オストワルト法
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硝酸の原料である硝石が、天然に手に入らない場合は、硝石作りから頑張らねばならないのですが、 できるまでに数年を要し、まことに気の長い話です。 もっと手早く硝酸を製造できないか?・・・と考え、開発されたのが「オストワルト法」です。 ドイツの化学者ヴィルヘルム・オストワルト(1853−1932)が1902年に発表した方法で、 アンモニアから硝酸を製造します。 これにより、硝石に頼る必要がなくなりました。 ![]() 学ぶ項目を、ステップを細かく分けて一覧にしました。 「この項目は大丈夫だな。」と思うものは飛ばしてもらって結構です。 自分に必要な項目だけを学べば良いでしょう。 (01)プロセス@・・・4NH3 + 5O2 → 4NO + 6H2O (02)ポイント@・・・反応時の温度は600〜800℃です。 (03)ポイントA・・・触媒として白金を用います。 (04)プロセスA・・・冷却すると、一酸化窒素が酸化されて、二酸化窒素になります。 (05)プロセスB・・・二酸化窒素を温水に溶かすと、硝酸が生じます。 (※)「オストワルト法」が有効になるためには、アンモニアの大量生産が前提となります。 別なる理由でアンモニア製造の社会的要請があり、 後に「ハーバー・ボッシュ法」によるアンモニアの大量製造が見込まれたため、 オストワルト法が注目されるようになりました。 方法自体は19世紀半ばに確立されていたのですが、 アンモニアの生産が見込めなかった当時は、あまり注目されていなかったのです。 「酸と塩基」に戻る |
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