ついにこの時がきた。
苦節2年弱、再度あの難関との戦いにけりをつける時が・・・こう言えば世界征服宣言をこよなく愛する賢明なる読者諸君であれば
容易に答えは想像できるはずだ。
あまりの(資金的な?)困難を前に入り口まで行きながら挫折した
入り水鍾乳洞Cコース突入の時が・・・
今回は
1000名を超える応募の中から過酷な工程を想定し、体力・知力以外に極限のサバイバルを想定したテストに合格した3名を
加えた
精鋭のみで部隊を結成することとした。
ここに紹介しよう。
隊長 Pi-子
野生的なカンのみで我々を迷宮に案内する
生きたサバイバル発生機
隊員1 ピッキー 極限の根性なしであらゆる危機から
脱出 人呼んで
プリンステンコー
隊員2 るむ クールな分析力でPi-子のサバイバルを増加させる
ターボマシン
隊員3 大将 人生すべて
駄洒落とギャンブルと歌に例えながら
病と闘うムードメーカー
隊員4 まる子
酒を動力につきすすむ通称
2代目おちょこ夫人(初代は誰かつっこむな)
これ以上の人選は考えにくい・・・まさにパーフェクトだ。
当日は限られた資金を有効に生かすため、Pi-子パパからIPU号を借用した。
IPU号のカーナビは懇切丁寧な有能女性秘書並み。リルート検索も早い!
Pi-子にもこの能力の1/128くらいは欲しいところだ。("ファースト・コンタクト"ご参照)
梅雨には早いが曇り空の下、定刻に我々は集まった。
ピッキー:番号!
一同:
1!2!3!4!5!
ピッキー:隊長!全員集合であります。
Pi-子隊長:よし!整列!小さく前へ習え!
ざっ、ざざっ!(小さく前へ習えをする音)
Pi-子隊長:一部の乱れもない・・・完璧だ・・・完璧な点呼だ。
ピッキー:おれはテンコー・・・
大将:天候は不順だー
Pi-子隊長:本日ここに「チームアドベンチャー」を結成する。今回の最大の目標は入水鍾乳洞Cコース踏破だ!
まる子:チーム名ベタすぎ・・・(ぼそ)
Pi-子隊長:途中どんな困難があっても私を頼るな!珍しい生き物、地底人等見かけたらすぐに報告せよ。手柄は全部私のモノだ。いいな!
一同:ぶ〜ぶ〜ぶ〜!
Pi-子隊長:しかし、入水鍾乳洞は明日決行。今日はウォーミングアップだ。まずは袋田の滝を目指すぞ!
一同:お〜〜!
全員IPU号へ乗り込み、袋田の滝へ向かう。
道中は来るべき困難に向け綿密なる作戦会議が繰り返された。
自己紹介に始まり、趣味、休日の過ごし方、3サイズ、好きな芸能人など・・・どれもチームの結束力向上には欠かせない。
熱い議論が果てるともなく続いた。
そうしたうちにもなく第一の目的地に到着。
ここは完全に観光地化されている。(というか観光地だ)
流石は日本三名瀑のひとつに数えられる滝である。(日本三名瀑は袋田の滝・華厳の滝・那智の滝)
いきなりいせいのいい売店のおばちゃんがお出迎えだ。
おばちゃん:ハイ車は適当に止めてね。うちで買い物か食事してくれればタダだよ。
ちょうと昼前だし、戻ってきたら昼食でも食べるとして、まずは滝を見に行こう。
展望台を目指して歩いていくと、まずは茨城らしく黄門ちゃまのお出迎え。
そしてあちらこちらに猫・猫・猫・・・。多くのみやげ物屋で「鮎の塩焼き」が売られているのだが、大丈夫なんだろうか・・・
黄門ちゃまのお出迎え | |
| 猫ちゃまのお出迎え |
滝見物は有料\300(大人一人あたり)
チケット売り場で金を払って、トンネル(けっこう長い)にくぐると、観爆台(展望台)に出た。
水量はさほどでもないが、鮮やかな白い糸を引くように水が流れていく。
う〜ん まさに絵に描いたような観光地。
黄門ちゃま・・・もとい水戸光圀公も「いつの世に包みこめけん袋田の布引き出す白糸の瀧」と詠っているだけのことはある。
滝つぼと粋な吊橋 |
るむ:きれいなんだけど、この滝、高すぎるのか奥行きがありすぎるのか・・・上部が見えないのが残念だね。
高さ120メートル、岩壁を四段に落下するところから別名「四段の滝」とも言われているそうで、それは無理かも。
滝と風景にマッチしている粋な吊り橋を渡り、「腹も減ったし、さっきのお土産屋で昼食でも」・・・と思った矢先のことだった。
橋を渡りきった所った所で分かれ道・・・というか、左側に階段、右側に普通の道路(といっても砂利道だったかも)が見えた。
るむ:ね〜、この階段、滝の上まで行けるのかな?
