にのぼれるみたいだ。行ってみよう。
Pi-子は城壁沿いの歩道を歩いていく。

オリジナルの城壁 修復され、通行可能になった城壁

北門 撮影:ピッキー 北門にあるこの戦車もロケで使われていました。 撮影:ピッキー
(宴会の後、阿嘉の母と義父が手をつないで家に帰るシーン)

けっこう長いんだ。
城壁の上からの景色も眺めてみたい気もするな・・・
Pi-子隊長:ピッキー、どこか途中から登れる階段みたいなのある?
ピッキー:う〜ん、分からない。

そうか、最初のところに戻らないとダメかな。

気がつくとるむさんが途中で座り込んでいる。
Pi-子隊長:どうしたの?大丈夫?
るむ:う〜ん、ちょっと暑さにやられた感じ。私、木陰で休んでるから行ってきていいよ。
Pi-子隊長:体が寒暖の差についてけないのかもね。ちょっと城壁の上から写真撮ったら昼食でどこかお店に入ろうか。


ピッキーが城壁に登ったところまで戻り、写真を撮る。
「バカと煙は高いところが好き」だと言うが、景色いいし、風が心地よい。

ところで、この城壁と日本には深いかかわりがあったのです。
恒春の町の東西南北の4つの城門と城壁は1873年の牡丹社事件に衝撃を受けた清国が、この地域の防御のために建設したもの。
牡丹社事件とは沖縄の船が難破し、生き残った66名が恒春の八瑤湾にたどり着いたものの、原住民の襲撃に遭い54名が殺害され、それが原因となり日本軍と台湾原住民達の戦争にまで発展した事件。
この事件をきっかけに、防衛意識を高めた当時の清王朝が、街をぐるっと囲む城壁を造り上げ、同時にこの一帯を「恒春(恒に春の如く暖かい)」と名付けたそうです。

ふと城壁の下を見ると、この暑いのにダッシュしている男が1人・・・
Pi-子隊長:あれ、どうしたの?この暑いのに?
ピッキー:ぜ〜、ぜ〜、ずっと歩いて北門のところまで行ってきたんだけど、気がついたら誰もいないんだもん。焦ったよ!
Pi-子隊長:北門まで距離がるし、るむさんは気分が悪いみたいだし、城壁に上がるにはピッキーが登った場所まで行く方が確実だと思って戻ったんだよね。
ピッキー:それならそうと言ってくれよ、オレはるむちゃんみたいに英語できないし、Pi-子みたいに中国語できないし、海外だって2人みたいに慣れてないんだからさ〜!!


ムカッ!
なんか本当に置いて行きたい気分・・・と思っても、さすがに海外じゃ
・・・あ、でも1回やったな・・・(わざとじゃなかったんだよ。あんときはごめん、ねじき。m(_ _)m UK・エディンバラ編参照))

まったくもってテンション下がりきってたので、この後、どこかへ行く気も起きず、昼食後、高雄へ戻ることにした。

国境之南計画 Mission Failed !!

いや、とりあえず「恒春」だけは行ってきたから完全に失敗したワケじゃないけど・・・(^_^;

(Pi-子)



(お役立ちリンク)
映画「海角七号」の日本版ウェブサイト。ミュージシャンになる夢に破れ、台北から故郷の恒春に戻ってきた主人公・阿嘉は60年前の敗戦時に日本人教師が台湾人女性に宛てたラブレターを発見する。 一方、恒春で開催されるコンサートの前座バンドを結成することになり、日本人モデルの友子が無理やりマネージメントをやらされることになる。二人の出会いはやがて60年前の恋の物語と交差し・・・。
個人的な感想を言うと、二人のラブストーリーよりも音楽、風景、脇役がすごくいい映画です。
高雄駅 (高雄車站) 台湾鉄路管理局の公式サイトです。旧高雄駅の昔の写真が見られます。こちらからチケットの予約もできます。(但し中国語)
墾丁国立公園は4つの保護区、6つの公園、他にもいくつかの博物館、水族館などの施設からなる広大な公園です。その中の鵝鑾鼻(がらんび)公園は台湾最南端の地であり、 「最南端の地の碑」があります。また、美しい珊瑚礁の海と周辺の山々を一望することができ、日本統治時代に「台湾八景」にも選ばれた由緒正しい絶景スポットなのです。(行きたかった・・・)
墾丁街車 墾丁街車(シャトルバス)の路線図、時刻表があります。1日券(150元)で乗り降り自由なのでお得。
恒春半島68ヶ所の名所を紹介しているサイト。「海角七号」のロケ地マップもあります。これを見て行ってみるもよし、行った気になるもよし。