四単糖
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「三炭糖」で「不斉炭素原子」について学びました。 一般に、不斉炭素原子の数は、ケトースで(炭素数)−3、アルドースで(炭素数)−2です。 したがって、三炭糖から炭素数が1つ増えた「四炭糖」では、ケトースでもエナンチオマーが生じます。 四炭糖の1つである「エリトルロース」は、リンゴの切り口が褐変する原因物質です。 ![]() 学ぶ項目を、ステップを細かく分けて一覧にしました。 「この項目は大丈夫だな。」と思うものは飛ばしてもらって結構です。 自分に必要な項目だけを学べば良いでしょう。 カッコ内は、文部科学省の学習指導要領に従った、目安となる履修学年です。 【四炭糖】 (01)テトロース(四炭糖)・・・炭素原子が4個の単糖類です。 (02)ケトテトロース・・・エリトルロースのみです。 (03)アルドテトロース・・・エリトロースとトレオースがあります。 (04)エリトルロース・・・D体はリンゴなどに含まれます。 L体は天然からは産出されません。 (05)エリトロース・・・フィッシャー図で、2番目の炭素に結合するヒドロキシ基が右側です。 (06)トレオース・・・フィッシャー図で、2番目の炭素に結合するヒドロキシ基が左側です。 【ヘミアセタール】 (07)アルコール(高3)・・・ヒドロキシ基をもつ化合物です。 (08)ヘミアセタール・・・酸触媒下で、カルボニル基にアルコールが付加することで生成します。 (09)反応機構@・・・カルボニル酸素がプロトン化されます。 (10)反応機構A・・・共鳴安定化により、正電荷がカルボニル炭素へ移動します。 (11)反応機構B・・・アルコールがカルボカチオンを攻撃します。 (12)反応機構C・・・脱プロトン化により、ヘミアセタールが生成します。 (13)アセタール・・・アルコールが過剰に存在すると、ヘミアセタールから更なる反応によりアセタールへ。 (14)反応機構D・・・ヒドロキシ基の酸素原子がプロトン化されます。 (15)反応機構E・・・脱水により、正電荷が炭素原子に移動します。 (16)反応機構F・・・アルコールがカルボカチオンを攻撃します。 (17)反応機構G・・・脱プロトン化により、アセタールが生成します。 【環状構造】 (18)糖類・・・分子内にヒドロキシ基とカルボニル基をもつ「ヒドロキシカルボニル化合物」です。 (19)環状ヘミアセタール・・・ヒドロキシカルボニル化合物は、分子内ヘミアセタールを生成します。 (20)反応機構@・・・カルボニル酸素がプロトン化されます。 (21)反応機構A・・・共鳴安定化により、正電荷がカルボニル炭素へ移動します。 (22)反応機構B・・・ヒドロキシ基がカルボカチオンを攻撃します。 (23)反応機構C・・・脱プロトン化により、環状ヘミアセタールが生成します。 (24)安定化・・・糖類は、アルデヒド型よりも環状型の方が、電荷の偏りを緩和できるため、安定です。 (25)ひずみ・・・三炭糖で環状型をとらないのは、結合角のひずみが大きく、不安定になるからです。 (26)フラノース・・・五員環構造の糖。 五員環エーテルの「フラン」に因んでいます。 (27)ピラノース・・・六員環構造の糖。 六員環エーテルの「ピラン」に因んでいます。 「栄養素の代謝」に戻る |
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