左図は、日本建築学会のJASS 5の型枠設計用側圧算定式により打込み高さ4mの柱、壁型枠について打込み速さ別に側圧を図式化したものである。型枠最下部の側圧は、液体圧よりも小さく、打込み速度が遅いとその傾向が大きい。市販の参考書の中には、型枠中間部で最大側圧を示し、最下部に行くにしたがって小さくなっているものもある。JASS
5と参考書とどちらが正しいのだろうか。最近になってそれが気になっている。コンクリートポンプ工法では独立柱や短い壁などは液体圧でいいだろうし、せき板のたわみを考えるとフォームタイの本数も減らせないだろうから、全て液体圧としてもいいのかも知れない。日本建築学会の「コンクリートポンプ工法施工指針・同解説」では打込み高さ4m以下の場合に液体圧としている。それよりも、型枠の崩壊事故も時々聞かれるが、低降伏点鋼を用いて支柱やフォームタイに遊びがない型枠設計法を考えてみてはいかがだろう。私にはもうそれをやる時間も馬力もない。 |