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最新情報

2018/11/16 シリーズ「ゲルの科学」第9講 「ゲル化反応のカスケード理論1」 をリリースしました。長らく中断していたシリーズの再開です。本稿ではゲル化反応に分岐過程カスケード理論を応用するに際して必要な基本概念を,多官能性モノマー単元系の多重架橋反応を中心に説明し,ゲル化点,ゲル分率,平均分子量,分子量分布を導きます。多分散モノマー系や多元系,さらには物理ゲルの熱力学,レオロジーへの応用を目指した導入部に当たります。

2018/10/10 田中研究員は2018年11月28日(水)開催のScience&Technology社主催セミナーで,恒例になりました「高分子を上手にコントロール!“架橋”の基礎と物性制御のコツ」の講義を行います。講義では,化学架橋の導入,物理架橋の生成,架橋とゲル化,ゾル-ゲル転移,ゲルの相図,架橋構造とネットワーク構造,架橋と相分離の干渉,架橋によるレオロジーの変化,などについて基礎に十分時間をかけ,完全理解を目指します。また最近の水溶性高分子・ハイドロゲルの最先端話題も紹介し,受講者自身の課題解決への糸口を探ります。(講師紹介割引(半額)がありますのでご相談下さい。)

 S&Tセミナー



2018/06/30 疎水化高分子電解質水溶液の剪断流下におけるゲル化現象に関する論文がJPSJ(Journal of the Physical Society of Japan)誌に掲載されました。神奈川県産業総合研究所との共同研究で,ゲル化に要する臨界剪断速度が温度・濃度・分子量の関数として得られ,剪断による架橋の形成と構造に関する分子論的な解明が進みました。 JPSJ 87 (2018) 074801 [8 pages].

2018/06/06 田中研究員は2018年7月19日(木)開催のScience&Technology社主催セミナーで「基礎から良くわかる!高分子溶液における相分離,ゲル化のメカニズム」の講義を行うことになりました。高分子溶液の特性,高分子量における極限則とスケーリング則,有機溶媒系のUCST相分離,水溶液系のLCST相分離,架橋とゲル化,ゾル-ゲル転移,相分離とゲル化の干渉,高分子溶液の粘弾性などの解析のための基礎原理の説明に十分時間をかけ,とくに高分子水溶液の相分離とゲル化に関する予測法の開発を目指します。(講師紹介割引がありますのでご相談下さい。)

 S&Tセミナー


2018/04/12 田中研究員は5月22日(火)開催の技術情報協会主催セミナーで「高分子の架橋メカニズムと物性制御,架橋パラメータの解析技術」の講義を行うことになりました。講義では,架橋の発見,化学架橋の導入,物理架橋の生成,両者の共存と変換,架橋とゲル化,ゾルゲル転移,架橋構造,架橋の運動様式,架橋の消滅と再生などについて基礎に十分時間をかけ,新規架橋の開発を目指します。時間的に余裕があれば最近の高度に機能化された架橋ゲルの話題も展望します。(講師紹介割引がありますのでご相談下さい。)

 技術情報協会セミナー


2018/03/03 感熱性高分子ポリイソプロピルアクリルアミドの水/アルコール混合溶媒における共貧溶媒性に関する論文がLangmuir誌に掲載されました。東海大学理学部との共同研究で,5~30℃での完全な3元相図が得られ,協同的な水和とメタノール和の競合理論により分子論的な解明が進みました。 Langmuir 34 (2018) 3003-3009.

