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平成 9年12月勉強会抄録
テーマ 「傾聴法、(ゲーム手法を中心に)」
講 師 一柳起誉氏
今回はゲーム手法による傾聴法を考えて行きたい。
[トレーニングのねらい]
1、他者とのコミュニケーションの仕方に気づく
2、聴くことの阻害要因を体験しながら、日常での自分の聴き方をあらため て検討する
3、効果的な聴き方のスキルを試みてみる
4、対人間のコミュニケーションの留意点を学ぶ
進行の仕方はつぎの3つのブロックに分けて行う。
第1段階は、さらに3つに分け、よい聴き方、悪い聴き方を体験し考えてもらう。
第2段階は、聴き方の阻害条件について考える。
第3段階ですばらしい傾聴をするために、どうすればよいかを考えてみる。
[1]第1段階学習
まず2人ずつのペア(A,B)をつくり、次の3つの課題について実習をする。
1、第1課題
状況は、仕事をしている仲間に話しかける場面である。
AはBに話しかける。しかしBは忙しく自分の仕事をしていて、聴くことに身が入らない。この状況で対 話はどのように運ぶかを体験してみる。
終わった後、お互いが感じたことを書き出し、またそのことを2人で話し合ってみる。
2、第2課題
今度はBがAに話しかけていく。しかしAは自分勝手な相手の仕方で、よい聴き方をしない。相手の腰 を折ったり、勝手な話題を切り出したり、言いたいことだけ言ったりするのである。
終わったら、感じたことを書き出し、2人で話し合ってみる。
3、第3課題
今度はAがBに話しかける。しかしBはできるだけ聴かないように努める。つまりBは冷たく素気なく嫌々そうに相手になるだけである。
終わったら前2つと同様に、感じたことを話し合ってみる。
[2]第2学習段階…阻害要因の検討
さて、上3つの体験を元にして、「聴く」ことの阻害要因となっているものは何かを考える段階である。
まず自分だけで阻害する要素は何かを考え書き出す。その後2人で話し合ってまとめる。
[3]第3段階…よく聴くための試み
今度はBが話し手になり、いま最も関心のあることを話題に話してみる。Aは第2段階を頭におき、よい聞き手になって相手をする。
終わったら2人で感じたこと、よい聴き方の要素等を話し合ってみる。
この後4〜5人のグループを作り、以上の学習から「傾聴のあり方」について、感じたことを模造紙に書きだし掲示して、講師のまとめの講義を受けた。各グループのまとめは以下。
<1グループ>
@聞き手の能力により聴き方が違う
予備知識の有無,理解力等。
A聞き手の状態により聴き方が違う
外的条件,気分,体調等。
B聞き手の気構えによる
聞き手の覚悟,興味強さ等
<2グループ>
@とかく気分次第で聴く
A内容の価値づけをして、聴く聴かないをすぐ選択する
Bつまらないもの、聴きたくないものは、極端に悪くなる
<3グループ>
@理解力の拡張を図る
予備知識を廣くしておく
A相手との融合をはかる
人間関係をつくっておく
[講師のまとめ]
聞き上手のコツを挙げると以下のようになる。
@親しめる姿勢をもって対す
Aしっかりした態度で対す
B話しやすく、聞きやすい距離を保つ
C親しめる表情で対す
D穏やかなまなざしで向かう
E反応の仕方に配慮する(共感的態度等)
・あいづち
・質問
・確認 、その他
ものを伝えることの度合いは以下のようになる
言語による伝達 7%
音声による伝達 38%
ボディによる伝達 55%
(サイレントメッセージ)

平成 9年10月勉強会抄録
テーマ 「ゲーム手法について(2)」
講 師 小山安彦氏
[傾聴に関する研修ゲーム]
「きく」の語には幾つかの感じを当てはめられる。「訊(尋)」「聞」「聴」などであるが、参考までにその違いを挙げてみます。
[訊(尋)]…あとをたどって捜す。次々に求める。わからないことを質問する。
物事の由来や道理を探り考える。
なお(尋)にはほかに長さの単位がある。1尋は両手を広げた長さ
で約182センチである。
[聞]…音・声を耳で感じとる。へだたりをとおして耳にする。人の話やよそから
の音をきく。
[聴]…注意して聴く。聞こうとして聞く。まともに耳を向けてきく。耳を澄ましてき
く。転じて、広くきくこと。ききとる感覚。いうことをきく。
旧字では「聽」と書く。一柳氏は、これを王の耳を持って14の心を1つに
して受けとめることと説明した。
