エチレン

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炭素数が2になると、炭素数1の世界にはなかった事態が生じます。 炭素−炭素間の二重結合です。

これにより付加反応の可能性が生じ、たくさんの分子が結合した「高分子化合物」への道が開けます。

エチレンを多数結合させたものを「ポリエチレン」と言います。

ビニール袋のように、薄くて柔らかいポリエチレンもあれば、

プラスチック容器のように硬いポリエチレンもあります。

いったい何が違うのでしょうか?



学ぶ項目を、ステップを細かく分けて一覧にしました。

「この項目は大丈夫だな。」と思うものは飛ばしてもらって結構です。

自分に必要な項目だけを学べば良いでしょう。

カッコ内は、文部科学省の学習指導要領に従った、目安となる履修学年です。



【エチレン】・・・クラッキングにより、エタンから合成します。


(※)事前に、「エタン」について学んでおくと良いでしょう。 → こちら

(01)
アルケン(高3)・・・アルカンより水素原子の数が2個少なく、二重結合を1つもつ有機化合物です。

(02)
エチレン(高3)・・・炭素数1では二重結合ができないので、エチレンが最小炭素数のアルケンです。

(03)
エタンクラッキング・・・エタンのクラッキング(熱分解)により、エチレンを得ます。

(04)
開裂・・・共有結合が切断されることです。

(05)
ヘテロリシス開裂・・・電子対が片一方の原子にだけ与えられます。

(06)
イオン・・・ヘテロリシス開裂により生じる化学種です。

(07)
カチオン・・・陽イオンのことです。

(08)
アニオン・・・陰イオンのことです。

(09)
ホモリシス開裂・・・電子対の2つの電子が、2つの原子に1つずつ与えられます。

(10)
ラジカル・・・ホモリシス開裂により生じる化学種です。

(11)
エタンのホモリシス開裂・・・メチルラジカルやエチルラジカル、水素原子が生成します。

(12)
カップリング・・・ラジカルどうしの反応により、分子が生成します。

(13)
不均化・・・ラジカルと分子の反応により、エチレンが生成します。



【ポリエチレン】・・・エチレンが多数結合した高分子化合物です。


(14)
ポリマー(高3)・・・モノマー(単量体)が多数結合したものです。

(15)
低密度ポリエチレン・・・ラジカル重合によるポリマーは、枝分かれがあり、低密度になります。

(16)
ラジカル重合・・・過酸化物の存在下で、アルケンを重合してポリマーを作ります。

(17)
・・・しなやかで透明性があるのは、低密度ポリエチレンでできているからです。

(18)
高密度ポリエチレン・・・金属触媒による重合で製造したポリマーは、枝分かれなく、高密度。

(19)
チーグラー触媒・・・触媒として四塩化チタンを用いたポリマーの合成法です。

(20)
カール・チーグラー・・・1953年に「チーグラー触媒」を見出したドイツの化学者です。

(21)
容器・・・硬いのは、高密度ポリエチレンでできているからです。



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