プレリュードの付属品組み込み

サブウーファーの取り付け

10cmウーファー
小型のウーファーでも高品位で豊かな低音を出してくれます


重低音の誘惑

純正スピーカーでも不満のない音を楽しんでいたのですが、簡単なツィーター(のコンデンサ)のチューン・アップに気をよくし、少し欲が出てきました。

既存のオーディオシステムの手軽なチューン・アップに、サブウーファーの追加があります。

カーナビを取り付けた頃、配線の接続だけで済む(アンプを内蔵した)サブーウーファーを検討していたのですが、そこそこの大きさがあって家族4人が乗り込むクーペの車内に適当な置き場はありません。

一度は断念したサブウーファーですが、高い音域がはっきり聞こえるようになって、低い音域もしっかり聞こえるようにしたい誘惑に駆られました。

リアトレイにウーファーを取り付ける

サブウーファーも小型化が進んでいますが、このクルマの低い座席の下に入るものはまだ(出そうに)ありません。トランクスルーを利用する方法やトランクルーム内に設置する方法は、(クーペといえど)実用性を損ねます。

一方、リアトレイにある純正スピーカーは、カーナビの前後スピーカーの設定で音の中心を前に寄せているため、蚊の鳴くような小さな音しか出していません。

ということで、リアトレイの純正スピーカーに替えてウーファーを取り付け、サブウーファーとして活用してみます。

リアスピーカー
リアトレイに埋め込まれた純正リアスピーカー

リアスピーカーの取り付け部分の寸法は、フィッティングマニュアルを参照しました。純正リアスピーカーの外形は235×164mmの楕円で、車体(開口部220×150mmの楕円)にM5スクリュー4本165×116mm(四方)で取り付けられています。

グリルを外して純正リアスピーカーを見ると、車体の取り付け部分が少しく窪みになっています。その周囲外縁はリアワイパー取付部分の盛上がりなどで一様に平坦な形状ではありません。

リアスピーカーのグリル(裏面)
リアスピーカーのグリル(裏面)

グリルの裏面はリアスピーカーの外形に沿って囲みがあり、エプトシーラーが貼り付けられています。よく見るとスピーカーフレームとM5スクリューの跡が残っています。

スピーカーフレームのフランジのリブは実測4mmあり、グリルの囲みは手前(座席)側の高さが低くなっています。ウーファーを取り付けるバッフルボードを製作する際、グリルを再利用するならバッフルボードの厚さは自ずと制約されます。

トランクルームから見た純正リアスピーカー
トランクルームから見た純正リアスピーカー

純正リアスピーカーの背面はトランクルーム内にスピーカーの高さ(75mm)だけ突出しています。スピーカーの磁石の近くにトランクリッドのトーションバースプリングが2本通っています。新たに取り付けるスピーカーの大きさと形状がトーションバースプリングに接触しないことを事前に確認しておくのが無難です。

ウーファーの選定とバッフルボードの設計

以上の考察から、純正スピーカーを外した跡に組み込み可能なウーファーを選定し、そのウーファーを取り付けるためのバッフルボードを設計します。

ウーファー選びは
(1) 口径は純正スピーカーより大きくできないこと
(2) 大きな振幅、高い入力に耐える性能を有すること
(3) 入手しやすいこと
を考慮にいれ、候補を絞りました。

また、カーナビのRCA(サブウーファー)出力がモノラルなので、接続するパワーアンプもモノラル出力で2つのウーファーを並列で駆動することにします。ウーファーのインピーダンスと、パワーアンプの負荷に留意します。

で、選んだ一品がこれ↓

FOSTEX FW108N
フォステクスの小型(10cm)ウーファー

以前(といっても20年以上も昔の話ですが)、自作スピーカーで同じシリーズのものを使った経験があります。10年も使えばボロボロに劣化するウレタンエッジのウーファーでしたが、現在のものは耐久性が向上しているそうです(耐用年数を越えても、同じものが入手できそうな安心感もあります)。

強力な磁気回路をもつウーファーで、その性能を目一杯引き出してみたいと思っていました。

スピーカーバッフルボードは
(1) 純正スピーカー(実測530g)をはるかに超える重量(1695g)と振動を支える強度を備えること
(2) スピーカーグリルを再利用すること
(3) 入手しやすく、DIYで工作も容易な材料
を考慮して設計しました。