2018/01/08 田中研究員は2月21日(水)開催のR&D主催セミナーで「高分子架橋入門」の講義を行うことになりました。講義では,化学架橋の導入,物理架橋の生成,両者の変換,架橋とゲル化,ゾルゲル転移,架橋構造,架橋の運動様式,消滅と再生などについて基礎に十分時間をかけ,完全理解を目指します。時間的に余裕があれば最近の最先端話題も展望します。(講師紹介割引がありますのでご相談下さい。)

 R&Dセミナー


2017/11/03 田中研究員は2017年12月19日(火)開催のScience&Technology社主催セミナーで「高分子を上手にコントロール!“架橋”の基礎と物性制御のコツ」の講義を行うことになりました。講義では,化学架橋・物理架橋の導入,架橋とゲル化,ゾル-ゲル転移,架橋構造とネットワーク構造,架橋と相分離,架橋によるレオロジーの変化,などについて基礎に十分時間をかけ,完全理解を目指します。また最近の水溶性高分子・ハイドロゲルの最先端話題も紹介し,受講者自身の課題解決への糸口とします。(講師紹介割引(半額)がありますのでご相談下さい。)

 S&Tセミナー


2017/10/06 感熱性高分子ポリイソプロピルアクリルアミドの水溶液に関する最近の研究発展の解説が日本膜学会会誌に掲載されました。単一鎖のコイル-グロビュール転移から多鎖の相分離とゲル化,共貧溶媒性,塩析塩溶効果などを含む総括的なレビューになっています。 膜 42 (2017) No.5 186-190

2017/07/15 シリーズ「ゲルの科学」第8講 「ゲルのブラウン運動III---高分子ネットワークのブラウン運動---」 を大幅の遅れでアップロードしました。本講では任意の時間依存性のある変形下での高分子ネットワークのブラウン運動を架橋点のブラウン運動と平均位置の変化に注目して解くことが主眼です。架橋点のランジバン方程式から応力を導出し,粘弾性の3次元マクスウェル模型を分子論的に導出しました。さらに,動的光散乱強度のミクロな計算をしています。長い数式が多いので今回の原稿もsingle column形式になっています。

2017/07/08 東海大学理学部物理学科の講義「連続体の力学」のレポート問題・解答は ここにあります。各自downloadして下さい。

2017/04/20 日本膜学会・ハイドロゲルシンポジウムでの発表は以下の通りです:
(2017年5月27日 早稲田大学西早稲田キャンパス)田中文彦「感熱性高分子水溶液の相分離・ゲル化・レオロジー」

2017/02/16 ゲルの弾性を考えているうちに昔のことを思い出したので 「久保亮五著『ゴム弾性』のこと」を書いてみました。この分野の後進の方のお役に立てば幸いです。

2017/02/10 「高分子の架橋とゲル化」に関する講義ノートをアップロードしました。講義は3部から構成されています.右列の対応部分をクリックするとダウンロードできます.

2017/01/13 シリーズ「ゲルの科学」第7講 「ゲルのブラウン運動II---高分子鎖のブラウン運動---」 を2ヶ月遅れでアップロードしました。本講では任意の時間依存性のある剪断流下でのラウス鎖の運動を厳密に解くことが主眼です。鎖のランジバン方程式から直接セグメントの分布関数を導出し,粘弾性,誘電緩和,動的光散乱,流動複屈折などに応用しています。通常のテキストとは全く異なり,Fokker-Planck方程式を経ません。長い数式が多いので今回の原稿はsingle column形式になっています。

2016/12/10 田中研究員は2017年1月31日(木)開催のScience&Technology社主催セミナーで「高分子を上手にコントロール!“架橋”の基礎と物性制御のコツ」の講義を行うことになりました。講義では,化学架橋・物理架橋の導入,架橋とゲル化,ゾル-ゲル転移,架橋構造とネットワーク構造,架橋と相分離,架橋によるレオロジーの変化,などについて基礎に十分時間をかけ,完全理解を目指します。また最近の水溶性高分子・ハイドロゲルの最先端話題も紹介し,受講者自身の課題解決への糸口とします。(講師紹介割引(半額)がありますのでご相談下さい。)

 S&Tセミナー


2016/11/25 日本接着学会・次世代接着材料研究会の例会での発表は以下の通りです:
(2016年11月18日 東京)中尾俊夫「多官能分子の重合反応における重合度分布の理論解析」

