2020東京五輪

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    IOC 無観客でも収入確保

    < '21年8月4日 >
    ※IOC、米NBCからの放映権料を得るため、なりふり構わず五輪強行開催に突入


    (1) 批判を浴び続けても開催に突き進むIOCの本音は、どこにあるのか
    ⇒ まず大きいのが、テレビ局からの放映権料


    (2) IOCは、2032年までの夏冬6大会における米国内での放映権について、
    米NBCと約7,780億円の契約を結ぶなど、収入の約7割をテレビ放映権料から得ている

    ・ たとえ無観客でも、大会が開かれれば、放映権料を受け取ることができる


    (3) IOCは支出の約9割を、アスリート育成や世界各国の五輪委員会や競技団体への分配に使っている
    ・ 仮に大会が中止になり、放映権料を払い戻すことになれば、
    特にマイナー競技の団体は分配金が減って資金難に陥る可能性がある



    (4) 東京との関係では、IOCは大会組織委員会に850億円の拠出金を支払っている
    ・ 大会が中止となって放映権者が放映権料の返還を求めた場合、組織委は拠出金をIOCに払い戻さなければならない契約
    ⇒ 大会が中止になった場合、IOCだけでなく、組織委や東京都も大きな減収に直面する可能性がある


    (5) 日本の感染状況の認識について、国内の受け止めとはずれがある
    ・ 日本の感染者数はIOCの本部がある欧州と比べればはるかに少ない
    ・ 日本は蔓延を防いでいるのに、なぜそんなに騒いでいるのか、という意識が根強い


    ※IOC (国際オリンピック委員会)  International Olympic Committee
    ※NBC (アメリカ合衆国の三大ネットワークのひとつ)  National Bradcasting Company
    ※東京五輪組織委員会〜'14年1月の発足時には50人でスタートしたが、大会直前には3,000人まで拡大する見通し。
    東京都や文部科学省のほか、民間企業からの出向など幅広い人材が大会準備にかかわる




    1,6兆円 膨張する開催経費

    < '21年8月4日 >
    ※招待時に総経費は約7,300億円と見積もられていたが、コロナ禍による
    1年延期と感染防止対策で2,940億円が加わり、現在は1兆6,440億円



    (1) コロナウイルスの感染拡大が続く中、東京五輪の観客をどうするか
    ・ 国や都、組織委、IOCなどは海外の観客受け入れを断念し、焦点は国内の観客の扱いに絞られている
    ⇒ 「50%が最低ラインだ」6万8,000人収容の国立競技場なら3万4,000人。
    プロ野球などを引き合いに、関係者から強気な発言が相次いだ



    (2) 「観客の問題にめどが付けば、一気に開催機運が盛り上がる」との声もあった
    ⇒ 変異株の猛威で楽観論は崩れる。開催まで3カ月を切る中、国内の観客の判断は先送り


    (3) 約2万人を入れて5月9日に国立競技場で行われる予定だった陸上のテスト大会も、無観客が決まった
    ・ もし観客を入れて感染が広がれば、五輪は失敗と言われてしまう。
    感染状況が劇的に改善しない限り、無観客は避けられない



    (4) 無観客開催は、五輪史上初
    ・ 大会の盛り上がりが失われるだけでなく、総額900億円のチケット収入が消え、大会収支に深刻なダメージに
    ⇒ 観客全体の1〜2割を占めるとされる海外の観客を断念した時点で、
    組織委は「チケット減収分は組織委の増収努力、歳出削減努力では全てをカバーしきれない」と表明

    ・ 国内の観客までゼロとなれば、都や国の公的資金で負担するほかない


    (5) 膨張し続ける開催経費
    ・ 招致段階では7,340億円だったが、2019年12月時点で1兆3,500億円に増加
    ⇒ さらにコロナ禍による1年延期と感染防止対策で2,940億円が加わり、現在は1兆6,440億円
    ・ 国と都は約9,000億円の負担が決まっている


    ※IOC (国際オリンピック委員会)  International Olympic Committee
    ※東京五輪組織委員会〜'14年1月の発足時には50人でスタートしたが、大会直前には3,000人まで拡大する見通し。
    東京都や文部科学省のほか、民間企業からの出向など幅広い人材が大会準備にかかわる




    コロナで訪日需要蒸発

    < '21年8月4日 >
    ※冷え込む消費 訪日客需要蒸発。「景気は、昨夏から足踏みしたまま。良くなった感じがしない」
    「東京五輪を営業戦略上、活用することは難しい」など悲観的な発言が相次ぐ



    (1) 警備員の代わりに建物内外を巡回し、人間の能力を上回るセンサーを活用して
    異変を察知、不審物や不審者にも対応する

    ・ そんな最新鋭の警備ロボット「ココボ」が年内に売り出されることになった
    ⇒ 開発したのは東京五輪のスポンサー企業・セコム


    (2) オリパラを機に、新型ロボを世界に発信したい。 閉幕後は社会に定着することを狙っている
    ・ 同社は1964年の東京五輪で選手村や競技場の警備にあたり、業容拡大につなげた
    ・ これから新型ロボは、空港や商業施設でアピールを兼ねて実証実験を重ねる予定


    (3) スポンサーや開催地の企業にとって、五輪は本来、自社の存在や新技術を世界に
    アピールでき、関連商戦も期待できる一大イベント

    ・ テレビ放映などを含めたPR効果を見込む企業もある


    (4) 今回の五輪は、多くの企業にとって従来と様相が異なる
    ⇒ コロナ禍で、本番間近に迫っても消費者や企業の心理は冷え込み、五輪が経済の追い風になっている気配はない


    (5) 五輪で訪日外国人客が増えると期待した企業には、見込みが外れたところも
    ・ 東京・銀座の百貨店、松屋は昨年春、外国人客用の「VIPルーム」を店内につくった
    ・ 五輪で訪れた外国人を呼び込む狙いで、免税カウンターも拡充
    ⇒ コロナで訪日客需要が蒸発
    ⇒ VIPルームは断続的に休業を余儀なくされ、日本在住の中国人客に活用してもらう方針に切り替えた


    ※IOC (国際オリンピック委員会)  International Olympic Committee
    ※東京五輪組織委員会〜'14年1月の発足時には50人でスタートしたが、大会直前には3,000人まで拡大する見通し。
    東京都や文部科学省のほか、民間企業からの出向など幅広い人材が大会準備にかかわる




    読めぬ世論 企業板挟み

    < '21年8月4日 >
    ※「接種が広がり、世の中の雰囲気は急速に変わりつつある」と風向きの改善に期待する一方
    「開幕まで1カ月。国民が納得するには、時間が短すぎる」と不安を打ち明ける



    (1) 企業にとってコロナ不況に加えて厳しいのは、この状況下での五輪に批判が少なくないこと
    ・ 本来なら「追い風」になるはずだが、世論を見誤ったアピールで反発を受ければ、
    自社への風当たりを強める「向かい風」にもなりかねない



    (2) 感染再拡大と医療逼迫につながるリスクがある五輪開催に、言葉を濁す企業も目立つ
    ⇒ 具体的にPR戦力を見直すスポンサーも相次ぐ


    (3) アサヒビールは、五輪にまつわる限定商品の販売を当初計画より縮小
    ⇒ 組織委が世論の批判を受け、会場内での酒の販売・提供をやめると発表した際は、
    同社から組織委に見送りを提言したとコメント



    (4) 別のスポンサー企業の経営者は、「五輪に否定的な感情を持つ方々に配慮して、
    大々的なキャンペーンを控えている」と打ち明ける

    ・ 明治は大会期間中、アイス屋を会場に出店する計画だったが未定に
    ・ 味の素は、チケットが当たる消費者向けキャンペーンを中止し、関連広告の出稿も減らした


    (5) オリパラによる経済効果は、今年春に海外客受け入れを断念した時点で約1,511億円減少
    ・ それでも、国内客をフルに入れれば大会運営費を中心に1兆8,108億円の効果が見込まれたが、
    観客上限が設けられたことで、さらに約894億円減る見通し



    (6) 期待した効果が見込めない中で、反発さえ受けながら迎える異例の五輪
    ⇒ 大会終了後も続くとされていた訪日客の「レガシー観光効果」も失われるとの見方も


    ※IOC (国際オリンピック委員会)  International Olympic Committee
    ※東京五輪組織委員会〜'14年1月の発足時には50人でスタートしたが、大会直前には3,000人まで拡大する見通し。
    東京都や文部科学省のほか、民間企業からの出向など幅広い人材が大会準備にかかわる




    スポンサー複雑 宣伝難しく

    < '21年7月22日 >
    ※開幕まで2カ月を切った東京五輪・パラリンピックは新型コロナウイルスの感染拡大が止まらない中、開催への
    批判が国内外で強まっている。多額の協賛金を負担したスポンサー企業にとって、開催を直前に控えたこの時期は
    商機になるはずだったが、逆風にさらされ大々的な宣伝活動ができないなど苦しい立場に置かれている


    東京五輪のスポンサー 80社


    (1) 五輪スポンサーは、協賛金を払い、五輪のロゴマークを使って自社商品をPRしたり、
    五輪にちなんだグッズなどの関連商品を販売したりしている企業

    ・ 大会の模様は各国で放映されるため、企業イメージの向上につなげる狙い


    (2) 最高位の「TOPスポンサー (ワールドワイドパートナー)」は1業種1社
    ・ トヨタ自動車、パナソニック、ブリヂストンを含む世界の14社がIOCと長期契約を結んでいる
    ・ トヨタなど3社は2024年まで。協賛金は数百億〜1,000億円規模


    (3) 金額によって3ランクに分けられ、「ゴールドパートナー」にはキヤノン、NEC、アサヒビールなど15社、
    「オフィシャルパートナー」が32社、「オフィシャルサポーター」が21社

    ・ 可能な広告活動が異なり、ランクが上がるほどPRの機会は多くなる


    (4) 「ワールドワイドパートナー」3社 (IOCと契約 / 協賛金は数百億〜1,000億円規模)
    ・ トヨタ自動車、パナソニック、ブリヂストンの3社


    (5) 「ゴールドパートナー」15社 (組織委と契約)
    ・ アサヒビール、アシックス、キヤノン、日本生命保険、NTT、NEC、
    富士通、三井住友フィナンシャルグループ 明治、リクシルなど15社



    (6) 「オフィシャルパートナー」32社 (組織委と契約)
    ・ 味の素、JTB、全日本空輸、東京ガス、日本郵便、エアウィーヴ、三菱電機など32社


    (7) 「オフィシャルサポーター」21社 (組織委と契約)
    ・ コクヨ、清水建設、AOKI、ECC、パーク24など21社


    (8) スポンサー企業にとって五輪は本来なら大会名やロゴを使って国内外に自社製品をアピールできる絶好の機会
    ・ 東京五輪「オフィシャルパートナー」の寝具メーカー、エアウィーヴ
    ⇒ 同社は愛知県幸田町の工場で生産したマットレスなど一万八千セットを選手村に「物納」するなど納めた協賛金は数十億円


    ・ マットレスは裏表で硬さが違う三枚のパーツを組み合わせて寝心地を個人の好みや体形に合わせられるのが特徴で、
    五輪に合わせて開発した新しいモデル

    ・ 各国の選手に体験してもらい、海外の販路開拓につなげる戦略を描いている


    ・ 五輪をにらみ、昨年は4カ月間、寝具体験型の臨時店舗を東京の六本木ヒルズに設けていた
    ・ 昨年開催されていれば、増えるはずだった訪日外国人客の来店を期待しての出店だったが、
    延期を経た今夏は、海外からの観客受け入れは見込めないと臨時店舗の再設置を断念

    ⇒ 「東京五輪を目指したことで、素晴らしい製品はできた。北京五輪、パリ五輪も含めて良さを伝えていきたい」と話す


    (9) 東京大会では71社が組織委員会やIOCに協賛金を払い、国内スポンサー企業に名を連ねる
    ・ 組織委によると、スポンサーは1984年のロサンゼルス五輪以降、一業種一社に限定してきたが、
    今大会では「業種内での合意が取れた」として、同業種内の契約も容認

    ⇒ 協賛金はこれまで過去最高だった2008年の北京五輪の3倍近い3,720億円が集まった


    (10) 開催が迫っているにもかかわらず観客を入れるかどうか、中止論も広がる中で本当に安全な形で
    開催できるかなど不透明なこともスポンサーを悩ませる

    ・ 日本代表選手のユニフォームを手掛けるスポーツ用品のアシックスも「状況の推移を見守るしかない」と打ち明ける
    ⇒ 世論調査で「中止するべきだ」の意見が約6割を占める現状では、思い切った宣伝活動はしづらい


    (11) 「ゴールドパートナー」のNECは大会関係者の入場時に本人確認する顔認証システムを競技会場
    など40カ所以上に設置する予定

    ・ 五輪では初の採用となるが、「具体的な台数は大会組織委員会が決めるが、まだ未定」


    (12) トヨタ自動車は、IOCと最高位スポンサー契約を結び、選手村の移動手段として自動運転電気自動車を走らせる計画
    ・ 「どうすれば安心して大会を迎えられるか、日々思い悩んでいる」


    (13) 東京五輪パラリンピックの開催を中止した場合の経済損失が1兆8,108億円に上るとの試算を公表
    ・ 設営費やチケット販売のほか、関連グッズやテレビの買い替え需要が消失する
    ⇒ 大会開催をきっかっけに感染が拡大し緊急事態宣言が再発令されれば、「その経済損失の方が大きくなる」と警鐘を鳴らす


    ※IOC (国際オリンピック委員会)  International Olympic Committee
    ※東京五輪組織委員会〜'14年1月の発足時には50人でスタートしたが、大会直前には3,000人まで拡大する見通し。
    東京都や文部科学省のほか、民間企業からの出向など幅広い人材が大会準備にかかわる




    特権階級の姿 露呈

    < '21年7月22日 >
    ※ 不平等を前提に催す五輪を無理強いすれば、世界から批判を浴びる。コロナ禍でボロボロの開催地に、
    何がなんでも開けというのは、平和な社会の推進を目指す五輪の精神からかけ離れた行為。IOC自身が五輪を踏みにじっている



    (1) 五輪まで二カ月を切る中、日本はコロナ禍で医療の逼迫が深刻
    ・ 組織委は選手を除く関係者の来日人数を、延期前は計約17万7,000人と見込んでいたが、計約7万8,000人に圧縮
    ⇒ 減らしたのは招待者や報道関係者など


    (2) 「五輪ファミリー」と呼ばれる、IOC関係者3,000人、国際パラリンピック委員会関係者2,000人、
    各国・地域の国内委員会関係者2万700人は維持

    ・ 組織委の武藤敏郎事務総長は「大会運営に必要不可欠な人材」と説明
    ・ 丸川珠代五輪相は「五輪ファミリーの配偶者を含む同伴者の帯同を断っている」と言及


    (3) 「五輪ファミリー」は過去の大会でも、ろくなチェックを受けずに出入国するなど特別扱い
    ・ IOC関係者におかしいと言ったら「五輪はIOCのものだから当然」と返された
    ⇒ 彼らは自分たちこそ主催者で、厚遇は当たり前と思っている


    (4) そもそも関係者が2万5,000人超も必要なのか?
    ⇒ 必要なし。IOCは五輪という国際的イベントのプロデューサーで、
    大会の実務や選手のマネジメントをしているわけではない



    (5) 2013年に招致委員会がIOCに出した「立候補ファイル」には、IOC関係者に提供する
    宿泊先に都内の高級ホテルの名前が挙がっていた

    ⇒ 費用は「IOC関係者が宿泊するホテルと大会特別料金で客室契約しており、
    組織委とIOCの契約に基づいてその一部を負担している



    (6) 開催中止を求める声は高まっているが、日本側で決められないのか?
    ・ IOCが都と結んだ開催都市契約では、中止が想定される事態として戦争や内乱の他、
    参加者の安全が深刻に脅かされる恐れがある場合も盛り込まれている

    ⇒ コロナ禍もその一つに見えるが、契約で「中止する権利を有する」のはIOCとなっており、開催地ではない


    (7) 東京大会に限らず、IOCはこれまでずっと不平等契約を開催地に結ばせ、五輪を開いてきた
    ⇒ 今回化けの皮がはがれ、「五輪ファミリー」への特別扱い。「五輪貴族」という特権階級の姿を露呈


    ※IOC (国際オリンピック委員会)  International Olympic Committee
    ※東京五輪組織委員会〜'14年1月の発足時には50人でスタートしたが、大会直前には3,000人まで拡大する見通し。
    東京都や文部科学省のほか、民間企業からの出向など幅広い人材が大会準備にかかわる




