メタノール
|
|
炭素数が1つの物質を扱う化学を「C1化学」と言い、有機合成化学の起点となっています。 現在は、天然ガスの主成分であるメタンから合成ガスを得て、C1化学をスタートさせていますが、 天然ガスは化石燃料なので、やがて、なくなってしまいます。 一方で、化石燃料の消費により増え続けている二酸化炭素。 二酸化炭素からメタンやメタノールを合成できれば、素晴らしいですね♪ ![]() 学ぶ項目を、ステップを細かく分けて一覧にしました。 「この項目は大丈夫だな。」と思うものは飛ばしてもらって結構です。 自分に必要な項目だけを学べば良いでしょう。 カッコ内は、文部科学省の学習指導要領に従った、目安となる履修学年です。 【合成ガス】 (※)事前に、「メタン」について学んでおくと良いです。 → こちら (01)合成ガス(水性ガス)・・・一酸化炭素と水素の混合ガス。 有機化学工業において重要です。 (02)水蒸気改質・・・メタンに高温の水蒸気を反応させると、合成ガスを得ることができます。 (03)触媒・・・ニッケルを用います。 なぜニッケルなの? (04)水性ガスシフト反応・・・合成ガスの組成を調整することができる反応です。 【メタノール】・・・ディーゼルエンジン用のバイオ燃料として利用します。 (05)メタノール(高3)・・・200℃、50気圧の条件下で、合成ガスから生成します。 (06)反応機構@・・・1つ目の水素分子が、2個の水素原子として、触媒である金属表面に結合します。 (07)反応機構A・・・1つ目の水素原子が、触媒金属表面に結合した一酸化炭素に移ります。 (08)反応機構B・・・2つ目の水素原子が一酸化炭素側に移り、触媒金属表面から離れます。 (09)反応機構C・・・炭素原子が2価である状態は不安定なので、水素原子が転位します。 (10)反応機構D・・・2つ目の水素分子が、3個目、4個目の水素原子として、触媒金属表面に結合します。 (11)反応機構E・・・3つ目の水素原子が一酸化炭素側へ移ります。 (12)反応機構F・・・4つ目の水素原子が一酸化炭素側へ移り、メタノールの完成です。 (13)触媒・・・銅−酸化亜鉛を用います。 なぜ、これなの? 「バイオディーゼル」に戻る |
|
|