要するに「聞」には物理的な音声として届く言葉の意味を、受けとめることが中心であり、「聴」は、言葉の奥にある相手の心的な状態まで含めて受けとめることを意味しているといえる。したがって「聞」より「聴」のほうが幅広く奥行きのある「ききかた」だといってよい。「傾聴」は、「聴」よりさらに積極的なはたらきだといえるだろう。
<ロープレ設定場面>
[ゲーム1] 聴かないゲーム
[場面設定]
ここは、ある福祉センターの窓口である。
子どもを抱え仕事もなく、生活に困った人が福祉センターに相談にやってきた。しかし窓口の職員は、不親切で投げやりな態度で話を聞き、親身になって相談に乗ってくれない。それでも相談者は身に迫ったこととて必死に訴える。それでも職員は冷淡な反応しか示さない。
上のような設定でゲームを行い、話を聞いてもらえないということが、どれほどの不満、いらだち、怒り、ストレス等を相手に与えるかを感じとるゲームである。
このゲームから話を聞いてあげることの大切さを認識するように指導するのが目的である。
なおゲームをリアルにするため、相談者には相手の職員は、話を聞かない役目になっていることを黙っているようにする。
[ゲーム2] たずね・こたえ・観察するゲーム
[場面設定]
2人がペアになる。
あるテーマについて、1人が相手に話していく。話の区切りがついたところで、聞き手はいまの話について「あなたはこれこれと話したのですね」と確認する。確認が正しかったなら話の続きをする。これを繰り返していき、話が終わったなら話し手聞き手が入れ替わり、同じことをする。
このゲームは話を聞いてもらえること、正確に受け取ってもらえることが、どんなにうれしく満足であるかを味わうことを目的としている。


平成 9年 8月勉強会抄録
テーマ 「ゲーム手法について(1)」
講 師 佐藤雄三まとめ
[1]コンセンサスゲーム
このゲームの特徴は、ある設問について各人が自分の意見を率直に出し合い、いろいろな考えを戦わせながら、コンセンサス(意見の一致)を作り上げていくゲームです。
今回は二つのケースを取り上げてみました。
1、砂漠で遭難
旅客機がアメリカ南部の砂漠に不時着し、パイロットは死亡、乗客は酷熱の砂漠に放り出された。そして燃える機体からどうにか12種類の品物を取り出すことができた。彼らはこの12種類の品物を有効に使って無事生き延びる策を立てなければならない。
そこでこの品物を重要度の順に挙げてみようというのが問題である。
2、若い女性と水夫
船が遭難し、若い女性はフィアンセと別れてしまい、それぞれが別々の島に流れ着いた。 彼女はフィアンセに会いたいあまりに、一緒に流れ着いた水夫にフィアンセのいる島に連れていってくれと頼むが、そのためには水夫に身を任せなければならない。覚悟した彼女は水夫と一夜を共にして、恋人のいる島に連れていってもらう。恋人に会えた彼女は、彼に水夫とのことを告白する。フィアンセは怒りに燃えて彼女の許から走り去ってしまうのである。
以上二つのケースを話し合った。いずれもコンセンサスを図ることを目指すが、二つは少し性格を異としている。
最初のケースは文字どおり意見の一致を見ることを目的としている。意見がまとまらないとみんなはやがて勝手に行動を始め、砂漠の中に行き倒れるかもしれないからである。 第2のケースは意見が一致することを求めていない。人によってさまざまな考えや意見があることを認識し、自分の思想や考えに刺激を与えることを目的としている。
[2]コミュニケーションゲーム
各人が様々な形をしたカードを手にもっており、限られた手段のコミュニケーションをもって、カードを組み合わせ、指定された形を作り上げていくゲームである。
全部を挙げられないが一部を示すと次のようになる。
<第1図>
下の図にあるように、3人1組となり、1人が3枚ずつのカードをもっている。そのカードを組み合わせて5角形を3個作り上げるわけである。

さらに面白いのは、このゲームは人数を1人ずつ増やしていくことができるのである。つまり4人組ケース、5人組ケースとあり、最高12人までで行うことができることにある。4人組の場合は次のようになる。
<第2図>



平成 9年 6月勉強会抄録
テーマ 「職場のコミュニケーション」
講 師 佐藤雄三氏
[1]組織とコミュニケーション
1、コミュニケーションとは
