『クローサー』をめぐって
咆哮」:シューテツさん
映画通信」:ケイケイさん
TAOさん
my jazz life in Hong Kong」:kaoriさん
ヤマ(管理人)


  No.5666(2005/06/12 23:40)より

(シューテツさん)
 ヤマさん、こちらでもこんばんは。
 今回のミリオンダラー・ベイビー『クローサー』共に唸りながら拝読させていただきました。f^_^;;

ヤマ(管理人)
 ようこそ、シューテツさん。早速にありがとうございます。
 前者では海を飛ぶ夢と違って、なんで同意できないのだろうという引っ掛かりが反芻を促してくれましたし、後者では何とも不愉快で呆れつつ、あまりのことにナンデこんな映画を撮ったんやろって振り返っていたら、いろいろ触発されてきました(笑)。

(シューテツさん)
 特に『クローサー』は、私のブログで「誰にも感情移入出来ない」辛さのようなものを書いていますが、ヤマさんの日誌を読んで「私自身の属性はナタリー・ポートマンに一番近いのかも知れないなぁ〜」と思い、でも厄介な事にインテリ三人組の属性もほんの少しだけ備えているようで、「だから恋愛なんて信用出来ないんだよぉ」になってしまうのではないのか?……と、ちょっと考え込んでしまいましたよ(苦笑)。

ヤマ(管理人)
 これは嬉しいですね。拙日誌が何か触発できたなれば、何よりです。
 アリスだけが一対一対応の基本原則に忠実でしたよね。そういう意味では、属性が最も近いとのシューテツさんは、人間関係における本末転倒の愚を犯していないわけですよ。
 三人組の属性としてほんの少しとお嘆きのところは、「頭でっかちで心が脆弱」ってとこですかね(笑)。僕も思い当たるフシがありまして、まことに厄介ですよ(苦笑)。でも、恋愛はけっこう信用してるんですけどね。ま、移ろいやすさとかままならなさとか、いろいろ難儀なもんではありますが(笑)。


(ケイケイさん)
 ヤマさん、皆さんこんばんは。
 『クローサー』は私も観た直後は、もう勝手にやって!と時間損したと思っていましたが、一晩寝たら、そうでもなかったかなと(笑)。

ヤマ(管理人)
 ようこそ、ケイケイさん。
 そうですよねー(笑)。観ているときは何とも不愉快な作品でしたよ(笑)。

(ケイケイさん)
 そうでもなかったかなと思ったのは、たとえば、セリフにちょっと気の利いたのがありましたしね。

ヤマ(管理人)
 そうですね。作品への呆れが先に立っていたモンで、きちんと覚えてないんですが、なんとなくそんな印象が残っていますよ。

(ケイケイさん)
 まぁ、結局は痴話げんか以上には、私は感じませんでしたが、あんなこと悩んだことがないので、リアルだと感想を書いた人が、少し羨ましくもありでした(笑)。

ヤマ(管理人)
 僕は、むしろ「リアルさが乏しくなっている」と感じたクチなので、リアルという感想には意表を突かれるような思いがありますが、拙日誌にも綴ったように、妙な生々しさは確かに僕も感じていたので、きっとそこんとこがリアルさとして受け止められたんだろうなと思ったりします。
 でも、羨ましくはありませんねぇ、おっしゃるところの“痴話げんか”なぞ(笑)。
 サイドウェイのときのような感じは催されないのですが、ケイケイさんが「少し羨ましくも」とお書きなのを読んで、その感じ自体は僕が『サイドウェイ』を観て感じたものと似たような感じなのかもって思いました(笑)。

(TAOさん)
 ヤマさん、ケイケイさん、こんにちは。
 私はクライブ・オーウェンの俗な悪魔ぶりがとても気に入ったので、これだけは『クローサー』を見てよかったと思いました(笑)。

ヤマ(管理人)
 ようこそ、TAOさん。同性の僕には、とてもそうは言えまへんわ(笑)。

(TAOさん)
 ジュリアはおっしゃるとおり「戦犯」でしたね。

ヤマ(管理人)
 これはもう、ケイケイさんの映画日記での痛烈さたるや、ある種爽快なほどで(笑)。「あぁ腹立ってきた!」には思わず笑ってしまいましたよ。

(TAOさん)
 ナタリー・ポートマンはよかったけど、インテリは頭でっかちで、ストリッパーだけが愛の本質をわかってるなんていう展開は、いかにもダメなインテリが書きそうな陳腐な脚本だとあきれました。

ヤマ(管理人)
 でた! TAOパ〜ンチ!(笑)

(TAOさん)
 でもクライブ・オーウェン演じる医師のキャラだけは立っているので、あれはきっと身に覚えがあるのかもしれないですね。

ヤマ(管理人)
 覚えはあっても、実際にはあそこまで出来ずに未遂の想いに留まっているからこそ、戯曲にして代償することができるのだろうというような気もしますね(笑)。