    五輪中止の決断を / 生命・健康が最優先

    < '21年6月17日 >
    ※東京五輪オフィシャルパートナーの「朝日新聞」が東京五輪の開催について、菅首相に中止を促す社説を掲載 ('21年5月26日)


    (1) IOCのコーツ副会長が、宣言下でも五輪は開けるとの認識を記者会見で述べた
    ・ ただ競技が無事成立すればよいという話ではない
    ・ 国民の感覚とのずれは明らかで、IOCの独善的な体質を改めて印象づける形に


    (2) 選手をはじめ、五輪を目標に努力し、様々な準備をしてきた多くの人を考えれば、中止は避けたい
    ・ 何より大切なのは、市民の生命であり、日々のくらしを支え、成り立たせる基盤を維持すること
    ・ 五輪によってそれが脅かされるような事態を招いてはならない
    ⇒ まず恐れるのは、健康への脅威


    (3) 今後、感染の拡大が落ち着く保証はなく、むしろ変異株の出現で警戒の度は強まっている
    ・ 一般へのワクチン接種が始まったものの対象は高齢者に限られ、集団免疫の状態をつくり出せるとしてもかなり先
    ・ そこに選手と関係者で9万人を超す人が入国


    (4) 無観客にしたとしても、ボランティアを含めると十数万規模の人間が集まり、活動し、終わればそれぞれの国や地元に戻る
    ⇒ 世界からウイルスが入りこみ、また各地に散っていく可能性がある


    (5) IOCや組織委は「検査と隔離」で対応するといい、この方式で多くの国際大会が開かれてきた実績を強調
    ⇒ 五輪は規模がまるで違う


    ※IOC (国際オリンピック委員会)  International Olympic Committee
    ※JOC (日本オリンピック委員会)  Japanese Olympic Committee
    ※東京五輪組織委員会〜'14年1月の発足時には50人でスタートしたが、大会直前には3,000人まで拡大する見通し。
    東京都や文部科学省のほか、民間企業からの出向など幅広い人材が大会準備にかかわる




    五輪中止の決断を / 「賭け」は許されない

    < '21年6月17日 >
    ※東京五輪オフィシャルパートナーの「朝日新聞」が東京五輪の開催について、菅首相に中止を促す社説を掲載 ('21年5月26日)


    (1) 選手や競技役員らの行動は、おおむねコントロールできるかもしれない
    ・ それ以外の人たちについては自制に頼らざるを得ない部分が多い
    ⇒ 順守すべき行動ルールも詳細まで決まっておらず、このままではぶっつけ本番で大会を迎えることに


    (2) 当初から不安視されてきた酷暑対策との両立も容易な話ではない
    ・ 組織委は医療従事者を確保するめどがつきつつあると言う
    ・ 医療の逼迫に悩む東京近隣の各知事は、五輪関係者だからといって優遇することはできないと表明
    ⇒ 誰もが安全・安心を確信できる状況には程遠い


    (3) リスクへの備えを幾重にも張り巡らせ、それが機能して初めて成り立つのが五輪
    ・ 十全ではないとわかっているのに踏み切って問題が起きたら、誰が責任をとるのか、とれるのか
    ⇒ 「賭け」は許されないと知るべき


    (4) 五輪を開催する意義そのものへの疑念が深まっていることもうかがえる
    ・ 五輪は単に世界一を決める場ではない
    ・ 肥大化やゆきすぎた商業主義など数々の問題を指摘されながらも支持をつなぎとめてきたのは、掲げる理想への共感があったから
    ⇒ 五輪憲章は機会の平等と友情、連帯、フェアプレー、相互理解を求め、人間の尊厳を保つことに重きを置く社会の確立をうたう


    ※IOC (国際オリンピック委員会)  International Olympic Committee
    ※JOC (日本オリンピック委員会)  Japanese Olympic Committee
    ※東京五輪組織委員会〜'14年1月の発足時には50人でスタートしたが、大会直前には3,000人まで拡大する見通し。
    東京都や文部科学省のほか、民間企業からの出向など幅広い人材が大会準備にかかわる




    五輪中止の決断を / 憲章の理念はどこへ

    < '21年6月17日 >
    ※東京五輪オフィシャルパートナーの「朝日新聞」が東京五輪の開催について、菅首相に中止を促す社説を掲載 ('21年5月26日)


    (1) 新型コロナウイルスの感染拡大は止まらず、東京都などに出されている緊急事態宣言の再延長は避けられない情勢
    ・ この夏にその東京で五輪・パラリンピックを開くことが理にかなうとはとても思えない
    ・ 人々の当然の疑問や懸念に向き合おうとせず、突き進む政府、都、五輪関係者らに対する不信と反発は広がるばかり
    ⇒ 客観的に周囲の状況を見極め、今夏の開催の中止を決断するよう菅首相に求める


    (2) コロナ禍で、競技によっては出られなかった選手がいる
    ・ ワクチン普及が進む国とそうでない国とで厳然たる格差が生じ、それは練習やプレーにも当然影響する
    ・ 選手村での行動は管理され、事前合宿地などに手を挙げた自治体が期待した、各国選手と住民との交流も難しい
    ⇒ 五輪憲章が空文化しているのは明らか


    (3) 人々が活動を制限され困難を強いられるなか、それでも五輪を開く意義はどこにあるのか
    ・ それどころか誘致時に唱えた復興五輪・コンパクト五輪のめっきがはがれ
    ・ 「コロナに打ち勝った証し」も消えた今、五輪は政権を維持し、選挙に臨むための道具になりつつある


    (4) 国民の声がどうあろうが、首相は開催する意向だと伝えられる
    ・ そもそも五輪とは何か。社会に分断を残し、万人に祝福されない祭典を強行したとき、何を得て、何を失うのか


    ※IOC (国際オリンピック委員会)  International Olympic Committee
    ※JOC (日本オリンピック委員会)  Japanese Olympic Committee
    ※東京五輪組織委員会〜'14年1月の発足時には50人でスタートしたが、大会直前には3,000人まで拡大する見通し。
    東京都や文部科学省のほか、民間企業からの出向など幅広い人材が大会準備にかかわる




    有観客に強いこだわり

    < '21年6月17日 >
    ※宣言の再延長を発表した5月28日夜の首相の記者会見では、五輪をめぐる質問が相次いだ。
    「宣言下でも五輪ができると考えるか?」と問われた首相は「テスト大会も国内で4回開催している。」と説明。
    具体的な開催条件には触れなかったが、コロナ禍での五輪実現に自信を示した



    (1) 菅首相は緊急事態宣言の再延長で、東京五輪・パラリンピックに向けて「背水の陣」を敷いた
    ・ 政権中枢は、開催を妨げないギリギリまで宣言を続け、オリパラ期間中の新型コロナの感染拡大を防ぎたい考え
    ⇒ 「五輪シフト」とも映る政権のコロナ対応に、五輪に懐疑的な世論がいっそう強まる可能性も


    (2) 官邸幹部は「感染が落ち着けば、世の中は五輪でどんどん盛り上がる」
    ・ 自民党の重鎮も「とにかく開きさえすれば、日本中のムードは変わる」と強気の姿勢


    (3) 「五輪をやめる選択肢はない」と言い切る政権中枢の関心はいま、観客を入れて大会を開けるかどうかに向かう
    ・ 4月中に基本方針を示す予定だったが、「宣言中に決めるのは難しい」との声もあり、先送り
    ・ 組織委の橋本会長は「政府が緊急事態宣言解除後、基準を示すと思う。その基準に沿って考えなければいけない」と話した
    ⇒ 延長の期限の6月20日頃が決定の節目との見方が広がる


    (4) 橋本氏は4月末には「無観客を覚悟している」と語っていた
    ・ 背景にあるのは医療体制への負荷や、人の流れが活発になることへの懸念
    ・ 宣言の延長を了承した5月28日の分科会でも五輪をめぐり意見が交わされた
    ⇒ 日本医師会常任理事の一人は「人流が大きく動くということにならない形でないと開催は難しいだろう」と述べた


    (5) 首相は観客を入れた開催に強いこだわりをみせている
    ・ 官邸幹部は、満員でなくてもいいからどうしても観客を入れたいと思っている
    ⇒ 五輪を国民とともに開くオールジャパンの祭典にするためにも、観客の存在が欠かせない


    (6) 政権が五輪後に見据えるのが、秋までにある衆院解散・総選挙
    ・ 7月初旬には、五輪開催都市である東京の都議選もある
    ⇒ 首相に近い党幹部は「政権の未来は五輪をやれるかやれないかにかかる」と断言


    ※IOC (国際オリンピック委員会)  International Olympic Committee
    ※JOC (日本オリンピック委員会)  Japanese Olympic Committee
    ※東京五輪組織委員会〜'14年1月の発足時には50人でスタートしたが、大会直前には3,000人まで拡大する見通し。
    東京都や文部科学省のほか、民間企業からの出向など幅広い人材が大会準備にかかわる




    五輪開催危ぶむ世論

    < '21年6月6日 >
    ※開幕まで2カ月余となる東京五輪・パラリンピックへの「逆風」が強まっている。菅政権はなお五輪の実現に
    突き進むが、当て込んでいた政権浮揚の効果が得られるかは不透明だ。専門家からは、五輪が中止となれば、
    IOCの出方次第で国や東京都に賠償責任が生じるとの見方も出る。



    '21年5月19日〜21日 / IOC調整委員会
    5月28日 / 3回目の緊急事態宣言延長決定
    5月31日 / 3回目の緊急事態宣言の期限だったが・・ (東京など9都道府県)


    6月1日 / ソフトボール豪州代表が来日
    6月8日〜10日 / IOC理事会
    6月9日 / 国会で党首討論 (東京五輪開催の是非も論点に)

    6月11日〜13日 / 主要7カ国首脳会議 (東京五輪開催も話題に?)
    6月15日 / IOCのコーツ副会長が来日予定
    6月16日 / 通常国会会期末

    6月20日 / 3回目の緊急事態宣言の期限 (解除の可否は?)
    6月中 / 国内の観客上限決定
    6月25日 / 東京都議選告示 (五輪開催の是非も争点のひとつに)


    7月4日 / 東京都議選投開票 (衆院選の前哨戦の意味合いも)
    7月5日 / 選手エントリー締め切り
    7月9日 / 聖火リレーが東京都内に

    7月20日〜21日 / IOC総会
    7月21日 / 五輪競技開始 (福島でソフトボール)
    7月23日 / 五輪開幕 (〜8月8日)


    8月24日 / パラリンピック開幕 (〜9月5日)


    9月30日 / 自民党総裁の任期満了


    10月21日 / 衆院議員の任期満了


    ※IOC (国際オリンピック委員会)  International Olympic Committee
    ※JOC (日本オリンピック委員会)  Japanese Olympic Committee
    ※東京五輪組織委員会〜'14年1月の発足時には50人でスタートしたが、大会直前には3,000人まで拡大する見通し。
    東京都や文部科学省のほか、民間企業からの出向など幅広い人材が大会準備にかかわる




    早い損切りは利益

    < '21年6月6日 >
    ※五輪中止でも経済損失は限定的。IOCとの契約に違約金規定なし


    (1) 五輪・パラの経済波及効果は32兆円。都は2017年3月、こんな試算を公表
    ・ コロナ禍で状況は一変し、組織委は今年3月、海外からの観客受け入れを断念
    ⇒ その分の経済効果は期待できなくなった


    (2) 国内の観客をどうするかは6月にも決まる
    ・ 組織委の橋本聖子会長は4月28日に「無観客の覚悟は持っている」と発言
    ⇒ 現状からそうなってもおかしくなく、チケット収入で得られる900億円は消える


    (3) 海外客受け入れを前提に準備していた感染対策費用も、ほぼ無駄に
    ・ 政府は200億円超の検疫強化費を計上したほか、73億円かけて入国時のビザ申請と健康管理ができるアプリの開発を進めている
    ・ アプリはその後も海外からの入国者に使ってもらうとはいえ、活躍の本番は五輪
    ⇒ 海外観光客の宿泊や飲食などは見込めず、開催しても当初予定したような経済効果はない


    (4) IOCにとっても中止は痛手
    ・ 収入の多くを占める放映権料が得られなくなるから
    ⇒ 米NBCテレビからだけで1,300億円とされ、大企業のスポンサー料と共にIOCの収入の柱


    (5) 「IOCは通常、夏季五輪に870億円の保険を掛ける」と言われている
    ・ 損失の9割位は保険で戻ってくるはず
    ・ NBCなどのメディアも保険に入っているところが多い
    ⇒ 米国や日本など西側諸国がボイコットした1980年のモスクワ五輪は、
    広告収入が見込めずNBCには大打撃になるはずだったが、損害の9割が保険で賄われた



    (6) 中止するとIOCへの違約金や損害賠償が必要になるとの見方もある
    ⇒ 開催都市契約に違約金の規定はない
    ⇒ 最終的に中止を決める権限はIOCにあるとしても、感染拡大は世界的な問題。
    IOCが日本と共に対策に取り組んできた現実からすれば、中止は両者の合意の上でしか成立しない。
    IOCが賠償を求めるのは、世界の理解も得られず無理



    (7) 五輪・パラを開催すると、選手とスタッフ、報道陣らで6万人程度が来日すると見込まれる
    ・ どれだけ厳しい水際対策を取ろうとも、感染が拡大する懸念は消えない
    ・ 3度目の緊急事態宣言で1兆7,600億円以上の経済損失が出ると試算
    ⇒ また宣言が必要な状況になれば、さらなる損失が発生


    (8) サンクコスト (埋没費用)という言葉がある。既に投下したお金や労力は、もはや取り返せないことを意味
    ・ それを惜しみ、「せっかくここまできたのだから」と考えて突き進むと、結果としてマイナスは大きくなる
    ⇒ いち早く損切りした方が長い目で見ればプラス


    (9) 五輪を中止して感染対策を徹底し、コロナを抑え込んでから経済活動を復活させる方が国民の利益に
    ・ そもそも命の値段はお金に換えられない。強行開催して、国民の健康を危険にさらすのは論外


    ※IOC (国際オリンピック委員会)  International Olympic Committee
    ※東京五輪組織委員会〜'14年1月の発足時には50人でスタートしたが、大会直前には3,000人まで拡大する見通し。
    東京都や文部科学省のほか、民間企業からの出向など幅広い人材が大会準備にかかわる




    五輪中止でも財政負担増

    < '21年6月6日 >
    ※通常国会で政策の実行力を示し、夏の五輪の成功を記念碑として打ち立て、衆院解散・総選挙で政権の継続を
    国民に問う。もともと首相らが描いていたそんなシナリオは、猛威を振るうコロナ禍のもとで、もはやほころびが隠せない。
    五輪実現を最優先する政権の方針は、政策判断にも影響を及ぼす



    (1) 首相周辺は「五輪を考えると、緊急事態宣言をこれ以上延長するのは難しい」と、
    期限の5月末で東京の宣言を解除したい考え

    ⇒ 感染状況が十分に改善しないまま宣言解除すれば、2度目の宣言の時と同様に感染再拡大する可能性も


    (2) 首相に近い官邸幹部はワクチン接種の進展に期待を寄せ、「コロナがアンダーコントロールになれば世論も変わる」との見方を示す
    ・ 首相周辺は「五輪は開会すれば、パラリンピックが閉幕する9月までやめることが出来ない」と指摘
    ⇒ 期間中に医療体制が逼迫するような事態に陥れば、政権の足もとが崩れかねないと危惧


    (3) 大会準備の最終盤を迎えている組織委や東京都の幹部は、「開催しても、中止になっても、いばらの道だ」と断言
    ・ 大会の1年延期に伴い、組織委は仮設施設のリースや競技会場の借り上げ、車両や会場で使う備品の
    調達など、国内外の業者と2,000件ほどの契約更新に追われた



    (4) 中止となれば、再び業者と協議することに
    ・ 更新時、多くの業者から「材料や作業員などを確保しなければならない。
    仮に中止になっても、材料費や人件費は払って欲しい」と念押しされたといい、難航する可能性も

    ・ 大半は契約更新を終えた。延期に伴う新たな負担額は1,980億円
    ⇒ 仮設スタンドなどは着工済みで、中止になっても日本側の支出が減ることはない


    (5) 新型コロナ対策は960億円にのぼり、軽症や無症状の大会関係者向けの療養ホテルを1棟借りしたり、
    消毒液や除菌シートなど計150万点以上の発注を進めている

