2013年仏像シリーズ第41作



自己所有 <不動明王像>

   悩み、欲界を輪廻する六道の迷いの世界にあって欲望や執着を断ち切るように導いてくれるのが不動明王で、大日如来の化身とされる。一見恐ろしく見える憤怒の形相は衆生を救済しようとする慈悲の表れである。このように不動明王は私たち人間が持つ欲望、迷いを断ち切ってくれるありがたい仏様である。
 ヨーロッパの経済危機をはじめとして世界的経済の混乱や急激な円高、中国との尖閣諸島をめぐる問題などにより日本の企業は大きな打撃を受け大変厳しい経済状況となっている。高校生や大学生の新卒者の就職難は昨年にも増して一段と厳しくなっている。
 不動明王にすがり、こうした世の中の混乱を少しでも鎮めて欲しいという思いよりこの仏像を選んだ。
 今回の作品はあえて自分で不動明王の仏像を購入しそれを作品とした。高さが90センチほどあり比較的彫りのバランスが良くお顔も良く気に入った仏像である。実際の色はお顔や体は黒く、火炎は赤系であるが金色を基調として仕上げてみた。彫り摺共にまずまずの出来となった。
 今回は作品が完成後12月の8日に父親が他界した為年賀状としては出せなかった。

番外仏像作品(円骼宦@阿弥陀如来座像)