「針尾移転統合には地元の同意必要」
市議会で佐世保市長が言明

 12月26日、佐世保市議会基地対策特別委員会が開かれ、19日の日米合同委員会第2回施設調整部会で合意された前畑弾薬庫移転・集約構想について、光武市長が報告を行いました。

 委員の市議からは「すぐに地元説明会を開くべきだ」といった意見が相次ぎました。しかし市長は「移転先の埋立の規模や弾薬庫から民家までの距離など具体的な数値が不明なため、住民への説明は現時点では困難」とし、来年1月に国への質問をまとめると述べました。そして埋め立て規模や時期などを盛り込んだ案が示された後に、「住民説明会を開くなど住民の理解や同意が得られるよう努力する。建設には地元の合意が必要だ」と言明しました。

 集約先とされる針尾・江上地域出身の議員らは、地域住民は「調査には同意」したが、それは建設そのものについては絶対反対に変わらない。まだ調査中であるにもかかわらず、こうした計画がポーンと打ち出されたのでは地域住民は納得しない、などと市長にかみつく発言をおこないました。

 山下千秋市議は、委員会の模様を「路線上は基地増強容認であるだけに市長らに対し、『もっと手順をふんですすめないと地元住民の反発は強まるよ』『もっと上手にことを運べ』などと推進のやり方に苦言を呈するという背景をうかがわせるものでした。結局住民の反対世論を強めること以外にくいとめていくことはできないことをまざまざと示すものでした」と述べています。

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