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構造計算を手計算にこだわる訳
昨今構造計算は、PCの計算ソフトでするのが一般的に成っていますが、計算ソフトは組まれた
プログラムの範囲内での計算以外は出来ません、鉄骨やRC構造の建物は比較的構造の自由度
が少ないので計算ソフトで対応し易いのですが、木造の建物は設計の自由度が高い反面、構造
計画や構造計算が複雑に成る事が多く、計算ソフトでは対応しきれない場合が多いです。
それで昭和58年に事務所開設以来、自由度の高い手計算に拘って来たのですが、構造計算は
構造の本に有る様な知識だけでは、ペーパードライバーと一緒で実務経験を重ねないと、中々職
業として構造計算は出来ない為に、計算ソフトを使用せず手計算に拘って経験を積んでいる次第
であります。
構造計算を35年間やり続けて来て、手計算の仲間を募っても来たのですが、よく考えてみれば
大学の建築学科でも、建築構造と構造力学と別々に科目は有りましたが、構造計算書を作成する
為の科目は有りません、と言っても社会に出た後に実務経験を積みながら勉強しても、中々職業と
しては成り立ちにくい事から、手計算を職業としている人は居ないだろうと言う結論に至り、仲間を
捜すのは諦め1人で手計算に拘り続けて居ます。
※ 設計した構造プランが成り立つか、それを確認する手段として構造計算が有ります、つまり計
算は構造の全てではなく、安全確認の手段であります、だからこそ構造計算に至る前の構造設計
の様々な知識と経験が必要となる訳です。
計算書作成は手計算と言っても、一字一句手書きしている訳ではなく、キャドのワープロ機能で
雛形を作成してあり、計算結果を書き加えるえる事で計算書が作成出来る様してあるので、計算
に要する時間は計算ソフトを使用した場合と大きな差は有りません。
筋交の接続仕様による応力の違い |
注・上記45×90の引張側壁倍率1.5倍とあるのは、筋交金物の引張強度1倍+欠き込み釘打ち0.5倍で1.5倍と成るのですが、最近では欠き込み無しで金物のみの場合がほとんどある為、耐震不足と成るケースが多々ある思われます。 |
下の写真は手計算したものを、ワープロで書いた計算書です。 |
下写真の電卓、これだけで計算しています。 |
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