前畑弾薬庫をめぐる住民投票
佐世保市長「現段階で必要ない」

 3月13日、米海軍の前畑弾薬庫の針尾島弾薬庫への移転・集約問題で、佐世保市の光武市長は、米軍再編をめぐる山口県岩国市のような賛否を問う住民投票の実施について「この段階であえてやる必要はない」との考えを示しました。
 この日の定例市議会一般質問で、山下千秋議員が岩国市の住民投票を評価する立場から、市長に見解を求めたのに対して答えたものです。

 光武市長は、岩国市の住民投票について「一つの方法と思う」としながらも、移転先となる針尾島弾薬庫近くの佐世保市江上町などの「地元住民が移転に反対しているのは知っている。最終的に皆さんが承知、納得いただけるまでは建設には踏み切らないということを申し上げてきた。ただ調査を進めることは認められており、住民投票が今日、この段階でなじむものかといえば、私はあえてその必要はないと思っている」と述べました。
 その上で「弾薬庫の安全性などについて、それでは駄目だということであれば、前畑弾薬庫の移転・返還構想は元に戻ることになる」と述べ、地元の同意抜きに話は進めないとする従来の見解を繰り返しました。