佐世保でも相次ぐ米兵の犯罪
2週間で逮捕3人に

 全国で米兵による犯罪が多発しています。1月3日に殺人事件を起こして米兵が逮捕された横須賀基地でも酔った米兵が18日深夜、中学への住居侵入で現行犯逮捕されるという事件が起きました。繰り返される「綱紀粛正」の声はまさに掛け声だけとなっています。米軍基地のあるところで米兵の犯罪はなくなりません。

 そんな中、佐世保でも相次いで事件が起こされ、なんと2週間で3人が佐世保署に逮捕されるという異常な事態となっています。1月10には佐世保市が米軍に対して綱紀粛正を求めたばかりでした。

 1月7日未明にひき逃げ事件で逮捕され、業務上過失傷害と道交法(救済措置義務)違反の容疑で略式起訴された強襲揚陸艦エセックス乗組員のゴンザレス被告は佐世保簡裁から罰金40万円の略式命令を受けました。

 1月16日にはドック型揚陸輸送艦ジュノー乗組員のジーザス・アランゴビラレイセス容疑者(22)が窃盗(万引)容疑で逮捕されました。同容疑者は16日午後1時頃、島瀬町のスーパーでリュックサックやダウンジャケットなど16点(販売価格約3万6千円相当)を盗んだ疑い。商品をリュックサックの中に入れているのを従業員が目撃して通報しました。容疑者は後で払うつもりだった」と容疑を否定しているといいます。

 1月22日にも強襲揚陸艦エセックス乗組員のケネス・サミュエル・ムーマ・ジュニア容疑者(23)が窃盗(ひったくり)容疑で逮捕されました。同容疑者は21日午後11時20分ごろ、高天町の公園付近で、公衆電話をかけていた女性(52)から預金通帳などが入った手提げかばんを奪って逃げた疑いです。通行人からの110番通報で駆け付けた佐世保署員が約40分後、現場付近にいたムーマ容疑者を発見、任意同行して取り調べた結果、容疑を認めたため逮捕しました。バッグは現場から200メートル離れた須佐神社に隠していました。ムーマ容疑者は無断で下船していたということです。

 佐世保基地はこれまで配属された新兵は一定期間、夜間の外出禁止や日本の交通法規を教えるなどの「対策」を講じてきたそうですが、横須賀での殺人事件を受けて1月20日に教育プログラムを見直したばかりでした。

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