佐世保の陸自特殊部隊の派米訓練
米海兵隊から強襲上陸の手ほどき


サンディエゴ湾でゴムボートの操縦法の指導(米軍ホームページより)

 1月9日から27日まで「鉄拳(Iron Fist)作戦」と名付けられた、陸自西部方面普通科連隊(佐世保)と米海兵隊との共同実動訓練が米海軍コロナド基地(カリフォルニア州サンディエゴ)などで行われています。陸自側は同連隊、陸幕、富士学校などから125人が参加、米側は太平洋機動展開戦闘訓練グループ(EWTGPAC;コロナド基地)、第1海兵師団(ペンデルトン基地)などから約30人の海兵隊員が参加しました。

 米軍ホームページでは、この訓練は「日出ずる国」から来た兵士を、より決定的な上陸戦士に仕立てるために計画されたものと報道しています。そもそも海兵隊的性格を持つ陸自特殊部隊にまさに海兵隊の能力を身に付けされる訓練です。

 水中での作戦訓練は戦闘服に防弾チョッキやライフジャケットを着け、銃を持ったまま遠泳したり、足ひれをつけた偵察泳法を学んだりゴムボートを操ったりするものです。また士官は強襲揚陸を組織する方法を教え込まれます。この訓練コースの内容は西太平洋に6ヶ月配備される前に海兵隊が受ける12週間の訓練を縮小したものです。

 24日にはサンディエゴ配備のドック型揚陸艦に乗船し、LCACなどの揚陸艇を使ってキャンプベルトン基地の海岸へ夜間(午前2時)強襲上陸を行なう予定といいます。
 EWTGPACの教官の1人は米軍ホームページで「重要なことは米軍がかつての敵(日本)に訓練をしていることだ。20年か30年後、ここでイラク兵にボートの操縦の仕方を教えているかもしれない」と述べています。

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