    ・ 「大会ができなくなっても、戻ってくるお金はほとんどない」との見立てが大半


    (6) 東京都も財政負担が増すことを懸念
    ・ 中止になれば、組織委はチケット収入の約900億円を失う
    ・ 招待時の立候補ファイルでは「組織委が資金不足に陥った場合、都が補填する」とされている


    (7) 新型コロナで都の「貯金箱」にあたる財政調整基金の残金は223億円と、コロナ前の9,000億円から急減
    ・ ここに約900億円の負担がのしかかる可能性がある
    ⇒ 五輪が中止になれば、設備投資した分が回収できず、倒産ラッシュが相次ぐ可能性も


    ※IOC (国際オリンピック委員会)  International Olympic Committee
    ※東京五輪組織委員会〜'14年1月の発足時には50人でスタートしたが、大会直前には3,000人まで拡大する見通し。
    東京都や文部科学省のほか、民間企業からの出向など幅広い人材が大会準備にかかわる




    コストは開催国に丸投げ

    < '21年5月31日 >
    ※米有力紙「ワシントン・ポスト」が東京オリンピックの開催について、日本政府に中止を促す記事を掲載 ('21年5月5日)
    執筆したのはサリー・ジェンキンス。スポーツジャーナリストとして数々の賞を受賞するなど、スポーツを愛する書き手の一人



    (1) IOCは意図的に過剰を奨励し、収益のために手の込んだ施設やイベントを要求
    ⇒ その収入の多くがIOCに入り、コストは開催国に丸投げし、資金繰りも開催国がすべてを担う


    (2) IOCは大会のサイズとデザインの水準を設定し、開催国に、どんどん大金を投じるように求める
    ・ その一方でライセンスの利益や放映権料はしっかり握って手放さない
    ⇒ 東京五輪の当初予算は70億ドルだったが、今はその4倍


    (3) コストが法外に膨らむという点では、五輪がどの国家的建設プロジェクトと比べても断トツ
    ・ 五輪は複雑さも経費も膨れ上がる一方で、計画期間も長期に及ぶ (7年〜11年)
    ⇒ 五輪の予算超過は構造的な問題


    (4) IOCが不測の事態に備えるのに9.1%で充分だと言う時
    ・ IOCは実際の費用のリスクに関して、思い違いをしているのか、不都合な事実を見て見ぬふりをしているかのいずれか
    ⇒ 開催都市や開催国が間違った印象を抱くように仕向けられている


    ※IOC (国際オリンピック委員会)  International Olympic Committee
    ※JOC (日本オリンピック委員会)  Japanese Olympic Committee
    ※東京五輪組織委員会〜'14年1月の発足時には50人でスタートしたが、大会直前には3,000人まで拡大する見通し。
    東京都や文部科学省のほか、民間企業からの出向など幅広い人材が大会準備にかかわる




    世界が危惧する東京五輪開催

    < '21年5月31日 >
    ※米有力紙「ワシントン・ポスト」が東京オリンピックの開催について、日本政府に中止を促す記事を掲載 ('21年5月5日)
    執筆したのはサリー・ジェンキンス。スポーツジャーナリストとして数々の賞を受賞するなど、スポーツを愛する書き手の一人


    ※日本はIOCに何の借りもない。中止は痛みを伴う。
    だが、それは悪習の一掃になる。日本の政治家は国民のために最善の決定を



    (1) 今やIOCと関わろうとする政府指導者は、ウラジーミル・プーチンや習近平のような
    名声のために労働力を強要し、お金も無尽蔵につぎ込めるチンピラだけになってしまった

    ・ そのような国々を除けば、開催に立候補する国はこの20年で激減
    ⇒ IOCに対し賢明にも「ノー」を言った都市にはバルセロナ、ボストン、ローマ、トロントなどがある


    (2) 2028年の五輪開催でIOCから大きな譲歩を勝ち取ったロサンゼルス市長エリック・ガーセッティが明言
    ・「多くの都市は適正なモデルを見つけない限り、五輪開催を絶対に承諾しない」
    ⇒ ぼったくり男爵たちの暴飲暴食が、こういう事態を招いた


    (3) こうしたことすべては、日本の指導者たちが、自国民のために最善の決定をするのを後押しする
    ・ 五輪が国際観光収入をもたらすと納得できた頃なら、出費の一部は正当化できた
    ⇒ 今や日本国民が負担するコストは、金銭的なものだけでなくなっている


    (4) IOCはインチキ公国。気取って豪華絢爛を売り歩く者たちの腐敗しがちな金銭の受け皿
    ・ そのことを思い返すのに相応しい時と場所があるとすれば、それは今
    ・ IOCに本当の権力はなく、あるのは参加各国から一時的に託された権力のみ
    ⇒ 日本はIOCに何の借りもない。中止は痛みを伴う。だが、それは悪習の一掃になる


    ※IOC (国際オリンピック委員会)  International Olympic Committee
    ※JOC (日本オリンピック委員会)  Japanese Olympic Committee
    ※東京五輪組織委員会〜'14年1月の発足時には50人でスタートしたが、大会直前には3,000人まで拡大する見通し。
    東京都や文部科学省のほか、民間企業からの出向など幅広い人材が大会準備にかかわる




    IOCの「ぼったくり男爵」

    < '21年5月26日 >
    ※米有力紙「ワシントン・ポスト」が東京オリンピックの開催について、日本政府に中止を促す記事を掲載 ('21年5月5日)
    執筆したのはサリー・ジェンキンス。スポーツジャーナリストとして数々の賞を受賞するなど、スポーツを愛する書き手の一人



    (1) 日本政府は主権まで放棄したわけではない
    ⇒ 「日本政府は損切りし、IOCには『略奪するつもりならよそでやれ』と言うべき」


    (2) IOCの「ぼったくり男爵」と金ぴかイカサマ師たちは、日本を自分たちの踏み台として扱うことにした
    ・ 日本は五輪開催に同意した時、主権まで放棄したわけではない
    ・ 東京大会が国益を脅かすのなら、日本の指導者たちはIOCに「略奪はよその公国へ行ってしてくれと言うべき」
    ⇒ 中止はつらいことだが、それが治療になる


    (3) 「ぼったくり男爵」ことトーマス・バッハ会長とその随行者たちは、ツアー中の王族が小麦を食べ尽くし、
    あとに残るのが刈り株だけになるように、自分たちをもてなすホストに大散財をさせる悪い癖がある



    (4) 日本国民の72%が、パンデミックの中で1万5,000人の外国人選手や五輪関係者をもてなすことに消極的
    にも関わらず、IOCは「大会を続けなければならない」と主張しているのは、一体なぜか?

    ⇒ IOCの権力の源泉であるオリンピックの開催都市契約にある
    ⇒ IOCがいかに高圧的な組織で、なぜ五輪開催都市が深刻な負債を抱えることになるのかを明らかにする文書


    (5) そこでは「医療サービス」に7ページが割かれており、開催国は五輪関係者として資格認定を受けた人全員に、
    「無料」で医療を提供しなければならない

    ・ 現地の病院に五輪関係者専用の病室を用意することも含まれる
    ・ 東京の組織委は、IOCの要求に応じるために約1万人の医療スタッフを転用する必要がある


    (6) 日本国内のワクチン接種率は2%に達していない。日本医療労働組合連合会(医労連)書記長の森田進が、
    医療資源が大きく目減りする見通しに憤慨

    ⇒ 「患者と看護師の命や健康を犠牲にしてまでオリンピック開催に固執する姿勢には怒りを覚える」と声明を出した


    ※IOC (国際オリンピック委員会)  International Olympic Committee
    ※JOC (日本オリンピック委員会)  Japanese Olympic Committee
    ※東京五輪組織委員会〜'14年1月の発足時には50人でスタートしたが、大会直前には3,000人まで拡大する見通し。
    東京都や文部科学省のほか、民間企業からの出向など幅広い人材が大会準備にかかわる




    今すぐにでも損切りを

    < '21年5月26日 >
    ※米有力紙「ワシントン・ポスト」が東京オリンピックの開催について、日本政府に中止を促す記事を掲載 ('21年5月5日)
    執筆したのはサリー・ジェンキンス。スポーツジャーナリストとして数々の賞を受賞するなど、スポーツを愛する書き手の一人



    (1) オリンピック関係者は、日本が疑念を抱いているにもかかわらず、東京大会の開催を決意
    ⇒ 日本の指導者たちは損切りをすべきであり、今すぐにでも損切りをすべき
    ⇒ 残りの契約から逃れるために残された時間は11週間


    (2) オリンピックの費用は非合理的に膨れ上がるのが常。そのせいで非合理的な決定が出てきてしまう
    ・ 世界的なパンデミックの最中に国際的メガイベントを開催するのは非合理的
    ・ 損を取り戻そうとして損の上塗りをするのも同じくらい非合理的


    (3) 夏季五輪の開催を検討する最大の理由はお金
    ⇒ 日本は開催のために約250億ドルを投資


    (4) 国外から来る1万5,000人をバブル方式で外部との接触を遮断するとしたら、その追加費用はどれくらいになるのか
    ⇒ 毎日の検査実施や、警備も実施しなければならず、輸送や大会運営に関連する巨額費用も出てくる


    ※IOC (国際オリンピック委員会)  International Olympic Committee
    ※JOC (日本オリンピック委員会)  Japanese Olympic Committee
    ※東京五輪組織委員会〜'14年1月の発足時には50人でスタートしたが、大会直前には3,000人まで拡大する見通し。
    東京都や文部科学省のほか、民間企業からの出向など幅広い人材が大会準備にかかわる




    五輪は負担でしかない

    < '21年5月26日 >
    ※米有力紙「ワシントン・ポスト」が東京オリンピックの開催について、日本政府に中止を促す記事を掲載 ('21年5月5日)
    執筆したのはサリー・ジェンキンス。スポーツジャーナリストとして数々の賞を受賞するなど、スポーツを愛する書き手の一人



    (1) 仮に日本が契約を破棄したら、IOCは何をするのか。訴訟を起こすのか?
    ・ その時はどの裁判所に訴えるのか。これはどの裁判所の管轄なのか?
    ⇒ パンデミックのストレスと苦しみにあえぐ国で五輪を断行しようとしている。
    そんな訴訟を起こしたとき、IOCの評判はどうなるのか?



    (2) 日本の指導者たちは、自分たちが思っているよりも状況を動かせる力を持っている
    ⇒ 大会の規模縮小や再延期など最大限の譲歩をIOCから引き出し、開催国を守る形での五輪開催ができるはず


    (3) オリンピックは前々から深刻な病の兆候を抱えていて、東京の窮状も、その病の兆候の表れ
    ⇒ 五輪は、関係者全員を痛みと疲労の極限まで追い込むイベントと化していて、そんな条件で五輪を開催したがる国は減る一方
    ⇒ 強欲と法外なコストのせいで、五輪は開催国にとって重大災害と同じくらいの負担を強いられるイベントに


    (4) 2020年9月に出たオックスフォード大学の論文によると、
    IOCは五輪開催のリスクとコストについて、一貫して各国に「誤解」を与えていた

    ・ IOCによれば、不測の事態に備えて約9.1%の予算超過を事前に想定しておけば充分
    ⇒ 実際の夏季五輪の平均予算超過率はどれくらいなのか?答えは213%


    (5) IOCがリスクを過小に見積もるのには理由がある
    ・ IOCによる略奪を見せつけられ、IOCと関わろうとする国が減少


    ※IOC (国際オリンピック委員会)  International Olympic Committee
    ※JOC (日本オリンピック委員会)  Japanese Olympic Committee
    ※東京五輪組織委員会〜'14年1月の発足時には50人でスタートしたが、大会直前には3,000人まで拡大する見通し。
    東京都や文部科学省のほか、民間企業からの出向など幅広い人材が大会準備にかかわる




    大会ボランティア8万人確保

    < '21年5月26日 >
    ※約8万人の大会ボランティアがコロナウイルス感染対策として大会時に守るべきルールをまとめたリーフレットを作成。
    今年2月の森喜朗前会長による女性蔑視発言の後、2月下旬までに約千人が辞退したと発表



    (1) 組織委は大会ボランティアを8万人確保
    ・ 活動時の常時マスク着用や、最低1メートル以上の対人距離を確保するよう観客などに周知


    (2) ボランティア活動の開始14日前からは、集団での会食や不要不急の外出に注意するよう求めた
    ・ 夏の大会に備えてやや暑い環境で毎日30分程度運動することを呼びかけた


    (3) ボランティアには、大会ゴールドパートナーのアシックス社が提供するマスク2枚 (大会期間中1人2枚)
    と携帯用アルコール消毒液 (大会期間中1人1本) 、体調管理ノートを配布

    ⇒ ボランティアは原則としてこのマスクを着用して活動


    (4) 組織委が全国の大会ボランティアに対し、ユニホームや身分証明書を関東や東北、北海道などに取りに来るよう要請
    ⇒ コロナウイルスの感染拡大で、都道府県をまたぐ移動の自粛が求められている中


    (5) ユニホームと身分証明書の受け取り会場6カ所
    ・ @ 東京 A 北海道 B 宮城 C 福島 D 茨城 E 静岡


    (6) ユニフォームと身分証明書の配布は5月12日、東京を皮切りに始まり、大会で競技が実施される
    北海道、宮城、福島、茨城、静岡の各都道県の大学や公共施設などに受け取り会場を設けた

    ・ 事前に予約した上で、直接取りに行く仕組みで交通費の支給はない
    ⇒ 東京は六月末まで受け付けるが、その他は5〜7月の数日間のみが指定され、
    茨城、静岡県は5月中に取りに行く必要がある



    (7) 組織委の担当者は「身分証明書は厳密な本人確認の上で発行するので、現地での受け取りをお願いしている」と
    理解を求め、「コロナの感染状況なども踏まえ、遠方から参加される方に不安がないよう必要な対応を検討していく」とする

    ⇒ 緊急事態宣言が出ている時に対面で渡す必要があるのか。
    組織委に「郵送や代理の受け取りが可能か」と問い合わせたが、本人確認の必要性を理由に断られた



    ※IOC (国際オリンピック委員会)  International Olympic Committee
    ※JOC (日本オリンピック委員会)  Japanese Olympic Committee
    ※東京五輪組織委員会〜'14年1月の発足時には50人でスタートしたが、大会直前には3,000人まで拡大する見通し。
    東京都や文部科学省のほか、民間企業からの出向など幅広い人材が大会準備にかかわる




    来日五輪関係者9万人以下

    < '21年5月16日 >
    ※来日五輪関係者、延期前から半減。パラ含め9万人以下に


    (1) 組織委は、東京五輪の期間中に海外から来日する競技団体などの大会関係者の規模について
    ⇒ 選手を除いて延期前の計18万人から9万人以下となる見通しを明らかに


    (2) 組織委は、コロナ禍による延期を受け、大会を簡素化するため、IOCなどを通じて海外各国に大会関係者の削減を要請
    ⇒ 今後、さらに圧縮が進む可能性も


    (3) 選手は延期前と変わらず、約1万5,000人を見込む


    (4) 国内では、大会開催による医療体制への影響を懸念する声が強い
    ⇒ 地方会場を持つ茨城県、千葉県の知事らから、選手や関係者向けの病床確保に難色を示す声も


    (5) 東京五輪・パラリンピック大会関係者 (日本・海外合計人数)
    ・ 選手・関係者〜五輪 2万800人 / パラ 8,600人
    ・ 審判など〜五輪 6,500人 / パラ 2,200人

    ・ メディア〜五輪 2万8,500人 / パラ 9,500人
    ・ 大会スタッフ (ボランティア・委託事業者など)〜五輪 15万8,000人 / パラ 10万6,000人


    ※IOC (国際オリンピック委員会)  International Olympic Committee
    ※JOC (日本オリンピック委員会)  Japanese Olympic Committee
    ※東京五輪組織委員会〜'14年1月の発足時には50人でスタートしたが、大会直前には3,000人まで拡大する見通し。
    東京都や文部科学省のほか、民間企業からの出向など幅広い人材が大会準備にかかわる




    医療体制の整備も遅れている

    < '21年5月16日 >
    ※組織委は、大会中のコロナ感染者発生に備え、東京・晴海の選手村から数km離れた位置にある約300室のホテル1棟を借り上げる方針