設計といっても、強度計算により部材の寸法を定めるわけでなく、身近に入手できる材料を元に「経験と勘」で完成品の図面を描くだけです。

図面はドロー系の作図ソフトを使ってパソコン上で描きます。縮尺を1:1、単位をmmにしてA4サイズの紙の上に描いて、印刷したものを型紙にします。

スピーカーバッフルボードの設計図
スピーカーバッフルボードの設計図

純正スピーカーのフランジの外形に沿って6mmのシナベニヤ板1枚を切り取り、車体の開口部の大きさで12mmのシナベニヤ板をもう1枚楕円形に切り取り、上下貼り合わせてφ105mmウーファー取付け穴とφ5木ネジ下穴とM5ボルトの穴を開ければバッフルボードの出来上がりです。

ウーファーとパワーアンプの購入

ウーファーとパワーアンプはネット・ショップから購入しました。送料込み代引き手数料合わせてウーファーが21,735円(2個)パワーアンプが15,570円と、どちらも手ごろな価格です。

フォステクスのウーファーFW108N
フォステクスのウーファーFW108N

パワーアンプは座席の下に収まる製品という条件で選びました。購入前にその製品のカタログの寸法を見て、段ボール紙を使って実寸大の模型を作って確認しました。

Pioneer GM-D6100
パイオニアのクラスDモノラルパワーアンプ GM-D6100

モノラルのパワーアンプは候補になる他の製品もありましたが、座席の下のシート・レールの部品に接触して設置できないことがわかりました。

現在(2011年初め)市場に出回っている製品の中で、このクルマの座席の下に収まるものは、(センタースピーカー用の小型のパワーアンプを除けば)購入を決めたこの製品だけ(のよう)です。

座席の下はカーペット地になっていて、マジックテープが張り付きます。パワーアンプをプレートにネジ止め固定して、その裏にマジックテープを貼り付けることにします。

パワーアンプをプレートに固定する
パワーアンプをプレートに固定する

プレートは適度な柔軟性と加工のし易さで、2mm厚の低発泡塩ビ・プレート(タキロンプレート)を選びました。(追記)試聴後にノイズ対策として低発泡塩ビ・プレートを、1mm厚のアルミ・プレートに替えました。

パワーアンプを座席下にセットする
パワーアンプを座席下にセットする

製品が手元に届く前に実寸大の模型を使って確認済みですが、プレートにアンプを載せた状態で改めて現物確認しておきます。

アンプを奥まで入れて座席を前後一杯にスライドさせて、座席の下に出ているシートレールの部品を避けて設置できるポイントはごく限られています。定規とメジャーを当ててアンプの位置を記録していますが、マジックテープで固定する際、座席を取り外さずこのポイントにもってくる上手い方法を後で思いつきました。

プレートの裏面
プレートの裏面にマジックテープを貼り付ける

バッフルボードの工作

シナベニヤ板を2種類、フランジとする6mm厚のものと、補強のバッフルとする12mm厚のものを用意して、高い精度で切削加工し貼り合せてバッフルボードに仕上げます。

(1) A4のPPC紙に印刷した型紙をスティック糊でシナベニヤ板の表面に貼り付けます

バッフルボードの板取り
型紙をシナベニヤ板の表面に貼り付ける

(2) 楕円の外形を廻し挽き鋸を使って切り取った後、フランジ(6mm厚の板)の裏面に型紙を貼り付けて、その上にバッフル(12mm厚の板)をスティック糊で貼り合せます。この状態で、純正スピーカーを取り外したリアトレイに寸分違わず収まることを確認します。

バッフルボードの工作
外形を切り上下2枚を張り合わせる

(3) バッフルの表面に15箇所木ネジの下穴を開けて、12mm長の木ネジを(円形に切抜く中心を含め)3箇所仮締めしてから一旦抜き取ります。

(4) 貼り合せていたフランジとバッフルを分離し、フランジの裏側(貼り合わせ面)の型紙を(スクレーパーなどで)きれいに取り除きます。

(5) 仮締めの3箇所の木ネジを再度、フランジの裏面(貼り合わせ面)に先が少し出る程度にねじ込みます。バッフルと重ねて、浮かず・ずれない程度に木ネジの先を出しておきます。

(6) バッフルに木工ボンドを均一に薄く塗り、フランジを貼り合わせます。仮締めの3箇所の木ネジをしっかりと締め直します。残り12箇所の下穴にも木ネジをねじ込みます。

