ベルヌーイの定理
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12月17日は「飛行機の日」です。 アメリカのライト兄弟が初飛行に成功したのが、(1903年)12月17日であることに因んでいます。 ・・・というわけで、今回は、飛行機に関する話。 ![]() 2023年10月20日、ANAが、成田−ホノルルの路線に、3機目のエアバスA380を投入しました。 「フライング・ホヌ」の愛称(ホヌは「ウミガメ」)で親しまれる、この機体の乗客定員数は、なんと520名。 1度に運べる乗客数は史上最多です。 もちろん、それだけ機体のサイズも大きくなり、最大離陸重量は560トンにもなります。 これだけ重い物体が、なぜ空を飛べるのでしょうか?・・・「ベルヌーイの定理」が関係しています。 【圧力は運動エネルギーに比例する】 中学1年生の理科(物理)で、「圧力」について学びます。 高校1年生の物理で、「運動エネルギー」について学びます。 高校2年生の理科で、物理を選択すると、「運動量」について学びます。 これらの知識を組み合わせると、気体の圧力が運動エネルギーに比例することを示すことができます。 どのような式変形をすれば良いのでしょうか?・・・一緒に学びましょう! 【流路と流速の関係】 筒の中を空気が流れているイメージをしてみましょう。 その筒は、入口の断面積は2S平方メートルですが、途中から細くなっており、 出口の断面積はS平方メートルです。 この筒の入口から秒速Vメートルで空気を流します。 1秒間に進む距離がVメートルですので、 断面積を考えると、1秒間に2SV立方メートルの空気を送り込んでいることになります。 体積の計算は、図形の種類にも依りますが、小学5年生から学び始めます。 筒の中で空気の量が変わっていないとすると、 出口からも1秒間に2SV立方メートルの空気が出ているはずです。 出口の断面積はS平方メートルですから、秒速2Vメートルで、空気は出ていくことになります。 このように、流路が狭くなると、流速は大きくなります。 【ベルヌーイの定理】 飛行機の翼の断面図を見ると、下側よりも上側の方が膨らんでいます。 ・・・ということは、上側の方が、空気の流路は狭くなっています。 ・・・ということは、上側の方が、流速は大きくなっています。 ・・・ということは、上側の方が、運動エネルギーは大きくなっています。 ・・・ということは、上側の方が、圧力が大きくなっています。 ・・・ということは、上から押さえつけられる力が大きくなり、飛行機は飛ばない??? あれれ、どこかで考え方がおかしくなってしまったようです。 いったい、どの段階がおかしいのでしょうか? 「ベルヌーイの定理」について学びましょう! |
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