絹川豊師の伝書類
金沢の古書店で偶然発見しました。
「絹川豊」と記名があったのですが、
狂言師としてはあまり知られた存在ではなく、
少し調べてみました。
興味のある方は。⇒狂言師・絹川豊師をご覧下さい。
他見不免・不許他見
「他の人は見ていけない」と
かなり重々しい言葉が書いてあります。
昔の伝書では良く見られる言葉です。
六世野村万蔵さんが「他見無用なんていう言葉はあるけど、
他見したって真似出来るものではありませんよ。」とおっしゃっています。
真似出来る方(狂言師)や研究者のために
公開することにしました。
「釣狐」の型附
「釣狐」の型附の入った「秘書」を載せました。
「秘書」は常設で展示します。
ご覧になりたい方は
⇒ページ26釣狐
からどうぞ。
書付類
書付や手紙類もありました。
型附や演技の指導が細く書かれています。
絹川豊は誰から教えを受けたのでしょうか。
絹川豊の師匠は?
絹川豊の師匠と思われる、
高島弥五郎(1830〜1912)
中村藤造(〜1900・注1)
藤江又喜(1871〜1928)の名前があります。
今回、高島弥五郎の印のある伝書も含まれていました。
ただ、直接の師匠は藤江又喜師のようです。
(注1「狂言辞典(事項編)」では生没年未詳とあります。)
「絹川豊文庫」
あまり世に知られることのなかった
狂言師・絹川豊師。
これらの伝書はその名前をとって、
「絹川豊文庫」と名づけました。
今後、少しずつですが公開して行く所存で。
「宝生流能型附 秘懐録(天保年間)」
金沢市立玉川図書館 近世資料館に
「秘懐録」と云う宝生流の能型附が存在します。
現在の演じ方とあまり変わらない型附で、
興味深い内容なので、非力を顧みず翻刻を試みました。
詳しくは⇒「解題・凡例もどき」
をご覧下さい。
祝!「復曲能 名取ノ老女」上演
国立能楽堂において3月25・26日「復曲能 名取ノ老女」が上演されます。
「名取ノ老女」は宝生流で廃曲となった「護法」の別名です。
そこで「懐秘録」から「護法」の型附を翻刻しました。
「護法(名取ノ老女)」型附を御覧になりたい方は
⇒「護法(名取ノ老女)」翻刻と解説
「護法(名取ノ老女)」について知りたい方は
⇒「護法(名取ノ老女)」研究雑感
をご覧下さい。