(7) 木工ボンドが硬化した後、ウーファーを取り付ける開口部をドリルと糸鋸を使って丸く開けます。

バッフルボードの工作(つづき)
ウーファーを取り付ける開口部を丸く開ける

(8) フランジのM5ボルトの穴(φ5.5)をドリルで4箇所開けます。この部分はかなり微妙です。穴の中心の位置は、フィッティングマニュアルでは「165×116mm(四方)」ですが、別の資料には異なる寸法「165×120mm(四方)」が載っており、他方純正スピーカーには5.5×9.5mmの長円がフランジ幅一杯に開いています。フランジ部分の著しい強度低下を招かないよう、ボルト穴の口径・位置決めは現物合わせで調整しながら開けます。

(9) ウーファーを取り付ける木ネジの下穴を8箇所開けて、付属の木ネジをドライバーでねじ込んで慣らしておきます。リアトレイ上の空間が手狭なため、ウーファーをバッフルボードに据えると、木ネジのねじ込みはオフセットラチェットのドライバーしか使えません。

(10) 型紙をすべて剥がし、サンドペーパーで表面を仕上げ、塗装の準備をします。バッフルボードに丸く開いた内側の木端に、4箇所小さなヒートンをねじ込んで細い針金で四角くつなぎとめます。開口部の端材の円盤をはめ込み台座にして、車体の色に合わせ(白)ペンキで塗装します。

バッフルボードの塗装
表裏ともに塗装する

(11) バッフルボードの塗装が乾くのを待って、車体への取り付け準備にかかります。まず、フランジのM5ボルト穴の現物合わせです。純正スピーカーを取り外したときのM5スクリューをトランクルーム内側から上下逆向きにねじ込んで、その先を車内側のリアトレイに出しておきます。その上からバッフルボードをボルト穴にはめ込みながらリアトレイに据え付けてぴったり収まるか確認します。なお、先細のM5スクリューは手回しではリアトレイの鉄板の穴に少ししか入りません。バッフルボードの取り付け用のM5ボルトが容易にねじ込めるよう、鉄板の穴のネジ山を前もってよくタップしておく必要があります。

バッフルボード(リア・トレイ)
バッフルボードをリア・トレイに乗せる

(12) バッフルボードが収まれば、その上からグリルを取り付けてみます。グリルの裏面の囲みは、フランジの厚みが増した分だけの高さを切り取ります。グリルの裏面の囲みには、M5スクリューの位置に切り欠きがあります。その切り欠きに全周の高さを揃えて切り取り、元のようにスポンジゴムのテープを貼り付けます。

バッフルボード(トランクルーム)
トランクルームから見たバッフルボード(と、グリルのメッシュ)

(13) バッフルボードをリアトレイに取り付けます。不要となったヒートンと針金を取り払って、裏面のフランジ部分に1mm厚のネオプレンゴムの両面テープを貼り付けておきます。テープの剥離紙を剥がさずに円弧のフランジの幅一杯全周に両面テープを貼り付けるのは、かなり技巧的(?)な作業となります。バッフルボードがリアトレイに貼り付いたら、トランクルーム側のM5スクリューを抜き取って、リアトレイ側からM5ボルトをねじ込みます。フランジ部分の強度は期待できないので、ワッシャとゴムワッシャを重ねて締めています。

(14) 最後にウーファーを取り付けます。前もって接続用のギボシ端子をつけたスピーカーコードをウーファーのターミナルにはんだ付けしておきます。大きな磁気回路をもつウーファーなので、バッフルボードにはめ込む作業が窮屈です。リアガラスを傷つけないよう注意し、付属の木ネジで固定します。作業中はウーファーのコーン紙を傷つけないよう、円形の段ボール紙でカバーしておきます。

ウーファー
ウーファーを取り付ける

配線作業

ウーファーを駆動するパワーアンプの配線作業に移ります。

配線は、電源コード、アースコード、スピーカーコード、オーディオコード、リモートコントロールコードを、車内を引き廻すのに必要な長さと接続する端子を付けてそれぞれ取り揃えます。

オーディオコードは、家庭用で一般に市販されているものでなく、RCAピンプラグとコードを揃えて自作しました。コードは2芯の信号線をアルミ箔のシールドで包んだオーディオ用のもの。車内で無用の雑音を拾わない効用がねらいです。