    (1) 組織委は五輪対応の医療従事者1万人を確保すると宣言
    ⇒ 医療機関の多くがコロナ対応に追われているので実現は無理


    (2) 東京五輪では医療スタッフに報酬が出るのは各会場の責任者数十人のみで、残りは無給のボランティア
    ⇒ 派遣する病院によっては出向扱いで給料を支払うケースは考えられるが、医師や看護師の善意に頼る形


    (3) 組織委は3月に海外の観客受け入れを断念
    ⇒ 現在の感染状況はその時よりさらに悪化し、小池都知事が「東京に来るな」というレベル


    (4) 組織委は4月20日、競技場における国内観客の上限数について結論を6月に先送り
    ⇒ 五輪の感染対策が進まず、国民の不安も増すばかり
    ⇒ 国内の移動ですら制限しなければいけない現実を受け止め、今すぐ無観客の方針を固めるべき
    ⇒ ここを決断すれば、ボランティアや医療スタッフの必要数も大幅に縮減できる


    (5) 五輪選手のコーチには会場への入場許可証が発行される
    ・ 練習パートナーは観客扱いとなり、一般人と同じ入場券を手に会場入りする
    ⇒ 東京五輪では海外の観客を入れないことが決定されたため、海外選手の多くは自国のパートナーを連れてくることができない
    ・ 選手の申請などによりパートナーに例外的に入場許可証を発行する措置は考えられるが、今のところその動きはない


    (6) キャンプ地で十分なトレーニングを積めず、試合に臨まなければならない選手も多数出てくる
    ⇒ 地の利がある日本選手に対して、海外の選手は大きなハンデを背負う


    ※IOC (国際オリンピック委員会)  International Olympic Committee
    ※JOC (日本オリンピック委員会)  Japanese Olympic Committee
    ※東京五輪組織委員会〜'14年1月の発足時には50人でスタートしたが、大会直前には3,000人まで拡大する見通し。
    東京都や文部科学省のほか、民間企業からの出向など幅広い人材が大会準備にかかわる




    五輪の再延期はない

    < '21年5月8日 >
    ※4月15日、自民党・二階幹事長は東京五輪について「とても無理だということならスパッとやめなきゃ」と発言。
    五輪中止をにおわせる発言に、メディアは一時ざわついた



    (1) 7月23日の東京五輪の開会式まで、あと2カ月半
    ・ 東京では新型コロナの変異株が猛威を振るい、ワクチン接種は全く進まず
    ・ 政府は東京、大阪、兵庫、京都、愛知、福岡の6都府県に3度目の緊急事態宣言を発出中


    (2) 明確に決まっている事は、五輪の再延期はない
    ・ '22年は北京冬季五輪 (中国 / 2/4〜2/20)とサッカーW杯 (カタール / 11/21〜12/18)がある
    ・ '23年は次のパリ大会 (フランス)まで残り1年で、「4年に1回の祭典」という大会ブランドに大きな傷がつく


    (3) IOCも、日本政府も、組織委も、五輪中止は考えていない
    ・ IOCは東京で五輪中止の前例を作れば、半年後に控える北京冬季五輪の中止も現実味を帯びるので、それだけは避けたい


    (4) 日本側から五輪中止を要請するのも難しい
    ・ IOCと東京都の開催都市契約には、「戦争状態、内乱、ボイコット、参加者の安全が脅かされる場合」に中止できるとある
    ⇒ コロナの感染拡大は、「参加者の安全が脅かされる」事態に該当するが、日本は五輪中止の申し入れができるだけで、最終決定権はあくまでIOC


    ※IOC (国際オリンピック委員会)  International Olympic Committee
    ※東京五輪組織委員会〜'14年1月の発足時には50人でスタートしたが、大会直前には3,000人まで拡大する見通し。
    東京都や文部科学省のほか、民間企業からの出向など幅広い人材が大会準備にかかわる




    IOCが五輪強行開催

    < '21年5月8日 >
    ※感染拡大のリスクを責任放棄して「延期・中止は許さない」と圧力をかけるIOCと、万全の状態からは程遠いのに、
    スケジュール通りの開催に固執する日本政府。もし日本から五輪中止をIOCに申し入れたら・・



    (1) 日本が中止と言い出せば、多額の違約金を支払う必要があるといった噂話があるが、開催都市契約には、そうした条項はない
    ・ 契約書には日本側は補償や損害賠償をIOCに請求する権利を放棄することに加え、
    第三者からの賠償請求や訴訟に応じる義務が生じる、とある

    ⇒ スポンサーなどから損害賠償を請求された場合、IOCは一切の責任を逃れ、日本側が賠償金を負担することに


    (2) 完全にIOC優位の契約
    ・ IOCはNGO (非政府組織)であり、NPO (非営利組織)でもある組織で、世界最大のスポーツ興行主
    ・ この20年間で収入源の放映権料とスポンサー料を3倍超につり上げ
    ⇒ 高額な放映権料を支払う米国のTV局NBCに配慮し、米国で人気の高い競技を同国のプライムタイム (午後20時〜23時)に
    生中継できるよう、開催国の意向を押しのけて競技の開催時間を変更するなど、傲慢な五輪運営を続けている



    (3) IOCは今も五輪を強行開催する姿勢を崩していない
    ・ 多少の犠牲が出ても、とにかく開催できれば、世界中の放送局から多額の放映権料が入ってくる


    (4) IOCが中止を決断するとしたら、世界保健機関 (WHO)が中止の勧告を出した場合
    ・ IOCも、「WHOの判断に従う」と表向きは国際基準に従う姿勢を見せているが、WHOはIOCに遠慮がち
    ⇒ WHOはコロナ禍で大規模イベントをやるかどうかは「当事者が判断すべき」と言い続けている


    (5) 五輪後に日本で感染者が急増する事態になっても、「エビデンスがない」と五輪との関連性を否定
    ・ 現在も多くの国でコロナ患者が増え続け、五輪予選が開かれていない競技がある状況なので、五輪は中止すべき


    ※IOC (国際オリンピック委員会)  International Olympic Committee
    ※WHO (世界保健機関)  World Health Organization
    ※東京五輪組織委員会〜'14年1月の発足時には50人でスタートしたが、大会直前には3,000人まで拡大する見通し。
    東京都や文部科学省のほか、民間企業からの出向など幅広い人材が大会準備にかかわる




    五輪選手の感染対策

    < '21年5月8日 >
    ※組織委の橋本会長は「東京五輪を希望の光が見える舞台に。組織委は安心安全を最優先に皆様をお迎えする」と意気込む


    (1) 五輪選手や関係者は例外的に入国規制を緩和し、空港検疫所で陰性証明書を提示すれば、入国後の隔離は義務づけない方針
    ・ テニスの全豪オープン ('21年2月 / 入国した全選手を2週間ホテルで隔離)に比べれば、かなり緩い防疫体制


    (2) 海外の五輪選手団は入国後、選手村に直接入るか、全国各地の事前キャンプ地 (ホストタウン)へ移動
    ・ 選手村では組織委がIOCと策定した感染対策マニュアル「プレイブック」に沿って選手の行動を管理
    ・ 大会期間中の選手への検査は「最低4日に1回」
    ⇒ 全豪オープンでは全選手に毎日PCR検査を実施。東京五輪の検査体制はかなり緩い


    (3) 十分な検査体制を確保できない自治体では、ホストタウンや事前キャンプ地を辞退するケースも
    ・ 海外の代表選手にとって、時差ボケ解消や気候に慣れるためのトレーニングの場となるのが事前キャンプ地
    ⇒ 住民のコロナ対策で手いっぱいで、キャンプ地返上を申しでる自治体がますます増えるのではないか


    (4) 感染対策のため、選手は試合の4日前に選手村に入り、試合終了の2日後には選手村を離れることを求めている
    ・ 組織委は、大会中のコロナ感染者発生に備え、東京・晴海の選手村から数km離れた位置にある約300室のホテル1棟を借り上げる方針


    ※IOC (国際オリンピック委員会)  International Olympic Committee
    ※東京五輪組織委員会〜'14年1月の発足時には50人でスタートしたが、大会直前には3,000人まで拡大する見通し。
    東京都や文部科学省のほか、民間企業からの出向など幅広い人材が大会準備にかかわる




    '20年3月 五輪1年延期の経緯

    < '21年5月2日 >
    (1) 安倍晋三首相は'20年3月24日夜、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて
    ・ 今夏に予定されていた東京五輪に関し、IOCのバッハ会長と電話で協議し、1年程度延期することで一致
    ⇒ IOCは臨時理事会を開き、五輪の延期を正式に承認。日本政府は来年夏の開催に向けて準備を進める


    (2) 首相はバッハ氏との協議後、「一年程度の延期を軸に検討していただけないかと提案した。バッハ氏会長は
    100%同意するとのお答えだった。東京五輪は遅くとも'21年の夏までに開催することで合意した」と説明

    ⇒ 電話協議には、組織委の森喜朗会長や小池百合子都知事、橋本聖子五輪相らが同席


    (3) 別の政府高官も五輪は来年夏に開催されるとの見通しを示した上で、マラソンを札幌市で行う予定に変更はないと明言


    (4) IOCと組織委は共同声明を発表し「聖火は日本にとどまる。"東京2020"の大会名称は維持する」と明言


    (5) 五輪が戦争で中止になったことは複数回あるが、延期は史上初
    ・ 夏季五輪中止・延期の例
    6回 (1916年) 中止 (ドイツ・ベルリン)
    12回 (1940年) 返上 (日本・東京) ⇒ 中止 (フィンランド・ヘルシンキ)
    13回 (1944年) 中止 (英国・ロンドン)
    32回 (2020年) 延期 (日本・東京)



    ※IOC (国際オリンピック委員会)  International Olympic Committee
    ※JOC (日本オリンピック委員会)  Japanese Olympic Committee
    ※東京五輪組織委員会〜'14年1月の発足時には50人でスタートしたが、大会直前には3,000人まで拡大する見通し。
    東京都や文部科学省のほか、民間企業からの出向など幅広い人材が大会準備にかかわる




    '20年3月 五輪延期・首相発言要旨

    < '21年5月2日 >
    (1) バッハ会長と、あらためて東京五輪の中止はないことを確認
    ・ 開催国として、世界のアスリートが最高のコンディションでプレーでき、観客にとって
    安全で安心な大会とするために、1年程度延期することを軸として検討していただけないかと提案

    ⇒ バッハ会長から100%同意するとの答えをいただいた
    ⇒ 遅くとも'21年夏までに五輪を開催することで合意


    (2) 人類が新型コロナウイルスに打ち勝った証として完全な形で東京五輪を開催するために
    ・ バッハ会長と緊密に連携していくことで一致。日本は開催国としての責任を果たしていく
    ・ 現下の感染症の広がりを見る中、年内の五輪開催は難しく、延期幅を1年程度にした
    ⇒ 遅くとも'21年夏までに五輪を開催することで合意。その目標の上で、会場等の対応について調整していく


    ※IOC (国際オリンピック委員会)  International Olympic Committee
    ※JOC (日本オリンピック委員会)  Japanese Olympic Committee
    ※東京五輪組織委員会〜'14年1月の発足時には50人でスタートしたが、大会直前には3,000人まで拡大する見通し。
    東京都や文部科学省のほか、民間企業からの出向など幅広い人材が大会準備にかかわる




    安倍首相 在任中開催でレガシーへ

    < '21年5月2日 >
    (1) 東京五輪が1年程度延期される見通しになり、安倍首相にとって最大の「レガシー (政治的遺産)」実現が先送りされることに
    ・ 首相は自ら五輪誘致を主導し、政権浮揚にも利用
    ⇒ 今度は一転、史上初めて延期される五輪を無事に開催・運営できるか、開催国の首脳として手腕を問われる


    (2) 首相は3月24日夜のIOC・バッハ会長との電話協議で、1年程度延期を提案する理由を説明
    ・ 「2年後がベストだとの考え方もあるが、'22年になると"2020東京大会"ではなくなる」


    (3) 首相は'21年9月まで自民党総裁任期を残しており、1年程度の延期なら五輪は首相の在任中に行われる
    ・ 首相は誘致段階から五輪に絡めて政治的な発信をしてきた
    ・ 首相の経済政策「アベノミクス」も五輪による好景気を当て込んできた


    (4) '13年9月のIOC総会での招致演説では、東京電力福島第一原発事故について「状況はコントロールされている」と主張
    ⇒ 汚染水が海に流出を続けていたにもかかわらず、震災復興の実績として国際社会に訴えた


    (5) '16年のリオ五輪閉会式には、スーパーマリオの姿で登場し、東京五輪の成功に向けて先頭に立つ姿勢をアピール
    ・ 直接関係のない改憲に関しても「'20年を新しい憲法が施行される年にしたい」と'17年に主張
    ⇒ これまで政権にとっていいことずくめだった五輪の開催に向け、難しいかじ取りを迫られる局面に


    (6) 1年以内に新型コロナ感染が終息しなければ、五輪を「完全な形」では開催できなくなる
    ⇒ 中止や再延期の恐れもある


    ※IOC (国際オリンピック委員会)  International Olympic Committee
    ※JOC (日本オリンピック委員会)  Japanese Olympic Committee
    ※東京五輪組織委員会〜'14年1月の発足時には50人でスタートしたが、大会直前には3,000人まで拡大する見通し。
    東京都や文部科学省のほか、民間企業からの出向など幅広い人材が大会準備にかかわる




    五輪延期・調整は難航必至

    < '21年5月2日 >
    (1) 33競技で約600人規模になる見通しだった東京五輪の日本選手団
    ・ すでに個人種目を中心に約100人が代表に内定していたが、安倍首相とIOC・バッハ会長が
    1年程度の延期検討で一致したことで、大幅な調整の見直しを迫られる

    ⇒ 代表選考が再考される可能性もある中、選手は自国開催の舞台に上がることを信じて練習


    (2) 東京五輪の延期で組織委は競技日程や会場、輸送など運営計画を全面的に練り直すことに
    ・ いずれも自治体や関係団体との協議が不可欠で、新たな費用負担も生じ、調整は難航必至
    ・ 首都高速道路の料金を変動させる「ロードプライシング」などの輸送対策も競技日程の変更に伴い白紙に


    (3) 五輪は開会式前の7月22日、福島県営あづま球場で行われるソフトボールを皮切りに、8月9日まで全33競技を実施する計画
    ・ 選手や競技団体の多くは、既に五輪後の国際大会などの中長期的な日程が固まっている
    ⇒ 予選や代表選考をやり直した上で、改めて各国・地域のトップ選手を集めるのは困難との見方も


    (4) 会場を巡り、組織委は東京都に集中させた招致段階の計画をコスト削減のために変更
    ・ 東京都のほか、1道8県の広域で実施することにしており、延期に伴い地元自治体との再協議が必須
    ・ 会場確保のためにプロ野球やJリーグ、施設側と再び折衝することになるが「同じ場所を全て使える保証はない」


    (5) 追加分が生じる大会経費は組織委、都、国が分担する総額1兆3,500億円を上回ることは確実で、新たな費用をどこが負担するかが焦点に


    (6) 組織委は「共生社会」の実現に向け、五輪とパラリンピックを一体で運営する方針を掲げてきた
    ⇒ 五輪の延期により、国際パラリンピック委員会も連動して日程の再考を迫られる


    ※IOC (国際オリンピック委員会)  International Olympic Committee
    ※JOC (日本オリンピック委員会)  Japanese Olympic Committee
    ※東京五輪組織委員会〜'14年1月の発足時には50人でスタートしたが、大会直前には3,000人まで拡大する見通し。
    東京都や文部科学省のほか、民間企業からの出向など幅広い人材が大会準備にかかわる




    五輪総経費 3兆円超

    < '21年4月28日 >
    ※招待時に総経費は約7,300億円と見積もられていたが、最終的な総経費はその4倍に達する見込み


    (1) 五輪は肥大化し、今や世界的な大都市でしか開催できない状況
    ⇒ 立候補都市は減少傾向にあり、IOCは危機感を募らせる


    (2) うたい文句だった「コンパクトな大会」には程遠い状況
    ・ 五輪を巡る国の支出が、1兆600億円に上るとの試算を会計検査院が公表
    ・ 東京都は1兆4,100億円、組織委は6,000億円を負担する
    ⇒ 合計で大会の総経費は3兆円を超える


    (3) 総経費は、開催に直結する「大会経費」と道路整備などの「大会関連経費」に分けられる
    ・ 特に膨張を続けるのが「大会関連経費」
    ・ 国は'19年までの7年間で2,197億円の予算を計上したが、会計検査院は他にも関連事業があると判断
    ・ 今回の調査では340事業が対象とされた