まる子:う〜ん、どうなんだろうね・・・あ、何か書いてある。「月居山ハイキングコース」だって。
ピッキー:階段きつそう・・・
Pi-子隊長:よし、皆よく聞け!観光はここまでだ。今からこの滝の上を目指す!!
・・・と、当初は上まで上る予定ではなかったのだが、
その場の勢いで登ることになった。
というか
誰かの一言がトリガーになったような気がかすかにする。
(われわれは洗脳されているんだよ!!)
頭に響く不気味な声・・・
原稿書いている今思い出そうとすると猛烈な頭痛が・・・!!
私の頭には何か埋め込まれているのだろうか。(MMRの読みすぎだ! by Pi-子)
意を決して我々は進んだ。ここで挫折してはCコースなど夢のまた夢だ。
月居山ハイキングコース(というか階段)、別名「袋田奥の滝」とも呼ばれている。
確かに"奥"という言葉がふさわしい深山の渓谷をひたすら上る・・・時折り鳥のさえずりを聞きながら、森林浴。マイナスイオンばっちり。
実に心地よかった・・・
途中までは!
途中からは想像以上の困難が我々を襲う。上を見上げるも終点はうかがい知れない。
都会のビルで120メートルといえば、25階ぐらいだろうか?
日ごろアパートの2階(世界征服秘密基地)までのぼり、鍛錬をつんでいる我々だったがさすがに甘かったようだ。
肩で息をし、膝はがくがく笑っていた。もうダメだ、もはやこれまでか・・・
いやこんなことではいけない!
あいつ(入水鍾乳洞Cコース)は今の我々のこのざまを見て暗闇の向こうで笑ってやがるんだ。
負けるものか!!
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膝ガクガクの階段 | 生瀬滝(袋田の滝上部) |
・・・と、元気を奮い立たせ、さらに上っていくとやっと滝が見えてきた。
るむ:これってさっきの滝の上だよね。
ピッキー:違ったら大ショックだよ。
大将:まだ上があるみたいだけど・・・どうする?
ここまできたらとことん行ってみるか?
まる子:ハイキングコース全部回ったら2時間40分かかるって案内板に書いてあったよ。
Pi-子隊長:戻ろう!!(即断)
下りは転ばないように降りるのが精一杯だった。
上から見た滝もきれいではあったが、徒労感が残ったのは私だけだろうか・・・
滝を後にした我々は食事&みやげでしばしの休息をとり、英気を養った。
Pi-子隊長:よーし次は竜神大橋へ行くぞ!!
一同:お〜〜!
