アセチレン

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三重結合をもつアセチレンは分解しやすく、酸素と反応すると、高温の炎を出します。

この炎を、金属の溶接や切断に利用するのが、従来のアセチレン利用法でした。

今では、この利用法以外にも、高分子化したアセチレンを半導体に利用することも考えられています。



学ぶ項目を、ステップを細かく分けて一覧にしました。

「この項目は大丈夫だな。」と思うものは飛ばしてもらって結構です。

自分に必要な項目だけを学べば良いでしょう。

カッコ内は、文部科学省の学習指導要領に従った、目安となる履修学年です。



【アセチレン】


(※)事前に、「エチレン」について学んでおくと良いです。→ こちら

(01)
アルキン(高3)・・・アルケンより水素原子の数が2個少なく、三重結合を1つもつ炭化水素です。

(02)
アセチレン(高3)・・・最小炭素数のアルキンです。

(03)
工業的製法(高3)・・・メタンの熱分解によって生成します。

(04)
反応機構@・・・メタンのホモリシス開裂により、メチルラジカルが生成します。

(05)
反応機構A・・・メチルラジカルのカップリングにより、エタンが生成します。

(06)
反応機構B・・・エタンの熱分解により、エチレンが生成します。

(07)
反応機構C・・・エチレンの熱分解により、アセチレンが生成します。

(08)
疑問・・・エタンクラッキングにおいて、エチレンで止まらず、アセチレンまで進む可能性はないの?

(09)
実験的製法(高3)・・・炭化カルシウム(カルシウムカーバイト)に水を加えると生成します。

(10)
炭化カルシウム(高3)・・・生石灰とコークスの混合物を2000℃に加熱します。



【ポリアセチレン】


(※)事前に、「ポリエチレン」について学んでおくと良いです。→ こちら

(11)
ポリアセチレン(高3)・・・触媒を用いて、アセチレンを付加重合させた高分子化合物です。

(12)
触媒・・・チーグラー・ナッタ触媒です。

(13)
ジュリオ・ナッタ・・・1958年、アセチレンの重合に成功したイタリアの化学者です。

(14)
籏野昌弘・・・1962年、ポリアセチレンが有機半導体であることを示した日本の化学者です。

(15)
ポリエン・・・長い共役二重結合を導電経路として電気が流れます。

(16)
白川英樹・・・1967年、ポリアセチレンの薄膜をつくることに成功した日本の化学者です。

(17)
ドーピング・・・1977年、ヨウ素のドーピングにより、導電性を飛躍的に向上させました。

(18)
導電性高分子・・・ポリチオフェンやポリアニリンなど、電気伝導性が高い高分子化合物です。

(19)
ノーベル化学賞・・・白川英樹氏が、2000年に受賞しました。

(20)
アラン・マクダイアミット・・・同じく受賞したニュージーランドの化学者です。

(21)
アラン・ヒーガー・・・同じく受賞したアメリカの物理学者です。



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