米海兵隊は日出生台から出て行け!
砲撃演習・米軍再編反対集会

 1月22日、日出生台での6回目の米海兵隊実弾砲撃演習と在日米軍基地再編に反対する抗議集会が大分県九重町の粟野河川公園で開かれました。九州各県から350名が参加し、各地域での経験を学び、新たな決意を新たにしました。長崎県からは23名が参加しました。
 集会では赤嶺政賢・衆議院議員が情勢報告を行ないました。地元で反対運動を続けるローカルネット大分・日出生台の浦田龍次さん、日出生台の大地で農業を営みながら粘り強く反対運動を行なっている「人見会」の衛藤洋次さんがあいさつ。鹿児島、宮崎、熊本、長崎、福岡の代表が地元の活動の経験を報告しました。

 集会後、長崎からの参加者は明日からの活動のために湯布院の温泉で休息して疲れを癒しました。帰り道、広大な演習場を目の当たりにして怒りを新たに運動の糧としました。

 →06日出生台だより(監視レポート)連載開始

【情勢報告】
 キャンプハンセンから本土5ヶ所への砲撃演習の移転は沖縄県民の軽減が建前だったが、むしろ逆に強化されている。キャンプハンセン内に都市型訓練施設が建設され射撃訓練が強行されている。金武町伊芸地区の住宅地からはわずか300mのところだ。住民は脅えながら毎日を送っている。この海兵隊の実弾演習を本土に分散移転させた本当の狙いは海兵隊の能力の向上にある。狭い、温暖な沖縄の演習場で行なっていた訓練を本土の、広大な、また冬の厳しい寒さや雪の中で訓練を行なえる。米海兵隊が日本から出撃していった地域はけっして「極東」の範囲に留まっていない。イラク・ファルージャ総攻撃を終えた司令官はその実力の程を誇り、「海兵隊は沖縄と日本で十分な訓練を積み重ねているから強いのだ」とぬけぬけと述べた。平和憲法をもつ日本から罪のない人々を殺す殴り込み部隊に基地を提供するようなことがあってはならない。
 米軍再編は沖縄の強化だけではない。横田に米空軍と航空自衛隊が一体となる司令部をつくり、座間には米陸軍と陸上自衛隊が一体となる司令部をつくるという計画だ。彼らが指揮するのは海兵隊と同じ能力と役割を持ったストライカー軍団だ。つまり日本列島の中に沖縄と同じ米軍優先の状況が広がる。ラムズフェルド米国防長官は、米軍が歓迎されないところには軍隊を置かないと明言している。「米軍来るな」の一致点で、安保に賛成の人とも一緒に世論を盛り上げていこう。

浦田龍次さん
 この日出生台演習は単に米軍が演習場内で演習をやるだけではない。徹底して民間が総動員されている。海兵隊員は民間のチャーター機を使用して民間の大分空港へ、空港から日出生台への移動は民間バス、米軍車輌、155ミリ砲の輸送も民間船を使って民間の大在埠頭へ、埠頭から演習場までは民間のトラックで、さらに弾薬輸送も民間のトラックで。有事に備えたまさに戦争をできる国づくりが進められている。この運動は故郷を守るたたかいであると同時に戦争国家への流れを食い止める運動でもある。

衛藤洋次さん:写真上
 人と人とのふれあい、つながりでこそ平和の運動ができると思っている。そんな思いで連合の集会にも顔を出すがあいさつさせてもらえない。子どもができてから、この子が大きくなって日出生台を故郷と誇れるように、親として守っていきたいと思う。日出生台に本当の平和が来るまで一緒に頑張りましょう。へこたれません。

坂本浩一さん(熊本)
 昨日、日米指揮所演習に対してピースウォークを行なった。今回の指揮所演習はいままでの2倍の規模で米陸軍の第一軍団が来ている。戦争を体験しておそらく人を殺したことのある米兵が市内各地をかっ歩している。基地のあるところ、米兵がいることだけで危険だ。在日米軍再編で九州でたたかいのないところはない。思いをひとつにして頑張ろう。

山下千秋さん(佐世保)
 この2週間、米兵の犯罪が続いた。ひき逃げ、万引き、引ったくり、まさに米軍基地のあるところで犯罪は必ず起こっている。佐世保の米兵はファルージャでの住民虐殺に加わった部隊。そして今、殺戮の能力を高めたと豪語している海兵隊に、佐世保の陸上自衛隊が米国本土で手ほどきを受け、敵前上陸訓練を行なっている。米軍と自衛隊を世界のどこにでも連れて行って他国を抑圧し侵略する能力と体制を着々と整えている。しかしそれに大きく立ちはだかるのが憲法9条だ。だからかれらはその能力と体制を遺憾なく発揮できるよう9条を取り除こうとしている。憲法9条を改悪することは日本を守るためでなく、米海兵隊がやっていることを自衛隊にやらせようとするためであることを国民に明らかにしていこう。

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