出発前日
ピッキー:隊長、非常事態です。大将との連絡がとれません。
Pi-子隊長:なんと、また単独行になるのではあるまいな・・・ま、いいか、ネタが増えるし。
まる子:そうよ、とりあえず今夜は世界征服秘密基地へ行って一杯やってましょうよ。
こうして、我々3人は
我が家世界征服秘密基地へ向かうことにした。
翌日の列車のチケットは大将本人にすでに渡していたので問題はないが、現在の時刻は23:00を過ぎ、大将が仕事を終え、自宅に帰って支度をしてから
秘密基地到達に到達するには困難な時間帯になっていた。
30分後
ピッキー:ようやく大将と連絡がとれました。まだ会社で仕事をしているようです。以下特殊暗号化された電文(携帯メールともいう)
を読み上げます。
ワレ、イマダシゴトオワラズ
ヒミツキチゴウリュウコンナンナリ
アス、デンシャニテゴウリュウスル
まる子:仕事終わるのかしら、このままじゃ終電も危ないんじゃなぁい?
Pi-子隊長:そしたら会社に泊まってそのまま来てもらおう!
ピッキー:しかしスーツ+革靴での樹海はシチュエーション的に怪しすぎますよ
Pi-子隊長:だから面白いのだ、おぬしわかってないのう。ネクタイなどしておったらどうなるか・・・
ピッキー:場所が場所です。おそらく「ネクタイは外してください」なんて言われるでしょうね。
Pi-子隊長:それだけではない、スーツ+ネクタイ+革靴・・・それでパラグライダー・・・ぬかりないよう、デジカメの充電は忘れずにしておこう。(^_^)v
まる子:・・・・・・・・・(^_^;
その後、大将との通信は途絶え、Pi-子隊長の興味はもはや
"明日、彼がスーツで来るか否か"その一点に絞られていた。
そして翌日5:30
今回も目覚めはばっちり。
曇り空の下時間もないのであわただしく家を出た。
待ち合わせの駅で下車、駅内の売店で朝食のパンやら握り飯を購入し大将を待つ。
特急の乗車時間まであと20分・・・まだ時間はあるが、大将はまだ現れない。
ピッキー:ワクワクしますね。
まる子:私も楽しみ〜。
Pi-子隊長:基本スタイルは上下スーツに革靴。これ以外だったら置いていこうか(笑)
最近怖いことをいう隊長。
ピッキー:あ、大将からの電文を受信しました。
まる子:え〜〜、こっちに向かってるって事は・・・
ピッキー:会社から帰宅した可能性が高いですね。
大将が昨夜、自宅に帰らずに会社もしくは会社の近辺に泊まったとしたら、集合場所である、ここF駅ではなく、途中のK駅かS駅
になるはずなのである。
Pi-子隊長:なんか本気でがっかりぃ(-_-)
仕方なく(?)返信
ゲンザイエキホームのキオスク近ニテあみん(待つわ)
大将スーツ姿に一縷の望みをかけた我々だが・・・あっさりラフなスタイルで登場
大将:いやあ 昨日は忙しくて大変だっよ。
まる子:まあ、無事合流できてよかった〜。(つまんねえ野郎だなおい)
ピッキー:まったく スーツできたらどうしようかと。(まったく空気読めよな)
大将:それだけは勘弁してくれよ。
Pi-子隊長:前回の二の舞は避けられてよかった。(ち、まったく残念だよ)
それぞれの思惑を胸に「特急あずさ」に乗車。
途中でるむちゃんと合流すれば全員集合となる。
当初、列車は比較的空いていたが、新宿あたりから序所に混み始めた。
大将:オレ、席移動した方がいいかな?
5人分まとまった座席がとれず、3人分と2人分で場所が分かれてしまったのだ。
Pi-子隊長:本来のそこの席の人が乗ってくるまでいいんじゃん?
年配のクライマー:すみません、そこ、私の席なんですが・・・よろしいですか?
さっそく本来の席の主が現われた。
大将:あ、すみません。じゃ、るむちゃん来るまで向こうで寝てるわ。
こっち側に残ったのはオレ(ピッキー)、Pi-子隊長、まるちゃんの3人。
年配のクライマー:すみませんねぇ、皆さんで一緒に座っていたところを・・・
Pi-子隊長:いいんですよ。もう少しで向こうの席にもう1人乗ってくるはずだし。
ピッキー:かなり前に切符買いに行ったんですけど、まとまった席がとれなくて・・・けっこう混んでるんですね。
年配のクライマー:そうですね、いつも混んでますよ。私も山へ行く時はこの列車で行くことが多いですから。
ふと横を見ると右を見ても左を見ても登山客(中高年以上)ばかり。
特急あずさ号は山梨・長野方面へ向かう上、早朝の電車なので登山へ行く人が多いのだろう。
まさに
クライマー・クライマーといったところで・・・
まる子:お1人で登るんですか?
