原子量
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多くの「元素の周期表」には、元素記号・原子番号・原子量が載っています。 「銅」の元素記号は「 Cu 」で、原子番号は「29」、原子量は「63.546」です。 ![]() ところで、「原子量」って、なぜ整数値ではないのでしょうか?・・・ちなみに、「質量数」とは異なります。 「原子量」とは、(同位体の相対質量)×(存在比率)を、その元素の同位体すべてにわたって足したものです。 ここで、4つの疑問が出てきます。 @「同位体」って何? Aどのようにして、同位体を発見した? B同位体の存在比率は、どのようにして分かる? C「相対質量」とは? 学ぶ項目を、ステップを細かく分けて一覧にしました。 「この項目は大丈夫だな。」と思うものは飛ばしてもらって結構です。 自分に必要な項目だけを学べば良いでしょう。 カッコ内は、文部科学省の学習指導要領に従った、目安となる履修学年です。 【同位体】 (01)原子(中3)・・・原子核が中心にあり、その周りを電子が飛び回っています。 (02)ジェームズ・チャドウィック・・・1932年に「中性子」を発見したイギリスの物理学者です。 (03)原子核(中3)・・・正電荷の「陽子」と、電荷をもたない「中性子」から成ります。 (04)質量数(中3)・・・(陽子の数)+(中性子の数)です。 (05)同位体(中3)・・・原子番号は同じで、質量数が異なる原子です。 【同位体の検出】 (※)事前に、「陰極線」について学んでおくと良いです。 → こちら (06)オイゲン・ゴルトシュタイン・・・1886年に「陽極線」を発見したドイツの物理学者です。 (07)陽極線・・・「陰極線」とは逆向きの線です。 (08)ヴィルヘルム・ウィーン・・・1899年に「質量分析器」を作製したドイツの物理学者です。 (09)質量分析器・・・陽極線を、質量電荷比に応じて分離させる装置です。 (10)理論・・・「質量分析器」の仕組みについて、一緒に学びましょう! 【同位体の存在比率】 (11)試料の燃焼・・・対象資料を金属カプセルに包み、燃焼炉にて気化させます。 (12)ガスクロマトグラフィー・・・発生させた気体をガスクロマトグラフィーで分離します。 (13)質量分析・・・分離した各々の成分(同位体)を質量分析器にかけます。 (14)GC−MS・・・「ガスクロマトグラフィー」と「質量分析器」を組み合わせた分析装置です。 【相対質量】 (15)相対質量(高1)・・・質量数12の炭素原子の質量を基準値「12」とした相対値です。 (16)実際には・・・質量数12の炭素原子の相対質量は「12.000000」です。 (17)疑問・・・質量数12の炭素原子の相対質量が、なぜ、正確に「12」ではないのだろうか? (18)原子質量単位(高3)・・・質量数12の炭素原子1個の質量の12分の1です。 (19)その値・・・1.66053906660×10-27(kg)です。 (20)アメデオ・アボガドロ・・・「アボガドロ定数」に名を残すイタリアの化学者です。 (21)旧アボガドロ定数・・・質量数12の炭素原子を12g分集めたときの個数でした。 (22)その値・・・6.02214076・・・×1023。 (23)新アボガドロ定数・・・正式に「6.02214076×1023」です。 2019年5月20日から。 「元素の周期表」に戻る |
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