    (4) 「大会関連経費」かどうか、国と会計検査院との間で見解が分かれているものもある
    ・ 水素社会実現に向けた燃料電池産業車両の導入補助や、地域の農産物や食文化を映像化して海外に発信する取り組みの支援など
    ・ 五輪は国家事業として準備が進められている
    ⇒ その機会に乗じて各府省庁から数々の事業が申請されたのではないか


    (5) 国立競技場の後利用にも不安材料
    ・ 完成した国立競技場は、民間業者に運営権を売却する計画の策定が先送りに
    ⇒ 業者の目途が立たない場合、所有者の日本スポーツ振興センターが管理しなければならない (財源のスポーツ振興くじは売上が低下中)


    (6) 東京五輪の開催経費 第4版 ('19年12月)
    ・ 総額 1兆3,500億円
    組織委 6,030億円 東京都 5,970億円 国 1,500億円


     


    (7) 東京五輪の開催経費 第5版 ('20年12月)
    ・ 総額 1兆6,440億円 (+2,940億円)
    組織委 7,210億円 (+1,180億円) 東京都 7,020億円 (+1,050億円) 国 2,210億円 (+710億円)


     


    (8) コロナウイルスで1年延期されたことに伴い多額の費用が追加
    ・ 延期前の開催経費1兆3,500億円に、追加経費やコロナ対策費計2,940億円追加


    ※IOC (国際オリンピック委員会)  International Olympic Committee
    ※東京五輪組織委員会〜'14年1月の発足時には50人でスタートしたが、大会直前には3,000人まで拡大する見通し。
    東京都や文部科学省のほか、民間企業からの出向など幅広い人材が大会準備にかかわる




    組織委員会理事の顔触れ

    < '21年4月20日 >
    東京2020組織委員会理事 サイト (1)

    ※森喜朗会長の女性蔑視発言を巡り、会長を解職する権限を持つ組織委の全理事34人は誰も辞任求めず
    理事会は会長の選定や解職を決議する権限を持つ。理事には国や都の幹部や議員、スポーツ団体の幹部や
    元著名選手、経済界の代表者らが就任している。名誉会長〜御手洗冨士夫 (日本経済団体連合会名誉会長)



    ※会長1人
    (1) 森喜朗 (元首相 / 元会長) ⇒ 橋本聖子 (元五輪相 / 現会長)


    ※副会長7人
    (2) 遠藤利明 (元五輪相 / 副会長)    (3) 津賀一宏 (パナソニック社長 / 副会長)
    (4) 河野一郎 (日本アンチ・ドーピング機構顧問 / 副会長)   (5) 山下泰裕 (日本オリンピック委員会会長 / 副会長)


    (6) 山脇康 (国際パラリンピック委員会理事 / 副会長)   (7) 多羅尾光睦 (東京都副知事 / 副会長)
    (8) 荒木田裕子 (元バレーボール選手 / 副会長)


    ※事務総長1人
    (9) 武藤敏郎 (組織委事務総長 / 事務総長)


    ※副事務総長1人
    (10) 布村幸彦 (元文科省局長 / 副事務総長)


    ※理事35人
    (11) 松本正義 (関西経済連合会 / 理事)   (12) 秋元康 (作詞家 / 理事)
    (13) 麻生泰 (麻生セメント会長 / 理事)    (14) 泉正文 (日本スポーツ協会副会長 / 理事)


    (15) 王貞治 (福岡ソフトバンクホークス会長 / 理事)    (16) 河野雅治 (日本政府代表中東和平担当特使 / 理事)
    (17) 小山有彦 (都議 / 理事)   (18) 高島直樹 (都議 / 理事)


    (19) 高橋治之 (コモンズ会長 / 理事)   (20) 田嶋幸三 (日本サッカー協会会長 / 理事)
    (21) 田中理恵 (元体操選手 / 理事)    (22) 谷本歩実 (元柔道選手 / 理事)


    (23) 豊田周平 (トヨタ紡織会長 / 理事)   (24) 中村倫治 (都局長 / 理事)
    (25) 中森邦男 (日本障がい者スポーツ協会日本パラリンピック委員会参事 / 理事)   (26) 成田真由美 (水泳選手 / 理事)


    (27) 蜷川実花 (写真家 / 理事)    (28) 馳浩 (衆院議員 / 理事)
    (29) 東村邦浩 (都議 / 理事)   (30) 室伏広治 (スポーツ庁長官 / 理事)


    (31) ヨーコ・ゼッターランド (日本スポーツ協会常務理事 / 理事)   (32) 横川浩 (日本陸上競技連盟会長 / 理事)
    (33) 渡辺守成 (国際オリンピック委員会委員 / 理事)


    組織委の新任女性理事12人
    理事45人のうち女性19人⇒女性理事の比率42%に
    ※組織委は'21年3月3日、評議員会を開催し、理事の人数の上限を35名から45名に変更
    新たにシドニー五輪女子マラソン金メダリストの高橋尚子氏ら12名を理事に選任


    (34) 大日方邦子 (日本パラリンピアンズ協会会長 / 理事)   (35) 斎木尚子 (日本ラグビー協会理事 / 理事)
    (36) 佐々木かをり (イー・ウーマン社長 / 理事)   (37) 白石弥生子 (東京都障碍者スポーツ協会会長 / 理事)


    (38) 白波瀬佐和子 (東京大教授 / 理事)   (39) 高橋尚子 (日本オリンピック委員会理事 / 理事)
    (40) 芳賀美津枝 (登別アシリの会代表 / 理事)   (41) 林いづみ (弁護士 / 理事)


    (42) 日比野暢子 (桐蔭横浜大教授 / 理事)   (43) 籾井圭子 (日本オリンピック委員会常務理事 / 常務理事)
    (44) 矢野晴美 (国際医療福祉大教授 / 理事)   (45) 來田享子 (中京大教授 / 理事)


    ※IOC (国際オリンピック委員会)  International Olympic Committee
    ※JOC (日本オリンピック委員会)  Japanese Olympic Committee
    ※東京五輪組織委員会〜'14年1月の発足時には50人でスタートしたが、大会直前には3,000人まで拡大する見通し。
    東京都や文部科学省のほか、民間企業からの出向など幅広い人材が大会準備にかかわる




    「森氏辞めて」言えぬ忖度

    < '21年4月16日 >
    ※東京五輪組織委員会の森喜朗会長 (83)の女性蔑視発言への世論の怒りが高まっても、組織委幹部は慰留し、
    政権内からも辞任を求める声が起きない。発言は問題だと認めながら、なぜ森氏を「余人をもって代えがたい」というのか



    (1) 衆院当選14回を重ねた森氏は'12年の衆院選に立候補せず、政界を引退して10年近くたつ
    ・ かつて自らが率いた自民党の派閥「清和政策研究会 (清和研)」を中心に、なお影響力を保持


    (2) 森氏は国会議員時代、自民党で幹事長、政調会長、総務会長の3役すべてを歴任し、'00年4月に首相に就任
    ・ 当時から失言癖が指摘され、在任は1年ほどだったが、むしろ退陣後に存在感を発揮
    ・ 第二次安倍政権の発足時は国会議員でなくなっていたが、組織委会長を引き受けたり、
    北方領土問題を巡ってロシアのプーチン大統領と面会を重ねたりした



    (3) 森氏以降、清和研出身の首相が小泉氏安倍氏福田氏と3人誕生し、在任期間が合わせて15年以上に及んだ
    ・ 最大派閥の会長として小泉氏の「後見役」を演じ、人脈を生かして党内ににらみを利かせ、政権を支えた


    (4) 森氏の会長続投を支持する菅内閣の萩生田文科相や橋本五輪相も清和研所属で、若手時代から目をかけていた
    ・ 旧文部相を務めた文教族としての立場も健在


    (5) 日本のスポーツ界で森氏は絶大な影響力を持つ
    ・ '05年から首相経験者として初めて日本体育協会 (現日本スポーツ協会)会長に就き、3期6年務めた
    ・ 日本ラグビー協会の会長としては、'19年のラグビーW杯日本大会の招致に成功
    ⇒日本のスポーツ界は、多くの利害調整や重鎮への忖度が行われ、裏のすり合わせで着地点が決まる


    (6) 東京五輪の招致では、'16年の招致に失敗して'20年の招致に後ろ向きな石原慎太郎知事を説得
    ・ 招致活動では広い人脈を駆使し、スポーツ界だけでなく政官財の各界をつないだ「オールジャパン」の態勢を作った
    ・ 独自ルートで海外のロビー活動も繰り広げ、東京への支持を取り付けた


    (7) コロナ禍が続く中での聖火リレー、観客の有無、大会の簡素化など難題が控える
    ・ 引き続き政官財の各界、地方自治体、スポーツ界、IOCとの連携が欠かせない


    ※IOC (国際オリンピック委員会)  International Olympic Committee
    ※東京五輪組織委員会〜'14年1月の発足時には50人でスタートしたが、大会直前には3,000人まで拡大する見通し。
    東京都や文部科学省のほか、民間企業からの出向など幅広い人材が大会準備にかかわる




    絶大な影響力を誇る森喜朗氏

    < '21年4月16日 >
    '69年 / 衆院初当選
    '83年 / 文部相
    '91年 / 自民党政調会長


    '92年 / 通産相
    '93年 / 党幹事長
    '95年 / 建設相


    '96年 / 党総務会長
    '98年 / 党幹事長 / 清和研会長 (〜'00年 & '01年〜'06年)
    '00年 / 首相 (〜'01年)


    '05年 / 日本体育協会会長 (現・日本スポーツ協会) (〜'11年) / 日本ラグビー協会会長 (〜'15年)
    '12年 / 政界引退
    '14年 / 東京五輪組織委員会会長 (〜'21年2月)


    ※IOC (国際オリンピック委員会)  International Olympic Committee
    ※東京五輪組織委員会〜'14年1月の発足時には50人でスタートしたが、大会直前には3,000人まで拡大する見通し。
    東京都や文部科学省のほか、民間企業からの出向など幅広い人材が大会準備にかかわる




    東京五輪のスポンサー 80社

    < '21年3月24日 >
    東京五輪のスポンサー 80社 オフィシャルサイト (1) & オフィシャルサイト (2)

    国内スポンサー68社との契約は'20年12月末で終了したが、組織委は1年の契約延長を正式発表


    @ 「TOPスポンサー (ワールドワイドパートナー)」世界の14社 (IOCと契約 / 協賛金は数百億〜1,000億円規模)

    (1) コカ・コーラ (飲料)  (2) Airbnb (民宿サービス)  (3) アリババ集団 (オンラインモール)

    (4) Atos (情報技術)  (5) ブリヂストン (タイヤ)   (6) ダウケミカル (化学製品)



    (7) GE (エネルギー)  (8) インテル (半導体)  (9) OMEGA (時計)

    (10) パナソニック (白物家電)   (11) P&G (家庭用品)  (12) サムスン電子 (無線通信機器)


    (13) トヨタ自動車 (自動車)   (14) ビザ (クレジットカード)


    A 「ゴールドパートナー」15社 (組織委と契約)

    (1) アサヒビール (ビール)  (2) アシックス (スポーツ用品)  (3) キヤノン (カメラ)

    (4) エネオス (石油)  (5) 東京海上日動 (損害保険)  (6) 日本生命 (生命保険)



    (7) NEC (情報通信)  (8) NTT (通信サービス)   (9) 野村証券 (証券)

    (10) 富士通 (情報通信)  (11) みずほ銀行 (銀行)   (12) 三井住友銀行 (銀行)

    (13) 三井不動産 (不動産開発)  (14) 明治 (乳製品)   (15) リクシル (住宅設備)



    B 「オフィシャルパートナー」32社 (組織委と契約)

    (1) 味の素 (調味料)  (2) アース製薬 (家庭用殺虫剤)  (3) EFエデュケーションファーストジャパン (語学)

    (4) air weave (寝具)  (5) キッコーマン (調味料)  (6) 近畿日本ツーリスト (旅行)

    (7) JTB (旅行)  (8) CISCOシステムズ合同会社 (ネットワーク)  (9) セコム (セキュリティー)



    (10) ANA (旅客航空)   (11) ALSOK (セキュリティー)  (12) 大日本印刷 (印刷)

    (13) ダイワハウス (建設)  (14) 東京ガス (ガス)  (15) 東京メトロ (旅客鉄道)

    (16) TOTO (水回り備品)  (17) 東武トップツアーズ (旅行)  (18) TOPPAN (印刷)



    (19) 成田国際空港 (空港運営)   (20) 日清食品 (カップ麺)   (21) 日本郵便 (郵便)

    (22) 日本空港ビルデング (羽田空港運営)  (23) JAL (旅客航空)   (24) JR東日本 (旅客鉄道)

    (25) 久光製薬 (医薬品)  (26) 三菱電機 (総合電機)  (27) ヤマト運輸 (物流)



    (28) リクルート (人材サービス)   (29) 読売新聞 (新聞)   (30) 朝日新聞 (新聞)

    (31) 日経新聞 (新聞)   (32) 毎日新聞 (新聞)



    C 「オフィシャルサポーター」19社 (組織委と契約)

    (1) AOKI (紳士服)  (2) Aggreko (仮設電源)  (3) ECC (語学)

    (4) EY Japan (監査)  (5) KADOKAWA (出版)  (6) GOOGLE (IT)

    (7) コクヨ (文具)  (8) 清水建設 (建設)  (9) 田中貴金属グループ (貴金属)



    (10) テクノジム (フィットネス機器)  (11) 乃村工藝社 (空間創造)  (12) パーク24 (駐車場)

    (13) パソナグループ (人材派遣)   (14) ボストンコンサルティンググループ (戦略コンサルティング)

    (15) 丸大食品 (食肉加工食品)  (16) モリサワ (文字・フォント)  (17) ヤフー (IT)



    (18) 産経新聞 (新聞)   (19) 北海道新聞 (新聞)


    ※IOC (国際オリンピック委員会)  International Olympic Committee
    ※東京五輪組織委員会〜'14年1月の発足時には50人でスタートしたが、大会直前には3,000人まで拡大する見通し。
    東京都や文部科学省のほか、民間企業からの出向など幅広い人材が大会準備にかかわる




    東京五輪のスポンサー構造

    < '21年3月24日 >
    (1) 東京五輪の1年延期が決まったことを受け、スポンサー契約を結んでいる企業も対応を迫られる
    ・ 広告・宣伝戦略の見直しが避けられない。追加費用が発生する可能性も


    (2) 五輪スポンサーは、協賛金を払い、五輪のロゴマークを使って自社商品をPRしたり、
    五輪にちなんだグッズなどの関連商品を販売したりしている企業

    ・ 大会の模様は各国で放映されるため、企業イメージの向上につなげる狙い


    (3) 最高位の「TOPスポンサー (ワールドワイドパートナー)」は1業種1社
    ・ トヨタ自動車、パナソニック、ブリヂストンを含む世界の14社がIOCと長期契約を結んでいる
    ・ トヨタなど3社は2024年まで。協賛金は数百億〜1,000億円規模


    (4) 延期の影響が大きいのが、TOPスポンサー以外の企業
    ・ 組織委と契約を結び、日本国内でロゴマークを使った広告・宣伝が認められている


    (5) 金額によって3ランクに分けられ、「ゴールドパートナー」にはキヤノン、NEC、アサヒビールなど15社、
    「オフィシャルパートナー」が32社、「オフィシャルサポーター」が21社

    ・ 可能な広告活動が異なり、ランクが上がるほどPRの機会は多くなる
    ・ 各社は今後、販売促進のスケジュールや予算を大幅に見直した結果、追加のコスト負担を余儀なくされる


    (6) 「TOPスポンサー (ワールドワイドパートナー)」世界の14社 (IOCと契約 / 協賛金は数百億〜1,000億円規模)
    ・ コカ・コーラ、アリババ集団、インテル、サムスン電子、ビザ、
    ブリヂストン、パナソニック、トヨタ自動車など世界14社



    (7) 「ゴールドパートナー」15社 (組織委と契約)
    ・ アサヒビール、アシックス、キヤノン、日本生命保険、NTT、
    富士通、三井住友フィナンシャルグループ 明治、リクシルなど15社



    (8) 「オフィシャルパートナー」32社 (組織委と契約)
    ・ 味の素、JTB、全日本空輸、東京ガス、日本郵便など32社


    (9) 「オフィシャルサポーター」21社 (組織委と契約)
    ・ コクヨ、清水建設など21社


    ※IOC (国際オリンピック委員会)  International Olympic Committee
    ※東京五輪組織委員会〜'14年1月の発足時には50人でスタートしたが、大会直前には3,000人まで拡大する見通し。
    東京都や文部科学省のほか、民間企業からの出向など幅広い人材が大会準備にかかわる




