@ 空気 - 空気には配慮すべき性質があります。 それは音速で衝撃波を発生することで、エンジンにも大きく影 響します。 エンジンには、プロペラ、ファン、コンプレッサ/タービン・ブレー ドといった回転する羽根があります。 これらは衝撃波を避けるため回転速度が制限(グラフ参照)され るので、衝撃波の発生を遅らせるため、翼全体及び断面形状 が日々研究されています。 |
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流路ダクト形状と音速も表のように状態が変化します。 (表参照) この変化を考慮しエンジン・インレット、コンプレッサ・ディフューザー及び排気ダクトが設計されます。 また圧縮すると温度が上がります。 機体の主翼と同じく羽根の迎え角を大きくすると剥離(乱れ)を生じます。 この現象の対策として、コンプレッサでは抽気及び/又は可変ベーン機構が採用されます。 |
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A 燃料 - エンジンのタイプにより使用燃料が違います。 ・ピストン・エンジン ガソリンが使われます。高出力のエンジンには毒性の強い「4エチル鉛」の入った高アンチノック性のガソリ ンが必要でした。これがジェット・エンジンに代わる一つの要因でした。 ・ジェット・エンジン 灯油系のジェット燃料が主に使用されます。これはガソリンより引火点が高くより安全です。 エンジンでは燃料と空気を混合して燃焼させるのですが、完全燃焼すると温度が2000℃にも達し、 すべての金属は溶けてしまいます。そのためエンジンでは、温度を下げるため余分な空気を取り込みま す。 温度は大きく効率に影響するので、出来るだけ高くするようにタービン部の材料、設計には各社研究・工夫 がなされています。 従来の化石燃料の代わりに、バイオマス由来原料や廃棄物・廃食油等から精製される「持続可能な航空 燃料(SAF)」への置き換えが進行しています。 将来的には、液体水素の利用も研究されています。 |