巻柏こぼれ話

日光の名水


 緑も良し、緑に映える純白の爪斑も良し、若葉から落葉まで楽しめる刷毛込み斑も
また良いが、やはり愛培者の管理に答えてくれる、曙斑が巻柏の華であろう。

 「古金襴」や「紫金襴」等の砂子斑類と云われる品種や、「丹頂」「御所錦」等の
金銀斑と云われる品種、また「金麒麟」「白綾」「蜀光錦」等、管理や環境の影響で
変わるこれらの斑も、広い意味では曙斑と云えないことは無い。
日照斑とも言われる曙斑は、その濃淡は日照に左右されるが、出現のみを考えた場合
巻柏自体の活性度や、培養環境の温度のほうが、強い影響を及ぼすように思われる。

 生長力旺盛な小苗は斑乗りが良く、根上がりするに従い斑は出難くなるが、
深植して若返りを図り、活力を増すことにより、斑乗りは良くなる。
また葉面施肥や、多肥管理による活力増進で、大株でもある程度の斑乗りを得る
事が出来る、活力旺盛な小苗は多肥育成することで、弱日管理でも斑は出現する。
ただしこの様にして出た斑は日光に弱く、直射日光に当てると葉焼けをおこす。

 あとひとつには、猛暑の年には斑乗りが良く、まさかと思う品種にまで斑が出現する。
逆に冷夏の年は斑乗りが悪い。
また暖かい地方で培養された品は、全般に斑乗りが良い様である。

 昼夜の温度差などの影響も考えられる、夜間の温度が比較的低い私の棚では、
「花ノ山」「唐花」「天龍」「双龍」等は斑乗りが悪く、場合に依って殆ど出ない事もある。
 
   
花の山           双 龍

比較的に鮮明な斑が出やすい「楊貴妃」や「花車」等でさえ、
他の人のお棚の品に比べると、数段見劣りするのです。


花 車

 管理が悪いと言われると返す言葉は無いが、管理の勢ばかりでは無いように思われる。
斑乗りの良し悪しは、そのまま紅葉の良し悪しに繋がるため、私の棚の曙斑類では、
納得できる紅葉が見られない。

 この温度による影響は、身体に余裕が出来る様になったら、ビニールハウスを作って
温度管理をして検証して見たいと思っていたが、定年退職し時間に余裕が出来た現在、
その気はさらに無く、温度もさる事ながら、散水する水温の低さが主要因では等と、
管理の悪さを水道の水温に転換している。

 今市の水道は水温が低く、夏でも蛇口をひねるとが出てきます。 「うそ、うそ」。

 『巻柏は綺麗に出来ねえし、草は生えるし、病気は出るし、もう嫌に成ったな〜。
一層の事、巻柏の培養をやめちゃうか、でも交換会に行く楽しみが無くなるからな〜、
そうだ交換会には、水道の水をペットボトルに入れて、「日光名水」と言って持って
行けばいいや。 ハハハ、うそ、うそ、冗談、冗談』。



私の秘密   巻柏に華が咲く   お化けだぞ〜   浮気癖は直らない 


トップ・メニュー