生物は、全て自分自身の生存と、種の維持のためにコミュニケーションを行っていると考えられる。一本の樹木の一本の根が伸びるのも、他の根との間に微細な電流を流しあい、お互いがよりよい方向に伸びていくのだという。これも一種のコミュニケーションである。 職場のコミュニケーションはどのような概念で捉えたらよいだろう。ここでは、
「業務遂行に必要な情報の伝えあい」
と定義することとしたい。
2、組織の成り立ちとコミュニケーション
職場はふつう組織体になっている。
組織の成り立ちは、まず仕事の分業から始まる。しかし分業が多くなっていくと、分業間の齟齬を防ぐため、その間を調整し管理する仕事が加わり、やがてピラミット形の組織ができあがってくることとなる。
この組織は次のような特徴を備えている。
@組織は人工機能
組織は人間が恣意的に作り出したので、自然の摂理法則に沿ったものと
はいえない。例えばハイエナは群を作って行動し、獲物を捉えるにも群で
協同しあう。しかしこれはハイエナ自身が考え出したものではない。自然
の摂理というか万能の神がハイエナに与えたものである。
そこにいくと人間の組織は、自分の都合で勝手に作ったものであり、その
はたらきは人工的な機能というほかはない。
A組織のコミュニケーション
人工の組織に対応するコミュニケーションは、もちろん人工機能の影響を
受ける。これを心得て職場のコミュニケーションを考えてみたい。
[2]職場のコミュニケーションの種類
コミュニケーションの性格、特長を見るとき次の二つに分類できる。
1、通達的コミュニケーション
内容の伝達を目的としたもので、つぎの特徴を持っている。
@内容の的確さが重視される。内容の正確さや裏付けの明確さが求めら
れる。
A日常の業務と直接結びついている。
B論理的、理性的な伝達が求められる。
ではこれらのコミュニケーションは、具体的にどんな形で現れているだろう
か。
「報告、連絡、命令・指示、お知らせ、会議・協議、通達、通告、説明会、
回覧、供覧、告知、公示、公告、諸届け、稟議」等である。
2、心情的コミュニケーション
内容の伝達よりも、気持ちの交流を重視するもので次の特徴を持っている。
@それを行うことが重視される。内容の正確さより行為のものが目的で
ある。
A業務に直結していない。
B情緒的な交流を目的としている。
これらは職場で具体的にどんな形で現れているだろうか。
日常あいさつ、雑談・おしゃべり、飲み会、冠婚葬祭、歓送迎会、職場旅行、サークル会、中元・歳暮、レクリエーション、忘年・新年会、お見舞い、スキンシップ、慰め、相談等である。
誤解なくつけ加えれば、上の場面はイコール心情的コミュニケーションというのではない。これらの場面で、心情的コミュニケーションの機能が強く表れるということである。
職場では、この通達的と心情的の二つのコミュニケーションは、複合して行われる。二つはお互いに影響しあって効果を高めている。つまり心情的コミュニケーションは直接業務とつながっていないが、心情的コミュニケーションが低下すると、通達的コミュニケーションの効果を下げてしまう。結果、仕事の能率を下げてしまうのである。
[3]通達的コミュニケーションのあり方
1、コミュニケーションの問題点
@内容の変形
職場は何段階にもわたる伝達が行われるが、これを数次コミュニケーシ
ョンという。このコミュニケーションの特徴は、伝達内容が変形するところ
にある。口頭(話し方)の場合特に顕著になる。
原因は忘却、省略、マンネリ、ニュアンスの違いなどによっている。
A伝達の停滞
コミュニケーションの流れが悪くなり、時間がかかることである。組織が
大きくなり複雑になるほど停滞が起こりやすい。
B情報の消滅
滅多にないがうっかりすると起こってくる。
C責任の曖昧さ
一つのコミュニケーションに問題が起こり、責任追及がなされた場合、
とかく責任の所在が曖昧になるものである。例えば内容が変形した
場合をとると、内容は少しずつ変わって伝わるので、誰が問題になる
ほどの変形をしたのか判断ができなくなる。また停滞が問題にされ
たときでも、個々の部署では非難されるほど時間をかけていないと
主張する。そうしたことで責任者が不在となるのである。
2、コミュニケーション円滑化への努力
@コミュニケーション相互補完
通常の職場のコミュニケーションは「文書」「口頭(話し方)」である。この
二つはメリット、 デメリットが相反している。そこでお互いのメリットを
取り入れる相互補完が大事である。