2016/10/20 中尾研究員は合成樹脂技術協会から長年の学術活動(カスケード理論の開発)により「ネットワークポリマー功労賞」を受賞しました。

2016/10/02 シリーズ「ゲルの科学」第6講 「ゲルのブラウン運動I---ブラウン運動の基礎---」 をアップロードしました。本講では球形粒子のブラウン運動について最近の非整数階微分ランジバン方程式について基本的な事柄を説明し,後方流による遅延効果,粘弾性媒質中の抵抗記憶効果に応用しました。後者はブラウン運動の変位を動的光散乱法で測定し,媒質の粘弾性を調べるミクロレオロジー分野の発展に関係しています。非整数階微分を使ったMaxwellモデル,Voigtモデルも紹介し,Cole-Cole則との関係を議論しました。

2016/09/08 シリーズ「ゲルの科学」第5講 「ゲル化に要する時間」 をアップロードしました。不可逆ゲル化反応(化学ゲル),可逆ゲル化反応(物理ゲル)の違いに留意して凝集の運動論的方程式を解くことにより,ゲル化時間を温度,濃度の関数として表しました。結果を実験と比較することで,効率の良いゲル化法を探索しました。

2016/07/03 シリーズ「ゲルの科学」第4講 「混合溶媒と選択吸着II」 をリリースしました。協同水和にもとづいて,タンパク質の溶媒置換による変性の問題と,感熱高分子PNIPAMの共貧溶媒性・再帰転移の問題を統合した視点からレビューしています。

2016/06/15 シリーズ「ゲルの科学」第3講 「混合溶媒と選択吸着I」 をリリースしました。あまりに長くなるので,今回は非水混合溶媒中の高分子やゲルに話題を限りました。水溶液系混合溶媒については次回の続編IIで詳述する予定です。

2016/06/15 高分子学会第65回年次大会での発表は以下の通りです:
(2016年5月25日 神戸)中尾俊夫・首藤靖幸・和泉篤士・柴山充弘「熱硬化性樹脂前駆体の重合度分布設計」

2016/05/07 シリーズ「ゲルの科学」第2講 「ゴム弾性の動力学」 をリリースしました。架橋の生成・消滅,鎖の切断・再生,ゴム中の化学反応などを解析するために,古典的ゴム弾性理論(力学平衡理論)を時間依存する方程式(動力学)に拡張してあります。

2016/04/06 第1講は少しヘビーだったので息抜きです。 「先生の筆跡」

2016/04/01 シリーズ「ゲルの科学」第1講 「物理架橋ゲルの理論モデル」 をリリースしました。自由にダウンロードして下さい。「科学」となっていますが実用的な内容にもなっています。読みやすさを最優先事項に心掛けて書きましたが,啓蒙書のような妥協はしてありません。御意見,質問などはメールでお願い致します。

2016/03/06 日本レオロジー学会43年会での発表は以下の通りです。
(2016年5月12日〜13日東大生産技研)  田中文彦・津留崎恭一・武田理香「剪断流下の高分子のコンホメーション転移と臨界ゲル化剪断速度」

2016/03/06 田中研究員は4月28日(木)開催のR&D主催セミナーで「高分子架橋入門」の講義を行うことになりました。講義では,化学架橋の導入,物理架橋の生成,両者の変換,架橋とゲル化,ゾルゲル転移,架橋構造,架橋の運動様式,消滅と再生などについて基礎に十分時間をかけ,完全理解を目指します。時間的に余裕があれば最近の最先端話題も展望します。

 R&Dセミナー


2015/09/22 田中研究員は11月19日(木)開催のScience&Technology社主催セミナーで「高分子の研究開発力を上げる! “架橋”の基礎と物性制御のコツ」の講義を行うことになりました。講義では,化学架橋・物理架橋の導入,架橋とゲル化,ゾルゲル転移,架橋構造とネットワーク構造,架橋による物性・運動性の変化,などについて基礎に十分時間をかけ,完全理解を目指します。また最近の水溶性高分子・ハイドロゲルの最先端話題も紹介し,受講者自身の課題解決への糸口とします。

