独断的JAZZ批評 756.

RGG
クール、リリカル、低温度感
"ONE"
PRZEMYSLAW RAMINIAK(p), MACIEJ GARBOWSKI(b), KRZYSZTOF GRADZIUK(ds)
2010年8月 スタジオ録音 (FONOGRAFIKA)

以前は東ヨーロッパのジャズ・アルバムが紹介されるというのは滅多になかったのだが、最近は結構、日本市場にも入ってくるようになった。
このRGGというグループは3人のラスト・ネームのイニシャルを並べたポーランドのグループの名前だ。ポーランドというと、最近ではJUREK JAGODA(JAZZ批評 739.)のトリオやPIOTR WYLEZOT(JAZZ批評 589.)のトリオを紹介しているが、いずれも星三つと評価は低い。
翻って、このRGGであるが、一言でいうと「クール、リリカル、低温度感」って感じだろうか!?

@"ONE" ピアノの静かなイントロで始まる。まさに、クールでリリカル。温度感の低い演奏で、このグループの象徴的なトラック。多くのヨーロッパのベーシストがそうであるように、このGARBOWSKIもアコースティックな太いくて良い音色を持っている。
A"AROUND AGAIN" ドラムスのソロで始まるがピアノとベースが抽象画の雰囲気で迫ってくるアブストラクト・バージョン。この曲は才女、CARLA BLEYの曲。早く通り過ぎてほしいと思う3分間。
B"BELL" 
重く沈んだフリーテンポ。なんやら思索的である。決して熱くなることはない。
C"SPRING WALK" 
少し明るめのワルツ。
D"ELM" 
RICHIE BEIRACHの曲。変拍子。この辺まで聴いてくると、このグループのやりたい音楽ってどういうの?という疑問を生じてくる。
E"FROM THE OTHER HAND" 
牧歌的な匂いのする美しいバラード。
F"ALMOST BLUES" 
ミディアム・ファーストの4ビートを刻んで進むが、ノリがもう一つ。「熱くはならないよ」っていう感じ。
G"THE TRUTH" 
フリー・テンポの温度感の低いバラード。
H"OUT OF A ROW" 
I"C.T." 2分間のフリーなインプロヴィゼーション。パス!
J"STOP AND THINK" 
憂鬱になるくらい内省的で温度感の低い演奏。
K"WHEN MY ANGER STARTS TO CRY" 
このアルバムの中で唯一躍動している。
L"ON THE WAY TO ROAD 11"
 多分、こういうのが彼らの一番やりたい音楽なのではないだろうか?

ほとんど温かみを感じない演奏に終始する。気が滅入りそうだ。
透明感の強いクリアな音色と決して熱くはならないクールで温度感の低い演奏が延々と続く。加えて、抽象画的なアブストラクトな演奏もいくつかある。
聴いている僕の気分は、陰々滅々として、終いにはもう勘弁してよと言いたくなってくる。降参!   (2012.05.30)

試聴サイト : http://www.youtube.com/watch?v=yz4-UG82TQo




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