仕事とエネルギー
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高校物理で「運動量」を学んだあたりで、ちょっとした混乱に陥るケースが考えられます。 「運動方程式」と「力学的エネルギー保存の法則」で連立方程式を立てたり、 「力積の式」と「力学的エネルギー保存の法則」で連立方程式を立てることはできるのに、 「運動方程式」と「力積の式」で連立方程式を立てることができないのは、なぜ? ![]() 「運動方程式」と「力積の式」は同値関係なので、連立方程式を立てたことになっていないのです。 ということは、連立方程式を立てることができる「力学的エネルギー保存の法則」は、まったく別物。 「仕事」という新しい物理量が導入されており、まったく別の物理量に対して等式を立てているので、 連立方程式が成立するのです。 学ぶ項目を、ステップを細かく分けて一覧にしました。 「この項目は大丈夫だな。」と思うものは飛ばしてもらって結構です。 自分に必要な項目だけを学べば良いでしょう。 カッコ内は、文部科学省の学習指導要領に従った、目安となる履修学年です。 (01)空間と時間・・・力は、空間と時間の関数です。 (02)力積(高2)・・・力を時間で積分すると「力積」になります。 (03)仕事(高1)・・・力を空間(位置)で積分すると「仕事」になります。 (04)エネルギー(高1)・・・仕事に変換できる物理量です。 (05)運動エネルギー(高1)・・・(質量)×(速さ)×(速さ)÷2。 (06)重力による位置エネルギー(高1)・・・(重力)×(高さ)。 (07)弾性力による位置エネルギー(高1)・・・(質量)×(伸び)×(伸び)÷2。 (08)力学的エネルギー(高1)・・・運動エネルギーと位置エネルギーの和です。 (09)力学的エネルギー保存の法則(高1)・・・運動方程式とは別の物理量に関する等式です。 (10)摩擦力(高1)・・・他の物体と触れ合っている時にはたらく、物体の動きを妨げる力です。 (11)摩擦力による仕事(高1)・・・常に負の値であり、物体の力学的エネルギーは減少します。 (12)摩擦熱(高1)・・・減少した力学的エネルギーは、熱エネルギーに変換されています。 (13)エネルギー保存の法則(高1)・・・力学的エネルギーと熱エネルギーの和を考えます。 「万有引力の法則」に戻る |
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