 S&Tセミナー


2015/09/13 第64回高分子討論会(2015年9月15日〜17日東北大)での発表は以下の通りです。
1H20 中尾 俊夫・首藤 靖幸・和泉 篤士・柴山 充弘「カスケード理論による熱硬化性樹脂前駆体の重合度設計」
深井俊樹・喜多 理王・新屋敷直木・八木原 晋・田中 文彦「混合溶媒中におけるポリ(N-イソプロピルアクリルアミド)の曇点曲線の測定から解析する共貧溶媒性」

2015/08/21 日本物理学会2015年秋季大会での発表は以下の通りです。
(2015年9月16日〜19日関西大) 17aCU-4 田中文彦・喜多理王・深井俊樹「水溶液系混合溶媒中における感熱高分子の選択吸着と共貧溶媒性」
(2015年9月25日〜28日大阪市大) 28aSR-7 大西直毅・丸山智幸 「マグネターのカイラル非対称模型U」

2015/07/15 ITPSに新メンバーが加わりました。 この人です。理論物理の強化で研究所の今後の展開が楽しみです。

2015/04/27 感熱性高分子ポリイソプロピルアクリルアミドの水溶液に関する最近の研究発展の解説が日本物理学会誌に掲載されました。単一鎖のコイル-グロビュール転移から多鎖の相分離,疎水化による機能発現,ゲルのレオロジーまで,総括的なレビューになっています。 日本物理学会誌 70 (2015) 260-268

2015/01/30 第70回日本物理学会年次大会(2015年3月21日〜24日早稲田大学)での発表は以下の通りです。
24aAQ-3 松本拓巳・白崎良演・田中文彦・津留崎恭一・武田理香・本多剛「異種高分子混合水溶液の剪断誘起ゾル-ゲル転移」

24aAQ-4 田中文彦「ゴム・化学ゲルの破壊における速度効果」

2015/01/30 田中研究員は3月31日(火)開催のR&D主催セミナーで「高分子架橋入門」の講義を行うことになりました。講義では,化学架橋の導入,物理架橋の生成,架橋とゲル化,ゾルゲル転移,架橋構造,架橋による物性・運動の変化,などについて基礎に十分時間をかけ,完全理解を目指します。時間的に余裕があれば最近の最先端話題も展望します。

 R&Dセミナー


2014/10/15 熱硬化性樹脂における架橋反応の不均一性と破壊強度との関係を精密に予測するシステムが中尾所員らにより開発されました。ゴム弾性,高分子の粘弾性にも応用できます。

2014/10/03 ゴムやゲルなどの高分子ネットワークの破断現象における速度効果を調べる論文がJCPに掲載されました。ゴム弾性の古典理論に鎖の切断効果を取り入れた統計力学モデルで,破断速度,温度,鎖の分子量の関数として破壊エネルギーを求めることができます。実験データの解析には速度-分子量重ね合わせ原理を使うと便利です。

2014/08/30 来る10月23日(木)に神奈川県産業技術センターにおいてものづくり交流会「柔らかい物質のレオロジー〜理論から測定・実践まで〜」が開催されます。高分子学会関東支部湘南地区講演会の定例活動として,高分子溶液,ゲル,薄膜などの物性,レオロジーに関する基礎及び応用研究の発展と最近の話題が提供されます。

2014/04/16 新しいテキスト「物理ゲルの相転移モデル」をupload致しました。

2014/03/23 来る5月22-23日(月)に東京海洋大学において「食品ハイドロコロイドシンポジウム・セミナー」が開催されます。食品ハイドロコロイド研究会の定例活動として,高分子やゲルの熱物性,レオロジーに関する基礎研究の発展と最近の話題が提供されます。

 食品ハイドロコロイドシンポジウム・セミナー


2014/03/20 来る3月31日(月)に横浜国立大学において講演会「確率モデルとメカニクス」が開催されます。ソフトマター研究会活動の一環として,レオロジー,トライボロジー,生物物理学の最近の話題が提供されます(参加費無料)。

