1族・2族の水酸化物
|
|
古代メソポタミアに多数の都市国家をつくったシュメール人には、羊を焼いて神に捧げる習慣があったようです。 羊を焼いたときに滴り落ちる脂が灰と混ざってできた土に、汚れを落とす効果があるのを偶然に発見しました。 これは「セッケン」の起源です。 やがて、灰そのままだと黒くなるので、灰を水に晒して、その上澄み液(灰汁)を使うようになりました。 木炭には炭酸カリウムが含まれ、その灰汁にはカリウムイオンが存在しています。 海藻灰には炭酸ナトリウムが含まれ、その灰汁にはナトリウムイオンが存在しています。 “植物の灰”という意味で名付けられた「アルカリ」には、水に溶けると、酸の効果を打ち消す性質があります。 学ぶ項目を、ステップを細かく分けて一覧にしました。 「この項目は大丈夫だな。」と思うものは飛ばしてもらって結構です。 自分に必要な項目だけを学べば良いでしょう。 【1族元素の水酸化物】・・・いずれも、水溶液は強塩基性を示します。 (01)水酸化リチウム(LiOH)・・・白色の固体(融点471℃)。 水への溶解度12.5(25℃)。 (02)水酸化ナトリウム(NaOH)・・・無色の固体(融点328℃)。 水への溶解度111(20℃)。 (03)水酸化カリウム(KOH)・・・無色の固体(融点360℃)。 水への溶解度110(25℃)。 (04)水酸化ルビジウム(RbOH)・・・白色の固体(融点301℃)。 水への溶解度180(15℃)。 (05)水酸化セシウム(CsOH)・・・無色の固体(融点272℃)。 水への溶解度395(15℃)。 【2族元素の水酸化物】・・・周期表の上のものほど、塩基性の度合いは弱いです。 (06)水酸化バリウム(Ba(OH)2)・・・白色の固体(融点408℃)。 水への溶解度4.3(20℃)。 (07)水酸化ストロンチウム(Sr(OH)2)・・・無色の固体(融点375℃)。 水への溶解度1.0。 (08)水酸化カルシウム(Ca(OH)2)・・・無色の固体(融点580℃)。 水への溶解度0.2(25℃)。 (09)アルカリ土類金属(高1)・・・「アルカリ土金属」とも言います。 (10)アルカリ土金属・・・“「アルカリ」と「土」の中間の性質を示す金属”という意味です。 (11)土・・・“水に溶けず、火でも融けないもの”です。 (12)水酸化マグネシウム(Mg(OH)2)・・・白色の固体(融点350℃)。 水への溶解度0.0012。 (13)Mg(OH)2 の塩基性・・・アルカリ土類金属の水酸化物より弱いです。 (14)水酸化ベリリウム(Be(OH)2)・・・無色の固体。 水への溶解度0.000055(18℃)。 (15)Be(OH)2 の塩基性・・・他の2族元素の水酸化物に比べて、かなり弱いです。 (16)ベリリウム塩・・・強酸に溶けて、ベリリウム塩を生成します。 (17)ベリリウム酸塩・・・強塩基に溶けて、ベリリウム酸塩を生成します。 (18)複酸化物・・・ベリリウム酸ナトリウムなど、2種類の金属からなる酸化物です。 「1族と2族」に戻る |
|
|