Xの楽曲やライブなど、Xの周りにはいろんな所でクラシック音楽が登場しています。リーダーのYOSHIKIは「YOSHIKIが愛したクラシック」などという、自分の好きなクラシックの曲を集めたアルバムを二枚もリリースしています。 そこで、ここではXに関係のあるクラシック音楽の紹介をしてみたいと思います。Xとどう関係しているのかも、一応書いています。これを見て、少しでもクラシックに興味を持っていただけたりすると幸いです。 |
曲名 | 作曲者 | Xとの関連項目 |
ピアノ・ソナタ第14番嬰ハ短調「月光」 | ベートーヴェン | 楽曲 |
小フーガ ト短調 BWV.578 | J・S・バッハ | 楽曲 |
交響曲第8番ロ短調「未完成」 | シューベルト | 楽曲 |
ピアノ協奏曲第2番ハ短調 | ラフマニノフ | ライブ |
弦楽セレナーデハ長調 | チャイコフスキー | ライブ |
白鳥の湖 | チャイコフスキー | ライブ |
愛の夢第3番 | リスト | TV |
幻想即興曲 | ショパン | TV |
曲名 | ピアノ・ソナタ第14番嬰ハ短調 作品27の2 「月光」 (ピアノ曲) |
作曲者 | ベートーヴェン (1770-1827) |
Xとの関連 | ・「ALIVE」の冒頭のピアノソロの一部
(時間は、0分36秒から1分ジャストの辺り)で使用されている。 ・EM2に収録の「Red Christmas」でも引用されている。 |
紹介 | 「月光の曲」としても非常に有名な曲で、どこかで一度は耳にしたことがあるのではないかと思います。ただ、この曲は第1楽章から第3楽章まであって、「ALIVE」及び「Red Christmas」で使われている有名なメロディーは第1楽章のものです。 「ALIVE」、「Red Christmas」では淡々とテンポよく演奏されていますが、実際のクラシックのピアニストの演奏ではそれらの半分くらいの遅めのテンポで弾かれるのが通例です。 この曲はもともとベートーヴェンによって「幻想的ソナタ」の表題を与えられていました。第1楽章の、靄(もや)がかかったようなファンタジックな雰囲気はこの表題にぴったりです。ちなみに、「月光」というタイトルは、ベートーヴェンがつけたものではなく、第1楽章の雰囲気から後世の人がつけたものです。 有名な第1楽章だけでなく、かわいらしい雰囲気の第2楽章や、圧倒的な迫力で聴き手を飲み込んでくる嵐のような第3楽章もすばらしいです。 1801年に作曲されたといわれています。 |
曲名 | 小フーガ ト短調 BWV.578 (オルガン曲) |
作曲者 | J・S・バッハ (1685-1750) |
Xとの関連 | ・「ROSE OF PAIN」の冒頭のオルガンとギターのソロの部分で使用された。 ・ライブビデオ「爆発寸前GIG」内のピアノソロのコーナーでYOSHIKIが弾いていた。 |
紹介 | これまた超有名曲で、日本で知らない人はいないであろうと思われるほどの曲です。もともとはオルガンのために書かれた曲ですが、あまりの美しさに、いろんな人によってピアノ編曲されたりオーケストラ編曲されたりしています。 ソプラノ、アルト、テナー、バス(バスは足鍵盤で弾く)の4つの旋律からなり、それぞれが複雑に絡み合いながら進んでいきます。 1709年頃に作曲されたといわれています。 |
曲名 | 交響曲第8番ロ短調 D.759 「未完成」 |
作曲者 | シューベルト (1797-1828) |
Xとの関連 | 「ART OF LIFE」の中で引用されたり、モチーフとして用いられたりしている。 |
紹介 | シューベルトの交響曲の中ではもっとも有名です。ART OF LIFEの中では、バンドのみの演奏になる箇所などでメロディーが引用されていたり、モチーフとして用いたと思われる箇所が登場します。 交響曲は、第1楽章から第4楽章まであるのが通例ですが、このシューベルトの交響曲第8番は第2楽章までしかありません。そして、シューベルトが第3楽章の作曲に手をつけていながら途中でやめたことは明らかになっていて、そのためにこの交響曲は「未完成」というニックネームがつけられています。 なぜシューベルトがこの曲を完成させなかったのかはいまだに不明で、多くの議論がありますが、シューベルトはこの交響曲の他にも未完成のまま放ったらかしている作品が多いので、その場合と同じく、創作途中でこの作品に対する興味を失ってしまったのではないかと言われています。 個人的には、平和的な気分に満ち溢れた第2楽章の中で突如現れる、悲劇的なフレーズがとても好きですね(ART OF LIFEの中でも使われているフレーズです)。 |
曲名 | ピアノ協奏曲第2番ハ短調 作品18 |
作曲者 | ラフマニノフ (1873-1943) |
Xとの関連 | ライブ中、YOSHIKIのドラムソロのBGMとしてよく流されていた。 |
