地心緯度と測地緯度
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前回の【連載 測量(#16)】で、θとφの違いは?・・・となりました。 下の図を使って説明します。 点Pを通る楕円の接線とy軸との交点をT、点Pを通る法線とz軸との交点をQとします。 φは「地心緯度」と呼ばれ、回転楕円体の中心から点Pに伸びた線とy軸との角度です。 θは法線PQとy軸との角度で「測地緯度」と呼ばれています。 ![]() 測量では、おもりを垂らして鉛直方向を決めるので、θを使うことになります。 したがって、点Pを極座標で表すときのφを、測量時に使用するθに変換しなければ、実用的ではありません。 φをθに変換したならば、もはや、動径rも役に立たないことになります。 rの代わりにNを用いることになります。 Nは線分PQの長さです。 結局、理論上は極座標(r,φ)で表される点Pを、測量の都合で実用的な変数(N,θ)に 改める必要があります。 以下で、その変換を進めていきます。 N cosθ = rcosφより、 ![]() これを ![]() に代入すると、 ![]() となります。 あと、tanφを tanθで表すことができれば、(r,φ)から(N,θ)への変換が完了します。 点Pにおける接線の傾きは、点Tの位置で考えると、 ![]() となります。一方、 ![]() をyで微分することにより、接線の傾きを求めることを考えると、 ![]() に、P(0, rcosφ, rsinφ)を代入して、 ![]() AとBは等しいので、 ![]() これを@に代入すると、Nとθのみの式にできます。 ![]() これで、rとφの代わりにNとθを用いて点Pの座標を表すと ![]() となります。 さて、それでは、いよいよ、孤長の計算を進めてまいりましょう!・・・次回をお楽しみに♪ |
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