    聖火リレーの開始は3月25日

    < '21年3月20日 >
    (1) 東京五輪の開会式まで4カ月
    ・ コロナウイルスが拡大する中、開催に反対する世論が強まっている
    ・ 政府や東京都、組織委は開催の可否を根本的に問い直す時


    (2) 一般市民へのワクチン接種開始も5月頃とされ、五輪開催への不安は増幅
    ・ 海外でも感染状況が深刻な国は多く、参加選手を決める予選が行えるか不透明
    ・ 不参加を唱える国が出ることも予想される


    (3) 政府や都、組織委は「人類がウイルスに打ち勝った証に」と主張
    ・ 「満員の競技場で全競技を行い、多くの観光客を入国させる」という最善プランに固執したことが、不安を招いた一因


    (4) 1万人超の選手、約8万人のボランティア、多くの観衆が計30日間、複雑に行動する場面に対応不可能
    ・ 1年延期とコロナ禍が重なり、ボランティアと医療スタッフを確保できるか不明
    ・ 観客の入場制限の有無も今春まで結論を先送り


    (5) 限定的な規模の大会となりチケット収入が減れば大会収支は悪化
    ・ 観光客が来日しなければ、経済効果も乏しく、無観客ならチケット収入はゼロ


    (6) 中止する場合は約3,000億円の追加支出は抑えられる
    ・ 支出済みの約1兆3,000億円の開催経費、新設施設は意義を失う
    ・ 特需を当て込む観光や警備業界なども打撃を受ける


    ※IOC (国際オリンピック委員会)  International Olympic Committee
    ※東京五輪組織委員会〜'14年1月の発足時には50人でスタートしたが、大会直前には3,000人まで拡大する見通し。
    東京都や文部科学省のほか、民間企業からの出向など幅広い人材が大会準備にかかわる




    五輪経費 1兆6,440億円

    < '21年3月20日 >
    (1) 東京五輪の開催経費
    ・ 組織委と東京都は、総額1兆6,440億円とした予算計画第5版を公表 ('20年12月22日)


    (2) 東京五輪の開催経費 第4版 ('19年12月)
    ・ 総額 1兆3,500億円
    組織委 6,030億円 東京都 5,970億円 国 1,500億円


     


    (3) 東京五輪の開催経費 第5版 ('20年12月)
    ・ 総額 1兆6,440億円 (+2,940億円)
    組織委 7,210億円 (+1,180億円) 東京都 7,020億円 (+1,050億円) 国 2,210億円 (+710億円)


     


    (4) コロナウイルスで1年延期されたことに伴い多額の費用が追加
    ・ 会場の仮設などの整備で、プレハブの一時撤去再設置の費用730億円が増え、3,890億円

    運営に関わるオペレーション
    ・ 選手村の維持管理や競技備品の保管費540億円が加わり、1,930億円。コロナ対策には960億円を充てる


    (5) 延期前の開催経費1兆3,500億円に、追加経費やコロナ対策費計2,940億円追加
    ・ 予算計画の分担額は組織委が7,210億円、都が7,020億円、国が2,210億円


    (6) 組織委の収入総額は昨年末の第4版から910億円増の7,210億円
    ・ スポンサー収入の増加分や、延期や中止に備えて加入していた損害保険で得る約500億円など


    (7) 国内スポンサー68社との契約は'20年12月末で終了
    ・ 組織委は1年の契約延長を正式発表


    (8) マラソンと競歩の会場が札幌に移転されたことによる追加費用
    ・ IOCが20億円程度を負担


    ※IOC (国際オリンピック委員会)  International Olympic Committee
    ※東京五輪組織委員会〜'14年1月の発足時には50人でスタートしたが、大会直前には3,000人まで拡大する見通し。
    東京都や文部科学省のほか、民間企業からの出向など幅広い人材が大会準備にかかわる




    呪われたオリンピック

    < '21年3月14日 >
    (1) 東京都の猪瀬直樹知事が、5,000万円授受問題の責任を取って辞職 / ('13年12月19日)
    ⇒参議院議員を辞職した舛添要一氏が'14年2月に新たな都知事に当選

    (2) 膨張する大会経費削減のためバスケットボール、バドミントン、セーリングの3競技の会場建設を中止 / ('14年11月19日)
    ⇒バスケットボールのさいたまスーパーアリーナでの実施など既存施設に変更し、約2,000億円を圧縮

    (3) 総工費が当初の1,625億円から2,520億円まで膨張したことへの批判を受けて、安倍首相がザハ・ハディド氏
    デザインの新国立競技場建設計画を白紙撤回
    / ('15年7月17日)
    ⇒同12月に隈研吾氏のデザインが採用された。総工費を1,569億円に抑えた


    (4) ベルギーの劇場ロゴに似ていると盗作の疑いが指摘された佐野研二郎氏デザインの大会エンブレムを、
    発表から2カ月で組織委が白紙撤回
    / ('15年9月1日)
    ⇒あらためて公募して'16年4月に野老朝雄氏の「組市松紋」に決定

    (5) 政治資金の公私混同疑惑などが問題となっていた東京都の舛添要一知事が辞職 / ('16年6月21日)
    ⇒同7月31日に小池百合子氏が都知事選で圧勝して知事に就任

    (6) 開催費用を検証する小池百合子都知事肝いりの「都政改革本部」が、ボート・カヌーのスプリント会場
    「海の森水上競技場」など3会場の建設中止を含めた見直しを提案
    / ('16年9月29日)
    ⇒結局、12月までにコストを削減して3会場とも計画通り新設することに


    (7) 日本オリンピック委員会 (JOC)の竹田恒和会長が、五輪招致を巡る不正疑惑で
    フランス当局から収賄容疑で捜査を受けたことが判明
    / ('19年1月)
    ⇒竹田会長は6月に任期満了で退任し、柔道の五輪金メダリスト、山下泰裕会長が就任

    (8) 桜田義孝・五輪担当大臣が辞任 / ('19年4月10日)
    ⇒「オリンピック憲章を読んでいない」「池江璃花子の白血病にがっかりしている」など配慮を欠く
    発言が続き、最後は議員のパーティーでの「震災からの復興以上に大事なのが○○さん」の発言が致命傷に


    (9) IOCが酷暑のレースを避けるため、マラソンと競歩の札幌移転計画を公表 / ('19年10月16日)
    ⇒開催都市の東京都は反発したが、IOCと組織委、都などの協議で11月に2種目の札幌開催が正式決定


    (10) 新型コロナウイルスの世界的な感染拡大を受けて、安倍首相とIOCバッハ会長の直接電話会談で東京大会延期で一致 / ('20年3月24日)
    ⇒安倍首相は「遅くとも来年夏までに」と1年以内の開催を明言。'21年7月23日開幕が決定

    (11) 組織委員会の森喜朗会長が同3日のJOC評議会で「女性がたくさん入る理事会は時間がかかる」などと女性蔑視発言
    ⇒国内はもとより国際社会などからも批判が殺到したことを受けて辞任 / ('21年2月11日)

    (12) 女性蔑視発言で会長を辞任した森喜朗氏の後任に五輪相だった橋本聖子氏を選出 / ('21年2月18日)
    ⇒五輪相を辞任し、組織委会長に就任した橋本氏の後任に、丸川珠代元五輪相を登用


    ※IOC (国際オリンピック委員会)  International Olympic Committee
    ※JOC (日本オリンピック委員会)  Japanese Olympic Committee
    ※東京五輪組織委員会〜'14年1月の発足時には50人でスタートしたが、大会直前には3,000人まで拡大する見通し。
    東京都や文部科学省のほか、民間企業からの出向など幅広い人材が大会準備にかかわる




    東京五輪を巡る一連の動き (2)

    < '21年3月14日 >
    '13年9月 / IOC総会で東京大会の開催決定
    '13年12月 / 医療グループからの現金授受問題で猪瀬直樹都知事が辞職。舛添要一氏が後任に


    '14年6月 / 建設費高騰で、東京都がバスケットボール会場新設を取りやめるなどの会場計画見直しを表明


    '15年7月 / 新国立競技場の建設費高騰で、建設計画を見直し。国際コンペでデザインを再募集
    '15年9月 / 盗用疑惑が浮上した大会エンブレムを組織委が撤回。翌年4月に新エンブレムが決定


    '16年6月 / 政治資金の私的流用問題などで舛添都知事が辞職。小池百合子氏が後任に
    '16年9月 / 都の調査チームが水泳など都内3会場の整備計画見直し案を提示。
            都、国、組織委、IOCの4者会談などを経て、現行計画の縮減案でまとまった


    '19年3月 / 東京大会招致に関する不正疑惑でフランス当局の捜査対象となった
            日本オリンピック委員会の竹田恒和会長が退任を表明。山下泰裕氏が後任に
    '19年4月 / 失言問題で桜田義孝五輪相が事実上の更迭
    '19年10月 / IOCが五輪マラソン、競歩の札幌移転計画を発表。翌月、正式決定


    '20年3月 / 新型コロナウイルスの感染拡大で、東京大会の1年延期が決定
    '20年8月 / 持病の悪化を理由に安倍首相が辞任を表明
    '20年12月 / 開閉会式の簡素化を巡り、狂言師の野村萬斎さんが率いる演出チームが解散


    '21年2月 / 組織委の森会長が「女性がたくさん入っている理事会は時間がかかる」などと発言
    '21年2月 / 女性蔑視発言で会長を辞任した森喜朗氏の後任に五輪相だった橋本聖子を選出


    ※IOC (国際オリンピック委員会)  International Olympic Committee
    ※JOC (日本オリンピック委員会)  Japanese Olympic Committee
    ※東京五輪組織委員会〜'14年1月の発足時には50人でスタートしたが、大会直前には3,000人まで拡大する見通し。
    東京都や文部科学省のほか、民間企業からの出向など幅広い人材が大会準備にかかわる




    東京五輪を巡る主なトラブル

    < '21年3月13日 >
    (1) IOC総会で東京大会の開催決定 / ('13年9月)

    (2) 医療グループからの現金授受問題で猪瀬直樹都知事が辞職。舛添要一氏が後任に / ('13年12月)

    (3) 建設費高騰で、東京都がバスケットボール会場新設を取りやめるなどの会場計画見直しを表明 / ('14年6月)


    (4) 新国立競技場の建設費高騰で、建設計画を見直し。国際コンペでデザインを再募集 / ('15年7月)

    (5) 盗用疑惑が浮上した大会エンブレムを組織委が撤回。翌年4月に新エンブレムが決定 / ('15年9月)

    (6) 政治資金の私的流用問題などで舛添都知事が辞職。小池百合子氏が後任に / ('16年6月)


    (7) 都の調査チームが水泳など都内3会場の整備計画見直し案を提示。
    都、国、組織委、IOCの4者会談などを経て、現行計画の縮減案でまとまった
    / ('16年9月)

    (8) 東京大会招致に関する不正疑惑でフランス当局の捜査対象となった
    日本オリンピック委員会の竹田恒和会長が退任を表明。山下泰裕氏が後任に
    / ('19年3月)

    (9) 失言問題で桜田義孝五輪相が事実上の更迭 / ('19年4月)


    (10) IOCが五輪マラソン、競歩の札幌移転計画を発表。翌月、正式決定 / ('19年10月)

    (11) 新型コロナウイルスの感染拡大で、東京大会の1年延期が決定 / ('20年3月)

    (12) 持病の悪化を理由に安倍首相が辞任を表明 / ('20年8月)


    (13) 開閉会式の簡素化を巡り、狂言師の野村萬斎さんが率いる演出チームが解散 / ('20年12月)

    (14) 組織委の森会長が「女性がたくさん入っている理事会は時間がかかる」などと発言 / ('21年2月)

    (15) 女性蔑視発言で会長を辞任した森喜朗氏の後任に五輪相だった橋本聖子氏を選出 / ('21年2月)


    ※IOC (国際オリンピック委員会)  International Olympic Committee
    ※JOC (日本オリンピック委員会)  Japanese Olympic Committee
    ※東京五輪組織委員会〜'14年1月の発足時には50人でスタートしたが、大会直前には3,000人まで拡大する見通し。
    東京都や文部科学省のほか、民間企業からの出向など幅広い人材が大会準備にかかわる




    東京五輪を巡る一連の動き (1)

    < '21年3月13日 >
    '13年9月 / 国際オリンピック委員会 (IOC)総会で東京五輪・パラリンピックが決定。
            安倍晋三首相は東京電力福島第一原発事故の影響について「アンダーコントロールにある」と説明
    '13年12月 / 東京都の猪瀬直樹知事が辞職を表明


    '14年1月 / 大会組織委員会が発足。森喜朗元首相が会長に就任


    '15年7月 / 17日、五輪メイン会場となる新国立競技場の計画を白紙に
    '15年7月 / 24日、大会エンブレム発表。盗用疑惑が拡大し、使用中止に


    '18年12月 / 招致買収疑惑で日本オリンピック委員会 (JOC)の竹田恒和会長がフランス当局から聴取


    '19年3月 / JOCの竹田会長が退任表明
    '19年11月 / 暑熱対策で、マラソン・競歩の開催地が札幌に移転


    '20年3月 / 24日、東京五輪の1年程度の延期が決定
    '20年8月 / 安倍首相が辞意を表明


    '21年2月 / 3日、森会長がJOCの臨時評議員会で「女性がたくさん入る理事会は時間がかかる」と蔑視発言
            4日、「不適切な発言だった」と謝罪し、発言を撤回。辞任は否定
    '21年2月 / 12日、大会組織委の森会長が辞任を表明

    '21年2月 / 18日、女性蔑視発言で会長を辞任した森喜朗氏の後任に五輪相だった橋本聖子氏を選出。
            五輪相を辞任し、組織委会長に就任した橋本氏の後任に、丸川珠代元五輪相を登用


    ※IOC (国際オリンピック委員会)  International Olympic Committee
    ※JOC (日本オリンピック委員会)  Japanese Olympic Committee
    ※東京五輪組織委員会〜'14年1月の発足時には50人でスタートしたが、大会直前には3,000人まで拡大する見通し。
    東京都や文部科学省のほか、民間企業からの出向など幅広い人材が大会準備にかかわる




    招致の旗振り役4人 全員不在

    < '21年3月13日 >
    @大会の開催が決まってから8年。開幕まで半年を切った段階で東京五輪組織委のトップが退いた
    ⇒トラブルは相次ぎ、招致から深く関わってきた中心人物は全員表舞台を去った


    A2013年9月。東京大会開催が決まった国際オリンピック委員会 (IOC)総会で、安倍晋三首相は
    東京電力福島第一原発事故について「状況はコントロールされている」と言い切った

    ⇒当時は汚染水漏れが起き、海への流出も懸念される中でのアピールに批判も起きた


    B'15年7月、ザハ・ハディド氏デザインの新国立競技場の建設計画が白紙に
    ・同月には公式エンブレムが発表されたが、ベルギーの劇場のロゴマークと酷似していたことが判明


    C'18年12月、五輪招致を巡る買収疑惑で、日本オリンピック委員会 (JOC)の竹田恒和会長がフランス当局から聴取を受けた
    ⇒竹田氏は潔白を主張するも、'19年3月に退任表明


    Dそれから1年後、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、五輪の延期が決定
    ・その後、安倍氏が自らの病気を理由に9月に首相を辞任


    E今回の森氏に加え、竹田氏、延期を決断した安倍氏、そして金銭受領問題で'13年12月に任期途中で辞職した猪瀬直樹東京都知事
    ⇒大会招致を導き、旗振り役だった者は全員、当時の肩書のまま、東京五輪を迎えることができなかった


    F招致に成功してからは森氏を先頭に、安倍氏、竹田氏と走ってきた。
    これで東京五輪を最初から知る人が全員いなくなり、大会の責任の所在も分からなくなった



    ※IOC (国際オリンピック委員会)  International Olympic Committee
    ※JOC (日本オリンピック委員会)  Japanese Olympic Committee
    ※東京五輪組織委員会〜'14年1月の発足時には50人でスタートしたが、大会直前には3,000人まで拡大する見通し。
    東京都や文部科学省のほか、民間企業からの出向など幅広い人材が大会準備にかかわる




    米国TV局NBCの都合

    < '21年3月10日 >
    @五輪はアスリートが主役の世界最大の商業イベント
    開催都市、テレビ局、スポンサー企業など様々な関係者の利害が絡み合っている