紹介 | この曲は一般的にそれほど有名とは言えないかもしれませんが、一度聴いたら確実に虜になってしまうような美しさに溢れた名曲です。私のHPの違うページでも、稚拙ながら紹介しています。 この曲は第1楽章から第3楽章まであるのですが、暗く陰鬱な雰囲気漂う第1楽章(YOSHIKIのドラムソロではいつもこの第1楽章が流れています)、穏やかで優しい第2楽章、そして、甘美なフレーズと息の長い雄大なメロディーが堪能できる第3楽章…と、全てがオススメできます。第3楽章はその甘美さゆえに、映画音楽にも使われたことがあるくらいです。 |
曲名 | 弦楽セレナーデ ハ長調 作品48 (弦楽合奏) |
作曲者 | チャイコフスキー (1840-1893) |
Xとの関連 | 「DAHLIA TOUR FINAL」などで、YOSHIKIのドラムソロの直前に流れる。 |
紹介 | YOSHIKIのドラムソロ直前に流れるほか、CMにもよく使われたりしている有名曲。この曲は4つの楽章から構成されていますが、有名なのは第1楽章の冒頭の雄大な旋律です。YOSHIKIのドラムソロで流れるのも第1楽章です。 なにかと第1楽章が取り上げられることが多いこの曲ですが、他の楽章も侮れません。優美さに満ち溢れた第2楽章のワルツは以前、NHKの「N響アワー」という番組のオープニングテーマにも使われていました。第3楽章の穏やかさや、第4楽章の「ロシアの主題」と言われる旋律の楽しさにはとても魅了されます。 私がこの曲で最も好きな箇所は、第4楽章のクライマックスで再び第1楽章冒頭の、雄大な旋律が復帰してくる場面です。なぜだか分かりませんが、ホッとするんですよね。最後の堂々とした締めくくられ方は鳥肌ものです。一度聴いてみて損はない曲だと思います。 1880年9月9日から10月23日にかけて作られ、チャイコフスキーが敬愛の念を絶やすことのなかったモーツァルトに奉げられた曲と言われています。 |
曲名 | バレエ音楽「白鳥の湖」 作品2 0より 第2幕「情景」 |
作曲者 | チャイコフスキー (1840-1893) |
Xとの関 連 | ライブ「破滅に向かって」のピアノソロのコーナーでYOSHIKIが弾いていた。 |
紹介 | ライブではYOSHIKIはピアノで弾いていましたが、原曲は管弦楽曲です。という
か、この曲を知らない人はおそらくいないと思われるほどの有名曲なので、説明は不要かもしれませ
んね… 原曲では、ハープの伴奏に乗って、オーボエが哀愁を帯びた有名なメロディーを奏で ます。 今やバレエ音楽の代名詞とも言える、この「白鳥の湖」ですが、初演(1877年3 月5日)当時は大不評でした。当時はまだバレエ音楽というものが市民権を得ておら ず、単に踊りに従属する軽い伴奏の音楽ととらえられており、チャイコフスキーの音 楽がこれまでにない本格的なシンフォニックなものだったことに観客がとまどったた めでした。 そういったわけで「白鳥の湖」はチャイコフスキーの生前には完全に忘れ去られ、ようやく日の目をみる ことになったのは彼の死後でした。意外ですよね。 1875年夏から1876年4月末にかけて作曲されました。 |
曲名 | 愛の夢 第3番 変イ長調 (ピアノ曲) |
作曲者 | リスト |
Xとの関連 | 2003年3月29日に放送された、NHK−BS「裸にしたい男たち YOSHIKI」の中で、YOSHIKIが自宅のバスルームを紹介した際、「お風呂に入りながら音楽を聴くんですよ」と言って流した曲 |
紹介 | またまた超有名曲の登場です。リストの曲の中でも「ラ・カンパネラ」と並んで特に有名な曲だと思います。 「愛の夢〜3つのノクターン」というタイトルで1850年に発表された3曲からなるピアノ小品集の第3曲目。これらの曲はもともとはピアノ曲ではなくて、リストが自身の歌曲をピアノアレンジしたものです。歌曲であったからには当然歌詞があったわけで、この「愛の夢 第3番」の原詩は「愛し得るかぎり愛せ」という、くすぐったくなるようなタイトルの詩になっています。 5分程度の短い作品ですが、夢見心地なフレーズあり、ドラマティックなフレーズあり…と中身の濃い作品で、リストらしさに溢れています。 まあ、それにしてもクラシックを聴きながらお風呂に入るなんて、うらやましい限りです。 |
曲名 | 幻想即興曲 (ピアノ曲) |
作曲者 | ショパン (1810-1849) |
Xとの関連 | ・2001年末、何かの番組で松田聖子がロスのYOSHIKIの自宅を訪れた際、YOSHIKIがこの曲のイントロだけ披露した。 |
紹介 | これもかなりの有名曲で、聴いたことのない人はいないのではないでしょうか。この曲が弾きたくてピアノを始めるという人もけっこういるのではないかと思います。
急速で情熱的な主部が最も人気があると思われますが、穏やかな楽想が展開される中間部も素晴らしいです。 もともとこの曲は、ショパンの生前には出版されませんでした。ショパンの死後に、友人のフォンタナがこの曲を発見し、出版したと言われています。「幻想即興曲」と名づけたのもフォンタナです。 ちなみにYOSHIKIはその番組で、この曲のイントロにあたる冒頭4小節だけを弾き、「ダメだ、指が動かない」と言っていきなり演奏を止めるという、粋なことをしていました。「そこだけ弾かれても…」って感じでしたね(笑) |