グアムの原潜基地が大幅増強へ
8隻体制、ミサイル原潜も配備

 米政府は在日米軍再編計画にともなう沖縄の海兵隊のグアム移転関連費に57億ドル(約6300億円)もの支出を日本に要求しています。新たなグアムの拠点づくりに日本の税金を投入することにほかなりません。

 そのグアムに配備に配備されている攻撃型原潜が大幅に増やされ、世界最大規模になるといいます。

 7月9日付「星条旗新聞」(電子版)は攻撃型原潜バッファローが07年にグアム・アプラ港に配備されることを報道しています。

 グアムの原潜母港は01年の「4年ごとの国防見直し」に基づいて設置されました。第15潜水艦隊が創設され、ロサンゼルス級の3隻の原潜が配備されることが決まりました。
 02年10月には1隻目の「シティ・オブ・コーパス・クリスティ」が、同年12月には「サンフランシスコ」が配備されました。3隻目はヒューストンで04年12月の配備されました。ところが「サンフランシスコ」は05年に海山に衝突して死者1人、重傷者23人を出す大事故を起こし、長期にわたる改修工事が行なわれました。
 3隻体制を維持するために「サンフランシスコ」に代わって「バッファロー」が配備となるわけです。バッファローの当初の配備予定は今年9月でしたが、変更になった理由には触れていません。

 今年2月に発表された「4年ごとの国防見直し」では攻撃型原潜の6割を太平洋地域に配備する方針を打ち出しています。これにそったかたちで、グアムでは07年以降、原潜配備数を増やす予定で、5隻から8隻体制になるといいます。その中には戦略原潜をトマホーク発射型に換装したSSGNも含まれます。第15潜水艦隊は世界最大規模となる見通しです。
 原潜寄港地である佐世保基地はますます米戦略に組み込まれていくものとみられます。

SSGN
 トライデント型弾道ミサイルを搭載するオハイオ級の戦略原潜4隻を任務から外した。ミサイル発射筒24基を撤去し、トマホーク巡航ミサイルを154発を発射できるように換装したオハイオ、ミシガン、フロリダ、ジョージアの4隻。

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