2014/03/13 田中研究員は4月23日(木)開催の技術情報協会主催セミナーで「ゲル化現象のメカニズムと構造・レオロジーのコントロール」の講義を行うことになりました。講義では,化学ゲルの創成,物理ゲルの生成,ゾル-ゲル転移,ゲルの相図,ゲルの体積相転移,ゲルの粘弾性・レオロジーなどについて基礎から最先端の発展までを展望します。

 技術情報協会セミナー


2014/03/01 理論高分子科学研究所(ITPS)のホームページURLが変更になりました。新URLは
http://www7b.biglobe.ne.jp/~ftanaka
です。

2014/03/01 田中研究員のメールアドレスが変更になりました。新アドレスは 
ftanaka_(at)_kmj.biglobe.ne.jp
です。大変お手数をおかけ致しますが,お手元のアドレス帳の更新をよろしくお願い申し上げます。

2014/01/15 田中研究員は2月27日(木)開催のR&D主催セミナーで「高分子架橋入門」の講義を行うことになりました。講義では,化学架橋の導入,物理架橋の生成,架橋とゲル化,ゾルゲル転移,架橋構造,架橋による物性・運動の変化,などについて基礎から最先端の発展までを展望します。

 R&Dセミナー


2013/11/01 田中研究員は神奈川県産業技術センターの客員研究員として「剪断ゲル」に関する共同研究を始めました。長鎖ポリアニオンと短鎖ポリカチオンの複合体形成により,通常考えられないような超希薄高分子溶液でも剪断流下でゲル化現象が見られる興味深い系です。

2013/09/24 田中研究員は今学期から東海大学大学院で「ソフトマターのための分子シミュレーション」の実習を始めました。

2013/07/18 田中研究員は8月23日(金)- 25日(日)(於 草津セミナーハウス)開催の白樺夏季大学で「高分子物性論と統計力学」の講演を行うことになりました。白樺夏季大学
は1956年以来毎年開催されている,日本で最も伝統ある高分子物性論の夏の学校です。

2013/07/11 田中文彦著「高分子系のソフトマター物理学」(培風館 新物理学シリーズ42)が刊行されました.

2013/06/21 東海大学理学部物理学科の講義「連続体の力学」の第2回レポート問題・解答は ここにあります。各自downloadして下さい。

2013/05/29 東海大学理学部物理学科の講義「連続体の力学」の第1回レポートの解答は ここにあります。各自downloadして下さい。

2013/04/01 第62回高分子学会年次大会(2013年5月29日〜31日 京都国際会館)での発表は以下の通りです。
中尾俊夫・和泉篤士・西健吾・柴山充弘「前駆体を経由する架橋反応におけるゲル化解析」

2013/03/25 田中研究員は4月25日(木)開催の技術情報協会主催のセミナーで「架橋高分子の物性制御と架橋パラメータの測定法」の講義を行うことになりました。

 技術情報協会セミナー


2013/03/25 田中研究員は5月22(水),23日(木)開催の食品ハイドロコロイド講演会で「物理ゲル物性の基礎」の講演を行うことになりました。

2013/2/27 田中文彦著「高分子系のソフトマター物理学」(培風館 新物理学シリーズ42)が4月刊行の予定です.

2012/12/15 田中はテレケリック感熱高分子の可逆ネットワークでは末端基の会合・解離のタイムスケールと主鎖のコンホメーション転移のタイムスケールとが競合し,転移点付近でMaxwell模型よりもBurgers模型に近い感熱レオロジーが観測されることを理論モデル研究で示しました.この結果は6月発行の日本レオロジー学会誌升田利史嚥ウ授追悼号に掲載される予定です.