ということで第二の目的地、竜神大吊橋に向かう。
Pi-子隊長の勘違いで、もと来た道を10km近く戻ることになってしまったが、しょうがない。
袋田の滝からはほとんど1車線のしょぼい田舎道(失礼)で苦戦しながら竜神大吊橋までたどり着いた。
まあ、とにかく山中によくもこんなもの作ったなというのが第一印象だ。
たしかにでかい。
長さは375メートル、歩行者専用の吊橋としては日本最長。
美しい渓谷の中を流れる竜神川をせき止めた竜神ダムの上にそれはかけられている。
湖面からの高さは100メートル。
しかし、それで驚いてはいけない。この橋の一番の自慢(?)は
30億円以上かかったという、その
お値段。
これも、ある意味日本一の吊橋なのではなかろうか。
しかし、この橋、特に交通の要所といわけではない。向こう側に絶景が広がっているわけでもない。
・・・ま、ここまで来たんだ。渡橋料金\300(大人一人あたり)を払い、"日本一"の橋を渡ることにした。
長さが375m、これを歩幅30cmで歩いたとしたら、1歩あたり
1250円か・・・300円など安いものだ。
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竜神大吊橋 | 透明なパネルを覗きこむるむちゃんとまる子さん |
橋の途中何ヶ所か高さを誇示せんとばかり下が見えるポイントがある。
ぽっかりと穴があいているのだ・・・といっても、かなりぶ厚い透明なパネルがはまっている。
まる子:怖〜い。
ピッキー:Pi-子、この上で"しこ"踏んでみろよ。
Pi-子隊長:ムカッ、お相撲さん体型とでもいいたいわけ!どすこいっ ((((-o-)~☆~☆~☆ ((((@_@)
まったく、Pi-子も根性ないな。しょうがない、私ピッキーが隊を代表しますか。
おそるおそるそのパネルの上でジャンプを数度。
さすがチームアドベンチャー 何事にも命がけ。
しかし当然のようにパネルはびくともしなかった。一瞬揺れるようなしかけがあると面白いかもしれん。
ヤンキー龍(バック)とやかましいカリヨン |
ピッキー:でも、何のために作ったのかな?やっぱり高さ自慢の為?
るむ:観賞用?でも、このパネル汚いよね。
まる子:高所恐怖症の人へのいやがらせとか?(笑)
Pi-子隊長:パンチラ用?だって、下に遊歩道が見えるよ。(笑)
大将:いや、この高さじゃパンチラは無理でしょう。(マジ)
大将、一人が真剣に答える。・・・真剣に(パンチラできるか)考えてた・・・とか?
渡った先は、なんと
行き止まり。
あるのはヤンキーっぽい龍の絵と電子カリヨン(組鐘)のみ。
ピッキー:(カリヨンを見ながら)
何これ?
まる子:説明書きを読むと"「木精(もり)の鐘」は、竜神峡に鳴り響く鐘の音を森の精(小人)が集まって聴く
音楽会をイメージして名付けられた。料金を払うとカリヨンの音色が楽しめ、記念カードが発行される。"だって。
なんじゃそりゃ?
と思いつつ、せっかく通行料まで払ってここまで来たんだ。"小人の音楽会(笑)"を聞かずには帰れないというもんでしょう。
誰もサイフを出そうとしないので・・・しかたない、貧乏な私がなけなしのお金を・・・
ちゃり〜ん(100円を入れる音)
るむ:・・・何にも音がしないね?
と油断させておいて・・・
キィーーーン、ガゴォォォーーーーン!!!!!
鼓膜が破れるんじゃないかと思うほどの
大音響!
小人にこれは、ちときついんじゃないのか?
さて、やかましいカリヨンの音を聞き、「希望の鐘」カードもゲットした。
帰ろうか・・・あれ、Pi-子とるむちゃんはどこ?
2人はこの付近のかなり簡略化された地図を前に何やら怪しい話(?)をしていた。
るむ:ねぇ、この「回転扉」って何だろうね?
Pi-子隊長:回転扉?この地図ってどう見ても屋外だよね。屋外に回転扉?
るむ:そこ、降りていったところにあるのかな。ちょっと興味あるよね。
Pi-子隊長:うん、大いに。
ピッキー:お〜い、Pi-子、るむちゃん、戻らないの?
