LCAC移転後は海自施設新設を
西海市の米海軍横瀬貯油所の海域ではLCACの新駐機場の建設が本格化しています。これに対して、現在の崎辺駐機場を含む崎辺海軍補助施設(約12万9千m2)の返還については何も決まっていません。 12月2日、佐世保商工会議所は経済効果の観点から、返還跡地に海上自衛隊施設の新設などを求める要望書を佐世保市・議会に提出しました。 崎辺地区については、佐世保市の光武前市長が、海上自衛隊の施設を集約して跡地利用を図る考えを表明していました(05年6月)。また海上自衛隊には1990年代から崎辺地区に大型桟橋計画を作る計画があり、それは佐世保市の港湾計画にも記載されています。最近、その計画が埋め立てを伴う巨大岸壁の建設であることが明らかとなっています(08年4月)。 今回は、これらに沿う形で財界からの要求が出されたといえます。要望書では崎辺地区の海自基地機能の充実・整備、海自艦艇が係留できる桟橋建設のほか、大規模災害に備えた物資保管、後方支援用の海自施設の新設を求めています。 もともと崎辺地区はSSK用地として市民をあげた運動の結果、返還されたものです。北半分は海自教育隊・警備隊が使用しています。米艦船の母港化にともなう住宅建設地の代替として米軍に一部再提供となりましたが、それが再返還となれば、民間・公共施設として活用が図られるべき性格のものです。すでに崎辺地区西側ではSSK施設が稼働しています。 その一方、海自の崎辺集約は運用上、機能上大きなメリットがあります。わざわざ佐世保海軍基地を通らないと行けない立神桟橋を利用しなくて済みます。さらに教育隊・倉庫・太田貯油所・弾薬整備補給所と大型艦船がリンクすることで大幅な機能強化となるのですから。米軍もその結果、海自立神桟橋を手に入れ、係船能力は格段に強化されることになります。 (2008年12月3日) 【関連記事】 |
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