Aデジタルコミュニケーションの充実
最近の職場はLANシステム(企業内ネットワーク)による電子メール交換
によってコミュニケーションを計っている。コミュニケーション効率は飛躍
的に向上しているが、反面それによる問題も起こっている。
[4]心情的コミュニケーションのあり方
通達的コミュニケーションは、クール、ドライ、ロジカルといった性格をもっている。もちろん日常の業務遂行には、当然要求されるものである。
反面心情的コミュニケーションは、ウエット、和やか、穏やか、といった性格をもつこととなる。職場の中で人々が心情的コミュニケーションを歓迎する理由は、こうしたところにある。
ただ、家族的雰囲気の、陽気で和気藹々とした職場が、常に仕事の実績を高く上げているとは限らない。人のつながりはよく、好人物の集まりだが、仕事はマンネリで惰性の中に流れている、という職場も珍しくはない。
心情的コミュニケーションは、あくまでも通達的コミュニケーションを、円滑にはたらくための、補助の役割を果たすものである。
1、心情的コミュニケーションの問題点
@伝達の恣意的選択
誰に伝えるか、何を伝えるか、どのようにどれほど伝えるかといったこと
が、個人の好みによって選択されてしまうということである。
「君だから言うんだが、誰にも内緒だぞ」
「嫌いなあいつに言うことはないだろう。どうせ誰かから耳に入れるだろう」
などというものである。コミュニケーション内容がプライベートの範囲に
あるうちは問題は少ないが、業務の進行に関わってくると問題となる。
Aセクショナリズム
同じグループの仲間とはよくコミュニケーションするが、他のグループと
はなぜか心理的な壁を作ってしまう。そのため仕事全体にぎくしゃくさが
生まれ、仕事の能率を下げてしまう。
B不健全な集団形成(閥的な形成)
個人の事情で人と人とが結びつき、やがて力を持つ固まりになっていくも
のである。
小さくは「仕事の面倒をよく見た、見られた」とか「何となく気が合う、話し
やすい」などというものであり、やがて同じ出身校の先輩後輩、同じ出身
地の先輩後輩、などがいつか集団を作っていくものである。こうした集まり
そのものは決して悪くない。オープンな環境の中で、気の合う者同士が集
うのは、むしろ歓迎すべきである。情の交流を計るのは人間の求めるも
のであり、その中で慰めあい、励ましあい、明日の活力を生み出すからで
ある。
だが、グループの結束が次第に強くなったり、集団の規模が大きくなって
くると、必ずしも歓迎するものとはいえなくなる。
次のようなマイナスが露呈するからである。
●集団の閉鎖性
グループの仲間とはよく交流するが、それ以外の人とのコミュニケーション
をしなくなる。また他の人がグループに入ることを歓迎しない。
●集団の力の誇示
集団はその会社の、その世界の圧力団体になることがある。そのため仕
事がスムーズに行かなくなったりする。あのグループの誰それの了解を得て
おかないと仕事が通らないこともある。
経営層においては権力争いになる。よくいわれる学閥、門閥、閨閥はその
代表といえる。
2、心情的コミュニケーション円滑化への努力
心情的コミュニケーションを円滑にするにはどうするかだが、ここからわれわれが学んできた話し方の世界となってくる。つまり人間関係を円滑にする話し方であり、感情を損なわない話し方なのである。その意味からわれわれの話し方は、理知的な世界の話し方でなく、情緒的な世界の話し方を提唱してきたのだといえる。
@人間関係づくりの努力
●顔を合わせる
職場の人と目を合わせる、笑顔を向けるなどである。
●言葉を交わす
あいさつする、おしゃべりするなどである。
●行動を共にする
俗に言われる付き合いの大切さである。
●仕事上の協力をする
Aものの言い方に努力する
●相手の感情のありように配慮する
●相手の理解条件を考慮して話す
[5]職場のコミュニケーションについて
コミュニケーションとは、人と人とが思想・感情などを伝達しあうことである。
コミュニケーションは、組織の活動が効果的に行われるための重要な手法であり、通路である。コミュニケーションが円滑に行われないと、組織の活動は大きく減退し、一人一人の努力は組織の目標に直結しなくなる。
コミュニケーションを円滑にするための大事な要素として人間関係がある。人間関係とコミュニケーションは密接なつながりをもっている。

平成 9年 1月勉強会抄録
