炭鉱跡 浄水場 探検: 北の細道 Pr浄水場跡

Pr浄水場跡でボルテックスに巻き込まれる



北海道某所

   人間生活にとって欠くことのできない水は、降水-流下-蒸発という自然現象によって循環系を構成し、
これは生態系の秩序の形成にも大きく関連している。

農村地帯においては散在する人間活動により、個々で自然の資源を利用してきたのに対し、
都市部では、その密集した居住形態により人工的な共同施設を必要とする。
こうした視点からすれば都市計画内で独自の循環系を形成する上下水道は、
最も基礎的な都市施設であるということができる。

簡易水道とは 101人以上5000人以下の小さな集落などに対応する小規模な水道施設のことである。
水道事業は独立採算制が原則の中、 人口密度が低いために1戸当りの配管延長が長く、
水道の普及に不利な地域が存在した。

簡易水道事業は急速に発展した鉱山城下町のような、 これら地域にも水道の普及を図るため、
昭和27年(1952)に設けられた行政区分で
国が小規模の水道の建設に高率の補助金を交付するシステムだ。

今回紹介の浄水場は鉱山街に昭和48年に認可され、58年まで運用された簡易水道事業である。
内部の機器は『荏原(エバラ)インフィルコ製』であり、
同社は大正元年(1912)に 「ゐのくち」 式機械事務所として発足したのが源流である。
東京都荏原群に工場が建設され、荏原製作所となった。
その後、米国の ろ過装置メーカー『インフィルコ社』からの出資を受け、
昭和31年(1956)に荏原インフィルコ社が設立、
現在は廃棄物部門や水処理部門にグループ化され、
最近では『水ing(スイング)(株)』として総合水事業会社となっている。


「羽幌本坑」「上羽」「築炭」とも同様の機器ながら、 メーカーが異なる。
各機器の機能を確認しつつ、安全には十分留意したうえで、
かつての鉱山街を支えた簡易水道事業の浄水施設跡を探索したいと思う。




池棟・フロック形成池・混和池・・・



制御盤
制御盤





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