2012/11/10 田中は10月9-12日開催のゲル国際シンポジウム(つくば)で,立体規則性の制御されたポリイソプロピルアクリルアミド水溶液のLCST相分離と可逆ゲル化に関する理論研究を発表しました.メソ分率の増加とともにLCSTが低温にシフトし,ゾル-ゲル転移線が出現する最近の実験結果を分子構造から説明することができました.
F.Tanaka reported a theoretical study of LCST phase separation and thermoreversible gelation in aqueous solutions of stereo-controlled poly(N-isopropylacrylamide) in 9th International Gel Symposium held in Tsukuba during October 9-12. The model succeeded in deriving the experimentally observed lower shift of the LCST line and appearance of the sol-gel transition line interfering with the phase separation.

2012/09/14 田中はブラウン運動の軌跡のトポロジー的な性質に関する厳密解を発見し,平面ブラウン軌道を正則ホモトープ群に分類する問題の解を得た.結果を高分子の固い鎖に適用し,z-軸との絡み数が指定された末端間ベクトルの確率分布関数を得た。
F.Tanaka has recently found the exact solution of the problem on the topological nature of the Brownian orbits. All two-dimensional Brownian curves can be classified into regular homotopy groups in accordance with their winding numbers. The results are applied to the the stiff polymers to find their distribution function of the end-to-end vectors under the specified linking numbers with the z-axis.

2012/07/20 第61回高分子討論会(2012年9月19日〜21日 名古屋工業大学)での発表は以下の通りです。
中尾俊夫・和泉篤士・柴山充弘「高分子鎖の機械的切断における重合度変化の解析 」

和泉篤士・中尾俊夫・柴山充弘「フェノール樹脂の架橋ネットワーク不均一性」

小島広之/ 田中文彦「協同水和と感熱ハイドロコポリマーゲルの体積相転移温度の相乗的降下」

2012/05/28 第61回高分子学会年次大会(2012年5月29日〜31日パシフィコ横浜)での発表は以下の通りです。
1Pc041 小島広之・田中文彦「水/メタノール混合溶媒中におけるポリ(N-イソプロピルアクリルアミド)ミクロゲルの選択溶媒吸収」
3Pa091 田中文彦「立体規則性ポリイソプロピルアクリルアミド水溶液のLCSTと高温ゲル化の競合現象」

2012/05/11 田中研究員は6月26日(火)開催の技術情報協会主催のセミナーで「高分子の架橋の基礎〜生成,構造,運動〜」の講義を行うことになりました。

2012/05/11 田中研究員は6月15日(金)開催の情報機構主催のセミナーで「ゲル化のメカニズムとレオロジーの理解」の講義を行うことになりました。

2012/04/09 田中研究員は東海大学理学部物理学科で「連続体の力学」の講義を担当することになり,その第1回を行いました。

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研究所では多くの実験家の協力のもとに高分子関連のあらゆる理論的な研究を行っています。得られた成果は原著論文による発表を経て包括的著書「高分子原論」に集約されて行きます。 研究所の理念は,論文発表,著書,講演,講義などの活動を通じて高分子の基礎研究を活性化させ,得られた知見を系統的に記録することで社会に貢献することにあります。


「高分子の架橋とゲル化」
Part.1 「架橋の導入と生成」
Part.2 「架橋構造とゾル-ゲル相図の導出」
Part.3 「架橋の運動とゲルのレオロジー」




田中文彦著「高分子系のソフトマター物理学」(培風館 新物理学シリーズ42  2013)
高分子系の相転移を中心としたソフトマター物理学。単一鎖,溶液,ゲル,ゴムの相転移を理解するための基礎概念とモデルを解説。



F.Tanaka, Polymer Physics --- Applications to Molecular Association and Thermoreversible Gelation (Cambridge University Press 2011)
高分子の会合と熱可逆ゲルに関する熱力学理論とレオロジー理論。長年にわたる著者の仕事を体系的にまとめ,高分子科学の発展の流れの中に位置づけた総説。



田中文彦著「ソフトマターのための熱力学」(裳華房 2009)
ソフトマターを研究・勉学するための熱力学の基礎。



田中文彦著「高分子の物理学」(裳華房 1994)
溶液論,ネットワーク論を中心とした高分子物理の入門書。




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