スピーカーコードは、ちょっと高価な無酸素銅線のもの。これも音質向上という“心理的な”効用がねらいです。

電源コードはコルゲードチューブに入れて、エンジンルームのバルクヘッドの使われていないグロメットを通して車内に引き込みます。ヒューズボックスを車体から一旦取り外して作業します。グロメットはエンジンルーム側からラジオペンチの先で押し込んでやれば車内側へ外れて落ちます。

電源コードを通す
電源コードをエンジンルームに通す
(マウスオンでロールオーバー)

電源コードは、いわゆる「バッテリー結」ではなく、エンジンルーム内のヒューズボックスから電源を取り出すことにします。バッテリーの端子周りの配線を簡素にし、電源コードに付けるヒューズをヒューズボックス内に収めるためです。

パワーウィンドウのヒューズの+(プラス)側に電源コードの端子を共締めして、パワーアンプの取扱説明書に沿って並列に2個の30A(アンペア)のヒューズをつけて、1線にまとめています。この部分はあまり凝らず“極太の”電源コードは使いませんでした。

このパワーアンプの定格出力は200W(ワット)(4Ω)、その時の消費電流は18Aです。ウーファーは2つ合わせて4Ω、定格入力34W、最大入力100W相当になります。パワーアンプの取扱説明書では、接続できるサブウーファーの定格入力を250W(4Ω)以上としているので、調子にのってボリュームを上げ過ぎるとトラブルを起こします。

ヒューズボックスの中
ヒューズボックスの中で電源を取り出す

カーナビのGPSアンテナを取り付けた時と同じ様に内装材を剥がして、トランクルームのリアトレイの裏側からスピーカーコードを配線しました。スピーカーコード(2芯1線)は、左右のウーファーからそれぞれパワーアンプまで引き廻しています。

内装材を剥がして配線作業
内装材を剥がしてウーファーの配線作業

リアトレイの裏側でウーファーのスピーカーコードをギボシ端子で接続します。純正スピーカーに比べ、一際大きな磁石が目を引きます。トランクリッドを閉めてトーションバースプリングがウーファーに接触しないことも確認します。

ウーファーの配線
ウーファーの配線をつなぐ
(マウスオンでロールオーバー)

座席下のパワーアンプ取付場所まで配線を通します。パワーアンプの右側でオーディオコード、左側で電源コード、アースコード、リモートコントロールコード、スピーカーコードを接続します。

この向きならコードが座席の下からはみ出さず、パワーアンプのゲインコントロールなどの設定スイッチはドア側に向きます。シートレールの陰になりますが、覗き込むようにして調整できます。

座席下のカーペットをカッターナイフで「コ」の字に切り込み、コードを通す出入口を作って「配線通し」を使ってそれぞれのコードを引き込み(引き出し)ます。

座席は取り外さず作業するので、座席を前に移動させた位置でパワーアンプの接続ができるように、コードの長さに少し余裕を持たせておきます。

座席下の配線
座席下のパワーアンプ取付場所まで配線を通す

コードをパワーアンプに接続する作業と、座席の下にパワーアンプを据え付ける作業の際に、プレート裏のマジックテープが不用意にカーペットに貼り付かないよう一工夫します。

紙を敷いて、その上で作業し、終われば取り払う…それだけの手順ですが、座席の下まで紙を敷くのでなく、プレートの大きさに合わせて2つ折した紙をプレートの下に敷き留めて、コード接続作業してから座席の下に移し、パワーアンプを据える位置で押さえながら紙を摘んで引き抜くと、そのまま貼り付いて固定となります。

パワーアンプを座席下に設置する
パワーアンプの結線を済ませて座席下に設置する

オーディオコード、リモートコントロールコードをカーナビに接続します。

カーナビの背面は狭い空間に多くのコードが集まっています。無理やり押し込まず、隙間を埋めるようにコードを裁きながら、カーナビを元どおりに収めました。

アースコードは少し長くなりましたが、確実にアースがとれるポイントにカーナビのアースと一緒にねじ留めしました。

最後に、電源コードのヒューズを入れて全ての作業が完了しました。

カーナビ背面の配線接続作業
カーナビ背面の配線接続作業

苦労と試聴

類例のないウーファーの取り付けなので、思い描いたとおりの出来栄えになるか少し不安もありましたが、いくつもの難しい作業工程の苦労の甲斐あって、納得のいく仕上がりになりました。

入れ替え前の純正リア・スピーカー
入れ替え前の純正リア・スピーカー

はたして期待通りの成果が得られるでしょうか?