テーマ 「命令の受け方、報告の仕方」
講 師 堀川一枝氏
[1]命令の受け方
1、命令・指示の受け方
(1) 呼ばれたらすぐ返事をする
(2) メモと筆記具を用意する
(3) 命令・指示者のところへ直ちにいく
(4) 指示のない限り立って聞く
2、命令・指示の内容を正しく聞くには
(1) 命令・指示者の言葉は遮らず、最後まで聞く
(2) 5W1Hを活用し、疑問点は謙虚に聞く
(3) 要点を復唱し、確認する
(4) 命令・指示は積極的に実行する旨を伝える
3、注意点
(1) 処理が遅れることが予想されるときは、事前に了解を取る
(2) 命令・指示が受けられない理由があるときは、そのことを説明する
(3) 命令・指示者の言葉の表現により、聞き手の受けとめ方にイメージの違
いがあるので注意する
(4) 直属上司以外からの命令・指示は、上司の了解を得る
(5) 仕事上の疑問は直接指示を出した上司に聞く
[2]報告の仕方
1、報告の仕方
(1) 命令・指示された人に直接する
(2) タイミングよくする(できるだけ早く)
(3) 結論結果を先にする(経過・理由は必要に応じて後で)
(4) 事実を正確・簡潔・明瞭に伝える(自分の意見は別にする)
(5) 要点を押さえる(5W1H)
●5W1Hとは何か
When 日時 いつまでに
Where 場所 どこで
Who 人物 だれが
What 事柄 何を・内容
Why 理由・目的 なぜ・意味
How to 方法 やり方・手段
5W1Hの出典は、英国の詩人、小説家のキップリング(1865-1936)だといわれる。
このほかに、
Which 選択 どちら・優先順位
How many 分量 どのくらい
How much 金額 予算・費用
をプラスして「6W3H」といっている人もいる
2、注意点
(1) 催促される前に報告する。また今報告してよいか聞いてする
(2) 報告しにくいミスや失敗ほど、一刻も早く報告する
(3) 長引く仕事は中間報告する
◎区切りになったとき
◎指示された方法や考えではできなくなったとき
◎仕事の結果の見通しがついたとき
(4) 用事が済んだときは必ず報告する
(5) 命令・指示された業務は、報告することにより終わる
[3]講義後の話し合い
講義後「命令、報告」の問題点などのフリートーキングとなる。出されたものは以下のようだった。
(1) 「命令」と「指示」はどう違うか
●命令 … 行うべき事柄、内容を示して、行わせること
つまり命令は、事柄や内容は明示するが、そのやり方は相手に任せる
のがふつうである。
●指示 … 行うべき方法を示して、それに従わせること
指示の場合は内容だけでなく、方法を指定して行わせることである。
これでわかるように、「命令」を補完するのが「指示」である。
このほかに類似する用語についても話し合った。
●指令 … 命令する行為のことである。
●号令 … 即行動に結びつく指図。またその言葉のこと
●訓令 … 行うべき方向を示す命令。教え諭す意味を含める。
(2) 「報告」の指導はするが、「連絡」について触れなくてよいか
現実には連絡業務は多いので、「連絡」について指導することは必要で
あるとの意見が多かった。
(3) 「報告」と「連絡」はどう違うか
報告・連絡は「情報の共有をはかる」との目的は同じなので、ほとんど
がオーバーラップしている。
したがって厳密な境界線を引くことは難しいが、強いて挙げると以下の
ような違いとなる。
●報告とは
◎命令・指示されたことの結果をフィードバックすること
◎情報が、組織のタテに流れるものが多い
◎業務の進行上、欠かすことのできない相手に伝えるもの
◎伝えるべき相手が特定・限定されている
◎伝えたことの結果が、次の自分の業務に影響をもたらしてくる
●連絡とは
◎伝える相手が、報告よりも広い範囲にわたっている
◎組織のヨコに流れることが多い
◎必ずしも必要としない対象にも、伝えることがある
◎伝えたことの結果は、報告ほどの影響をもたない
このほかにあるものとして、
●通 達
◎組織の上から下に流れる情報。人によっては、上からの報告のこと
だともいっている。ただし通達は、官庁では組織外にも流れる性格が
あるので、報告とは同一でないと考えられる
●お知らせ
◎不特定多数の人への情報提供である
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