年配のクライマー:いや、仲間がいるんですけど、皆さん同様でまとまった席がとれなくて、バラバラになってしまいました。
皆さんはどちらまで行かれるんですかな?
Pi-子隊長:あ〜・・・あの、富士山の近く・・・というか・・・今回は青木ヶ原樹海をメインにですねぇ・・・
年配のクライマー:ええっ、樹海ですか!?列車に乗っていて、いろいろな人と会いますが、樹海へ行くっていう人は初めてですよ!
それから大月駅へ着くまでの間、年配クレイマー氏の山の話と樹海の話(と言っても行く前なので予備知識)をアツく語り合った
のは言うまでもない。
時刻は8:30、大月にて下車
途中、るむちゃんとも無事合流を果たし、大将の服装以外、満足な出足となった。
Pi-子隊長:番号!
ピッキー:1!
るむ:2!
まる子:3!
大将:4!
ピッキー:全員無事集合です
Pi-子隊長:よろしい、本日の征服目的は"タッキー&翼"だ!
一同:アイアイさー!
"タッキー&翼"とはもちろん極秘暗号である。
ちなみにタッキー=滝、翼=パラグライダーであることは言うまでもない。
大月駅前のこじゃれた御土産屋兼御茶屋 |
レンタカー屋のオープンは9時からとなっており、それまで駅前のちょいとこじゃれた御土産屋兼御茶屋で一服・・・ではなく、作戦会議を始める。
るむ:あ、このお菓子おいしいよ、お土産にいいかも。
まる子:お茶もおいしい〜
ピッキー:あそこのパチンコ屋はアツそうですよ
大将:出そうもね〜
極めて中身の濃い有意義な作戦会議が行われ、貴重な時間を過ごすことができた。
時計が9:00を過ぎたので、レンタカー屋へ行き、「WISH号」をげっちゅ!
とりあえず朝霧高原にナビをセット、あとは一路進むだけ・・・のはずが・・・
るむ:あれ?なんか、駅の周り一周してない?
ピッキー:うん、カーナビの指示に従ったら一回りさせられてしまった。
のっけからカーナビの動きが怪しく、駅付近の路地を無駄に一回りしてしまった。
駅前なので多少道がごちゃついていたこともあるが、どうもこのカーナビとは仲良くなれそうもない。
(無口なカーナビというのもありました
"茨城・福島編 あぶくま洞"ご参照)
進むこと40分ほど
るむ:ねえー あれ富士山かな
見てみると雲の間にかすかにそれらしい山が見える。
ピッキー:たぶんそうじゃないかな 大きさといい形といい。
Pi-子隊長:いよいよ近づいてきたね〜。
るむ:(いつか登ってみたいわね、全速力で。ふふふ・・・)←心の声(?)
その後も車はずっと走り続け、途中で
標識に騙されたり
コンビニで
小休止をとるつもりだったのが、いつの間にか立ち読み大会が開始、女たちに至っては雑誌で
勝負下着の研究をしたりなんかしていて
大休止になってしまったり
突然大将の仕事の電話が入って停止を余儀なくされたり(やはりスーツ姿で来てほしかった)
さらにはナビ表示では
道なき道を進みだし
「これでいいんだろうか」と思い始めたところ
追い討ちをかけるように天気も怪しくなり・・・
冒険に障害は付き物だが(お約束でゴムのヘビが降ってくるが如く)一抹の不安を感じ始めた時、ようやくナビ上で目的地
「白糸の滝」が見えてきた。
ピッキー:「白糸の滝」到着〜!
一同:お疲れさまでした〜
「白糸の滝」はかなりの観光地で土産物屋が連なっており、そのうちの1軒のお土産屋の駐車場に車を停めさせてもらった。(もちろん有料)
車を降りて、遊歩道を5分ぐらい行くとまずは「音止の滝(おとどめのたき)」が見えてくる。
規模的にはまずまずの大きさというところであろうか。
しかし水量は豊富で、ドドッーー!!という轟音を立てながら落下する滝はなかなかの迫力を感じる。
滝を上から見下ろすというのは実にるむさん向けのシチュエーションだが、逆に滝つぼまで下りていけないのが残念。
音止の滝(おとどめのたき) |
るむ:でもさ〜、なんで「音止の滝」って言うんだろうね?