    A五輪は米国のTV局の都合で左右
    米国・秋〜フットボール、バスケットボールなど人気スポーツが始まるので、TV局の放送日程がとれない
    ⇒米国フットボール、ヨーロッパサッカーなど、放映スケジュールが詰まっているため放送局が納得しない
    ⇒秋開催の可能性無し〜大口スポンサー米国TV局の意向には逆らえない



    Bスポーツの人気度という観点から見れば、五輪競技はメジャーとは言えず、4年に1回だから希少性
    があるが、欧米のメジャースポーツを押しのけるほどではない

    IOCがなぜ夏場を選んだか・・
    ⇒商業上の理由=テレビ放映の収入確保のため



    C五輪の商業化がスタートした'84年のロス五輪以降、ほとんど夏場に日程が設定
    夏場は欧米のメジャースポーツシーズンと重ならない
    米国フットボール (9月第1週から始まる) 米国バスケットボール (10月の最終週から始まる)
    ヨーロッパのサッカー主要リーグ (8月中旬から始まる)

    ⇒主要スポーツが夏場を避けていて、夏場はスポーツに向いていないから、 五輪は夏場を選ばざるを得ない


    ※IOC (国際オリンピック委員会)  International Olympic Committee
    ※NBC (アメリカ合衆国の三大ネットワークのひとつ)  National Bradcasting Company
    ※NBA (バスケットボール)  National Basketball Association
    ※NFL (フットボール)  National Football League
    ※NHL (アイスホッケー)  National Hockey League
    ※MLB (ベースボール)  Major League Baseball



    五輪競技〜東京郊外エリア

    < '21年2月28日 >
    五輪史上最多の33競技・339種目が42の競技会場で開催される東京オリンピック。
    開催期間は'21年7月22日〜8月8日の19日間


    競技・種別
    会場 / 価格帯


    (23) サッカー (2種目)
    札幌ドーム (北海道札幌市豊平区) & 宮城スタジアム (宮城県宮城郡利府町)
    & 茨城カシマスタジアム (茨城県鹿嶋市神向寺) & 埼玉スタジアム2002 (埼玉県さいたま市緑区)
    & 横浜国際総合競技場 (神奈川県横浜市港北区) & 東京スタジアム (東京都調布市西町)
    & オリンピックスタジアム (新宿区霞ヶ丘町) / 2,500円〜67,500円

    ※男子には23歳以下という年齢制限があるため、オーバーエイジ枠3名を加えつつ、
    現在は世界の若手スター選手のお披露目、活躍の場となっている。出場は男子16チーム、女子は12チーム



    (24) ゴルフ (2種目)
    霞ヶ関カンツリー倶楽部 (埼玉県川越市笠幡) / 7,000円〜10,000円
    ※'16年リオ大会で112年振りに復活。1ラウンド18ホールで構成され、4日間で4ラウンド
    計72ホールをプレーし、合計の打数が少ない順に上位に


    (25) バスケットボール (4種目)
    さいたまスーパーアリーナ (埼玉県さいたま市中央区) / 3,000円〜108,000円
    ※Bリーグの人気や八村塁のNBA入り、21年振りとなる男子の自力W杯出場など明るい話題で注目が高まる。
    10分1クォーター×4、40分という試合時間


    バスケットボール (3×3)
    青海アーバンスポーツパーク (江東区青海) / 3,000円〜18,000円
    ※世界中のストリートでプレーされている3人制バスケ3on3に世界共通の統一ルールを設けた、
    今大会からの新種目。1試合は10分



    (26) セーリング (10種目)
    江の島ヨットハーバー (神奈川県藤沢市江の島) / 3,000円〜5,500円
    ※風・海面・潮など刻々と変化する自然を読みコースを決定する判断力と戦略がポイント

    (27) 自転車競技 (22種目)
    BMXフリースタイル
    有明アーバンスポーツパーク (江東区有明) / 2,500円〜10,000円
    ※ストリート発祥。'80年代から競技として定着

    BMXレーシング
    有明アーバンスポーツパーク (江東区有明) / 3,000円〜12,500円
    ※オートバイのモトクロスからアメリカで誕生したBMX

    マウンテンバイク
    伊豆MTBコース (静岡県伊豆市大野) / 5,000円
    ※起伏に富んだコースで行われるマウンテンバイク

    ロード
    武蔵野の森公園 (調布市西町) & 富士スピードウェイ (静岡県駿東郡小山町) / 3,500円〜5,500円
    ※道路で行われるロードレース

    トラック
    伊豆ベロドローム (静岡県伊豆市大野) / 4,000円〜14,500円
    ※すり鉢状傾斜がついた1周250mのトラックで行われるトラックレース


    (28) 射撃 (15種目)
    ライフル
    陸上自衛隊朝霞訓練場 (練馬区大泉学園町) / 2,500円〜5,500円
    ※ライフル射撃にはライフル銃とピストルを使う種目があり、固定された標的を撃ち、中心に近いほど高得点に

    クレー
    陸上自衛隊朝霞訓練場 (練馬区大泉学園町) / 2,500円〜5,500円
    ※空中に放たれる標的 (クレー)を散弾銃で撃ち抜くクレー射撃



    五輪競技〜追加競技

    < '21年2月28日 >
    五輪史上最多の33競技・339種目が42の競技会場で開催される東京オリンピック。
    開催期間は'21年7月22日〜8月8日の19日間


    競技・種別
    会場 / 価格帯


    (29) 野球 (追加競技)
    福島あづま球場 (福島県福島市佐原) & 横浜スタジアム (神奈川県横浜市中区) / 4,000円〜67,500円
    ※出場国6カ国で戦う。'24年パリ大会では正式種目から外れる。
    国民的スポーツの自国開催に、メダルの期待が高まる


    ソフトボール (追加競技)
    福島あづま球場 (福島県福島市佐原) & 横浜スタジアム (神奈川県横浜市中区) / 2,500円〜25,500円
    ※開催都市提案の追加種目として、金獲得の'08年北京大会以来の復帰。12年越しの連覇に期待


    (30) 空手 (追加競技)
    形・組手
    日本武道館 (千代田区北の丸公園) / 3,500円〜12,800円
    ※空手発祥国の日本は地元開催での初披露、メダルラッシュに向け着実に強化を重ねている

    (31) スケートボード (追加競技)
    パーク・ストリート
    青海アーバンスポーツパーク (江東区青海) / 4,000円〜11,500円
    ※ストリートカルチャーの中で根強い人気を誇るスケートボードが、競技として初採用


    (32) スポーツクライミング (追加競技)
    青海アーバンスポーツパーク (江東区青海) / 3,000円〜12,500円
    ※スピード、ボルダリング、リードの3種目の総合成績で競う。日本はボルダリングでは、
    W杯国別ランキングで6年連続1位を誇る強豪国


    (33) サーフィン (追加競技)
    釣ヶ崎海岸サーフィンビーチ (千葉県長生郡一宮町) / 3,000円
    ※日本は'18年世界選手権と世界Jr.選手権で団体1位を獲得。地の利を生かして上位を狙う



    五輪競技〜湾岸エリア

    < '21年2月24日 >
    五輪史上最多の33競技・339種目が42の競技会場で開催される東京オリンピック。
    開催期間は'21年7月22日〜8月8日の19日間


    競技・種別
    会場 / 価格帯


    (11) 水泳 (49種目)
    競泳
    東京アクアティクスセンター (江東区辰巳) / 5,800円〜108,000円
    ※世界選手権で日本競泳史上最多の金メダルを獲得した瀬戸大也選手。妻は元飛込選手の馬淵優佳さん

    飛込
    東京アクアティクスセンター (江東区辰巳) / 3,500円〜30,500円
    ※様々な回転とひねりを組み合わせた姿勢の美しさ、水しぶきの少なさが採点基準

    アーティスティックスイミング
    東京アクアティクスセンター (江東区辰巳) / 4,000円〜45,000円
    ※「シンクロナイズド (同調した)」の表現がふさわしくないとの指摘を受け名前を変えてから初の五輪。
    音楽に合わせて水中で様々な演技を行い、技の完成度や表現の美しさを競う


    水球
    東京辰巳国際水泳場 (江東区辰巳) / 3,000円〜18,000円
    ※選手は試合中、水深2mあるプール底に一度も足をつけられず、
    体を水面に上げ1時間近くボールを追い続けることから、強靭な肉体が必須


    マラソンスイミング
    お台場海浜公園 (港区台場) / 3,500円〜5,500円
    ※海や川など自然を舞台に10kmを泳ぎ抜く、約2時間の耐久レース


    (12) 体操 (18種目)
    体操競技
    有明体操競技場 (江東区有明) / 4,000円〜72,000円
    ※過去には10点満点で点数を競っていたが、'06年から技の難しさ、演技の完成度の合計を争う上限のない得点方式に

    新体操
    有明体操競技場 (江東区有明) / 4,000円〜36,000円
    ※フープ、ボール、クラブ、リボンの順に4種類を自在に操り音楽に合わせて演技し、芸術性を競う

    トランポリン
    有明体操競技場 (江東区有明) / 5,500円〜16,000円
    ※競技時間は1人約20秒とごくわずか


    (13) バレーボール (4種目)
    有明アリーナ (江東区有明) / 4,000円〜54,000円
    ※ロンドン大会以来のメダルを目指す女子日本代表チーム。女子の決勝は閉会式当日

    ビーチバレーボール
    潮風公園 (品川区東八潮) / 3,500円〜45,000円
    ※広いコートを2人で守って攻める。砂上で行うアメリカ発祥のビーチ競技


    (14) テニス (5種目)
    有明テニスの森 (江東区有明) / 4,000円〜54,000円
    ※'18年に全米オープン優勝を果たし、日本人初となる四大大会シングルス優勝の大坂なおみ選手に期待

    (15) レスリング (18種目)
    フリースタイル・グレコローマン
    幕張メッセAホール (千葉県千葉市美浜区) / 4,000円〜45,000円
    ※上半身のみ攻撃できるグレコローマンスタイルと、下半身も攻めていいフリースタイルがあり、
    男子は両方を、女子はフリースタイルのみを実施



    (16) フェンシング (12種目)
    幕張メッセBホール (千葉県千葉市美浜区) / 3,000円〜11,500円
    ※剣の駆け引きに加え、頭脳戦、心理戦も勝敗に大きく影響。フルーレ、エペ、サーブルの3種目がある

    (17) トライアスロン (3種目)
    お台場海浜公園 (港区台場) / 4,000円〜8,000円
    ※水泳、自転車、長距離走の順で3種目を1人で行う「鉄人レース」


    (18) アーチェリー (5種目)
    夢の島公園アーチェリー場 (江東区夢の島) / 3,000円〜7,000円
    ※70m先にある円はCDとほぼ同じで、的の中心の黄色い円を射抜けば10点

    (19) テコンドー (8種目)
    幕張メッセAホール (千葉県千葉市美浜区) / 3,000円〜9,500円
    ※前蹴り、横蹴り、回し蹴りなど多彩な技を繰り出し、ヒットした部分や技による得点を競う


    (20) ホッケー (2種目)
    大井ホッケー競技場 (品川区八潮) / 2,500円〜10,000円
    ※片面しか使えないスティックで、野球の硬球とほぼ同じ硬さのボールをゴールへと運ぶ

    (21) ボート (14種目)
    海の森水上競技場 (江東区青海) / 3,000円〜9,500円
    ※「いかに速く」を目指す究極のチームワーク


    (22) カヌー (16種目)
    スラローム
    カヌー・スラロームセンター (江戸川区臨海町) / 3,000円〜10,000円
    ※水の流れを読み、技術で制するスラローム

    スプリント
    海の森水上競技場 (江東区青海) / 3,000円〜9,500円
    ※ダイナミックなパドルさばきで魅せるスプリント



    五輪競技〜都心部エリア

    < '21年2月20日 >
    五輪史上最多の33競技・339種目が42の競技会場で開催される東京オリンピック。
    開催期間は'21年7月22日〜8月8日の19日間


    競技・種別
    会場 / 価格帯



    開会式・閉会式
    オリンピックスタジアム (新宿区霞ヶ丘町) / 12,000円〜300,000円
    ※開会式と閉会式はともに20時にスタート。開会式の入場行進は発祥国のギリシャを先頭に、開催国の日本は最後に入場する


    (1) 陸上競技 (48種目)
    トラック&フィールド
    オリンピックスタジアム (新宿区霞ヶ丘町) / 3,000円〜130,000円
    ※2大会連続でメダルの期待がかかる男子4×100m決勝は8月7日に

    マラソン
    札幌大通公園 (札幌市中央区) / 無料
    ※女子は8月2日に、男子は五輪最終日の9日開催。暑さ対策で早朝6時スタート

    競歩
    札幌大通公園 (札幌市中央区) / 無料
    ※男子は50kmと20km、女子は20kmで行われる


    (2) 卓球 (5種目)
    東京体育館 (渋谷区千駄ヶ谷) / 3,500円〜36,000円
    ※張本、石川などのメダルが期待されるシングルス決勝は7月30日、31日に行われる

    (3) バドミントン (5種目)
    武蔵野の森総合スポーツプラザ (東京都調布市飛田給) / 4,000円〜45,000円
    ※'12年ロンドン大会では中国が全種目で金メダルを獲得


    (4) ラグビー (2種目)
    東京スタジアム (東京都調布市西町) / 2,500円〜25,500円
    ※ポジションの別なく全員がトライを狙う7人制ラグビー

    (5) 柔道 (15種目)
    日本武道館 (千代田区北の丸公園) / 4,000円〜54,000円
    ※体重別に男女とも1階級ずつ、毎日金メダリストが誕生する。日本のメダルラッシュが期待される


    (6) ボクシング (13種目)
    国技館 (墨田区横綱) / 未定
    ※リオ大会より男子はヘッドギアなしで実施。女子は着用して競技を行う

    (7) ウエイトリフティング (14種目)
    東京国際フォーラム (千代田区丸ノ内) / 2,500円〜12,800円
    ※バーベルは自分の体重の3倍以上。パワー以外にスピードやテクニックも重要


    (8) 馬術 (6種目)
    ※速さの「障害」、優雅さの「馬場」、タフな「総合」

    馬場馬術
    馬事公苑 (世田谷区上用賀) / 3,000円〜16,000円

    総合馬術
    馬事公苑 (世田谷区上用賀) & 海の森クロスカントリーコース (江東区青梅) / 3,000円〜16,000円

    障害馬術
    馬事公苑 (世田谷区上用賀) / 3,000円〜16,000円


    (9) ハンドボール (2種目)
    国立代々木競技場 (渋谷区神南) / 3,500円〜20,000円
    ※開会式翌日から最終日まで16日間の長丁場

    (10) 近代五輪 (2種目)
    東京スタジアム (東京都調布市西町) & 武蔵野の森総合スポーツプラザ (東京都調布市飛田給) / 2,500円〜4,000円
    ※体力、精神力、集中力が問われる過酷さ。1日で5種目を競う「キング・オブ・スポーツ」



    米国TV局NBC

    < '21年2月7日 >
    @米国〜五輪で最も大きな影響力を持つ
    ・IOCの最高位スポンサー14社のうち半数は米国に本社を置く

    ・米国TV局NBC
    ⇒五輪開催の決定権を持つIOCに巨額の放映権料を支払う


    ANBCとオリンピック
    ・'64年に日本で行われた東京大会で初めてオリンピックの放映権獲得

    ・'88年に大韓民国で行われたソウル大会以降の夏季オリンピックと、'02年に米国で行われたソルトレークシティ大会以降の
    冬季オリンピックの全てのオリンピック大会を米国内において独占放送


    ⇒NBCがIOCに支払う放映権料が巨額であるため、NBCの意向がオリンピックの大会運営や各競技の
    開始時間を左右することが度々あり出場選手から批判



    Bオリンピック「スポーツの祭典」⇒単なる巨大な「スポーツ興行」へと変化
    ・TVの放映権料という金の卵を産む鶏の存在がIOCを支えた


    CIOCの最も重要な放送パートナー・米国NBC、延期という見通しには悲観的
    ⇒オリンピックが米国バスケット・フットボールのシーズンとかぶるような事態はマイナス


    Dテレビ放映権料〜IOCの総収入は、'13年〜16年の4年間で57億ドル。その7割を占める収益柱がテレビ放映権料
    ⇒米大手テレビ局・NBCは最も多い契約金をIOCに支払っており、五輪の開催スケジュールを左右するほどの発言力を持っている


