エタン

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メタンから水素原子を1つ取り除いたものを「メチル基」と言います。

メチル基は“結合の手”が1つ余っており、メチル基どうしで結合させると「エタン」になります。

炭素原子間の結合が単結合であるが故に、炭素原子どうしが相対的に回転し、これに伴う異性体が生じます。



学ぶ項目を、ステップを細かく分けて一覧にしました。

「この項目は大丈夫だな。」と思うものは飛ばしてもらって結構です。

自分に必要な項目だけを学べば良いでしょう。

カッコ内は、文部科学省の学習指導要領に従った、目安となる履修学年です。



【エタン】


(01)
エタン(高3)・・・n=2のアルカンです。 メタンとの混合物として天然ガスから得られます。

(02)
疑問・・・天然ガスから、どのようにしてメタンとエタンを分離するのだろう?

(03)
分留(高1)・・・沸点の違いを利用して、メタンとエタンを分離します。

(04)
沸点・・・メタンは −161℃、エタンは −89℃です。

(05)
断熱膨張(高2)・・・熱力学第1法則により、温度が下がります。

(06)
−100℃・・・気体のままのメタンと、液体になったエタンを分離することができます。

(07)
疑問・・・なぜ、メタンとエタンで沸点が異なるのだろう?

(08)
分子間力の差・・・エタンの方が分子間力が大きく、バラバラにするのにより大きなエネルギーが必要。

(09)
分子間力・・・量子力学的な電子のゆらぎにより生じる電磁気学的な力です。

(10)
疑問・・・なぜ、エタンの方が、分子間力が大きいのだろう?

(11)
原子総数の差・・・エタンの方が、分子内に存在する原子の総数が多いからです。



【配座異性体】


(12)
異性体(高3)・・・分子式は同じですが、分子の構造が異なる化合物どうしのことです。

(13)
異性体の種類(高3)・・・「構造異性体」と「立体異性体」に分けることができます。

                 (※)「構造異性体」については、こちら

(14)
立体異性体(高3)・・・「エナンチオマー」と「ジアステレオマー」に分けることができます。

(15)
配座異性体・・・ジアステレオマーの1種で、 回転によって生じる異性体です。

(16)
ねじれ形・・・比較的安定です。

(17)
重なり形・・・比較的不安定です。

(18)
ブタン(高3)・・・炭素1に対する炭素4の角度によって、4種の配座異性体が考えられます。

              (※)「ブタン」については、こちらを参照。

(19)  
0度・・・最も不安定です。 「シス形」や「シンペリプラナル」とも言います。

(20) 
60度・・・やや安定しています。 「ゴーシュ形」や「シンクリナル」とも言います。

(21)
120度・・・やや不安定です。 「アンチクリナル」とも言います。

(22)
180度・・・最も安定しています。 「トランス形」や「アンチペリプラナル」とも言います。

(23)
240度・・・120度のときと同じ状態です。

(24)
300度・・・ 60度のときと同じ状態です。

(25)
360度・・・  0度のときと同じ状態です。



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