Pi-子隊長:こっちの案内板に説明が書いてあるよ、なになに・・・
「音止の滝(おとどめのたき)」
この滝の名前の由来は約八百年前、曽我の十郎、五郎兄弟が父を父の仇である工藤祐経を討とうと考え、近くの隠れ岩で相談した際、
滝の音があまりにうるさく密談しにくい事を神に嘆いたところ、滝の音がピタリと止まり、討ち入りの相談ができました。
それ以来「音止めの滝」と呼ばれるようになったとの伝統からきています。
|
るむ:仇討ちは成功したの?
Pi-子隊長:成功したけど、兄の十郎は討ち死に、弟五郎は捕らえられて処刑されたそうだよ。
(詳しくはこちら→
曽我兄弟の仇討ち (ウィキペディア(Wikipedia))
白糸の滝 |
その先の土産物街をず〜っと越えて行き、長めの階段を下りたところで白糸の滝とご対面。
るむ:わ〜、これが「白糸の滝」なんだ。私はてっきり白い糸のような細い滝が流れているのかと思ってた。
「白糸の滝」1本の糸にあらず、白糸のような滝が無数に流れていたのです。
高さこそそれほどないけれど幅が広い。
Pi-子隊長:私もそう思ってた。もっと水量があったら「ナイアガラの滝」みたくなってたかもね。
先ほど見た「音止の滝」は芝川の本流にかかっているもので、かなりの水量がありましたが、「白糸の滝」の水源は川ではなく、富士山噴火の
時に出来た地中の溶岩層を流れてきた雪解け水などが無数の滝となって崖から流れ落ちるという珍しい滝なんだとか。
るむ:そうなんだ・・・それはぜひ滝の上を見てみたいよねぇ。(うっとり)
るむちゃんのその一言・・・るむちゃん以外の全員の脳裏を横切る悪夢・・・
(
"茨城・福島編 袋田の滝&竜神大吊橋参照"ご参照)
ピッキー:あ、あそこの屋台で焼いてるホタテの串焼きうまそ〜(^o^;
まる子:私はしいたけがいいかな〜
大将:こうゆうのはにおいにつられるよな〜
Pi-子隊長:それもいいけど、お昼ご飯にしようか
るむちゃんの言葉を打ち消すかのように 皆、においにつられて滝より食べ物の方へ。
まるちゃんはホタテ、俺はしいたけの串焼きをゲット!
非常にまいう〜(^_^)q
やっぱり醍醐味はてきやである。
しかしそれはそれ。時刻は正午であり、大腹(小腹ではなく)も減ってたので、駐車場までの土産物屋街で山菜釜焼きごはん定食を食べ、すっかり満足のご一行。
さあ、あとは朝霧高原にてフライトを残すのみだ。
車でものの数分走ったところの小山でパラグライダーをしている人を見かける。
るむ:あ、あそこじゃない?パラグライダースクール。
近くに"SKY朝霧"と書かれた建物を発見!
おれ達もあの大空(曇ってますが)を飛べるのか・・・胸が高まってきた。
Pi-子隊長:あれ?そんな名前だっけなぁ?
隊長が小声でぶつぶつ言いながら建物の中へ。
Pi-子隊長:すみませ〜ん、午後から予約してます"チームアドベンチャー"ですが・・・
応対してくれたおばちゃんがスケジュールを確認するが「予約が入ってません」とのつれない返事。
ま、まさか飛べないのか・・・せっかく気合入れて乗り込んだというのに・・・(T_T)
おばちゃん:この先にもう一件パラグライダースクールがあるので、そちらじゃないですか?
商売敵かもしれないのに親切に教えてくれた。
おばちゃん、ありがとう!m(_ _)m
そこからさらに車を走らせること数分で"朝霧高原パラグライダースクール"と書かれた建物が見えてきた。
Pi-子隊長:あ、こっちが本命だよ。
よかった。今度こそ羽ばたくときがきたのだ。
一同:こんにちは〜!!
元気よく事務所に入るご一行。すると・・・
中からは尺八吹いてるおっさん登場。
・・・この人、誰?
(ピッキー)