    ※NBC (アメリカ合衆国の三大ネットワークのひとつ)  National Bradcasting Company
    ※IOC (国際オリンピック委員会)  International Olympic Committee



    米国4大スポーツ

    < '21年2月7日 >
    @MLB (ベースボール) ANBA (バスケットボール) BNFL (フットボール) CNHL (アイスホッケー)

    @MLB (ベースボール)
    30チーム 162試合 (4月〜9月 / プレーオフ10月〜)



    ANBA (バスケットボール)
    30チーム 82試合 (10月〜翌年4月 / プレーオフ6月〜)



    BNFL (フットボール)
    30チーム 82試合 (10月〜翌年4月 / プレーオフ6月〜)



    CNHL (アイスホッケー)
    32チーム 16試合 (9月第2週〜翌年1月第1週まで17週間で16試合 / プレーオフ2月〜)



    ※MLB (ベースボール)  Major League Baseball
    ※NBA (バスケットボール)  National Basketball Association
    ※NFL (フットボール)  National Football League
    ※NHL (アイスホッケー)  National Hockey League
    ※IOC (国際オリンピック委員会)  International Olympic Committee
    ※NBC (アメリカ合衆国の三大ネットワークのひとつ)  National Bradcasting Company



    東京五輪1年延期 / '20年9月

    < '21年2月7日 >
    @新型コロナの影響で五輪が延期
    ・誰も予想しなかった史上初の事態、新型コロナの影響で、東京五輪1年延期
    ⇒'20年3月に発表された新たな開催日程は、オリンピックが'21年7月23日〜8月8日。
    パラリンピックは'21年8月24日〜9月5日



    A延期による追加経費は数千億円
    ・大会の準備・運営を担う組織委員会の職員3,800人の継続雇用の人件費負担

    ・'20年9月末には組織委の入居するビルの契約が満了するため、別のビルを貸借して引っ越さなければならない
    ⇒追加費用は組織委員会、東京都、国、IOCで分担
    ⇒東京五輪のスリム化が検討されている


    Bコロナ禍が長引けば、'21年開催も危ぶまれる
    ・参加者数の大幅抑制や関連イベントの圧縮を行えば、五輪で
    来日する観光客を見込んでいた旅行業界やホテル業界にとっては痛打


    ・開催準備に要するコスト増に加え、32兆円ともいわれる経済波及効果が抑制されれば、
    完全に当てが外れてしまう



    Cトヨタ自動車〜自動車メーカーとして初めて1業種1社限定の最高位スポンサー (TOP)契約をIOCと締結
    ⇒世界中で五輪を冠した宣伝ができる。契約金は莫大だが、次世代車を訴求する好機


    ※五輪〜32兆3,179億円 (東京五輪開催に伴う経済波及効果)
    万博〜2兆円 (万博開催に伴う経済波及効果)


    ※電通顧問・高橋治之〜五輪マネーの裏を知る「ドン」だったが最近ではご意見番としてメディアに
    出ることも多く、開催の行方に関する氏の発言に注目



    ※NBC (アメリカ合衆国の三大ネットワークのひとつ)  National Bradcasting Company
    ※IOC (国際オリンピック委員会)  International Olympic Committee



    五輪後の景気が懸念 / '19年9月

    < '21年2月2日 >
    @'20年の東京五輪開催まで1年を切った
    ・五輪競技施設は予定通り完成、最終準備段階へ

    ・史上最多の33競技339種目が行われ、経済効果も東京都だけで約20兆円、全国で約32兆円
    ⇒選手村や競技施設が集まる臨海地区と都心を結ぶはずだった環状2号線は五輪に
    間に合わないものの、新国立競技場は'19年11月、選手村も12月に予定通り竣工する見通し



    A開催期間中の道路や公共交通の大混雑は、暑さ対策とともに悩みの種
    ・'19年7月から9月にはラッシュ時間帯に選手や観客がスムーズに会場に
    移動できるように、官民共同での大規模な交通規制実験を実施



    B五輪後の起爆剤として大阪万博への期待が高まる
    ・五輪後の景気後退も懸念。そんな中で'18年11月、'25年万博の開催地が大阪に決定
    ⇒5年に一度の大型万博だけに、政府としては五輪終了後の景気後退リスクを軽減する一大イベントと位置づける


    ※東京五輪大会ボランティア〜会場案内、競技運営サポート、大会関係者の移動サポートに従事するボランティア。
    応募総数は約20万人を超え、日本国籍以外の人の応募も3割以上



    ※IOC (国際オリンピック委員会)  International Olympic Committee



    経済波及効果32兆円 / '18年9月

    < '21年2月2日 >
    @'20年の東京オリンピック開幕までいよいよ2年を切った
    ・都心では競技施設や訪日外国人客の増加を見込んだホテルの建設が佳境を迎えている

    ・競技施設や再開発が本格化。'19年春からのチケット販売、東京都以外の地方自治体も五輪がもたらす経済効果に期待


    A東京都の試算によれば、東京五輪開催に伴う経済効果は東京都だけで約20兆円、さらに全国的には約32兆円に上る
    ・競技施設の整備や大会観戦などの直接的な効果だけでなく、投資や消費の機運拡大といった効果も期待される


    B積み残された課題もある。大会選手や観客、大会運営スタッフなど、各競技施設や宿泊施設までの輸送体制
    ・選手村や競技施設の集まる臨海地区と都心を繋ぐはずだった環状2号線は、開通が五輪後に延期
    ⇒周辺の公共交通機関が貧弱な競技施設も多く、輸送能力のパンクが懸念される


    C五輪後は反動減で経済成長が鈍化した国が多い
    ・大会後の景気後退リスクにも警戒が必要。過去の五輪開催都市の経済成長を振り返ると、多くの都市で五輪後の成長率が鈍化

    '64 東京 / '68 メキシコシティ / '72 ミュンヘン
    '76 モントリオール / '84 ロス / '88 ソウル

    '92 バルセロナ / '96 アトランタ / '00 シドニー
    '04 アテネ / '08 北京 / '12 ロンドン / '16 リオ


    ⇒五輪を契機に整備したインフラや制度などの「レガシー」を生かせるかがカギ


    ※大会・都市ボランティア〜競技会場や選手村の運営を支援する大会ボランティアと、空港や駅、観光地で
    観光客を案内する都市ボランティアがある。前者は組織委員会が8万人、後者は東京都が3万人以上を目標に掲げている



    ※IOC (国際オリンピック委員会)  International Olympic Committee



    東京五輪開催までの日程

    < '21年1月28日 >
    '13年9月 /  '20年東京五輪・パラリンピックの開催決定

    '14年1月 / 森喜朗元首相を委員長とする大会組織委員会が設立

    '15年2月 / 大会開催基本計画を国際オリンピック委員会に提出


    '16年8月 / 事前キャンプ候補地の公表

    '16年8月 /  リオデジャネイロ五輪 (8月5日〜21日)

    '16年9月 / リオデジャネイロパラリンピック (9月7日〜18日)


    '17年夏 / 大会マスコットを発表

    '18年 / 東京五輪のボランティア募集を開始

    '18年2月 /  平昌 (ピョンチャン)冬季五輪 (2月9日〜25日)


    '19年5月 / チケットの抽選販売

    '19年7月〜9月 / 交通輸送実験実施

    '19年秋以降 / チケットの先着順販売

    '19年11月 /  新国立競技場竣工

    '19年12月 / 選手村竣工


    '20年3月 /  聖火リレー開始

    '20年夏 / 選手団が全国各地で事前キャンプ

    '20年7月 /  東京五輪 (7月24日〜8月9日)

    '20年9月 / 東京パラリンピック (8月25日〜9月6日)


    ※IOC (国際オリンピック委員会)  International Olympic Committee



    再開発の工事加速 / '17年9月

    < '21年1月28日 >
    @'20年東京オリンピック開催に向けた準備が本格化
    ・競技施設や追加5競技が決定 (野球/ソフトボール ・ 空手 ・ スケートボード ・ スポーツクライミング ・ サーフィン)

    ・競技施設の建設が始まり、各国選手団の事前合宿も続々決定。再開発やインフラ整備も加速

    ・新規施設や選手村の建設に加え、都心各地でデベロッパーなどが主導する街づくりが進む



    A東京都は、開催が決まった'13年から大会10年後の30年までの経済効果を全国で32兆円、
    雇用創出効果を全国で194万人と試算

    ・特に恩恵を受けるのが建設業とサービス業
    ⇒波及効果を五輪閉幕後も持続させるには、スポーツ振興や外国人集客の維持など、
    ソフト面でのレガシーを残せるかがカギ



    B開催経費問題は、施設整備や警備のコストの洗い出しや負担割合をめぐる協議が前進
    ・組織委員会予算 ('16年末時点)に基づく概算1兆3,850億円のうち、
    都と組織委員会が各々6,000億円、国が1,500億円を支出することで合意

    ・残り350億円は都以外の関係自治体と協議を継続



    C虎ノ門と汐留を結ぶ環状2号線の開通遅延問題も未解決
    ⇒ルート上にある築地市場の解体が豊洲移転延期の余波で遅れている。
    選手村や競技施設の集まる臨海地区への円滑なアクセスをどう確保するかが課題



    ※IOC (国際オリンピック委員会)  International Olympic Committee



    競技会場の建設本格化 / '16年9月

    < '21年1月27日 >
    @リオデジャネイロから旗を引き継ぎ、大会開幕まで4年を切った東京五輪
    ・ '16年度後半からは競技会場の建設も本格化。インフラ整備やホテルの改修工事など、各業界で準備が加速

    ・ 東京五輪関連の建設投資や訪日外国人客の増加により、'20年までの経済効果は25兆〜30兆円に達する見込み

    ⇒会場施設の整備は'17〜'19年がピークに。インバウンド需要や関連グッズの売り上げも期待される


    A建設業界では新設する競技会場の発注が進み、大手ゼネコンを中心に繁忙が続く
    ⇒施設整備がピークを迎える'17年以降は現場の技能労働者不足が深刻化。
    開催までに工事を着実に実施するためにも、官民が連携して人材確保に取り組むことが課題


    ※新国立競技場〜大会のメインスタジアムで、開会式などが行われる。建設費用が膨張した前計画案は撤回し、
    再コンペで大成建設などのチーム案に決定。建設費は約1,490億円、'19年11月に完成予定


    ※施設見直し〜新設する会場施設の整備費は建設費高騰や見積もりの甘さで当初の予定より大幅に膨らむ見通し。
    既存施設の活用などで計画を見直し費用縮減を図る。都と組織委員会、国の3者で負担割合の協議も進めている



    B大会期間中は国内外から多くの観光客が集まるため、ホテル業界などではインバウンド需要も期待される
    ⇒首都圏では大型ホテルの建て替えが相次ぐほか、環状道路や五輪会場周辺を通る路線・駅の整備計画など、
    大会開催までの完成を目指したビッグプロジェクトが進行


    Cスポーツ用品やアパレル業界なども恩恵を受ける
    ⇒公式エンブレムのプリントTシャツや大会マスコットをはじめとする関連グッズの売り上げ効果


    D大会開催の決定以降、東京都知事が政治資金問題で2代続けて途中辞職
    ⇒都政の混乱が大会準備に与える影響が懸念されている

    (1) 猪瀬直樹 ('12年12月18日〜'13年12月24日 / 1期)
    (2) 舛添要一 ('14年2月11日〜'16年6月21日 / 1期)
    (3) 小池百合子 ('16年8月2日〜'20年7月30日 & '20年7月31日〜現職 / 2期)



    ※東京オリンピック競技大会組織委員会〜大会開催に向けた準備を進めるため、'14年1月に発足。
    国や組織委員会と連携しながら約230人の職員が競技施設の整備などの準備作業に当たっている


    ※都市ボランティア〜東京五輪で訪れた外国人観光客などに空港や駅で観光・交通案内を行う。
    書類審査や面接を行い、1万人以上を集める予定。東京都が'18年夏ごろから募集を始める



    ※IOC (国際オリンピック委員会)  International Olympic Committee



    決定権は国際オリンピック委員会 (IOC)

    < '21年1月27日 >
    @日本で56年ぶりに夏季五輪開催
    '64年東京五輪 ('64年10月10日開会〜10月24日閉会)
    '20年東京五輪 ('20年7月24日開会〜8月9日閉会)


    A'13年9月 東京オリンピック開催決定
    (1) IOC (国際オリンピック委員会 / 会長・バッハ)
    (2) 東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会 (会長・森喜朗)
    (3) JOC (日本オリンピック委員会 / 会長・山下泰裕)
    (4) 東京都 (小池百合子都知事)
    (5) 安倍政権 (遠藤利明五輪相〜丸川珠代〜鈴木俊一〜桜田義孝〜鈴木俊一〜橋本聖子五輪相)
    (6) 菅政権 (橋本聖子五輪相)


    B五輪開催の決定
    大会組織委員会にも開催都市にも開催国の政府にもなし 決定権は国際オリンピック委員会 (IOC)のバッハ会長
    ⇒予定通り準備する姿勢を示しつつ、WHOの助言に従うと表明 (1) 中止 (2) 無観客開催 (3) 延期


    C開催時期=立候補都市の招致の段階で決定
    ⇒国際オリンピック委員会 (IOC)が7月15日〜8月31日までの間に設定するという招致段階で決定し、 東京がその前提で立候補


    D五輪の収入
    (1) TV放映権料 (2) スポンサー収入 (3) 入場料収入 (4) 記念グッズの販売収入
    ⇒この中で(1) TV放映権料金は5割程度を占め最重要


    E東京都の契約
    中止となった場合
    組織委員会「あらゆる形式の補償や損害賠償、救済措置などを申し立てる権限もまたそうした補償を受ける権利も失う」
    ⇒東京都は損害についてIOCを訴えることはできない



    ※IOC (国際オリンピック委員会)  International Olympic Committee
    ※JOC (日本オリンピック委員会)  Japanese Olympic Committee
    ※WHO (世界保健機関)  World Health Organization
    ※IF (国際競技連盟)  International Federation
    ※NOC (国内オリンピック委員会)  National Olympic Committee



    東京五輪開催に向け / '15年9月

    < '21年1月27日 >
    @'20年7月、日本で56年ぶりに夏季五輪が開催
    ・ 成熟化した都市インフラを活用した「コンパクトな大会」をテーマに掲げる

    ・ 新設を必要とする競技場建設やインフラ整備に向けた動きが一段と活発化


    ⇒'20年に向け、競技場建設やインフラ整備が徐々に進行。インバウンド需要も重なり企業の動きも活発化


    A東京都の試算によると、五輪開催に伴う雇用誘発数は全国で約15,2万人
    ⇒サービス業や建設業を中心とした直接的な経済効果は約3兆円


    B大会準備に向け、恩恵を受ける企業も増加
    ・ 建設業界は大手ゼネコンを中心に、競技場建設を中心に繁忙が続く見込み

    ・ テロ対策に伴う警備人員や監視カメラの需要も増加

    ・ ホテル業界は五輪開催を前に改装工事を加速



    C東京都の計画によれば、大会開催に伴う収入は約3,000億円
    ⇒そのうち4割をスポンサー収入が占め、テレビ放映権とチケット収入がそれぞれ約2割


    D懸念されるのが、当初計画から大きく変更された、メインスタジアムとなる新国立競技場の建設問題
    ⇒政府は建設費用の膨張で当初案を白紙に戻した。'16年初をメドに業者を選定し、20年春までの完成を目指す


    ※東京オリンピック競技大会組織委員会〜'14年1月の発足時には50人でスタートしたが、大会直前には3,000人まで拡大する見通し。
    東京都や文部科学省のほか、民間企業からの出向など幅広い人材が大会準備にかかわる


    ※大会ボランティア〜'18年から募集を開始。規模は約8万人に上る。観客の席案内、ボールボーイなどの
    競技運営、メダル授与する際のサポート、選手村や競技会場への入出場チェックなど内容は多岐にわたる


    ※追加競技・種目〜開催都市に提案権が与えられている追加競技。野球・ソフトボール、空手、ボウリング、スカッシュ、太極拳
    などが候補に挙がっており、'16年8月に開催される国際オリンピック委員会 (IOC)で正式決定する



    ※IOC (国際オリンピック委員会)  International Olympic Committee
    ※JOC (日本オリンピック委員会)  Japanese Olympic Committee
    ※WHO (世界保健機関)  World Health Organization
    ※IF (国際競技連盟)  International Federation
    ※NOC (国内オリンピック委員会)  National Olympic Committee


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