Pi-子隊長:ピッキー、甘いな!観光はここまで。これから訓練開始だ!(いや、回転扉ってなんだろうな〜って思ってさ)
るむ:ふふふ、回転扉の謎を解くのよ。私たちはチームアドベンチャーよ!(ちょっと見に行ってみようよ)
何だろう、今、Pi-子とるむちゃんのセリフが2重音声に聞こえたぞ。
何かが憑依しているのか・・・それとも2人の心の声が聞こえたのか・・・
(われわれは洗脳されているんだよ!!)
またしても、猛烈な頭痛が・・・!!
やはり私の頭には何か埋め込まれているのだろうか。(だからMMRの読みすぎだ! by Pi-子)
またしても当初の予定にはなかった"ハイキング"が追加された。
竜神大吊橋を渡りきったところ、左側にある小さな下り階段をひたすら
下る下る・・・
すごくイヤな予感がしてきた。下るということ・・・つまり、
帰りは上り続けるということか。
しかし、ターボパワー全開のPi-子とるむちゃん・・・誰も2人を止めることはできないのだ・・・
そして、さらに&かなり下った所に・・・ついに我々は見た。
まごうことなき回転扉を!!(左写真)
これについては多くを語るまい。形容しがたいすばらしき威容だ。
歴史の重みを感じさせ豪快な竜神大橋を髣髴とさせるスケールで見に来た甲斐があったということにしておきたい。
・・・そうでないとつらい。(T_T)
まる子:・・・で、これからどうする?
大将:せっかくここまで来たんだし、ダムの方でも散策してみるか。
そして延々ハイキングコースを歩く我々
先ほど渡った竜神大吊橋の下をさしかかった時のことだった。
まる子:ここならパンツ見えそうじゃん
ピッキー&大将:なんだってー!!!!! ( ̄△ ̄;)(°◇°;)
Pi-子隊長:裸眼じゃキツいけど、カメラの望遠を使えば・・・色ぐらいは分かるよ。
るむ:ちゃんとした望遠レンズとか使えばはっきり撮れるかも。
この時、橋の上でおじいさんらしき人が顔をのぞかせた。
悪いが、
じーさんはお呼びじゃない!!!!(怒)
ハイキングコースを進むごとにどんどん穴の真下に近づき、激熱(アツ)ゾーン(真下)に突入していく我々。
ここで、若い娘さんらしき女性が顔を出した・・・
うおお 双眼鏡持ってくるんだった!!!!!!!!
娘さんたち(だと思う)は透明パネルの上を・・・通らないでよけて通ったようだ。・・・ああ、
残念!無念!!
Pi-子隊長:ま、確かに、あのパネルの上は通らないかもね。
大将:あとさ、どこにもスカートの女性はいなかったぞ。
大将、君は竜神大吊橋の上で何を見ていたのか・・・(^_^;A
確かに、こんなところひらひらな女子高生ばりのミニスカートで来る女性は皆無であろう。
せいぜい地元の学校の遠足に期待するくらいである・・・しかし、今日は土曜日。女子高生の遠足は期待できない。
・・・いろいろな思いが一気に駆け巡り言葉にならない。
ちょっぴりがっかりしながら歩き続け、ついには竜神ダムまでたどり着いた。
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パンチラぁ・・・(カメラせいいっぱいの望遠) | ・・・・・・・・・ |
ダムを渡ったところに、上へ行く遊歩道(というか100%山道)があった。
月居山ハイキングコース(階段)でのダメージ、カリヨン大音響のダメージ、そして、パンチラ鑑賞可能率0%と知った精神的ダメージ・・・
数々のダメージが癒えぬままの決死の強行軍である。
ダムの湖面から橋までの高さが100メートルというから、歩道からでも90メートル強の高さ・・・ビルでいえば20階ぐらいだろうか。
しかも、ちょっと上っては下り、ちょっと上っては下り・・・の繰り返し。
上りっぱなしもきついが舗装されていない曲がった狭い道を上っては下る(せっかく上ったのに下りで帳消しになる)というのもかなりきつい。
しかし我々はくじけなかった。
・・・闇の向こうであいつ(入水鍾乳洞Cコース)が笑ってやがる・・・
(ピッキー)