曲線の長さ

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連載 面積(#03)】では、円の面積がどうして(円周率)×(半径)×(半径)で求まるのか考えました。

これで、面積に関する謎の1つが解けました。次は、球の表面積です。

中学1年生のときに「4×(円周率)×(半径)×(半径)」と覚えるのですが、

どうしてこの式で求まるのか、ものすごく謎です。

これを理解するには大学レベルの数学が必要です。

気が遠くなりそうですが、頑張ってついてきてくださいね。



球の表面積の公式を理解する時、まず助けになるのは、高校数学で学ぶ「曲線の長さ」です。

座標平面上に「y=(xの式)」で表される1変数関数の曲線があるとき、

積分法を用いて、その曲線の長さを求めます。

この考え方で、1次元上げてみましょう!

座標空間内に「z=(xとyの式)」で表される2変数関数の曲面があるとき、

積分法を用いて、その曲面の面積を求める・・・という発想です。

これで、“球”という曲面の表面積を求めることができます。

・・・ということは、「曲面の面積」を考える前に「曲線の長さ」について見ておいた方が良さそう。

今回は、「曲線の長さ」について考えていきます。



曲線 y = f( x ) 上の点 P( x, y ) が点 A( a, f(a) ) から点 B( b, f(b) ) まで移動するときに、

点 P が移動した距離 L を求めたいとき、どのようにすれば良いのでしょうか?



P( x, y ) から少しだけ移動して P'( x+凅 , y+凉 ) に至るときに描く曲線は、

ほぼ直線とみなすことができます。

この距離を儉 とすると、三平方の定理より



となる。よって、x の増加量に対する L の増加量は



であり、凅 → 0 のときの極限は



両辺を x で積分すると、



これが高校数学の「数学V」で学ぶ「曲線の長さ」を求める式です。

この考えを発展させて「曲面の面積」に至りたいと思います。・・・次回をお楽しみに♪


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