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『男はつらいよ』シリーズ、マイ・ベストテン
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監督 山田洋次 | |||||
高校時分の同窓生の映画部部長から、寅さんシリーズのベストテンをと求められ、あいにくまともに観たことがないと応えると、それは却って楽しみだと、全48作を観てというのは酷だから、寅さんファンの友人と協議してセレクトした10作品+αを観て順位付けをしてくれとの用命を受けて始めた宿題をようやく終えた。 3月14日から観始めた12本は、観た順に「夕焼け小焼け」>「寅次郎相合い傘」> 「寅次郎ハイビスカスの花」>「寅次郎と殿様」>「望郷篇」> 「寅次郎あじさいの恋」>「柴又慕情」>「寅次郎恋やつれ」>「寅次郎忘れな草」> 「知床慕情」>「続 男はつらいよ」>「浪花の恋の寅次郎」> そうしたなかで、マイ・ベストは「望郷篇」となった。観た順が作用しているところもあるかもしれないけれど、初期の頃の「望郷篇」は、喜劇性よりも哀感のほうが際立っていて琴線に触れてくるものが多かった。シリーズ作としては、異色の部類に属するようにもみえるので、一連のシリーズ作品の第1位とするのはどうかという気もするが、単体作品としての充実度では、12作中随一だった気がする。 1.「望郷篇」['70] 2.「続 男はつらいよ」['69] 3.「浪花の恋の寅次郎」['81] 4.「寅次郎忘れな草」['73] 5.「寅次郎相合い傘」['75] 6.「知床慕情」['87] 7.「柴又慕情」['72] 8.「夕焼け小焼け」['76] 9.「寅次郎恋やつれ」['74] 10.「寅次郎と殿様」['77] 2位は、何と言っても、「師の教えを実践することが師への恩返しなのだと寅は考えたに違いない」と思わせてくれたラストシーンと漢詩に通じた英語教師を演じた東野英治郎の存在による。 3位は、まさに乙姫さま並みに艶やかで美しかった松坂慶子が口ずさむ♪星影のワルツ♪と寅の膝に泣き崩れた襟足に痺れて。 4位は、マドンナのリリー以上に心に残ったさくら(倍賞千恵子)による「もっと持ってくればよかったね」の終幕に心打たれて。 5位は、トリュフォーの『突然炎のごとく』を彷彿させるような三人旅をもたらしていたリリー松岡(浅丘ルリ子)ゆえに。 | |||||
by ヤマ '19. 5. 3. 『男はつらいよ』シリーズ、マイ・ベストテン | |||||
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