テロ戦争加担のイージス艦帰港
戦時派遣期間は最短に
問題にされない「居住性」派遣


インド洋より帰港したイージス艦こんごう(左)

 9月19日午後1時ごろ、海上自衛隊佐世保基地に、テロ戦争に加担した「イージス 艦こんごう」「護衛艦ありあけ」が戦時派遣から帰港しました。ともに2度目の派遣で洋上給油する海自補給艦の護衛や周辺警戒に従事したと報道されていますが現在でも詳細は明らかにされていません。

 通常の護衛艦よりもはるかに高い防空能力(通信・攻撃能力)をもつイージス艦を戦闘「周辺」地域へ派遣することは集団的自衛権の行使につながるとして大論議になりました。しかし政府は突如持ちだしてきた冷房能力などの「居住性」を最大の理由にあげて派遣を強行したのです。

 これまで延べ4隻のイージス艦が派遣を完了しましたが、今回の「こんごう」の派遣期間はわずか126日で、インド洋への派遣期間としては最低に位置するものです。前回の「こんごう」派遣も135日でした。通常の護衛艦と同じかそれ以下では、「居住性」派遣が口実でしかなかったことを告白しているようなものです。このことをマスコミはもはや追及しようとはしていません。戦時派遣一覧

 帰港した「こんごう」は今後、「ミサイル防衛」用として米国製のスタンダード・ミサイル3を発射できるように改造が予定されています。ミサイル取得も含めて04年度予算で約340億円。

[関連記事]
佐世保から8度目の戦時派遣 イージス艦こんごうなど出航(04.05.17)