入れ替え後のウーファー
入れ替え後のウーファー

エンジンキーをひねり、カーナビを起動させて、お気に入りの音楽をいつものボリュームで再生します。

パワーアンプの設定スイッチは工場出荷時のまま(ゲインコントロールNORMAL、ローパスフィルターOFF、バスブーストコントロール0dB)とし、カーナビの設定でフロントスピーカーとサブウーファーのクロスオーバーを100Hz(-12dB/oct)にして試聴します。

???

低音が…

全然といっていい程、低音の音量が不足しています。ウーファーに動きは見られませんが、ウーファーのウレタンエッジに指をあてると、微かに振動は感じられます。これが200Wのパワーアンプの出力でしょうか?

低域までフラットな再生ができるよう、調整が必要です。

いろいろ設定を変えてみた中で低音の音量アップに即効だったのは、パワーアンプのゲインコントロールでした。取扱説明書をみると、ゲインコントロールNORMALは、プリアウトレベルで2V(ボルト)の設定です。他方、カーナビのサブウーファーのプリアウトレベルは1.5Vで、わずかに低めです。ゲインコントロールを少し調整するだけで、低音の音量がはっきりわかるくらい大きくなります。

その他の設定を調整しても低域の音の出方に変化があるので、しばらくは試聴が続きそうです。

ウーファーの動き具合を見た後、リアトレイのスピーカーグリルを元に戻して完成です。

リアトレイのスピーカーグリル
見かけは元のままのリアトレイ

サブウーファー・システムとしては、口径の小さなウーファーなので、空気の振動を肌で感じるほどの音圧は出せません。その意味では“ズンドコ上等”なサウンドを追求される諸兄にはあまりお勧めできません。

それでも、純正スピーカーでは聞けなかった高品位で豊かな低音が車内一杯に響き渡っています。


追記

時折、ウーファーから「ポツッ」とノイズが聞こえることがありました。何かに同期したノイズではなさそうです。ノイズの発生源を解明する術は持ち合わせていませんが、このまま放置するのも癪なので、仮説を立てて検証してみることにします。

低発泡塩ビ・プレートの資材メーカーのWebサイトを閲覧して、気づくところがありました。

パワーアンプの据え付けに使った低発泡塩ビ・プレートは優れた材料ですが、絶縁体の塩ビ・プレートは静電気が帯電する性質があります。クルマの振動により次第にプレート表面に静電気が帯電しても不思議ではありません。プレート表面とパワーアンプの金属部分のシャシーとは、触れ合いそうな隙間があります。時折起こる静電気の放電がパワーアンプに混入し、ウーファーのノイズになったとも考えられます。

プレートに生じる静電気を除電するため、プレートの材質を塩ビからアルミに替え、パワーアンプのアースに電気的に接続します。ノイズ対策として結果は「正解」でした。

アルミプレートに固定する
アルミプレートに固定する


追記(その2)

北海道ドライブ旅行の折、サブウーファーが沈黙しました。取付けから1年3ヵ月です。不具合が出るには少し早いかなと感じましたが、旅先のことで直ぐには原因を特定できませんでした。

原因となりそうなものは…

…などと、いくつか考えられます。原因究明にあまり手間は掛けたくないので、簡単にわかるところから調べていくことにします。

座席の下からパワーアンプを出して目視点検。コード類は外れていません。パワーアンプの動作を示すインジケータは点灯していません。電源コードのヒューズは切れていませんが、パワーアンプの電源端子をテスターで確認すると、バッテリー電圧がありません。

ヒューズの確認

ヒューズの確認

電源の電圧確認

電源の電圧確認


よもや…と、電源端子に接続したコードの絶縁テープを捲り取ると、中で断線していました。これは外観目視では全く気付きませんでした。あっけないくらい原因が判明して、安堵しました。

クルマの振動でコードが揺れ、端子部分を境に繰り返し曲げ応力を生じ、疲労・破断に至ったようです。フェリーの乗降で強い振動を受けたことが決定的なダメージだったかも。絶縁テープで最悪短絡は避けられました。

電源コードの断線

電源コードの断線

電源端子

電源(クワガタ)端子の取替え


一旦ヒューズを外し電源端子を付け直して、パワーアンプを元通り座席の下に据えつけて修理完了です。

電源コードの端子

電源コードの端子取付け

パワーアンプの電源端子

電源復旧


リアトレイのグリルを外し、ウーファーの動きも確認。いつものお気に入りの音楽が元どおり豊かに響きわたるようになりました。

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