(ケイケイさん)
 TAOさん、私も4人の中ではクライブ・オーエンが一番好きです。

ヤマ(管理人)
 3人じゃなく、4人で、ですか!(驚) うーむ、男に寛大だなぁ(笑)。

(ケイケイさん)
 「ラリー君、正直でよろしい」と言う感じがしますよね(笑)。

ヤマ(管理人)
 正直だけで女性が好いてくれるものなれば、男の悩みと苦悶は激減すると思うんだけどな〜。そういう女性は奇特なんじゃありません?(笑)

(TAOさん)
 ヤマさん、ケイケイさんや私だけでなく、ラリー君ファンの女性はけっこういると思うんですが(笑)。

ヤマ(管理人)
 へ〜、そーなんだー(笑)。

(ケイケイさん)
 『サイドウェイ』のジャック系なのに、ヤマさんはダメですか?

ヤマ(管理人)
 ジャックには愛嬌がありましたけど、ラリーって、せこくて手が込んでるじゃありませんか(笑)。復讐や腹いせなんて似合わないのがジャックのキャラの救いでしたからねー、バカだけど(笑)。

(ケイケイさん)
 ラリーは男の女々しさを感じましたが、ダンには、男性なのに女の女々しさを感じました。

ヤマ(管理人)
 どっちの女々しさも、ある種の陰湿さってことですかね(笑)。確かにそうでしたねー。で、そう並べると攻撃性の有無ってとこでは、おっしゃるようにラリーの女々しさは男性的と言えそうですね(苦笑)。

(ケイケイさん)
 ヤマさんは、私の映画日記の「あぁ腹立ってきた!」には思わず笑ってしまったとのこと。お恥かしいです(^^;)。観た直後に書いたので、読み返したらアンナのこと「淫売」なんて書いてたし、私って怖ッ!と思いましたが、その時そう思ってんから、しゃーないなぁ、自分に正直に生きようと思いそのままにしてます。もちろん抗議が来たら謝るつもりでした(笑)。

ヤマ(管理人)
 いやいや、お金をもらわなくても、何かと交換に体を提供するのは立派な“淫売”というのは筋が通ってますし、僕も全く同感ですよ、やむなき身代わりや犠牲的献身の場合を除けば。

(ケイケイさん)
 私は古いので、男の浮気と女の浮気では、やっぱり意味が違うと思うんですよ。だから学習どころか反省もしないアンナに怒り心頭でした。

ヤマ(管理人)
 そーか、だから、彼女に対して特に辛辣なんですね。僕から見れば、あの三人は似たり寄ったりの身勝手な頭でっかちでしたけど(笑)。

(ケイケイさん)
 唯一女性の浮気で理解も共感も出来たのは、『存在の耐えられない軽さ』のジュリエット・ビノシュ。

ヤマ(管理人)
 もう二十年近く前に観たのですが、印象深い作品でしたね。

(ケイケイさん)
 「あなたがあまりたくさんの人と浮気をするから、どんなものか、私もしたかったの。」みたいなせりふがあったと記憶しています。夫の気持ちをつかめなくて、自分の体を汚してまでわかろうとしたけど、そのことに深く後悔してしまった彼女だけです。

ヤマ(管理人)
 相手との“取引”がなかったからなんですねー。


(kaoriさん)
 ヤマさん、いつもリンクをありがとうございます。

ヤマ(管理人)
 ようこそ、kaoriさん。こちらこそ、気前よくご提供くださり、ありがとうございます。

(kaoriさん)
 ところで、『クローサー』ですが、今から思えば、ジュード・ロウはほとんど地だったんですねー。あの役。

ヤマ(管理人)
 そうなんですか。

(kaoriさん)
 当時はそうとはつゆ知らず、まあ演技上手、なんて見ていましたけど(笑)。最近、読んだジュード・ロウの浮気相手の告白の一部に、父親の誕生日のために一時イギリスに帰国するときの飛行機の中で、『クローサー』をやっていて、それを見たらどうしようもなく泣けた、と言っていて。さすがにそれはとっても可哀想というか、シュールな体験ですよね....

ヤマ(管理人)
 あれまー(苦笑)、その女性は、何ともお気の毒でしたねー。
 もっとも飛行機の中でたまたま出くわすことがなくとも、浮気と言えど、懇ろになっている相手の主演作品となれば、自分から観ることにもなるのでしょうが、映画のなかという対象化しやすい形で、現に自分が見舞われている腹立たしさに通じるものを当の御相手本人が演じている姿として突きつけられるのは、たまんないことでしょうね(哀)。
by ヤマ(編集採録)



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