CEDRIC PIROMALLI
「似て非なるもの」と言わざるを得ない
"TRIADE"
CEDRIC PIROMALLI(p), SEBASTIEN BOISSEAU(b), NICOLAS LARMIGNAT(ds)
1997年4月 スタジオ録音 (YOLK LABEL J2007) 

フランスのピアノ・トリオだという。初めて聴くピアニストだ。
いかにもヨーロッパ的なサウンドではある。例えば、HELGE LIEN(JAZZ批評 228.)やARILD ANDERSEN(JAZZ批評 262.)のトリオのようにピアノとベースとドラムスが均等な立場で演奏を繰り広げるというスタイルだ。
しかし、残念ながら「似て非なるもの」と言わざるを得ない。何回聴いてもちっとも面白くない。もっと言うと苦痛さえも伴ってしまう。その要因としては・・・
1.アイデンティティがない。曲を通しての一貫性や統一感がない。
2.どの曲も尻切れトンボのフレーズを数珠繋ぎにした感じで連続した躍動感やドライブ感がない。
3.どの曲もテーマが詰まらない。Gを除く全部が3人のオリジナル。
4.ピアノも詰まらないがドラムスがもっと駄目。
以上の理由により、何回も繰り返し聴くことに非常な忍耐を必要とした。
端的に言うと、何をやろうとしてしているのか、何をやりたいのかが理解出来ないということ。
苦痛を伴いながら何回も聴く必要はないのでもう終わりにしよう。

@"LORUS" 
A"KALEIDO" 
B"VENT DE SABLE" 根性入れて聞かないと最後まで聞けない。10分の長尺もの。
C"L'HISTOIRE DE L'OURS" 
D"L'UN PASSE" 
E"RASTANGO" 何?これ!
F"RE MI BEMOL" ???
G"FALL" 
H"DIFFRACTION" これはまともに聴ける。
I"CLOCHE-PIED" 

これを聴いた後は“お耳”直しをしないといけない。それには前掲の"GLEDA"(JAZZ批評 264.)が最適だろう。   (2005.04.16)



独断的JAZZ批評 265.